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  • 診察室からコンニチハ(193)

    先のマイクロソフトによる「レンブラントの新作」に学習させた画像では、わずか350枚ほどのデータで適切な診断名にたどり着いたと説明しましたが、ほかにもゼロショットラーニング:注)を利用し「これまで見た画像とはちがう特徴量を持つ」といった判断をさせ、希少疾患を検出することも理論上は可能であり、数千枚もの画像が必要だった時代はもはや数年前の話となっています。注) : ゼロショットラーニングとは、訓練データのない...

  • 診察室からコンニチハ(192)

    しかしMycin(マイシン)システムは、実際の医療現場では開発環境と実行環境が適応性に耐えられないといったハード面での問題、さらに誤診時の責任といった倫理・法律に関わる問題などのさまざまな要因により、実用化には至りませんでした。その後のAIはしばらく、「冬の時代」を迎えました。やはり、AIの使用は医療面では限定的ではないかという考えが支配的になっていました。そして第三次人工知能ブームを経た現在、つまり「デ...

  • 診察室からコンニチハ(191)

    だからと言ってA Iの未来的な活用能力と人類への貢献期待を疑っている訳ではありません。ただAIは、まだ医療の黎明期についたに過ぎないと言っているのです。診断の正確性や、人間のように同時に複数の症状を判断するには至っていないと言っているのです。しかし、ディープラーニング技術を取り込むことによって、画像や論文など多くのデータを自ら収集し学習することは可能になっています。現状でも一部の医療現場では、医師の省...

  • 診察室からコンニチハ(190)

    しかし、AIをまだ過信してはいけません。将棋や囲碁のプロとの対戦で、AIが勝利したとのニュースに触れ、人工知能もついに人間の知能に打ち勝つ時代が到来したかと考えるのは、まだ時期早々です。ディープランニングの飛躍的な向上で、AIというよりはビッグデータの処理解析能力が格段に進歩したに過ぎないのです。まだAI(人工知能)といえるほどには人間の知能に迫る活用能力はないのです。人間の神経回路の複雑な電気信号の解析は...

  • 診察室からコンニチハ(189)

    【AI(人工知能)と医療の現状】先ずは、総論編…近年、AI技術が医療に活用されるニュースを目にする機会が増えています。例えば国内では、コンピュータ企業の開発した人工知能(AI) が、特殊な白血病患者を過去の論文データを参考にわずか10分で診断し、結果として患者の命を救うことにつながりました。前述のコンピュータ企業が開発したAIの診断事例では、開発陣が、ガン研究に関する合計2,000万件以上の論文をAIに学習させました。...

  • 診察室からコンニチハ(188)

    ジェネリック医薬品への疑問(Ⅷ)これまで一般の内科医であれば、患者さんの「お薬手帳」を見せて頂ければ、その薬の内容から病気の内容そのものも多くは推定できたものですが、多数のジェネリック医薬品の登場で、薬品内容を検討するにも多大な時間を費やす事が稀ではありません。もちろん自院で出した薬であれば、容易に判断はつくのですが、他院で処方されたものでは戸惑う事が多いのです。また患者さんによっては、どのジェネリ...

  • 診察室からコンニチハ(187)

    ジェネリック医薬品への疑問(Ⅶ)ですから、ジェネリック医薬品の根本問題は医療費の効率化を含めた社会保障費全体をどうするか、それに伴う少子高齢化にどう対応していくかを徹底的に議論する必要があるのです。極論すれば、高負担・高福祉を取るのか、低負担・低福祉の二大選択肢しか残されていないといっても過言ではないのです。北欧諸国のように、貧富の格差を少しでも縮小させて国全体が中等度の豊かさを目指すのか、あるいは...

  • 診察室からコンニチハ(186)

    ジェネリック医薬品への疑問(Ⅵ)それでは、どの様にすればジェネリック医薬品の安全性と薬価の値下げが可能になるのでしょうか?基本的に医薬品とか食の安全性を考える時、私は経済の自由競争は適切でないと思います。やはり何かしらの規制が必要だと思うのです。交通規則のような「飲酒厳禁」のルール作りがなければ、安全性の確保は困難だと思います。自由な市場原理というのは、弱肉強食の論理です。それは寡占化に繋がっていく...

  • 2020年新年号(臨時:後編)

    明治時代の新渡戸稲造が著した「武士道の精神」。その後は昭和の小説家、三島由紀夫が提唱した男の美学「自己犠牲」それらから派生する人間としての倫理感や道徳律などは、昭和元禄の申し子と言われた植木等などに代表される軽佻浮薄な「サラリーマン人生」の流行語に踏みにじられ、それまでの日本文化とはかけ離れた次元の違った世界へと突き進んでいったのです。そんな無責任体質の「ノリ」の文化が蔓延していき、さらに1980年、...

  • 2020年新年号(臨時:前編)

    これからの日本人はどうなるのでしょうか?昭和から平成、そして令和と年号は変わり人の価値観も変わって来ています。昭和的な考え方は、つまり会社的な発想の人間は過去の遺物と嘲笑される時代になっているのかもしれません。インターネットやSNSの利用拡大により、誰でも世界中から、より多くの情報収集が可能になっています。しかし、それら膨大な情報を自分自身の意義ある生活の為に有効利用出来ている人は、まだ限られている...

  • 診察室からコンニチハ(185)

    ジェネリック医薬品への疑問(Ⅴ)今回は医療現場からの声を紹介してみます。Q:消費者(患者)としては同じ効果と安全性が保証されているのでしたら、安い薬の方が良いでしょうが、どうも色々と医師や薬剤師などに伺ってみると、医療現場では「このジェネリックは効かない」とか、「あれは大丈夫だ」などの評価があるようで、患者としては不安になります。 A :実績重視で先発医薬品を選ぶのか、値段を考えてジェネリックを選ぶの...

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