写真はわが家近隣の「発寒川」にかかる旧国道5号線の「橋の下」。ふと、小さいときに「オマエは橋の下から拾ってきた(笑)」っていうように兄たちから言われ続けた記憶が甦る。わたしは昭和27年生まれですが、北海道のそれも岩見沢近郊という農村地域で生まれ3歳までそこで過ごしていた。そういう家の5男として生まれたので、その当時の情報も十分ではない社会では、実感としてそういう言われ方に、事実かもという印象を持っていた。ただ、この言葉の言い方にやや諧謔の色が感じられたことが、微妙ながら、コミュニケーションに救いがあったと思う。川は伝統的社会で、「三途の川」というコトバがあるくらい、この世とあの世の「結界」意識が社会に強く存在し、実際に多くの「子捨て」が行われてもいたのだろうと思います。貧困ゆえの社会の悲劇がそこには投影されてい...【橋の下から拾われてきた子・・・】
朝の散歩コース、最近はご近所の「西野緑道」も復活していつもの北海道神宮境内周辺とを交互に歩いております。どっちにも馴染みがあって、甲乙付けがたい。で、神宮の方では写真のような「馴染みの草花」が多くてその生育ぶりが日々変化を見せてくれるのが、無上の楽しみ。写真上は資料写真でして、たしか去年の同時期に撮影したもの。オオウバユリがもっとも神々しく輝く瞬間であります。この数本の花芽が豪華に花開く寸前、花芽のたわわな重量感が圧倒する。花開く前のこの空気感の重たさがなんともいえない。で、現在2019年・本日の状況がその下の写真であります。まぁ、これから1週間というところかなぁ。かすかに花芽にふくらみが見られて、いくつかの「花弁」が枝分かれしていく雰囲気が見て取れます。こうやって見比べると、自然のうつろいというのは、日本人的...【あと何日で開花するのか、オオウバユリ】
最近わたしのブログで地味に盛り上がっているご近所のクルマ車両ナンバー・近似問題(笑)。って、まぁ問題ではない。数日前にブログテーマの住宅とは無関係とお断りして書きましたが、本筋テーマ以上に閲覧数がうなぎ上りでした。で、きのうなにげに朝の散歩に出掛けてわが家を出て数十メートル、たぶん100m以内のお宅に停まっているクルマを見たら、写真の一番上の番号7878になっていることを発見いたしました!おいおい、であります。完全にトドメを刺された感がアタマのなかを充満しています。ちなみに、2番目の7855はわが家の1台のものです。3番目はわが家の20mほどのウラのお宅の7856。4番目7865がわが家のすぐとなりで、距離は0mほど。そして約100mほどで1番上の7878ということになります。数字の隣接具合で言えば、7855か...【99.9%「ありえない」車両ナンバー接近遭遇!】
先日ある業界事業者というか、住宅検査・インスペクションを中心業務にしている会社の方からお話を伺う機会がありました。いろいろなルートから調査依頼が引きも切らない状態だと言うことで現場的にどのようになっているか、生々しい実態を伺った。わたし自身、国交省・国に先駆けて「北海道住宅検査人」の制度設計に審議委員として関わった経緯もあって、いま現場で起こっていること、その情報に接してこのテーマについての認識をあらためた次第です。写真は札幌市内で最近わたしが見掛けたモルタル外壁の家。窓周辺を中心にモルタル外壁各所で含水によるとおぼしき変形が見られる。こういった現実に対してどうすべきか。いわゆる「住宅検査」ということが重要だけれど、制度としては現状では、この写真のような現実に対して、「モルタル外壁の不良」というのが「1次インス...【住宅改修相談の現場で起こっていること】
先日、ユーザー向けの住宅講演をしました。どっちかというと、プロ向けの方が回数は多い。やはりこの対象の違いというのは、こちらのプレゼン内容に大きな影響を与えます。結局、ユーザー目線では「住宅を持つ意味」の価値感への訴求が大きい。高いお金を掛けて家を建てる以上、そこにどんな目的があるのかを「見える化」したい。よく言われることですが、住宅というのは「日常」そのものの空間ですが、しかし、住宅を建てる・購入する営為は「非日常」そのものだと。たぶん家を考え始めるとき、住宅関係の業界知識のようなものはふつうの人間には想像もつかないことだと思います。親の保護を脱して自立して職業を選択し、伴侶を得る。子どもが生まれて「家庭」を現実体験し始める。その段階くらいでようやく「家」というものを意識しはじめる。そうですね、やはり「家族」と...【シンプルな家の目的「家族としてすごす空間」】
人間というのは、どうしても未知への好奇心が強いのでしょうか?というか、どこかここでない場所への憧憬が強い。先日も触れた前橋工科大学・石川恒夫先生の講演の様子、それも蒸暑地・ベトナムでの環境建築の件に吸い寄せられています。わたしも沖縄には頻繁に行くことがあって、蒸暑地域での気候風土、そのなかでの建築的なこころみにはずっと惹かれ続けている部分があります。たぶん、気候的にはほぼ同様の地域に人類の8割は住み暮らしているというのが全地球的現実世界。蒸暑という方が人類的普遍性という意味では建築的な挑戦はより求められるのだろうと考えられます。年平均気温が27度というのですから、沖縄の23度と比較してもさらに「蒸暑」気候。ちなみに札幌は8.9度、東京は16度前後と言われます。こういった環境のなかでは、やはり蒸暑への対応というこ...【風と雨、日射蒸暑地バウビオロギーへの憧憬】
7855と7856、7865って似すぎていないでしょうか(笑)。本日は主題とは無関係の話題で恐縮です。が、数字で言えば、通し番号的には1から9999までの数字のウチ、10以内の3つの数字が揃う確率というのはどれくらいなのか?確率って、あんまり勉強を憶えてはいないけれど、人生でこういう近接に出会うことは珍しいのではないか。あ、申し遅れましたが、この3つの車両番号は、わが家と、わが家のお隣の駐車場に置かれているクルマ、さらにきのう発見したのですが、ウラのお宅駐車場に置かれたクルマの3つのクルマのものなのです。2つの車両番号が隣接していると気付いたのはもう数ヶ月前なのですが、まぁそれは偶然の近接と言うことで多少は驚いていたけれど、面白がっていた程度。しかし、きのう久しぶりにわが家周辺から散歩をスタートさせてふと、ウラ...【あれれ「偶然の近似」ご近所3車両番号】
こちらからオシドリ親子の動画をご覧いただけます。ここのところ、北海道も梅雨入りしているような天候。木曜日以降、ずっとスコール状の雨とかが続いております。ということで、散歩の出鼻をくじかれることが多い。本日は朝から雨が止まないので、散歩も中止であります(泣)。ということで、本日はオシドリさんにお任せしてわたしは、住宅テーマお休みさせてもらいます。で、札幌の円山公園ではこの時期、オシドリたちの子育てライブショー。水辺から離れてエサを親子で探すショータイム(笑)。回りには毎朝の散歩途中の人たちの興奮ぶりも。かく言うわたしもその大勢のひとりでして、毎朝、多少の時間のズレがあっても、この池周辺に立ち寄る。ヒナの動作と親鳥の動作を見比べていると、ヒナの方のすばしこさに驚かされる。同じ種の親子個体だけれど、子どもというのは、...【子育てまっ盛りのオシドリたち】
きのうまで2日間にわたって東北フォーラムなど全国から住宅研究組織による「合同研究会」が札幌で開催。北海道・ソトダン21、岩手住環境、信州SAHという比較的「寒冷地」のみなさんが集合して、研究者・実践者がそれぞれの知見を交換し、情報交流するものです。今回は基本的には「全館空調」の流行現象を捉えて、それへの意見交換が主たるテーマでした。北海道はずっと「全室暖房〜家中温度差のない家」を目標としてきたので突然のように「全館空調」と強調されると寝耳に水感があります。どうもある住宅メーカーが「差別化」として大きく取り上げたことがユーザーに「刺さった」現実があって、一種のブームのようになっているのかも知れませんね。わたし的にはそういう「ユーザー反応」の方が研究解析するべきと思っていますが、研究会では正面からその問題点などが真...【竹による構造ベトナムのリゾート建築】
「かんなでいかに薄く木を削ることができるか」を競うというイベントが明日22日午前10時から15時までの日程で、北海道岩見沢市の「イベントホール赤レンガ」で開催されます。<岩見沢市有明町南1−7電話:0126-22-5871>この催しは年に1度、北海道内の大工職人さんたちの交流組織大工ネットワーク北海道と、北海道ビルダーズ協会の主催で行われるもの。この催事には法隆寺宮大工の系譜を引き継ぐ、鵤工舎の小川三夫棟梁も参加。氏は最後の宮大工といわれた故・西岡常一氏に師事し、いま、全国の社寺建築を手掛ける仕事を継続されています。同時に大工職人の職業的な誇りを全国を巡って訴求されている。大工ネットワークは、若手大工を増やし定着させるための企業横断型のネットワーク組織です。大工同士が各企業の枠を超えて交流することで職業的なモチ...【大工ネットワークと「削ろう会」in北海道】
本日も総歩数4000歩超の散歩から帰還。で、きのうの北海道神宮「西鳥居」を興味深く建築工事観察。きのうの状況は以下のようでした。<昨日の写真に若干の画像補正しています>違いが明らかなのは「貫」が入れられたことです。上部の「笠木」と2本の柱だけだった昨日から、この貫が加えられたことで、目にも見慣れた鳥居の外観。貫というのはWikipediaで見ると「貫(ぬき)とは木造建築で柱等の垂直材間に通す水平材。日本には鎌倉時代の俊乗坊重源が中国から大仏殿建造のための最新技術として伝え、その構造の強固さから急速に日本全国に広まった。木造建築では、水平方向の固定に用いる。」とされている。次の写真は貫と柱の接合部のアップです。貫はそれこそ柱に「貫通」させるので、柱間よりも長さが長いことになる。それを柱に予め穴を空けておいてから、...【北海道神宮「西鳥居」貫工事完了】
朝、目が覚めたら新潟山形で大きな地震のニュース。昨日は会食があってお酒が入り、その後就寝していたのでまったく気付きませんでした。現地のみなさんのご無事を祈念します。本日朝、先週末から東北に出張で帰ってきて北海道神宮に帰参。で、いつものように駐車場にクルマを止めて境内に入ろうとしてふと、なにか雰囲気の違いを感じた。そうなんです、あちこちに工事看板や遮蔽囲いなどがあって、見上げたら、なんと鳥居が新築工事中のようなのです。北海道神宮にはかねてから神域入り口北向きに大鳥居があり、そのほか南側、東側にも鳥居がある。まぁ、北1条通りには2箇所大鳥居が別にありますが、この「西側」にはこれまでなかったのであります。工事標識を見ると6.18から「夜間通行止め」と表示されていたのでひょっとすると、きのう工事が行われて立ち上げられた...【日本建築の基本「掘立」in北海道神宮西鳥居】
さてReplan北海道の最新号紹介です。住宅建築と店舗事務所建築のコラボ、2用途の住宅についての特集を組んでみました。「住む」ということと「働く」ということのどちらにもしっかりと計画された住まい。人間活動の2大要素ともいえるかもしれませんね。【特集】暮らしも仕事もうまくいく家住む⇄働く共働き、ノマドワーク、フリーランス、二拠点居住・・・住まう人の働き方と暮らし方が多様化するなか、住まいにも働き方に寄り添う工夫が求められるようになりました。「住む」と「働く」が密接なご家族の住まいのプランや、「仕事」と「暮らし」を切り替える、又は、繋ぐ工夫を知ることで、豊かな日々のヒントが得られるかもしれません。今回は、鞄職人のご主人と事務作業を一手に引き受ける奥さんのアトリエ兼住宅、労務士事務所を建物内に併設したご家族の住まい、...【Replan北海道最新号「住む・働く」住宅特集】
写真は旭川で見学したファミリー家具屋さん。自宅に隣接した、面白い外観を見せる家内手工業的アトリエ。アトリエなので、デザイン的には凝りたい。っていうか、周辺からは「あれなに」的に目立たせたい。「おお、こういうセンスなら相談したい」みたいな期待を込めた。家具屋さんらしく、ブラインドに隠れた正面のガラス窓はガラスだけを仕入れて、窓枠は自分でDIYで作ったのだという。手作り木製サッシなのですね。なので水仕舞が心配なこともあってか、軒の出を張り込んだ(笑)。外皮側には「外付けブラインド」を仕込んだ。秋田の西方さんが使っているような輸入物を使用した。それはまだ日本で一般的ではないものを積極的に取り入れて「先進性」をアピールするという意味が高いのでしょう。しかし、ここは秋田ではなく北海道旭川。積雪は年間7mくらいになるし、屋...【挑戦的試行が不思議に調和の外観デザイン】
本日はすこし住宅を離れた話題。安倍さんがイランを訪問して米ーイラン関係の和平工作を行っているそのちょうど最中に、ホルムズ海峡で日本の会社が運行しているパナマ船籍のタンカーが攻撃を受け炎上した。幸い乗組員には大きな被害がなく、輸送されていた内容物にも被害が及ばずに、積み荷の入れ替え作業などに着手しているとのこと。この民間輸送タンカー攻撃を巡って、イランが仕掛けたのだと断定的に情報を流すアメリカと乗組員を救助して「攻撃者を特定する」とアナウンスしてアメリカによるフレームアップをはねのけようとするイラン。奇しくも日本というキーワードで情勢がうねってきている。ふたたび中東を通ってエネルギー源が運ばれてきている日本のエネルギー事情が浮き彫りになってきている。帰国早々にトランプさんと「電話会談」をこなした後、安倍さんは注意...【世界で60位と6位ニッポンの面積】
家具屋さんと建築業界というのは、切っても切れない関係。しかし自ずと技術方向が微妙に違う部分がある。旭川は「家具の街」ということから、いろいろ見ていると新発見があったりします。そのなかでも驚いたのが、この「高さ調整アジャスター」。テーブルはなんらかの「脚」をつけてテーブル面の高さをその使う人の最適な高さに調整する機能がついている。面材についてというのが、まずは嗜好要素の基本ではあるでしょう。しかし、その面材をどう乗っけるかの脚についても機能性とデザイン性の双方からあれこれと趣味が分かれていく。しかし、その脚の高さ調整アジャスターというのは、てっきり脚の「下部」にあるものと思い込んでいた。そういうなかば「常識」をひっくり返しているのがこの金具。実際に触れてみて、調整してみるとテーブル面の方が微妙にゆれ動いて高さ調整...【家具高さ調整アジャスターの逆転発想?】
モノのインターネット、IoTというものが「急速に普及する」と言われてきている。で、そのキー端末として「スマートスピーカー」の出荷が挙げられる。いまのところ、下の写真のような端末をリビングなどに置いて「今日の天気は?」とか聞くと、WEB経由での情報を答えてくれたり、「きょうの日経新聞を読んで」というと、アプリ(スキルと呼ばれているそうです)を契約していれば、朝の忙しい時間に、「米中貿易摩擦は・・・」などと音声で知らせてくれたりする、というのが一般的な使われよう。家庭内で音声登録した家人がWEBに溜め込まれたデータを「音声」を使って呼び出して生活利便性を高める、というのが基本的な定義ということになるようですね。昨日、そういう講演を聞いておりました。昨年のクリスマス商戦でAmazonの端末がバカ売れしてアメリカでの「...【IoTモノのインターネットと住宅の現在】
きのうと今日、2日間日程で旭川での地域工務店グループ・アース21例会。地域工務店は各社ごとにそれぞれに戦略を立て、その地域の中での生き残りを図っていく存在ですが、やはり一番の武器は「情報力」だろうと思います。それぞれが自社で戦い方を考えていくのはもちろんですが、そういった動きを相互に確認して、情報交流することの意味は相当に価値が高いと思います。それも実際の建物の中でどのように実践しているのか、現場見学でナマの形で摂取していくことの意味合いが高い。そういうことで、現場見学会がきわめて重要だと思います。きのうの1日目は午後からの見学スタートでしたが、なんと6件の住宅現場を見学させていただきました。そしてその各所からの移動の時間の間にもバスの車中で見学先での気付いたポイントについて活発な意見交換がされていた。各所でい...【最北の住宅最前線旭川現場見学】
写真は先日見学したリノベの「モデルハウス」。山形県米沢市の「アジリノベース」です。新築でのモデルハウスというのはふつうにあるけれど、リノベでは、なかなかないと思います。古い家を現代的な「使い勝手のいい家」に改装するだけであれば、そのモデルとしてのコンセプトは新築住宅と変わらない。フルリフォームであっても展示内容にはあまり個性はない。リノベであることが明確であるモデルハウスというのは、なかなか表現が難しいのではないか、と思っていました。その悩みどころの末に行き着いたのがこのモデルハウスでの手法。写真に見えているのは、屋根の架構を支える木組みを既存では天井板で見せないように仕上げていたものをその天井板を取り外し、構造素地を露わにした。そうするとこの建物は築40年ということなので、それほど日射で褪色していない木肌がそ...【構造木組み経年美=リノベにしかない魅力価値】
北海道とそのほかのどこかを往復する日々。そういうなかでもやはり東北の機会が圧倒的に多い。飛行機の時間などでちょっとした隙間時間ができたら、高齢者としての自然な成り行きから神社仏閣の空間が恋しくなる。札幌にいるときには家から遠くないこともあって、「蝦夷国新一の宮」として、ブログによく書く北海道神宮に毎朝参詣しています。そういう近場の「一の宮」が仙台にはない。国府がながく置かれていた「多賀城」に隣接する港湾である塩釜にある鹽竈神社が陸奧国一の宮とされていますが、いやそうではなく福島県棚倉町という南端にある都々古別神社(つつこわけじんじゃ)が本来の一の宮であるともされています。古代国家の範囲が白河の関をもって国境と考えてその国境線がどんどん「征夷」の結果、北上していったのでやがて塩釜がその位置に据えられていったという...【好きな東北の神社「金蛇水神社」再拝】
杉の森というのはごくふつうの景観と思っていましたが、毎日散歩している北海道神宮周辺でみられる杉木立はどうも人為的に植え込まれたもので、杉の「北限」であるということだそうです。北海道には自生する杉はなく、この杉は北海道神宮の開基にあたって植生させてそれがみごとに成長しているということ。ふだん全国あちこちの神社仏閣を巡り歩く趣味生活なので、そういう杉にまつわる北海道の特殊性を忘却する。先日もこの「木道」のことを書いていたら、読者の友人から再度、この事実を指摘されたのです。まぁ歳とともに、忘れっぽくなるというか(笑)。スギ林は、適度に間引きさせることで陽光が下草類にまで到達するように管理されている。わたしの好きな「オオウバユリ」もこのスギ林のなかで元気いっぱいに各所で生育してくれている。それほど日射は強くなく、右手に...【日本とアイヌの共生北限杉とオオウバユリの森】
北海道神宮周辺は、明治初期にアメリカの都市計画家たちによって手つかずの自然環境がそのまま保全されました。市内中心部の「北大植物園」もそのように保全されました。そういう保護があって今日でもこの地のネイティブの姿を確認できる。写真は少年期からずっと見続けている柏の巨木。樹齢は430年超ということなので、日本史では関ヶ原の戦いのころに相当するというおじいさんぶりであります。北海道は歴史的遺跡などが少ないので、こういった自然などがそれを代替することになります。まことに堂々たる枝の張り方で圧倒されます。巨木というのはその地の自然条件の中で最適な環境適合によって巨大化していくものでしょう。神宮境内の散歩を日課にしているので、この巨木の前を毎日のように往復させてもらうのでそのみごとな枝振りに元気をいただくという日々であります...【樹齢430年超北海道神宮の御神木再臨】
写真は先日食事していた民家そば店のインテリアです。いかにも感のある和風のたたずまい。北海道の新築住宅ではイマドキ、ほとんどこういった内装を見ない。それは「洋風化」してしまったということなのか、畳を敷いた部屋というのはあっても、こういうデコレーションの生活文化自体が消滅したということなのか。自分でもなんと表現していいか不明なほど、ある意味、隔絶感が強く印象されておりました。でも不思議です。こういう空間で自分自身も育ってきた記憶はあるのに、そのこととはるかに遠く離れてしまったという感覚。久しぶりに出会って、いろいろ再発見させられる思い。で、こういう空間を見ていると、天井の押し縁とか、壁の塗り壁、そして長押、床の畳、家具の箪笥や窓の障子の空間要素が視界に広がる。どうもすべてが直線的な区画意識が濃厚で、四角四面なグリッ...【和風民家インテリアのキッチュないごこち】
写真は毎朝散歩の札幌円山公園の「緑道」。円山登山口から動物園入り口までの間、7-800mの距離で自然起伏に沿って木道が巡らされている。散歩者としては、足下に難渋することなく森の胎内に入り込んで自然林の息吹を体感することができる。きのう書いた「オオウバユリ」の群生であるとか、杉木立の息づかい、併走する清流のせせらぎも聞こえ、リスたちがそこかしこで顔を見せてくれたりする。そういうコースを歩きやすい木道として整備している。ときどき欧米系エトランゼの散歩者とも出くわし笑顔で挨拶したりする。この札幌の自然を愛してくれている様が伝わってきて喜ばしい。歩けることになんの気も使わずに使わせてもらえますが、しげしげと見ていて、この木道って設計図はあるのだろうか、あったとしても、現場での施工は相当に複雑だと知れます。そもそも自然林...【設計図なしの現場対応?森の木道「技術美」】
しばらく忙しくて行けなかった早朝散歩。本日、心を入れ替えて北海道神宮境内を歩いておりました。時間にして30分ほど、歩数にして4000歩弱。で、動機はなんだろうかと思うと自然のうつろいを感受したいということがいちばん大きい。そのなかでも毎年見続けてきている「オオウバユリ」が気になる。植物とは言え、やはりイキモノとしての共感があるのでしょうか。「あいつは今頃どうしているか」というお節介な、というか気になる友人の顔を見たいというか、そういう心理が確実にあるようなのですね。上に挙げた写真は実は昨年のものでして、7月中旬のころの撮影でした。毎年、花芽がすっくりと立ち上がるころの劇的さがこころを驚かされるのです。花芽が膨らんで、それがニョキニョキと大きくなっていく様は毎日が「おお」というよろこびを与えてくれる。いのちのすご...【オオウバユリは今年まだ開花前。ウォッチするぞ】
先般来、衝撃的な通り魔殺人事件などを見ていて現代の個人主義が行き着く先としての「孤独」について考えさせられています。そしてその孤独は、家族の維持が困難になってきたことがその背景にあるのだと思う次第。イギリスでは13%が「孤独」状態だとされている。こうした問題は経済構造とか社会環境総体から来るモノであってひとり住宅が変えられるテーマではもちろんないでしょう。しかし、個人主義というのは現代の住宅でも色濃く浮き立つテーマ。住宅はシアワセのありようを考える営為でもあるので、いろいろに考えてみたいと思うのです。いまの住宅はさまざまに「家族関係」のありようを考えていますがそのカタチは「家族」がどう癒やしの空間を共有するかがいちばん大きい。で、中核的なのは「食べる場所」ではないかと。そこにどういう癒やしや雰囲気が仕掛けられて...【囲炉裏を現代住宅に再生できないか?】
先般来、衝撃的な通り魔殺人事件などを見ていて現代の個人主義が行き着く先としての「孤独」について考えさせられています。そしてその孤独は、家族の維持が困難になってきたことがその背景にあるのだと思う次第。イギリスでは13%が「孤独」状態だとされている。こうした問題は経済構造とか社会環境総体から来るモノであってひとり住宅が変えられるテーマではもちろんないでしょう。しかし、個人主義というのは現代の住宅でも色濃く浮き立つテーマ。住宅はシアワセのありようを考える営為でもあるので、いろいろに考えてみたいと思うのです。いまの住宅はさまざまに「家族関係」のありようを考えていますがそのカタチは「家族」がどう癒やしの空間を共有するかがいちばん大きい。で、中核的なのは「食べる場所」ではないかと。そこにどういう癒やしや雰囲気が仕掛けられて...【囲炉裏を現代住宅に再生できないか?】
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