最近は脳腸相関という言葉があるように、腸は脳と密接な関係がありそのためには腸内細菌も重要な役割をしているとされています。しかしタイトルのように、細菌由来の毒素コリバクチンによるDNA変異が、若年発症の大腸ガンに大きく関与していることが明らかになりました。スペイン国立がん研究センターの研究員らは、11か国981例の大腸ガンゲノムを調査し、腸内細菌が作り出すコリバクチンという毒素によって引き起こされる特有の変異が、特に日本を含む高発症国で多く確認されたとしています。これらの変異は40歳未満の患者で特に多く、ガンのごく初期に既に組み込まれていたことが示唆されています。さらにガンの原因となるAPC遺伝子の変異の一部もコリバクチンに関連していることがわかりました。こうした知見は、幼少期からの腸内環境や細菌とのかかわ...腸内細菌が大腸ガンの引き金に