chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
へちま細太郎
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2014/11/22

arrow_drop_down
  • なんなの?

    またもや、藤川ですが、文句あっか?前回までの話は昨日までのこと。浜中から、「結婚する、決まった」と、ラインがきて、俺は発狂寸前だ。「なんで、俺だけがああああ」「男は四十にして惑わずだよ」餅つきに精を出す義兄のけんちゃんに、素っ気なく言われてますます落ち込む。「タイミングだな」餅をこね回す、もう一人の義兄ののぶちゃんにまで言われると、絶望に陥る。「米津玄師って知ってっか?」「あ?なんだ唐突に」おっさんぶりが際立ってきた二人に「Flamingo」を聞かせる。「意味不明だ」「演歌か?いや、お神楽か?」どこをどーきけば演歌に聞こえるんだのぶちゃんよ。「これを聴いて浜中はプロポーズしにいった」「あ?」「なんだ、そりゃ」二人とも、餅をこねる手を止めて不可解な表情になったが、「やっぱり、勢いだな」けんちゃんは、そういって餅を...なんなの?

  • そんなわけで、浜中ですがな

    浜中です。広之から紹介された彼女に二股かけられて、おじさんをバカにするのもたいがいにせえと思ったんだが、どういうわけか「Flamingo」の曲を聴いて何やらピンとくるものがあった。「どーしたの」久保田が、スマホの動画にうつる赤ん坊の写真を俺にみせつけながら、俺の表情をどうとったのか、「若い歌うたいの曲が理解できないくらいで、悩むことないじゃんか」とのたまわってきやがった。「黙れ、この野郎」俺は、あっけにとられる藤川や広之の視線をそのまま返して、「プロポーズしてくる」と、言い捨ててそのまま別宅を後にした。タクシーを拾って、彼女のアパートに駆け込んで、「結婚してくれ」と、ドアがあくなり叫んでいた。「何をいきなり」彼女は大掃除のジャージ姿そのままに、立ちすくんでいたが、「ATMの覚悟できてる?」と、返してきた。「馬鹿...そんなわけで、浜中ですがな

  • イマドキ、Flamingoは理解しがたいおじさん達

    藤川だ。クリスマスから居座る浜中に加えて、嫁にたたき出された広之と久保田もやってきた。「おまえら揃いもそろって何してんだ?」久保田は子供が生まれたばかりで、嫁が里帰りして帰ってこないそうだ。「いやあ、たたき出されたわけじゃなくて、大事な娘に風邪がうつっちゃいけないと思って」「おめえ風邪ひいてんのか?」「ひいてないけど」あーそ。「そういや、あんた二股かけられてたんだって?」久保田は、持参したフライドチキンをかじりながら浜中に話題を向ければ、「俺はATMで、体力は若い方の役割だってさ」「なんじゃいそれ」浜中は、DVDの見過ぎで目を充血させているが、新たにハリーポッターを手に取った。テレビのCMでは、米津玄師の「Flamingo」が流れた。「この曲いいなあ」広之がとイマドキの曲を誉めつつ、浜中をちらみする。「なんだよ...イマドキ、Flamingoは理解しがたいおじさん達

  • クリスマス、男がふたりぼっち

    藤川だ。冬休みに入り、法事があったが、副住職のおっさんはケガで欠席してた。なんでケガしたかって?知るかい。で、今年は一人寂しく俺は家でDVDを見ていたが、「まあ、たまったDVD見るのも悪くないんじゃない?」と、なぜか浜中も来ていて、「クリスマスっていえば、これでしょう」ホームアローンをとりだしてみはじめた。「おまえね、こないだできた彼女どーしたの?」「振られたってか、二股かけられてた、俺より若いのと」「おっさんだもんな、仕方ないね」「クリスマス、ふたりぼっち」空しく笑い、フライドチキンならぬ名古屋名物手羽先を酒の肴にしつつ、おっさんふたりでDVDを片っ端から見続ける。「思うんだけど、この強盗、こんなにされてよく死なないな」ホームアローンの間抜けな強盗のたくましさに、なんだかほっとしつつまたも手羽先をぱりっとまわ...クリスマス、男がふたりぼっち

  • とんでもない話があったもんだ…番外編

    荒波です。あの討ち入り騒動のあと、24日は藤川家の法事だった。その日、朝から藤川家の別邸に派遣されて、法事の後の食事会の準備を阿部さんの指示のもとセッティングに忙しかった。「まったく、おぼっちゃんも早く結婚していただければ、この仕事は若奥様のお仕事になるんですけどね」阿部さんはぶうぶう文句をいっている。「その前に隠し子とかいたりして」白崎が笑えば、マジになった阿部さんは、「冗談でも言わないでくださいよ~。考えるだけで数えちゃうから」と、怒るどころか本気で心配している。「あの藤川先生とやら、どれだけの女性とナニしてきたんだろう」「さあ、数え上げたらきりありません。それと、ここのうちの男どもはみなそうですので、誰が誰の子供やらになりますよ」「は?」「ほれ、須庭寺の先々代は確か、ここの殿様の隠し子というか、そういうお...とんでもない話があったもんだ…番外編

  • とんでもない話があったもんだ10

    細太郎です。レストランでの大乱闘の後、会議室に場所を移動して阿部さんの料理のもてなし。で、討ち入り研究会は複雑な表情で並べられた食事を眺めている。「また、いもだ」誰ともなしにつぶやきを聞きとがめた阿部さん、「尾張のたかだか足軽組頭風情だった藤川家がここまで生き延びてこられたのは、このいものおかげなのです。戦場をかいくぐって生きながらえたその奇跡の食物こそ、このイモなのです」と、大演説をかました。は?サツマイモが伝わったのは、江戸中期だろ。吉宗が享保の大飢饉で青木昆陽の意見を取り入れたって。が、討ち入り研究会は反応なし。「サツマイモ~」力なくつぶやく大石内蔵助は、「イモくって、乱闘見せられて、なんなんだあ」と、顔を覆った。だから、「物を頼む態度じゃなかったから、おめえ、ご隠居におちょくられたんだよ。ご隠居様の母上...とんでもない話があったもんだ10

  • とんでもない話があったもんだ9

    細太郎です。仮面ライダーの格好をした副住職さんが、明後日の方角に吹っ飛び、バイクはかろうじて倒れる寸前に俺たちが駆け寄って抱きとめた。「てっめえ、俺の大事なバイクをへこましやがって」転がっているライダーを容赦なく蹴飛ばし、「おめえが一生かかっても返せねえだけの修理代を要求すっからな!いや、てめえの家は取り潰しだ!」と、次の殿様である藤川先生が、菩提寺の副住職でありまたいとこを蹴り飛ばすは、胸倉つかんで引き寄せてタコ殴り。元ゾクの頭である副住職さんは最初に蹴飛ばされた段階で必死の反撃を試みようにも、ライダーのコスプレの重みで戦意喪失状態。「お手打ちだこの野郎」げっ。日本刀を取り出した時にはさすがに止めないと、というわけで後ろから悠樹が羽交い絞めして、「殿、殿中でござる、おとどまり召され、殿中でござる」と、わけわか...とんでもない話があったもんだ9

  • とんでもない話があったもんだ8

    シャッターがなぜ閉まる~!という絶叫ととともに、シャッターをぶち破ってバイクが突っ込んできた。「きゃあ」「うわあああああ」悲鳴と怒号が炸裂する中、バイクにのった仮面ライダーが変身ポーズを決めていた。「バカか」副住職さんがここまでバカでアホウだとは思わなかった。「心頭滅却すれば、シャッターもまたカーテンに同じ」腰を抜かして口をあぐあぐさせている大星由良之助以下19名は、あまりのことに口がきけないでいる。「因業じじいめ、仏罰を当ててやる~!」「ばあかめ、おまえは仏罰をあてるほど、修行を積んではおらぬ」「黙れ黙れ、この間の遺恨覚えたるか~」「遺恨など、ないわ~」「秘策があるぞ、じじいが丹精こめた麦畑、これからこのサイクロンで踏み荒らしてくれるわ~」立場逆転してるってか、あ~、仮面ライダーはそういえばショッカーの改造人...とんでもない話があったもんだ8

  • とんでもない話があったもんだ7

    いつまで続ける気だよ、ネタあんのか心配な細太郎だよ。ご隠居は、あのテレビでおなじみの美都田吾作スタイルで登場。「田吾作と水戸の田舎じじいはライバルでな、常に争う中であったそうな」嘘っぱちだろ。「お側御用人柳沢吉保の間者が水戸の田舎じじいに向けられているときでも、将軍家とこの藤川家は中がよくてのお」自慢かい。てか、これパクリ設定じゃね?「で、将軍家に納めておった塩は、実は赤穂と吉良の混ぜ合わせたブレンドじゃ」引きつる討ち入り研究会の面々。「これが双方にバレてのう、あの赤穂の癇癪持ちが間違えて吉良をやっちまったということは、口がさけても言えん秘密じゃからして」と、ここで眼光鋭く連中を見回したご隠居は、「藤川家の秘密を知ったからには、ただで済むとは思わんことじゃ」と語気を荒げて一喝し、ここで悠樹さんがシャッターを降ろ...とんでもない話があったもんだ7

  • とんでもない話があったもんだ6

    副住職だ。隠居に呼ばれてきてみりゃ、なんなんだこのクソ生意気なガキどもは。大学のサークルだと?討ち入り研究会だと?討ち入りって、あれか、下痢腹抱えて仕事をしていたら、上司のパワハラにキレて相手を後ろから斬りつけて切腹になったあげく、さらに部下たちを路頭に迷わせた、ドアホな殿様のことか。で、なんで姉ちゃんまでいるんだ?あ?藤川家と赤穂浅野家と、吉良家のかかわりだと?知るかよ、おれ、これでも昭和なヤンキーだよ、知るかっての。ほれ、見てみろや、あのクソガキどもの胡散臭そうな視線。なるほど、隠居がいじめたくなるのもわかる気がするが…。我が家と赤穂の討ち入りとどう関係が?ほえ?塩の不正取引だと?あ~、わかる気がするな、食い地がはっている我が家のことだ、やりかねん。あなた誰ですか?だと?俺を誰だと思ってるんだ、泣く子も黙る...とんでもない話があったもんだ6

  • とんでもない話があったもんだ5

    阿部さんよ、お久しぶりね、おほほほほ。てか、初コメだで~。愛知県出身、旧姓は高畠。ピンときた方はエライですわよ~。でも、お松さんとは血縁関係ないんだがや。細太郎君に失敬な言葉遣いをしたという大学のなんとか研究会の連中に、「天誅をくらわす」と、ご隠居様がはしゃいでおられましたので、不肖私阿部愼子も参戦することになりましたでよ。最近、紅はるかというサツマイモの品種が人気のようで、今までのほっこり系よりねちゃっとした触感のサツマイモが売れているそうです。藤川農園も負けてはおらじと、この紅はるかを大量に作りまして、あの無礼な討ち入り研究会の連中に取らせて、焼かせて、食わせたとのこと。拷問のような甘さとあごの発達が阻害されそうな柔らかさのため、1個どころか3つは軽くいけちゃうよね、というために連中はうまいうまいを連発。食...とんでもない話があったもんだ5

  • とんでもない話があったもんだ4

    細太郎だよ。ものすご~く寒い日だったその日は、俺らは売店と並んでいる休憩中のレストランで焼き芋をほおばっていた。。連中は外で芋ほりをさせられたあげく、焼き芋作りだ。「あんな態度をとるからだよ」と、途中からやってきた(仮)亀梨軍団の悠樹さんが隣にどっかりと座った。「荒波くんがさ、中継してくれたやつ、みんなで見てたわけ、そしたらご隠居が面白がってねえ」この人も、すっかり藤川家に染まってしまった。それにおっさん臭くなっている。まだ、20代だよな。「で、あるんですか?赤穂の討ち入り話にかかわった話」「あるわけなかろうが、あるとしたら吉良の塩と赤穂の塩と両方からうまい具合に取引しとって、赤穂からは半値でかいとるずる賢さだわ」そんなこったろうと思ったよ、と声のした方を振り返ったら、お久しぶりな棒斐城寺の尼さんこと、藤川都さ...とんでもない話があったもんだ4

  • とんでもない話があったもんだ4

    実孝だ。暇じゃねえけど、バカなヲタク厨に付き合ってやることにした。総勢20人近くの無礼者を迎えた俺は、まず、「話をききたきゃ、藤川家のしきたりをやってもらう」と殿様を気取ってみる。連中からごくりと唾を飲み込む音が聞こえたような気がした。といっても、こういう役割は所詮は下っ端の仕事。それゆえ、人を見る目が養われていないとできない。かといって、殿様に会えるためのしきたりなんぞ、この藤川家にあるはずもない。そこで、いもをとらせて洗わせ、木っ端切れを集めさせ焼き芋を作らせることにした。それで文句をたれたら、追い返すだけだ。案の定、不満げな顔つきをしやがった。「僕たちはお話を伺いにきただけです」「おまえら、貴重な藤川家の内部事情をタダできけるとでも思っていたのか」「あ、いや、それは」昔ならお手うちもんだ、と言いたいがやめ...とんでもない話があったもんだ4

  • とんでもない話があったもんだ3

    さっきのつづきの細太郎です。俺たちは軽トラキャンピングカーの中で、ゲーラゲラ笑った。護送車と北別府さんの恭しい態度のギャップにも戸惑う連中を眺めつつ、「赤穂浪士の討ち入りにかかわった話なんて聞いたことないぞ」と、俺は食い物と女にしか興味がない藤川家に、そんな硬派な話なんかあるわけない、と思い返した。思い返したんだが、「あ」と、数年前のある出来事を思い出した。「思い当たることあるんですか?」キャンピングカーの中の会話は、マイクを通して運転席にも聞こえる。スピーカーから荒波の声が聞こえた。「あるもないも、いまだに続く、藤川家武道派と事務方の争い」「なんだそれ」「孟宗学園ってさ、藤川家の藩校だったんだよね、江戸の昔は。で、団部が藤川家の武道派のつながりなんだ」「近藤家は?」「事務方」「あ、な~るほど」俺のあのくそ親父...とんでもない話があったもんだ3

  • とんでもない話があったもんだ2

    そんなわけで、前回からの続き、細太郎です。で、ご隠居様の都合を電話で確認、ことの次第を告げれば悪ノリする気配が受話器の向こうからヒシヒシと伝わってくる。「おまえらにも語ってきかせるからこい」と有無を言わさず殿様っぷりを発揮。何が「語って」だよ、「騙って」が正解じゃねえのか。「君、まだガラケーなんだw」語尾に「w」がついているのも憎たらしいこの「討ち入り研究会」。なんなんだ、このネーミングの意味不明さは。「ガラケーの何が悪い。タブレット持っているから必要ない。あ、それと、ご隠居さまが車を回してくれるらしいから、それ乗って行って。俺たちは先に行っているから」「へ~、さすが大名家は違うね」キチローだってこんなにひどくはない。キチローはある程度のわきまえはある。「お迎えって、この人数ご隠居のあの車で迎えにくるんですか?...とんでもない話があったもんだ2

  • とんでもない話があったもんだ

    お久しぶりです、へちま細太郎です。つくばった大学も、そろそろ冬休みを迎えようか、というクリスマスな街角な今日この頃です。大学のカフェテラスでコーヒーなどを荒波たちと飲んでいたら、そこへ文学部の連中がやってきた。日ごろ顔を合わせることもなく、会話もほとんどない。なのに、「君が、近藤しょう君?」と、くそ生意気な口調で名乗りもせずに聞いてきた上に、名前間違っていたからシカトしてやった。「近藤君、君ね、シカト?」「近藤だけど、しょうじゃねえし、だいたい、おまえら誰だよ」と、藤川先生仕込みのヤンキー口調で返答してやった。一瞬ムッとした表情になったそいつは、俺のテーブルの開いている席に勝手に座って、「お願いがあるんだけど」と、分厚い本を投げ出してきた。「藤川家のさ、当時の殿様が、どう赤穂浪士とかかわったか、ききたいんだよね...とんでもない話があったもんだ

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、へちま細太郎さんをフォローしませんか?

ハンドル名
へちま細太郎さん
ブログタイトル
へちま細太郎
フォロー
へちま細太郎

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用