chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 〘実践〙自治体まちづくり学—まちづくり人材の育成を目指して 上山・河上・伴 2024

    東京特別区(江戸川区、墨田区、台東区)においてそれぞれまちづくりを実践してきた3人の著者が、これからのまちづくりに関わる人のためになることを願って自らの経験を取りまとめた本。「まちづくり」という言葉が広く使われるようになり、まちづくりに関心を持つ自治体職員は多くなった。しかし公務員に「まちづくり」という職種はなく、どう仕事を進めればいいのかわからない場合が多い。この本の著者たちも最初は迷ったり叱責されたりしたことが正直に記されている。著者らの取り組みが実を結び、この20年くらいの間に、都心の東側の下町地域で多くの事業が動いてきたことを改めて実感する。・谷中地区の再生と密集市街地整備・東京スカイツリーとまちづくりグランドデザイン・京島地区の住環境整備なかには、動いた実感のない事業もあった。第1章で示されたま...〘実践〙自治体まちづくり学—まちづくり人材の育成を目指して上山・河上・伴2024

  • 日本の建築 隈研吾 2023

    建築の素人にとっては、縦書きの文章と白黒の挿入写真からなるこの新書本を読んで、リアルの建築物の形態やそれがつくる空間を思い浮かべ、著者の言葉を実感を伴って理解することは難しいと思った。この本には、多くの日本人建築家、日本に影響を与え日本から影響を受けた海外の建築家が(ライト、ブルーノ・タウトら)が登場する。「モダニズム建築という新様式は、日本と工業的脱色が遭遇したところから誕生した」(p51)、「印象派が日本の浮世絵に触発されて~絵画の世界に大きな革命を起こしたのと同じような大きな渦が、日本とライトとの邂逅を菊花にして回転をはじめ、世界を大きく動かし始めた」(p43)とまで書かれている。一番わかりやすかったことは、最終章で述べられている著者自身の遍歴。1986年のバブルに沸き立つ東京で自分の設計事務所を開...日本の建築隈研吾2023

  • スマート・イナフ・シティ—テクノロジーは都市の未来を取り戻すために ベン・グリーン2022

    本書は、なぜテクノロジーを都市に応用すると悪い結果になることが多いのか、そしてテクノロジーがより公正で公平な未来をつくるために、我々が何をしなければならないかについて書かれている。従来のインフラと情報通信技術を統合したスマート・シティはユートピア的なものとして提示されるが、実際には都市を技術的な問題として劇的かつ近視眼的に再定義することを意味している。このような視点から都市生活の基盤や自治体のガバナンスを再構築すれば、表面的にはスマートであっても、その下では不正や不公平が蔓延する都市を生んでしまう。自動車がダウンタウンを支配し、歩行者は追い払われる、市民の政治参加はアプリを通じた改善要求に限定、警察がアルゴリズムを使って人種差別、政府や企業が公共空間を監視して行動をコントロールする…(p17)。7スマート...スマート・イナフ・シティ—テクノロジーは都市の未来を取り戻すためにベン・グリーン2022

  • 大学の先生の学ぶ初めての地理総合 佐藤廉也

    地理の教科書も執筆している阪大の先生が、新しく高校の必修科目となった地理総合の解説書として書いた本。地理総合は系統地理を柱としてつくられており、それは「世界の成り立ちをロジカルに理解する」地理的思考力を重視することの表れだ。受験では地理総合とその土台の上の地理探求をあわせた科目選択になるだろう、とのこと。著者は文化地理が専門らしく、そのためか食文化や農業の話が比較的多く、なるほどと思わせる箇所も多い。自然地理や経済地理の話は比較的少なく、わりと一般的、常識的な記述にとどまっている印象。もちろんこれは高校生の予習復習、試験対策のための本だから、奇をてらわないのは当然だ。乾燥帯の農業は乾燥と戦い、湿潤地帯の農業は雑草と戦う。北緯35度線を境に、高緯度帯では食べ物を干したり塩漬けにしたりして備蓄する文化が育つ。...大学の先生の学ぶ初めての地理総合佐藤廉也

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、kenさんをフォローしませんか?

ハンドル名
kenさん
ブログタイトル
読書ノート
フォロー
読書ノート

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用