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  • 日本人という呪縛—国際化に対応できない特殊国家

    特に目新しいことがこの本に書かれているわけでもない。私自身が日ごろつぶやいていることと共通することも多い。にもかかわらず、これほど読んでいて不愉快になる本も少ない。日本という国と日本人の弱みを容赦なく攻撃されているからだろう。著者の意見の全てに同意するわけではないが、否定できない指摘事項=日本の問題点のいくつかをノートする。総論では日本人は本当の自由を知らず、制度をひたすら守り、過剰に働き、苦痛を忍び、権威や因襲に服従することを良しとしているかのようである。「予定調和」と「現状維持」が個人の自由や幸福を犠牲にしている。各論では日本人の英語力はアジアでも下位だ。外交官でも英語を自在に操れる人は少なく、カジュアルなパーティでのスピーチですら原稿を顔を上げず棒読みする。英語が下手でメンタルも弱いため、反論すべき...日本人という呪縛—国際化に対応できない特殊国家

  • 限界分譲地—繰り返される野放図な商法と開発秘話 吉川祐介2024

    『限界ニュータウン』の著者による続編。前著ではあまり触れられていなかった(と記憶している)都市計画法に関する記述が第1章でちゃんとなされている。限界分譲地は、その立地よりも自治体の開発規制に左右される面が大きい。1968年に都市計画法が制定されたが、その後に限界分譲地となった土地は都市計画区域外または非線引きに区分けされたため、規制は緩く、地価は安く、許可不要で開発できる面積規模も広かった。自治体の担当部署にも開発許可申請の記録が残されていないケースがほとんどだ。(注:当時、首都圏整備法により近郊整備地帯に指定された成田市、酒々井町、佐倉市以西は線引きが行われ、市街化調整区域での開発は厳しく規制されたが、本書の主対象となる八街町、山武町、大栄町などは区域外だった。その後列島改造などでそうした地域にも開発の...限界分譲地—繰り返される野放図な商法と開発秘話吉川祐介2024

  • 大学的相模ガイド—こだわりの歩き方 塚田修一編 2022

    いわば「じゃない方」の神奈川とも言われる相模地域、具体的には相模原、海老名、厚木、座間、大和それに東京都の町田を対象として、「何か」を見出そうと試みた本。相模地域は、国道16号線の郊外空間であり、一般的には「地域の独自性が失われた均質的な郊外空間」、「何もない郊外」という評価がされがちだ。・多くが相模野台地上にあるため水利に恵まれず、長らく原野が残り、開墾される余地を残してきた。農家の女たちは畑までの坂の上り下りや、深井戸からの水くみに苦労した。・戦前から軍の施設が多く、大戦中は首都防衛の拠点が置かれ、現在も多くの米軍施設が位置している。・高度成長期からバブル期にかけて、官民の住宅開発が活発に行われて人口が急増した。現在その郊外住宅地には高齢化の波が押し寄せ、活況が失われ、再生が試みられている。・相模大野...大学的相模ガイド—こだわりの歩き方塚田修一編2022

  • 財政・金融政策の転換点—日本経済の再生プラン 飯田泰之 2023中公新書

    経済カテゴリの本は結構読んでいたつもりだが、経済学の本を読んでノートを書くのは久しぶり。経済学の復習と最近の金融政策に関する知識のアップデートのためにと思ってこの本を購入し、読み進んだ。ブキャナンの新正統派批判とかモディリアニとか、50年近く前に学習したことを懐かしく思い出した。しかし、読み進めていくうちに、この本はリフレ派と言われる著者の主張が込められていることがわかってきた。(第3章)日本の財政が破綻する可能性は低い。国債金利rよりも経済成長率(名目)gが高ければ財政は破綻しない(修正ドーマー条件)。2013以降コロナを除いて日本は〇。途上国などでは突然の金利上昇(=債券価格下落)発生が起こり得るが政府日銀の対応で。(※財務省はr≒gを前提にプライマリーバランスの黒字化=政府債務残高/GDPの引き下げ...財政・金融政策の転換点—日本経済の再生プラン飯田泰之2023中公新書

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