2021年4月より下記サイトに移転します。医学書のレビューサイト - 医学書の感想新規サイトでは、これまでの文章を校正して、よりわかりやすく紹介していきたいと思います。
2020年の内科学会セルフトレーニング問題の復習をしたいと思います。 主に自分が間違えた疾患、ポイントを箇条書きにします。
【2019-2020版】日本内科学会 認定内科医試験 受験記 【試験対策】
2019年7月7日、認定内科医試験を受験しました。出題された主な内容や、私が使った参考書や教材について書きたいと思います。
【認定内科医試験】日本内科学会 認定内科医試験 過去問題集(第1集)の解答・解説【非公式】
日本内科学会 認定内科医試験 過去問題集(第1集)の解答・解説(非公式)。非公式ではありますが、私なりに調べて解説を記載してみたいと思います。
【書評】これだけは読んでおきたい! 消化器内視鏡医のための重要論文200篇 <消化管腫瘍編>【感想】
" style="border: none"> 消化器内視鏡医にとって読むべき重要な論文200篇が、「頭頸部」(5篇)、「食道」(30篇)、「胃」(60篇)、「十二指腸」(5篇)、「小腸」(15篇)、「大腸」(85篇)の6カテゴリー別に収載されています。いずれも1論文1ページの読み切りとなっています。各論文は、その論文のポイントとなる点を簡潔にまとめた「概説」と、その論文の重要性やその論文がもたらした影響・関連する背景などを各執筆者の視点から解説した「解説」で構成されています。 内容紹介より引用:https://cbr-pub.com/book/061.html オススメ度 ★★★★★ (消化…
【書評】早期胃癌2018(胃と腸 2018年 5月号増刊号)【感想】
いきなり他誌の話で恐縮だが,日本胃癌学会の機関誌である「Gastric Cancer」のインパクトファクター(2016/2017)がついに5.454と5点台を超えた.日本発の癌関連英文誌が5点を超える時代が来るとは夢想だにしなかったが,この出来事は,わが国の胃癌研究がこれまで世界をリードし続けてきた証しとも言えよう.長らく診療に携わってきた者の一人として同慶の至りであるが,本誌の序に代えて,ここに至る道程を少し振り返ってみたい. 序説より引用:http://medicalfinder.jp/doi/abs/10.11477/mf.1403201346 オススメ度 ★★★★ (消化器内科、内視鏡…
仕事が忙しく、しばらく更新できませんでしたが、また再開しようと思います。 この2年間で新版が出た本が多いのですが、必ず新しく買いなおして読みます。 情報が古くなっているので、サイトの更新・手直しも随時行っていきます。
6年ぶりの改訂となる本書は、従来からの項目については2009年版(~2007年4月)以降の2007年5月から2013年12月までの文献を、新規・変更項目については1992年以降(初版同様)の文献を検索し、さらに2014年1月以降の文献からも、委員会として妥当と判断した重要文献はハンドサーチ文献として採用した。その結果、2009年版で検索した1万件を遥かに凌ぐ、2万3,000件以上の文献から、本委員会のエビデンスレベル分類に従って採択し、推奨グレードを評価した。 紹介文より引用:http://www.kk-kyowa.co.jp/stroke/index.html オススメ度 ★★ (専門知識を…
【書評】 知らなきゃ危ない! 病棟でよくつかわれる「くすり」 エキスパートナース 2016年11月号増刊 【感想】
オススメ度 ★★★★ (病棟看護師、初期研修医におすすめ) 内容 タイトル通りの内容で、病棟でよく使われている降圧薬、抗不整脈薬、利尿薬、抗血小板薬・抗凝固薬、下剤、解熱鎮痛薬、オピオイド鎮痛薬、睡眠薬・抗不安薬、不穏に対する向精神薬、抗てんかん薬、血糖降下薬、インスリン製剤、抗菌薬について、薬の作用機序、薬が使われる疾患の基本知識、観察・ケアのポイントが図表を用いて解説されています。 たとえば、下剤のページでは、便秘の分類を図解してから下剤の作用機序、大腸のどこに効くのかが解説される構成になっています。観察・ケアのポイントではブリストル便性状スケール、塩類下剤では高マグネシウム血症の副作用が…
【書評】 胃と腸 2016年1月号 慢性胃炎を見直す 【感想】
オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 内容 「慢性胃炎」の歴史、病理診断、内視鏡診断(拡大内視鏡診断)、臨床診断(血清診断)、A型胃炎の診断、残胃炎などの知見をまとめた一冊です。胃炎の歴史は古く、多様な分類が呈示されていますが、日本では2014年の第85回日本消化器内視鏡学会総会から「胃炎の京都分類」が新たな胃炎分類として提案されるようになりました。本書ではこれまでの胃炎分類の歴史、「Updated Sydney System」と「胃炎の京都分類」を中心に慢性胃炎の組織学的病理学的な違いについて、専門の筆者ごとに記事をわけて、大変わかりやすく記載されています。 本書の特徴 きれ…
【書評】 胃食道逆流症(GERD) 診療ガイドライン2015 【感想】
オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 日本消化器病学会が編集した「胃食道逆流症(GERD:Gastroesophageal Reflux Disease)の診療ガイドライン2015」です。他のガイドラインと同様にクリニカルクエスチョンをエビデンスに基づいて統合・編纂した構成になっています。内容としては「疫学」「病態」「診断」「治療」のほかに「上部消化管術後食道炎」「食道外症状」の記載があり、胃食道に逆流をきたしうるものについて抜かりなくまとまった一冊となっています。 2. 本書の特徴 消化器病学会編集のガイドラインと同じ構成で見開き1ページに必要な情報が詰まっていま…
オススメ度 ★★★ (超音波をする機会のある人におすすめ:検査技師、医師) 1. 内容 腹部超音波の初心者から指導者や中級者まで幅広い層を対象とした本です。2011年出版のちょっと古めの本ですが、これまで第5刷まで増刷されています。「日本超音波学会推奨の走査手順」を基本として、手書きのシェーマとエコー・CT画像の対比が各臓器別にまとまっています。臓器別としては「肝臓・門脈」「脾臓」「胆嚢・胆管」「膵臓」「腎臓・副腎」「膀胱・前立腺」「消化管」「腹部大動脈」「子宮・卵巣」の項目に分かれていて、走査の目的(どこを見るか?)・方法(どうやって見るか?)・コツ(どのように見るか?)を基本として、特徴的…
オススメ度 ★★★ (知識をさらに深めたい人におすすめ) 1. 内容 2016年3月出版。iPhoneアプリ「ERのTips」から生まれた初期研修医向けの本です。様々な疾患において、治療方針の判断基準となるルール(=Clinical Decision Rule; CDS)をエビデンスに基づいてまとめた内容になっています。たとえば、肺炎なら「A-DROP」「CURB-65」「PSI」など色々と指標がありますが、これらの成り立った背景(日本なりにアレンジしたA-DROP、A-DROPとCURB-65の違い等)から、それぞれの使い分けの方法が事細かに書いてありますし、さらに肺炎であれば抗菌薬の使い方…
オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 医学生・研修医にとって必要となる組織病理写真を1冊に凝縮。医学生には国試に向けた知識の整理、初期研修医には研修義務化で必須となったCPCに役立つ。カラーアトラスとして写真を大きくレイアウトし、その解説はポイントを絞った箇条書を主体としている。シェーマも適宜取り入れ、病態の理解はもちろん、組織写真のイメージ(顔つき)が一目でわかるよう工夫。改訂版では最新の組織分類(WHO、各学会など)に対応した。(内容紹介より引用) 1. 内容 医学生、研修医向けの病理アトラスです。 序文にあるように、本書は① 医学生が病理学を円滑に学習するうえでの指針を示…
【書評】 解剖と正常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター 【感想】
オススメ度 ★★★ (基礎から学びたい人におすすめ) 1. 内容 超音波検査の初心者向けに書かれた本です。腹部エコーだけではなく、甲状腺や心臓、腎・泌尿器、生殖器、腸管など全身の超音波検査が網羅されています。 2. 本書の特徴 「エコー画像、シェーマ、解剖図、被検者写真」の4点セットが常に同じ紙面に書かれていて、立体像が把握しやすく初心者でも非常にわかりやすい内容になっています。超音波の本はたくさん出ていますが、本書はそのなかでも特に平易に書かれていて、初学者がまず手に取る本としてピッタリです。 3. おわりに 全身の臓器の基本的な見方が書いてあるので、たいへん勉強になりました。 表紙のデザイ…
オススメ度 ★★★★ (医療関係者みんなにおすすめ) 1. 内容 薬がみえるシリーズ 第2弾です。代謝内分泌、産婦人科、血液、免疫アレルギー、眼・耳・皮膚に関する「薬と病気の関連」を、お馴染みの紙面構成でわかりやすく解説してあります。総ページ数の半分くらいは糖尿病と内分泌の説明に割かれています。最近の流行り(?)のSGLT2阻害薬やNOAC(最近はDOACと言うみたいですが)の作用機序や懸念点についても書いてあります。実臨床で教わらないような、似たような薬の細かな違いと使い分けの理由が理解できます。たとえば、多種多様な脂質異常症の薬の違いも細かく書いてあります。 2. 本書の特徴 vol.1 …
【書評】 ER実践ハンドブック〜現場で活きる初期対応の手順と判断の指針 【感想】
オススメ度 ★★★★ (救急外来をする人におすすめ) 1. 内容 初期研修医~若手医師を対象としたER・救急外来診療で必要な情報を網羅した本です。皮膚科や眼科、耳鼻科、整形外科などのいわゆるマイナー科の救急にも対応し、小児・妊婦から整形外科・高エネルギー外傷、災害医療、救急での手技まで分野を問わず幅広い情報が整理されています。医療関連法規(応召義務、守秘義務)、死亡診断書・検案書の説明もあります。決定版を謳っているだけに内容十分です。 2.本書の特徴 症候別にも疾患別にも検索できる構成になっています。つまり、「胸痛」の初期対応と鑑別診断のフローチャートがあり、それとは別に「急性冠症候群」にポイ…
【書評】 夜間外来であわてない! エビデンスに基づく診療の極意 【感想】
オススメ度 ★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 救急外来の症候学の本です。 2012年出版の「あなたも名医!もう困らない救急・当直」と内容が非常によく似ていますが、運動麻痺や腰背部痛、陰嚢痛、急性中毒などの項目は本書でのみ取り上げられています。迅速な診断のために必要な身体所見・病歴の取り方にポイントを絞って書いてあります。そのため、疾患ごとの詳細な解説や治療法については少なめです。 2. 本書の特徴 本書は最新の知見に基づきながらも「検査に頼りすぎない」という筆者の一貫した方針で作成されています。検査に囚われない、スピーディな診断のための病歴・身体所見の取り方に重点が置かれていて、各…
【書評】 「胃と腸」 増刊号 消化管拡大内視鏡診断 2016 【感想】
オススメ度 ★★★ (内視鏡をする人におすすめ) 1. 内容 「胃と腸」から毎年刊行されている増刊号のひとつです。日進月歩の拡大内視鏡ですが、今回も咽頭/食道/胃/大腸の正常拡大内視鏡像から悪性の拡大内視鏡像まで最新の分類、最新の文献に基づいた新知見が300ページほどの紙面にきれいにまとめられています。秀逸な解説がついた豊富な画像で日々の診療にアトラスとして使えると思います。 2. 本書の特徴 正常所見からどこがどういうふうに異常なのか、最新の論文をレビュー形式でまとめてあるので今から拡大内視鏡の勉強をしたい人はまず本書を手に取ると良いと思います。とにかく拡大内視鏡の画像と分類がたくさん載って…
オススメ度 ★★★★ (呼吸器疾患を診る機会のある人におすすめ) 1. 内容 呼吸器内科医向けに書かれたポケットに入るほど非常に小さな本ですが、感染症(肺炎)、閉塞性肺疾患、間質性肺疾患、肺悪性腫瘍、アレルギー性肺疾患、じん肺、SAS、肺高血圧症など一般的な肺疾患は全て網羅しています。診療のポイント、検査の手順、治療の選択肢が小さい紙面にしっかりと書いてあります。各疾患ごとに「患者さんからよくある質問に対する返事の仕方」「これだけは説明しておいたほうがいいポイント」が書いてあり、病状説明の時に非常に役に立ちます。呼吸器内科を専門としていなくても、呼吸器疾患を診ることのある人にはここだけでもオス…
オススメ度 ★★★ (基礎から学びたい人におすすめ) 1. 内容 聖路加国際病院の看護師の方が書かれた看護師向けの人工呼吸器ケアに関する本です。2005年発刊の少し古い本ですが、内容は今の本と比べても全く見劣りしません。呼吸のアセスメントから基本的な処置、人工呼吸器のモードと機能、気管チューブの取り扱いとカフ圧管理、鎮静・鎮痛など人工呼吸器の基礎から応用までの疑問点400ポイントが詳細に解説されています。 2, 本書の特徴 看護師による看護師のための本という触れ込みですが、内容はエビデンスに基づいた高度なものが多く一から読み進めるには根気が必要です。人工呼吸器の本は複雑でよくわかりにくいものが…
オススメ度 ★★★ (基礎から学びたい人におすすめ) 1. 内容 2015年12月に発売された、順天堂大学練馬病院の屋根瓦式の研修医教育プログラム(勉強会)から生まれた研修医向けの救急本です。 内容は全部で22項目に分かれており、意識障害、失神、けいれん、ショック、アナフィラキシー、敗血症、頭痛、胸痛、腹痛、吐下血、めまい、低血糖、脳卒中、めまいなど救急外来で出会うcommonな疾患を中心にまとめられています。約480ページと分厚い本ですが、用語の定義・分類や鑑別診断の表が紙面にギッシリと詰まっています。本書にとりあげられている疾患はcommonなものが多いですが、引用されている文献は他書より…
【書評】 パワーアップ いまさら聞けない腹部エコーの基礎 第2版 【感想】
オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 腹部エコーのベストセラー本のひとつで、医学生や研修医から検査技師・放射線技師などの腹部エコー初心者を対象に書かれています。どこにでもある装置を駆使して、効率よく診断にたどりつけるように、カラー画像と明瞭な超音波画像を用いてわかりやすい腹部エコーの解説があります。総論として装置や用語の解説にかなりのページ数が割かれていて、初学者がまず手に取る本としてピッタリの内容です。各論も実際のエコー所見と簡単なシェーマ、解説が矢印付きで書いてあるので、解剖的にどこがどうやって見えているのかよくわかります。 2. 本書の特徴 初学者向けの大型本…
【書評】 プロブレム別診療マネジメントチャート50:主治医力がすごい! /天理よろづのレジデントはここまでやる 【感想】
オススメ度 ★★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 初期研修医向けのいわゆるレジデントマニュアル本のひとつです。50個のプロブレム(疼痛、消化器、循環器、腎泌尿器など)が順に挙げられ、プロブレム別に鑑別疾患、マネジメントチャート、診察時のTipsがまとめられており、適宜症例呈示のページがあります。紙面はかなりシンプルな構成で各疾患ごとに深くは掘り下げていませんが、呼吸困難や腹痛、電解質異常など救急外来から一般病棟で遭遇しうるプロブレムは網羅されています。マネジメントチャートが特に秀逸で、次に何をすればいいのか一目でわかるようになっています。 2. 本書の特徴 プロブレム別マネジメントチ…
【書評】 消化管癌カラーアトラス―内視鏡所見から病理診断へ迫る 【感想】
オススメ度 ★ (知識をさらに深めたい人におすすめ) 1. 内容 上下部内視鏡検査のカラーアトラスです。内容は鮮明で大きな内視鏡写真と病理像の対比が主体で、それぞれ詳細な解説を交えながら同じ筆者によって一貫性をもってまとめられています。胃癌や大腸癌などの代表的な消化器疾患はもちろん網羅されており、内視鏡観察の要点、病理像や切除標本の解説に紙面を多く割かれている内容になっています。 2. 本書の特徴 大きなカラー画像で食道から十二指腸の疾患を網羅しつつ、すべての症例について内視鏡像と病理組織像を対比している点が本書の特徴です。珍しい症例の画像や解説も随所にあり病理の勉強にも活かせます。 3. お…
【書評】 あらゆる症例に対応できる!消化器がん化学療法 【感想】
オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 消化器癌(食道癌、胃癌、大腸癌、肝癌、胆道癌、膵癌、NET、GIST)に使われる抗癌剤の作用機序、薬物動態、副作用の詳細な説明から始まり、各疾患の基本的なレジメン、対応が難しい病態の治療の進め方、副作用・合併症対策についての症例呈示があります。 2. 本書の特徴 対応に困る病態や副作用の症例が豊富で、その対応についてしっかりとまとめられています。症例メインの本なので、実際の現場で困るような状況での具体的な対応を学ぶことができます。たとえば、患者への説明をする際にはどういうことに気を付けて話すべきか、化学療法がうまくいかないときは…
オススメ度 ★★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 寺沢先生の書かれた救急の症例本です。筆者の周囲の失敗談をもとに構成された本で、意識障害、失神・けいれん・呼吸・循環、ショック・乏尿、急性腹症、消化管出血、頭頸部外傷、胸腹部・骨盤外傷、特殊救急、検査・手技・輸液・薬品・チームワーク・人間関係まで幅広く扱っています。第1版よりも診療姿勢や謝罪などの項目が増えて78例から100例に増量し、「症例帖」→「百例帖」に名前が変わっています。 2. 本書の特徴 見開き1~2ページで1例、図表を用いた解説で理解しやすい構成です。 実際の経験に基づいた鑑別診断のポイント、クリニカルパール、ピットフォー…
オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 2009年発行の腎臓病(腎臓専門医向け)の成書です。600ページ超のゴツい本で、内容は大きく分けて症候編と疾患各論の2つに分かれています。前半180ページ程度は症候編で、蛋白尿、血尿、膿尿、糖尿、乏尿、無尿、多尿など尿に関する分子機構や臨床的意義が詳細に説明されていて検査値の本のような内容になっていて、そのあとに浮腫、高血圧、電解質異常、酸塩基平衡などの一般的な腎臓内科の症候が並びます。後半400ページは各論で、各種腎疾患の定義、病態、症状、兆候、検査、診断、治療、予後まで余さず書いてあります。 2. 本書の特徴 第一線での腎臓…
【書評】 臨牀消化器内科 2015年6月増刊号 「胃癌の診療」 【感想】
オススメ度 ★ 臨牀消化器内科 6月増刊号 「胃癌の診療」を読みました。 病院の棚に置いてあるのを読んで、実際に購入してみて何度か通読しました。 1. 内容 臨牀消化器内科としては2004年以来10年ぶりの「胃癌」の増刊号です。 胃癌診療に必要な基礎知識、診断、治療(内科的治療、外科的治療、緩和治療)から胃癌類縁疾患(残胃の癌、AFP産生胃癌、胃GISTなど)、最新のトピックスまで胃癌に関連した内容をほぼ完全に網羅しています。 日本の胃癌罹患率および死亡率が海外に比べて極めて高いこと、日本人における胃癌危険因子のエビデンス(喫煙、H.pylori感染は確実)、最新の胃癌治療ガイドラインおよびア…
オススメ度 ★ (知識をさらに深めたい人におすすめ) 1. 内容 “風邪の診かたとその周辺”を医師目線で可能な限り体系的に整理してみた本です。 風邪を風邪と診断するアプローチ、風邪に紛れた風邪ではない病気を診断するアプローチが症状に分けてひとつひとつ解説されています。風邪の典型的な症状(最初に軽度咽頭痛があり、咽頭痛は軽快傾向だが咳・鼻汁もでてきた)というところから始まり、副鼻腔炎、伝染性単核球症などの上気道炎症状を呈する疾患、不明熱の原因となりうる疾患、急性肝炎や急性心筋炎のような見逃すと恐ろしい疾患の解説とそれぞれを鑑別するためのポイントが記載されています。 2. 本書の特徴 風邪症状から…
【書評】 日本臨床 2015年7月号 特集:酸関連疾患 【感想】
> オススメ度 ★ (知識をさらに深めたい人におすすめ) 1. 内容 GERD、FDなどの胃酸に関連した疾患の特集です。胃酸の分泌機構(H+,K+-ATPase)の図説、欧米との酸関連疾患の比較、日本人の年代別胃酸分泌の推移についての総説から、GERD、NERD、NSAIDs潰瘍、胃十二指腸潰瘍、急性胃粘膜病変、バレット食道、機能性ディスペプシア、好酸球性食道炎、H.pyroli陰性胃癌の病態の解説、カリウムイオン協業型アシッドブロッカー(P-CAB)、漢方薬など最新の薬理学まで幅広くまとめられています。 2. 本書の特徴 月刊誌ならではの最新の診断・治療に関する知見が多いところが良い点です。…
【書評】 レジデントノート 2013年7月号 入院患者の血糖コントロール 【感想】
オススメ度 ★★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 「入院患者の糖尿病治療の基本はインスリン」ということは、教科書的で誰でも知っていることですが、実際にどう使うのかを書いた本は少ないようです。そして、全ての症例で漫然とスライディングスケール法を使ってはいけないと頭では理解しつつも慣習的にスライディングスケールを使ってしまっている、そういう研修医に向けて書かれた特集です。 各章では下記のような糖尿病診療のポイントが紹介されています。 ・高血糖は好中球機能低下を通じて易感染性を招き、創傷治癒を遅延させる。 ・感染や周術期など重症患者の血糖コントロール目標値は140-180 mg/dL程度。…
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