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  • 診察室からコンニチハ(174)

    ディープラーニングの技術は、人間の神経細胞(ニューロン)の仕組みを模したシステムであるニューラルネットワーク(人間の脳内にある神経細胞「ニューロン」とそのつながり、つまり、神経回路網を人工ニューロンという数式的なモデルで表現したもの)がベースになっています。ニューラルネットワークを多層にして用いることで、データに含まれる特徴を段階的により深く学習することが可能になります。多層構造のニューラルネットワー...

  • 診察室からコンニチハ(173)

    最先端医療を担う上で、ゲノム編集に並ぶ大きな柱として、AI (Artificial Intelligence : 人工知能)についても説明が必要でしょう。一口にAIといっても、マシーンラーニング(機械学習)とディープラーニング(深層学習)に大別されますが、基本構造は同じです。1)機械学習(マーシンラーニング)とは、特定のタスク(仕事)をトレーニングにより機械に実行させるものです。・その要点は、事象(コト・モノ)の「特徴」をつかみ、みずから「...

  • 診察室からコンニチハ(172)

    次に、代表的な染色体疾患の幾つかを紹介しておきます。1)性染色体異常(1)色覚異常: X染色体の劣性遺伝で受け継がれます。発端者の母親は変異の保因者(正常のXXではなく、x Xと表されます)として、妊娠ごとに変異を伝える可能性は50%です。xYの男性に遺伝していきますので、色覚異常の多くは男性にみられます。(2)血友病: AとBがあり、Aは、血液凝固因子の8番目(第Ⅷ因子)の遺伝子異常で、もうひとつのBは、9番目(第Ⅸ因子)の遺伝子...

  • レビー小体型認知症の父の娘さんへの回答(再)

    まずは外傷性硬膜下血腫でなくて、良かったです。しかし、本当に腰痛圧迫骨折なのでしょうか?80歳以上の男性高齢者では、前立腺癌の発生頻度が極めて高く、前立腺癌の骨転移を半年ぐらい前に経験しました。実は私は高齢医学の全てに強い興味を持っていて、認知症はもちろん、整形外科(整形内科:手術をしないで、神経ブロックとか、変形性膝関節症、肩関節痛などの保存的な治療)、さらに皮膚科領域の治療もやっています。何故その...

  • 診察室からコンニチハ(171)

    話をゲノム編集に戻します。まず、ゲノムとは何かを整理してみましょう。ゲノムの定義は、「遺伝情報の全体・総体」を意味するドイツ語由来の語いであります。古典的遺伝学の立場からは、二倍体生物におけるゲノムは生殖細胞に含まれる染色体もしくは遺伝子全体を指します。もう少し分かりやすく言えば、人間の染色体は46本あります。この中の2本が性染色体と言われ、XX(X染色体が2本)が女性の性染色体で、XY(X染色体とY染色体...

  • レビー小体型認知症の父の娘さんへの回答

    確か昨年の10月以来のご質問かと、思いますが、その後はどのようにお過ごしかと気になっていました。3週間程前に階段から落ちたとの事ですが、最も疑わしいのは、「外傷性硬膜下血腫」です。何でも「認知症」で考えて行くのは間違いのもとです。階段から落ちた数日間は見るべき骨折もなく、普通に歩いていたのに徐々に歩けなくなって来たのは、おそらく頭部打撲による血腫が徐々に広がって来たのではないかと拝察します。至急に病...

  • 診察室からコンニチハ(170)

    【後期高齢者の運転免許】(3)専門医なら、認知症の深い臨床経験と診断能力で容易に書けるかというと、そうではないと思います。確かに長谷川スケールが30点満点中の20点以下だからとか、画像上で側頭葉の海馬萎縮が著明であったとかの理屈づけは出来るかもしれません。それ以外の知能検査も幾つかありますので、それらを丹念に実施して患者さんとご家族に納得してもらうというのが、一般的な考え方でしょう。でも、それだけでは何...

  • 診察室からコンニチハ(169)

    【後期高齢者の運転免許】(2)つまり本人が一人で来ても、家族と来ても、認知症診断にとって要(かなめ)と言っていい「生活の困りごとを包み隠さず話してもらう」ということは、期待できないことがよくあるのです。唯一の例外は、「お願いだから、危ないからもう運転しないで...。」と家族が切に 願っている時で、この時は、かつてあった色々なエピソードを伝えてくれるのでスムーズです。逆恨みされやすい。時に書類を発行した患者...

  • 高木さんへの回答

    基本的にご本人の前で、「認知症」であるとか、「うつ病」であるとかの発言は厳禁です。但し、ご家族やご本人が、その様な訴えで最初から外来受診においでになった時は、ご質問に応じる形で励ましに似た言葉を使ってしまう事はあります。否定的な言葉は極力慎むというのが、認知症ケアの基本です。それをわきまえていない医師は、まず認知医を語る資格はありません。高血圧や糖尿病で肥満体型の方には、時に厳しい忠告をしてしまう...

  • 診察室からコンニチハ(168)

    突然ですが、しばらく臨時講演をさせて下さい。今や社会問題化している【後期高齢者の運転免許】(1)についての話です。「認知症が疑われますので、診断をお願いします」という依頼を受ける医師は、一般内科でも、時にはみられます。認知症専門医は当然として、神経内科、精神科などでも、この様な依頼の書類を受ける事が多くなりそうです。高齢者が免許更新のために免許センターに足を運んだ時に簡単なチェックを行い、そこでひっ...

  • 診察室からコンニチハ(167)

    これらゲノム編集の革新的な解明で、これからの私たちの身体や精神は、限りない健康を保つ事ができるのでしょうか?まずは、最先端の「ゲノム編集の概要」から説明してみます。 今から10年ほど前に登場した「ゲノム編集 (genome editing)」は、旧来の遺伝子組換え技術とは原理の異なった新しい遺伝子改変技術です。【旧来の遺伝子組換え技術とは】人類は農業開始以来、効率良く食糧を確保するために様々な育種技術を駆使して...

  • 診察室からコンニチハ(166)

    また多くの医師は、すべての自閉症患者が同じ症状をもつわけではないという理由から、一般的な診断を下すのを避ける傾向にあります。これに対して、共著者のプリンストン大学ルイス・シグラー総合ゲノム研究所のチャンドラ・テスフェルド博士は、「遺伝子学的には同じように見えます」と説明しています。これらの研究成果は、自閉症スペクトラムの診断に役立つことになると言っていました。これまでの研究で「非コードDNA」領域の...

  • 診察室からコンニチハ(165)

    これまで、自閉症研究の多くは、タンパク質を合成する遺伝子のみの変異を特定することに焦点が当てられていた為に既知のヒト遺伝子20,000個と、それらの遺伝子をコントロールする周辺領域に絞って分析されていました。その膨大な情報量でさえヒトゲノム32億の塩基配列のなかの1~2パーセントほどでしかありません。これらの遺伝子が突然変異を起こすと、うまく機能しない変異タンパク質が作り出されます。その一方で、タンパク質に...

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認知症と美しい老後
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