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長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」
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2015/07/18

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  • こどもの神様

    三つ子の魂百まで…こどもの頃、目にしたものは生涯忘れられないものである。記憶の何処かに潜んでいて、上層に様々なものが沈澱して、すっかり忘れていたのに、ある時ひょっと眼にしたものが、あっ、これを私は知っている、昔とても好きなものであったはずだ…と、自分でも吃驚することがある。二つになるかならないかの子ども時代、私は絵本を読んでもらうのが迚も好きだったらしい。母の話では、目の前に絵本を拡げて読んでいて、ふと、分かっているのかしら…と思って読むのをやめると、まだ口がよく利けないのに、本を手で示して続きをうながしたそうである。熊田千佳慕先生の『おやゆびひめ』は、私のとても大好きな絵本だった。熊田ちかぼ先生は、ファーブルに影響を受けた昆虫の画家としても有名である。たまたま数年前、「バースディカード」という、1970...こどもの神様

  • しもきた三味線プレイス

    コロナ禍も3年越しとなりました。7月の歌舞伎座が公演中止とは…お見舞い申し上げます。平成の歌舞伎座では、7月というと、先代澤瀉屋の独壇場(どくだんじょう)でありました。澤瀉屋の芝居という家業に対する気高い精神性…お客様に対するサービス精神には、贔屓でない者も胸が熱くなる思いでした。何より、三階席の、天井桟敷の人々っぽい我々は、狂熱のライブを絶賛したものです。さて、日本列島に生まれ育った者のDNAを慰めるために、日本の伝統音楽は生まれ、洗練され、発展して参りました。世情が不穏で人心が掻き乱される日常となった不幸な時代、古典に携わる者として皆さまのお心を安らげ、なごみへとお誘いするのがつとめでは…と気持ちを新たに、新しい考え方の下、三味線スタジオを設けることといたしました。三味線は、奏でる者の体が楽器の一部で...しもきた三味線プレイス

  • 波はみどり

    一昨日より初伏に入りて蒸す。海の日なり。旧友のご実家よりの賜りものの八朔の、最後の一つを食せし折り、ふと、種を蒔いてみむとす。ふた月ほどがそのままに過ぎ、やはり無理かと忘れたころ発芽し、双葉が三段目ほどに出ずる。ユリ科の雑草の一種と思われるひと本の植物の間近に生え、先に生ふるものは立ち枯れてきたが実を結んだ。アールヌーボー調の曲線が、何とも言えぬ風情を醸す、不思議な景色である。芳年の新形三十六怪撰の何か…にも似ている。12、13、14日と、連日羽化続きの庭に静寂が訪れたものの、未だ檸檬樹に居残っているサナギ二頭が気になるので、朝七時半、様子を見に行く。と、一頭のさなぎの周りに俄かに細かい羽虫が群がりて騒がしい。余りに恐ろしい風景なので、霧吹きで水攻めを試みるも、どうやらサナギの中から湧いて出てくる。…アオ...波はみどり

  • 罠~トラップのある家

    2022年7月1日6:45ベランダの片隅で無事に羽化し、大空へ飛び立つものがあれば、また、支障ありて一隅を仮りの寓とするものあり。酷暑はただ自然のままでありたいとするものから多くのものを奪う。炎熱の床に彼の体から剥がれた翅の一部が残り、本体を恋しがるのか、しきりと蠢くを恐る恐る眺めてみると…彼もまたこの世界の片隅でいのちをつなぐものであった。2022年7月2日7:22半夏生。早朝から既に熱い。暑いのではなく熱い。青虫も物憂げに枝上で吐息をもらす。レモンの真白き花は香華。右手ベランダ床に目をやり、愕然とする。昨日とまったく同じところに、羽化直後と思われるアゲハチョウが居る。しかし彼もまた、太功記十段目の登場人物のように、既に満身創痍の態である。翅全体が白茶けて、右後翅の尾翼が既に欠落していた。こは如何なるこ...罠~トラップのある家

  • 花がるた 七月 萩・桔梗

    今年はどうしたことでしょう、新暦の六月下旬から摂氏三十度超えの日が続き、二年続いて継続中のコロナ禍下も小康状態とて、少しづつ仕事を復活させる機運が街なかに広まりつつありますが、大好きな薄物を身に纏う喜びも半減いたします。生地を見ているだけで、その透け感にうっとりしてしまう明石縮は、雨に遭うとチリチリチリ…としぼんでしまうので、こんな急変する天候の時はもってのほか、十年ちょっと前、知り合いの呉服屋さんがお店をたたんでしまった折、一級河川…東京に於いては多摩川と荒川なんですが…一級化繊でもあるポリエステルの絽小紋を何着か仕立てて頂いたことがありまして、これが夏場は非常に重宝致します。しかし、この暑さはもう、如何ともし難く…。久しぶりに小千谷縮を取り出してみました。同じ“ちぢみ”でも、明石は正絹、長唄・越後獅子...花がるた七月萩・桔梗

  • キヘンのひと、リターンズ。

    2022年6月30日節電に協力するために、午前中に出掛ける。最寄り駅までの吉祥寺通りは、どうした方針か何年か前、立派な欅の街路樹の枝を払って、棒状の木立に直接、葉っぱが枝葉末節的に芽吹いた小枝が申し訳程度についているばかりで、日陰もなく涼しくもなく、炎天下にさらされた、これまた炎熱地獄に拍車をかけるイマイチ趣味の悪い三色タイル張りの舗道を歩くのも気鬱。生死にかかわるので遠慮して、文化園内を突っ切って井の頭公園駅まで歩く。さぞかし快適、涼しかろうと思いきや、あにはからんや…妹でも弟でもハカランヤ。これまた、一見オシャレ風な煉瓦様タイルを敷き詰めた歩道が整備されているお蔭で、チイとも涼しくありゃしない。公園の木々も整備されてしまったようで、春ごとに美しさを誇った桜樹の枝ぶりも今いづこ、灌木も疎らである。手の込...キヘンのひと、リターンズ。

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