「うわあ~!! 一面の花畑だあ~!! なんて、綺麗なの! わあ~いわあ~い!!」 サタンが連れて来てくれた花畑は色とりどりの花が咲きほころぶ、まるで別世界のような美しさでした。加奈と竜斗は大喜びしながら、飛び回っていました。「加奈は木々や植物が大好きだからね。
加奈の体力が元に戻るまで、思った以上に日数が経ってしまいました。それでも強暴な大型モンスターはいますが、昔の地球と同じ大自然に囲まれたこの惑星の澄んだ空気のおかげで、加奈はすごく体が楽になりました。 自然の恵みに感謝し、収穫祭もあって、加奈たちへのお礼
誰もが寝静まった静寂を突き破るように、凄い地響きが村中に轟きました。加奈は嫌な予感がして、窓の外を見ました。 何という事でしょう!! あのモンスターとは別の更に巨大なモンスターが、地鳴りのような足音をさせながら、村の方へ向かってくるではありませんか。「た
「ライ、どうしたの? ライらしくないよ」「え? ああ、さっき…。すみません、つい、カッとなってしまって。でも、急に宇宙船から飛ばされたのに、何故サタン様は!! ぶつぶつ、ぶつぶつ!!」「アハハハ!!」 加奈は、何故かいつも冷静なライが、愚痴を言う姿が可笑しくて
「加奈様! 加奈様!!」「う~ん、むにゃむにゃ……ごはん、まだ?」「加奈、何をねぼけている! 早く目を覚ませ!」 ねむけまなこの加奈の目に映ったのは、心配げに見つめるライと呆れ果てた顔をしているサタンの姿でした。「加奈様、どこかお怪我はありませんか? 大丈
「加奈、まだか?」「え~っと…」「加奈、またなのか…」「だって…」「わかった、わかったよ」 サタンは加奈の部屋の入りました。案の上、いつものように加奈は、上着を前と後ろ反対に着て、腰ひもはダランと垂れ下がり、靴下は、半分ずれて髪の毛はボサボサでした。 サ
不気味に光る異様な形をした巨大な銀色の建物の中に、吸い込まれるように宇宙船は入って行きました。その宇宙船の中にサタンたち3人の姿もありました。 銀星に着いてすぐに地獄の特訓が待っていました。 1日目で、もう脱落者が半分にもなり、脱落しなかった者は、さら
「おい、サタン。久しぶりだな」 サタンが剣の練習をしていた時に、後ろから金髪の少年が笑いながら声を掛けてきました。「ルーディヒじゃないか、いつ着いたんだ?」「さっき着いたばかりだけれど、オマエに会いたかったから、真っ直ぐに来たよ。元気だったか?」「おい、
物語も最終章に入ります。 その前に、今まで登場した人物が、主人公とどのように関わり合ったか、ひも解いて行きたいと思います。 それでは、皆さま、少しの間、サタンの少年時代へと誘いましょう。 サタン編≪追憶≫ 強き想いの果てに…。 ① バタバタ、バタバタ!!
扉は何をしても固く閉ざされたままでした。「びくともしないぞ」 王子は強く押してみましたが、全く開く気配すらありません。「魔法で壊してもだめかしら?」「だめだ、ミーティア。塔が崩れかかって来ている。強い衝撃はだめだ」「そんな事言って、サタン、どうするのよ!?
上の階にいるタルタロスの声が大きくなってきました。不思議な地鳴りがして、塔が地震のように揺れて来ました。砂嵐まで吹き付けて、タルタロスとの戦いが始まろうとしていました。 加奈は泣いている場合ではないと思い、リュックから星の弓を出しました。星の弓は、加奈が
どこを向いても果てしなく砂漠が続いています。はるか遠くにそそり立つ塔が、おぼろげに見えるだけです。 前にサタンと王女とペルセウス王子、後方に加奈とライが乗っていましたが、それでも背中に余裕があるのですから、大鳥の大きさはドラゴンより大きいかもしれません
「加奈、用意は出来たか?」「……」「加奈?」「ドアを開けるよ」 サタンがドアを開けると、加奈の姿にサタンは深いため息をつきました。「加奈、いつになったら、紐が上手に結べるようになるんだ。髪の毛は逆立っているし、靴下も右と左が色が違う…」「だって、この服、
「サタンはまだなの?」「はい! 王女様」「何か胸騒ぎがするわ。お父様もお父様よ。何もスクトウム国のモンスターをサタンに退治させることを頼まなくても!!」「しかし、王女様。あの塔のモンスター退治には、多くに兵士が犠牲になっています。サタン様の強さに王様が苦渋
「加奈、まだ、眠そうだな」「ほへ…」 加奈は、持っているスープのスプーンを落としそうになりました。「アハハハ…昨日と今日の加奈のギャップが可笑しいぜ」「そ…そんなに笑わなくても…」「サタンがお前を可愛がる理由が分かったよ」「え~~!! あ…あの…サタンにば
宿屋に戻って、少し心も落ちついて、せっかくの舞踏会の料理が食べられなかったためか、加奈はすごくお腹が空きました。そんな加奈のために、ライは、部屋にパンと飲み物を持って来てくれました。 ライとリュウトとそして加奈は、小さな丸いテーブルで、遅い夕食を食べた
加奈は、ペルセウス王子の妹、セーラー王女ということで、真っ白なサラサラの長い髪のかつらをかぶり、花刺繍が織り込んであり、フリルいっぱいのドレスを着せてもらいました。結構、胸が開くので、加奈は凄く恥ずかしく侍女にドレスと同じ色の絹のリボンを首に結んでもら
何が何だかわからないまま、加奈はスクトウムという星に連れて行かれ、お城の地下の牢屋に入れられてしまいました。 暗いじめじめした牢屋は、地下のせいか、空気がよどんでいます。なんとか加奈のリュックは持ってこれて、荷物検査もなかったので、少し安心しました。「
「加奈、話がある」 サタンはそう言うと、食べ終わったお皿を横に動かし、加奈の方にいつになく真剣なまなざしで話し始めました。「タイタン号の事だけど、前にも話をしたと思うが、船全体が移動したみたいだ」「え? それじゃあ…今は…」「大丈夫。メシエが場所を割り出
アルディ星にようやく戻ってからは、まだ頭の中が現実に戻ることが出来ず、4人とも何日かぼんやりと過ごしていました。 ようやく頭がすっきりして来て、このアルディ星から離れる時が来ました。 ルーディヒとシリウスとも、ここで別れる事になりました。「加奈、短い間だ
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