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ずっと、ずっと、…きみと。 http://zzk888.blog.fc2.com/

複数投稿サイトにて公開している小説をこちらで、一括公開しています。

この他、花より男子の二次小説サイト『君を愛するために』、韓国ドラマの二次小説サイト『君に出逢えてよかった』他複数サイト運営。 現在ベリーズカフェにてオリジナル小説を連載中。

こ茶子
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2014/12/11

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  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 69 -完結-

    別にどうともないただの笑顔だ。 彼の家族やなんなら使用人たちも、貴族家にしては良く笑う人々に囲まれているので、珍しいものではないのになぜか強く目を惹かれてた。 造形的に言えば、デミや彼の姉たちに比べて、可愛らしくはあるがごく平凡な容姿なのに。 初対面――――相手は認識さえしていない初めて見かけただけの女の子の笑顔がひどく脳裏に焼き付いて、胸に沁みた。 彼がこれまで出会った女の子たちは誰も彼も...

  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 68

    「…………あいつってさ、自分で立ったり歩いたりしてるだけで一つの奇跡だよな」 木々の向こう、一緒に散策に出たはずの親類の少年たちの自分をあざける声に、足を止める。 どうせ一同のお姫様的存在のデミの機嫌をとっての、誰か一人ディスりだ。 散策の途中、突然の尿意を催して一同から離れ、どうにか見つけた厠で用を足して、戻ってみればクスクス笑いで、控えめに言ってもふくよかを通り越している彼の体型を揶揄する言...

  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 67

    「でもさ、デミがネイトの親戚だからって、彼の元婚約者じゃないって話にはならないよね?」 「そうね。でも、違うわ。どうしても気になるというのなら、相手方の姓名を教えてもかまわないわよ?」 「いや、それは別にいいかな」 ロレンシアが違うと言い切るのなら、それこそその通りなのだ。 ナサニエルの前の婚約者の情報など、それこそどうでもいい話だ。 どうしても聞きたければ本人に聞けば良いことだし、そうでな...

  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 66

    王女の裁定は、半月の謹慎。 実害が出たわけではないイヤがらせの罰としては妥当だっただろう。 ただ、集団の主導的な立場になったこと、騎士宿舎や騎士用厩でも手の者を忍ばせ、指示して些細なものだったとはいえ公共物に手をかけたことを存外に重く置かれた。 経歴に瑕疵を付けた侍女を同盟国の王女の嫁ぎ先へ連れてゆくわけにはいかない。 そして、そうした事情で自国に残留することになってしまった侍女に、王宮...

  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 65

    頭を下げはしなかったが、それでも王族が臣下に謝罪するなど異例のことだ。 もちろん、他者の目のないところ、メリルの兄であるカッセルを除いて人払いした上でのことだったから、それも可能だったのだろう。 主の謝罪と共に、カッセルも深く彼女へと頭を下げた。 数日ぶりに顔を合わせたメリルは憔悴していた。 王女の乳兄弟として、誰よりも近しい侍女として、自信に満ち溢れていた以前までの彼女の面影もなく。 ...

  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 64

    片手で目元を押さえ、うつむく彼の姿にこそ、こみあげる想いに言葉がでない。 だから、素肌の両腕を広げ、ただ抱きしめてくれればそれだけでよいのだと、ナサニエルを呼んだ。 抱きしめられた、というよりは、まるで縋りつかれるようだったけれど、胸に抱いた彼は愛しかった。 誰をにも感じることがなかった想いに、彼女自身も胸が詰まる。 「レシリ」 「……なに、ネイト?」 「私と結婚してください。誰が何をどう言...

  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 63※

    個人的趣味の為、職業等の詳細は適当です。その他矛盾、誤字脱字等ご容赦を。又、文章の著作権は管理人にあります。無断転載、複製、二次使用、配布等はご遠慮下さい。なお、更新情報他は『こ茶子の日常的呟き』及びツイッターをご参照の事。

  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 62※

    個人的趣味の為、職業等の詳細は適当です。その他矛盾、誤字脱字等ご容赦を。又、文章の著作権は管理人にあります。無断転載、複製、二次使用、配布等はご遠慮下さい。なお、更新情報他は『こ茶子の日常的呟き』及びツイッターをご参照の事。

  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 61

    「そっかぁ、初恋かぁ」 「最後の恋でもあります」 「うん」 照れ隠しに茶化そうとしたのだが、真剣にわざわざ訂正までされて瞬時にスンとなった。 何度となく彼から聞かされた言葉ではあるが、彼にとっての初恋はその言葉尻の甘酸っぱさのようには淡くも軽くもない。 「わたしの初恋は、ネイトみたいに……そんなふうには熱くも明確でもなかったかなぁ、以前に聞かれた時にもちょこっと話したと思うけどさ」 「…………」 「...

  • ボクだけの一輪の花~エリート補佐官子爵令息と平民女騎士のお見合い婚 60

    飛び起きて、目を真丸くするほど驚くことかと首をひねる。 「前の婚約者との婚約時代にも、婚約者とは別の人とも付き合ってたことあるよね?」 「今はいません!レニだけです、レニ一筋です!!」 間髪入れず悲鳴のような声を上げられ、思わず周囲を見回す。 幸い混んでいないこともあるが、わりに騒がしいのでほとんどの人は自分たちの話に夢中でこちらを見ていない。 一人、二人、何事かと振り返る人もいたが、レニ...

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