NHKの番組「映像の世紀バタフライエフェクトふたつの敗戦国」を見た。一時期、世界中で大流行したスマホゲームの「ポケモンGO」。これを生み出したゲームクリエイターの野村達雄。彼が中国残留孤児を祖母に持ち、旧満州で生まれた人物だという事実から、この番組は実にさまざまな歴史上のドラマをつむぎだす。そのドラマは私の知らないことばかり。それを伝えるモノクロの映像は〈歴史〉というものの何たるかを私に教えてくれるように思われた。その迫力に圧倒され、ひどく胸を打たれた私だった。感動が薄れないうちに、備忘を兼ねてこれを記すことにしようと思い立った次第である。ゲームクリエイター野村達雄の祖母・野村志津は戦前、満蒙開拓団の一員として満州に渡ったが、日本の敗戦によるどさくさの中で、中国に取り残された。同様、日本の敗戦により満州や...外地で敗戦国民は(その1)