「GoTo」に関して、政府と地方自治体の意見が食い違っています。その結果かどうか、COVID-19は勢いを増しています。「GoTo」に関して、政府の政治家と医療現場や専門家との意見が食い違っています。その結果かどうか、COVID-19は勢いを増しています。ということは、政府の政治家がCOVID-19の勢いをつけて終息を遅らせている、ということに?【ただいま読書中】『黒死病──ペストの中世史』ジョン・ケリー著、野中邦子訳、中央公論新社、2008年、3200円(税別)著者は、黒死病が猛威をふるった中世の書簡・年代記・回想録から、「歴史」と「人間」を浮かび上がらせようとしています。著者が執筆していたのは、「エイズ」が恐れられていた時代でした(皆さん、あの頃のことを覚えていますか?)。そして著者は「これから新しいパンデ...滞らせるもの
新しい病気が流行すると、「どこからやってきたんだ」が話題になります。「自分たちは悪くない、誰かほかのところに責任がある」と言いたいのかもしれません。しかし人が交流する限り病気は必ずどこかからやって来るものですし、それが流行するかそれともしないかは、たとえばその社会の公衆衛生がきちんとしているかとか人々の病気に対する意識がどうか、なども大きな要素になっているはずです。少なくとも公衆衛生とか人々の基礎的な健康状態とかは、「自分たちの責任」でしょ?【ただいま読書中】『ペスト大流行──ヨーロッパ中世の崩壊』村上陽一郎著、岩波書店(岩波新書黄225)、1983年、430円ペストは中国が起源、という説が有力だそうです。それがおそらく元の勢力拡張に従って西に向かい、さらにヨーロッパに住んでいた鼠が(ペストを媒介する蚤が好む)...流行の責任
「自分は雨男(雨女)だ」という主張はよく聞きます。そういった人が「干ばつ地域に雨を降らせに行ってくる」と言っているのは聞いたことがありません。【ただいま読書中】『気象を操作したいと願った人間の歴史』ジェイムズ・ロジャー・フレミング著、鬼澤忍訳、紀伊國屋書店、2012年、3200円(税別)先日読んだ『きょうも上天気』に収載されていた「コーラルDの雲の彫刻師」(J・G・バラード)には、彫刻師達が雲を“刈り込む”ことで彫刻を空に出現させるが、そのとき地上には雨が降ることが描写されていました。それに影響されたわけではありませんが、今日の本は「気象操作」がテーマです。それも「歴史」。テクノロジーの進歩によって、人は「空の操作」が可能になった、と自信を持つようになっています。しかし、そういった自信を持つ前に、まず「気象操作...雨乞い
雨が降ったら私はついつい「天気が悪い」とがっかりしてしまいますが、過度の晴れは干ばつになるけれど、適度なお湿りは農業のためには良いことです。すると「天気の良し悪し」って、何?【ただいま読書中】『きょうも上天気』浅倉久志訳、大森望編、角川書店(角川文庫)、2010年、629円(税別)目次:「オメラスから歩み去る人々」アーシュラ・K・ル・グィン、「コーラルDの雲の彫刻師」J・G・バラード、「ひる」ロバート・シェクリイ、「きょうも上天気」ジェローム・ビクスビイ、「ロト」ウォード・ムーア、「時は金」マック・レナルズ、「空飛ぶヴォルブラ」ワイマン・グイン、「明日も明日もその明日も」カート・ヴォネガット・ジュニア、「時間飛行士へのささやかな贈物」フィリップ・K・ディック「翻訳者」に注目して編集された短編集です。私は青春時代...良い天気
「GoTo」キャンペーンが日本経済へのカンフル剤、と政府は言わんばかりでしたが、「人を動かさずに経済を回す」方策を示すのが「ニュー・ノーマル」の対応策でしょう。もちろん、コロナ禍が落ちついたときにホテルが全滅、というのは困りますから、たとえば各地の観光協会に一時交付金とか有利な貸付金(もしかしたら返済不要になるかも、というお金)をざらっと配って「これでなんとか1年耐えていてくれ」と延命策を手当てして、経済を回すのは人を動かさずに、の政策を別に具体的に示した方が、結局「トータルで日本が蒙る損害」は少なくなる、と私は考えています。今の「GoTo」は「JTBを潰さないためには、日本国民が少々死んでも良い」と言っているように私には見えます。「GoTo」の“目的地”は「JTBを潰さない」ではなくて「日本を潰さない」ではな...どこに行く?
「桜を見る会」疑惑でテレビでは「検察が公設秘書などから事情聴取」「ホテル側に支払われた金額と参加者からの会費の差額を安倍事務所が補填していた」「立件の可否を検討」なんてニュースをやってました。さて、政治家とずぶずぶのへたれマスゴミとは違って、検察はへたれないかあるいは人事権を握られているからやっぱりへたれるか、どちらでしょう?「河井は好きにやらせてやるから、安倍はもうやめろ」という電話が行っている、と私は推測します。【ただいま読書中】『汚れた桜──「桜を見る会」疑惑に迫った49日』毎日新聞「桜を見る会」取材班、毎日新聞出版、2020年、1200円(税別)もう1年経つんですね。関係者は「シュレッダー」と「何も問題はない」で逃げ切ったつもりなのでしょう。だけど、大慌てで証拠を隠滅した、という行為そのものが「有罪」で...へたれるかへたれないか
桶狭間の戦いの後、今川氏はさっさと滅びた、なんてことを私は思っていましたが、NHKの大河ドラマ「おんな城主直虎」では今川氏真がしぶとく生き延びていて、織田信長の前で蹴鞠をしてみせる、なんてシーンがあって「あら、今川は滅亡していなかったんだ」と驚きましたっけ。そういえば「本能寺」のあと、織田信長の弟の一人は織田有楽斎として生き延びていましたっけ(武将としてより茶人として有名で、「有楽町」の地名の由来だそうです)。「歴史」に無視されても、有名人の一門の人たちは生き続けていくもののようです。【ただいま読書中】『今川氏滅亡』大石泰史著、KADOKAWA(角川選書)、2018年、1800円(税別)著者はまず「国衆」に注目します。戦国大名は「中央集権」ではなくて地方豪族である国衆の連合体をまとめる立場だった、と。それを改革...今川氏は滅亡したか?
政府は「万全の対策を立ててGoToをじゃんじゃんやれ」と言っています。ところで具体的に「万全の対策」って、何?「自助」の社会だそうですから、みんなが個人で頑張って「これまでよりも感染リスクを10分の1にする努力」をしたとしましょう。しかし、GoToで人がこれまでの100倍動き回ったら、結局トータルのリスクは「0.1×100=10」つまり「10倍」になります。ここまではあくまで理論上の話で、数字は仮置きですが、実際に「第三波」を見ていると、「皆はリスクを10分の1にはできていない」「それでもGoToでこれまでの10倍以上の人が動き回っている」の結果が厳然と出現しているように見えます。(もしも、陽性率・重要者数・病床使用数、などのグラフを見て何もわからない人がいたら、そういった人は脳ミソをほじくり出して糠味噌でも詰...o.1でも100倍したら10になる
「エッセンシャル・ワーカーに感謝を」と言っている人があちこちにいます。もちろん「本気」で感謝している人もいるでしょうが、「風」を読んで「こう言っておけば間違いないだろう」ととってつけたように言っている偽善者がけっこう混じっているのではないか、が私の“見立て”です。もし本気で言っているのだったら、コロナ禍の前から言っていて欲しいし、もちろんコロナ禍が終息した後も言い続けて欲しい。さらに言うなら、実際に手伝いに行って欲しい。とりあえず今だけ言うだけ、の人は、やっぱり偽善者じゃないのかな。【ただいま読書中】『日本海海戦悲劇への航海──バルチック艦隊の最期(上)』コンスタンティン・プレシャコフ著、稲葉千晴訳、NHK出版、2010年、2100円(税別)世界史に残る5つの大海戦は、レパントの海戦(1571)・トラファルガー...偽善
日本だと「中華料理」で通じますが、中国では自国の歴史や伝統がある料理のことをなんと呼んでいるのかな?【ただいま読書中】『横浜中華街──世界最強のチャイナタウン』田中健之著、中央公論新社(中公新書ラクレ323)、2009年、820円(税別)ペリーの「黒船」の2回目の来航には、首席通訳官としてサミュエル・ウェルズ・ウィリアムズが同行していました。日本人漂流者を届けようとしたモリソン号に浦賀奉行所と薩摩藩が砲撃した「モリソン号事件」で、同船に乗り込んでいたウィリアムズは中国語やポルトガル語を学んでいてさらに船内で日本人から日本語も習得していたのです。ただ彼は庶民の口語は学びましたが、漢語は無理です。そこで通訳補佐として清国人の羅森が選ばれました。彼は英語が堪能で、もちろん漢文も書けるから日本の役人との交渉では役に立つ...中華料理
日本の観光地はインバウンドが激減したために壊滅的な被害を受けているそうです。ただ、経済が外国人観光客に依存する、ということは、経済的に外国に支配されているわけで、「独立国」としてはあまり健全な姿ではない、とも言えそうです。【ただいま読書中】『奴隷船の世界史』布留川正博著、岩波書店(岩波新書赤1789)、2019年、860円(税別)エリック・ウィリアムズは『資本主義と奴隷制』(1944年)で「奴隷制と奴隷貿易を基礎とする資本蓄積で、イギリスでは産業資本主義(産業革命)が成立した」「産業資本主義が発展してゆく過程で奴隷制が廃止された」とまとめることができる「ウィリアムズ・テーゼ」を提唱しました。中世の「地中海」には「奴隷制」が存在していました(そのことは『ローマ亡き後の地中海世界』(塩野七生)に詳しく書いてありまし...インバウンド依存
高校時代「登頂の価値」で友人と議論になったことがあります(というか、高校時代は何でも議論のネタでしたが)。そのときには「ヘリコプターでエヴェレストの山頂に降り立ったら、それは『エヴェレストの頂上に立った』と言えるか」がお題。物理的にはたしかに足は頂上を踏んでいますが、逆に、「頂上以外」は踏んでいないわけで、それで「登頂した」と言えるか、という“問題”です。そうそう、もう一つ問題がありました。エヴェレストの山頂まで飛べるヘリコプターが存在するのか、という現実的な問題が。なにしろあそこはジェット旅客機が飛ぶ高度なのですから。【ただいま読書中】『空へ──エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか』ジョン・クラカワー著、海津正彦訳、文藝春秋、1997年、1762円(税別)「エヴェレスト」は、かつては神の領域、ついで最高級の英雄の...空から
極真空手は、他流派の空手が型重視で試合では寸止めであるのに対し、「自分たちの試合では直接打撃を加えている」ことで「最強の格闘技」を謳っていましたが、試合で「顔面へのパンチは禁止」となっています。すると他流派の相手が顔面を殴ってきたら対応できずにダウンしてしまう(最強ではなくなってしまう)、なんて事態に陥ってしまうのではないでしょうか。【ただいま読書中】『刀の日本史』加来耕三著、講談社(現代新書2380)、2016年、800円(税別)真剣を用いた稽古によって「真剣の日本刀の間合い」に入ってしまった著者による日本刀についての本です。神話の時代から皇室と刀剣には「三種の神器」「節刀」「壺切御剣」など、密接な関係があります。ただ、天皇が自ら刀を振るった例は、少なくとも最近(少なくともこの10世紀くらい)は無いようですが...最強の格闘技
英語だとサイエンティストとアーティストで語尾が「スト」で揃うのに、日本語だと「者」と「家」。これを無理にそろえて科学家とか芸術者というと変な気がするのはなぜでしょう?【ただいま読書中】『科学でアートを見てみたら』ロイク・マンジャン著、木村高子訳、原書房、2019年、2500円(税別)レオナルド・ダ・ヴィンチは「観察」を重視して、だから動物を描く場合に解剖まで行いました。植物もじっと観察をし「樹木では、主枝が側枝に枝分かれする場合、側枝の断面積の合計は主枝の断面積に等しい」という「ダ・ヴィンチ則」を導き出しました。これを検証したのが数学者ブノワ・マンデルブロで、「ダ・ヴィンチ則はほとんど正しい」という結論を得ています。現在この法則は、情報処理プログラムでできるだけ本物に近い樹木を表現する場合に利用されているそうで...科学者と芸術家
第二次世界大戦末期、ソ連は満州・朝鮮・樺太・千島に一大攻勢をかけました。そして戦後、樺太と千島は占領を続けましたが、満州と朝鮮はあっさり手放しています。せっかく日本からもぎ取ったのですから、占領を続けたかったでしょうに、どんな計算があったのでしょう?【ただいま読書中】『神々は真っ先に逃げ帰った──棄民棄兵とシベリア抑留』アンドリュー・バーシェイ著、富田武訳、人文書院、2020年、3800円(税別)1945年8月15日、「帝国領」には630万の日本人が取り残されていました。最優先で東京に帰還したのは、10日後に空輸された朝鮮神宮のご神体。その他の格下の神社は、襲われるに任されました。人間も同様です。「神」に近い“格上”の人間(官僚や高級将校)は慎重に準備された退去手順に従って帰国し、“格下”の人間は放置されました...日ソ戦争
世間では新型コロナの第三波が来た、と言われています。これ、グラフの「期間」を短く見ているから細かい変動があるように見えますが、たとえば「1年のスパン」で眺めたら「まだ第一波の中にいる」と言えるんじゃないです?ちなみに日本政府は「国民がきちんと対策をしろ」と言っていますが、「政府の責務」ってのもあるはずです。それが「PCR検査数の抑制」「対策は自治体と個人に丸投げ」「『重症者の定義』が全国で不統一であることを容認」「GoToを積極的に行う」「非常事態宣言を出し渋る」であるのは、ちょっと不思議です。【ただいま読書中】『太陽と月と地球と(ガモフコレクション2)』G・ガモフ著、白井俊明・市井三郎訳、白楊社、1991年、3600円(税別)この「コレクション」の元となった「ガモフ全集」を初めて読んだのは、たしか高校生の時。...もう第三波?
「鯨は頭がよいから、食べてはいけない」と主張する人がいましたが、もしも牛や豚や羊に知能があることがわかったら、そういった人はどうするのでしょう。「頭が悪い動物は食べても良い」と言うとか?【ただいま読書中】『鳥頭なんて誰が言った?──動物の「知能」にかんする大いなる誤解』エマニュエル・プイドバ著、松永りえ訳、早川書房、2019年、1900円(税別)著者は子供時代には「イヴ・コパン(「ルーシーの膝」の人)」に、学生の時には「ジェーン・グドール(チンパンジーに個性があり道具を使うことをフィールドワークで発見した人)」になりたいと思っていました。そして著者は「ルーシー(オウストラロピテクス)はどのようなフィールドでどのような生き方をしていたのだろう」という疑問を解明したくなります。そのことについて博士論文を書きながら(...動物の知能
「墓を暴く」と「墓の発掘」とは、どこが違うのでしょう?どちらも「死者が存在するところを掘る」行為は同じです。もしかして「もうその墓に参る人がいなくなったかどうか(墓を掘ることに「家族の墓だぞ」と文句を言う人が存在するかどうか)」がその境界線かな?【ただいま読書中】『応天の門(12)』灰原薬作、新潮社、2020年、600円(税別)貴族の家から家宝の硯を盗んだ、と濡れ衣を着せられた菅原道真はやっとのことで真犯人を突き止めますが、そのために、よりによって藤原基経に「恩」を着せられてしまいます。「女しか生まれず、しかもその半分が若くして死ぬ」という山里を調査に行った在原業平は、転落事故で「死者が住む隠れ里」に迷い込んでしまいます。そこからやっと「現世」に戻れたのですが、その「謎」を菅原道真は解くことになってしまいます。...墓を掘る
失敗の効用「知識」は単体では人を幸福にはできません。しかし、知識を活かす「知恵」とそれを上手く使うための「技術」があれば、人は無知なときよりは幸福になりやすくなります。さらに「経験」それも「失敗した経験」を積んでいてそれを活かせれば、人はさらに幸福になりやすくなるでしょう。【ただいま読書中】『「江戸大地震之図」を読む』杉森玲子著、角川書店(角川選書)、2020年、1800円(税別)https://www.amazon.co.jp/gp/product/404703648X/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=404703648X&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=fa3d8bc6d536591b803...失敗の効用
「不正選挙」とは「実際の投票結果を無視して、最初から定められている特定の結果を捏造すること」と定義できそうです。ところで「不正選挙」を訴えているトランプの主張の根拠は「トランプが勝つはずだったのに負けたのは不正が行われたからに違いない」ですが「トランプが勝つはずだった」こと自体がすでに「自分は不正選挙を画策していた」と言っていることになりません?【ただいま読書中】『1493──世界を変えた大陸間の「交換」』チャールズ・C・マン著、布施由紀子訳、紀伊國屋書店、2016年、3600円(税別)「大航海時代」は、「アジアで繁栄している商業ネットワークにヨーロッパが参加しようとしてイスラムにはじき返された」ことによって始まった、と言ってもよいでしょう。歴史家のアルフレッド・W・クロスビーは「かつて固有の生態域に分けられて...不正選挙
不正選挙政治制度が未熟な国で選挙をする場合、暴力沙汰込みの不正選挙が横行することが多いので、国連が選挙監視団を派遣することがあります。そういえばトランプさんは盛んに「アメリカで不正選挙が横行している」と訴えています。だったらトランプさんの明友の安倍さんは「選挙監視団を急遽派遣しよう」と提案したらどうなんでしょう。しかし、その国の大統領自身が「我が国の選挙制度は腐敗している」と公言して自国の恥を世界にさらすって、何なんでしょうねえ。アメリカって、もしかしたら後進国(昭和時代の言い方)なの?【ただいま読書中】『ナチ科学者を獲得せよ!──アメリカ極秘国家プロジェクトペーパークリップ作戦』アニー・ジェイコブセン著、加藤万里子訳、太田出版、2015年、2600円(税別)https://www.amazon.co.jp/g...不正選挙
私が育った街ではすでに大気汚染があって、しかも私は子供時代から近視だったものだから天の川をきちんと見たことはありませんでした。「おお、これが天の川か」としっかり見えたのは中学校の林間学校の時でした。普段見慣れている「星が点在している夜空」ではなくて一つ一つの星が分離できない「なるほど英語でMilkyWayと言うわけだ」という圧倒的な衝撃でしたっけ。近視で光点がにじんで見えただけかもしれませんが。【ただいま読書中】『アンドロメダ銀河のうずまき──銀河の形にみる宇宙の進化』谷口義明著、丸善出版、2019年、2200円(税別)かつては「天の川」が「宇宙そのもの」だと考えられていました。しかし1925年「アンドロメダ星雲」が実は「天の川の外にある銀河」であることが判明、それによって我々は「宇宙は多数の銀河から成る」とい...天の川
論文では「主観」は排除されます。だから「私は……と思う」ではなくて「……と思われる」という表現が使われます。しかし「私しか気がつかなかったこと(オリジナリティー、ドイツ語だとノイエス)」は絶対に必要です。【ただいま読書中】『ソフトウェア・ファースト──あらゆるビジネスを一変させる最強戦略』及川卓也著、日経BP、2019年(20年4刷)、1900円(税別)著者が子供の時の音楽体験(レコードを買う、借りる)はウォークマンによって「音楽を持ち歩く」に変わり、さらにアナログがデジタルになることで(特にアップルのiPodで)「ソフトウェアによる新しい音楽体験」が普及しました。その結果は、たとえばアメリカではタワーレコードの経営破綻になっています。音楽産業は「サービス産業」になったのですが、これは音楽産業にだけ限定された話...私の有無
世界史の授業では「1492年にコロンブスが新大陸を発見した」と習い、それからずっとあとになって「実はコロンブスよりずっと前にバイキングが北米に到達していた」という説を知りました。どちらにしても、ベーリング地峡を渡って北米を“発見”した(さらに南米にまで広がっていった)「人類」のことはまったく無視されているわけですが。【ただいま読書中】『1491──先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見』チャールズ・C・マン著、布施由紀子訳、日本放送出版協会、2007年、3200円(税別)かつては、アメリカ大陸の先住民のことを「救いがたい野蛮人(大陸移住後まったく進歩をせずに白人に征服されるためにだけ存在していた人)」か「高貴な野蛮人(自然を大切にして共生していた魂が純潔な存在)」のどちらかと捉える欧米人ばかりでした。どちらに...1492
昭和30年代に母親が使っていた買い物かごは、たしか籐を編んだものだった、と記憶しています。今はエコバッグとなんだか洒落た言い方をしていますが、本当に「エコ」を目指すのだったらそのバッグの素材も自然のものにしたらどうなんだろう、と思うことはあります。【ただいま読書中】『柳行李』山口規子写真、日本カメラ社、2019年、1800円(税別)最初は本だと思って借りてきて、開いたら写真集でした。柳行李を編む職人の写真記録ですが、写真家は「外」にも出ます。柳の収穫、束ねて土に立てて冬を越させる、その時の天気の変化や季節の移ろいも写されています。そして、職人の職場がある町の風景。ああ、こんなところでこの柳行李は作られているんだ。そして職場、皮むき、編む手のアップ……カラー写真とモノクロ写真が、微妙なリズムを刻みます。もしかして...買い物かご
「気が平ら」ということは、感情の起伏が乏しい、つまり感動する力も乏しいのかもしれません。【ただいま読書中】『地理が解き明かす地球の風景』松本穂高著、ベレ出版、2019年、1600円(税別)地理を学ぶと、たとえば家を買うときに「その土地が安全かどうか」の判断ができます。山は「地殻変動でできたもの」と「火山活動でできたもの」に大別されます。前者はゴツゴツ、後者は丸い山になる傾向があります。また、積もった火山灰は肥沃な土壌になるため、人が好んで住みます。温泉やスキー場としても人気です。だから火山噴火では人の被害が多くなるのですね。ヨーロッパやアメリカには大平原が広がっています。これは先カンブリア紀に海底でできた非常に硬い岩石で構成されていて、きわめて安定しているそうです。それに対して日本の平野は川が作ったものがほとん...平気
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