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  • しめ縄

    大晦日の夕方、今年最後の散歩に出かけた。散歩をするということ以外、もうひとつ目的を持って出かけた。家々のお正月の準備状況を見ることである。昨年、同じように大晦日に散歩した時、あることに気がついた。玄関に、しめ縄を飾っていない家が多いのに驚いた。新興住宅といわず、古い家でもしめ飾りを掲げていない。100軒中、掲げている家は約半数くらいだとみた。ここでちょっと、お正月のそもそも論を言ってみると、「お正月とは、新しい1年の幸せや豊作をもたらしてくれる『年神様』をお迎えする大切な行事。『しめ縄』とは、神様を祭る清浄な場所を表し、不浄なものが入らない結界線のような役割がある。つまり、しめ縄を飾ることで、年神様が安心して降りて来られる神域を作り、お迎えするということ」である。従って言ってみれば、「お正月とは神事」である。そ...しめ縄

  • 大晦日・初氷

    いろいろあった2020年も大晦日を迎えた。新聞を取りに出た時、玄関のアプローチに置いている睡蓮の鉢に氷が張っているのを見た。そういえば昨日はこの冬1番の寒波が襲来し、この辺りでも昼間に雪が舞った。そんな夜もきっと冷えたに違いない。そそくさと家に入り、厚みゲージを持ち出して氷の厚さを測ってみることにした。直径が50cmほどの鉢の真上から、げんこつを作って氷の表面を叩いてみるが割れない。少し力を入れてやってみるが、手が痛いだけでやっぱり割れない。納屋から大きめのドライバーと金槌を持ってきて、強い力で叩いてみるとやっと割れた。氷の破片をつまんで厚さを計ってみると7mmもある。昨冬はついぞ氷が張るようなことはなかったが、今年最後の日になって厚い初氷を見た。暖冬が続き、氷を見る機会はめっきり少なくなっているだけに、氷が張...大晦日・初氷

  • 有権者の仕事

    今朝(28日)の毎日新聞のコラム「余禄」に「まさにこれだ。これに尽きる」と、手のひらでパシッと膝を叩くような、検察に係る歯切れのいいコラムが掲載されていた。今年は「検察とは何か」が問われた1年であったという。1月の黒川元東京高検検事長の定年延長閣議決定・定年延長を盛り込んだ検察庁法改正案の国会提出から、12月の「桜を見る会」の前夜祭を巡る安倍前首相の不起訴まで、率直に失望の念を禁じ得ない年であった。人事で検察を押さえつける政権のおごり。政権に侮られた検察のふがいなさ。政権も検察もトップが代わったが、関係はどこまで変わったのか。検察は安倍氏の捜査を尽くしたと胸を張れるのか。国民の眼からは到底そうは見えない、と書いている。ここで改めて「検察」とは何か。「警察が把握した事件について、警察に対して捜査指揮をするとともに...有権者の仕事

  • 天知る地知る

    テレビで、もうこんな顔は見たくない。そんな気にさせる厚顔無恥な安倍前首相の記者会見を、こともあろうにクリスマスイブの聖夜に見せられた。「厚顔」とは面の皮が厚い、恥知らずでずうずうしいという意味、「無恥」も、恥が無い、恥を知らない、恥ずべきことを恥だと思わないという意味である。「桜を観る会」前夜に開催した夕食会をめぐり、東京地検は安倍氏を嫌疑不十分で不起訴とした。政治資金収支報告書の不記載への関与が認められなかったことが理由だが、国会で事実でない答弁を続けた政治責任の重さに変わりはない。国会でしつこく何度となく追及されたにもかかわらず、自らがホテルからの明細書や請求書を確認しなかったのも理解しがたい。何はともあれ、前夜祭について安倍氏は「補填はない」などと、5か月間で少なくとも118回にも上る虚偽答弁をした。不起...天知る地知る

  • 薬局で再会

    月に1度、コレステロールの薬をもらうため、近くの病院へ出かけている。診察が終わり処方箋をもらって、隣にある薬局へ持っていく。数人の客が待っている。3人掛けの長椅子の端に1人の女性が座っていた。椅子のもう一方の端に腰を下ろし、置いてある週刊誌に手を伸ばした。その時である。その女性が野太い声で「茅野さん」と声をかけてきた。顔を見ても大きなマスクをしているので目元しか見えない。そういう私もマフラーを首にぐるぐる巻きをした上に、やはり大きなマスクをした姿である。「えーと、どなたでしょうか?」と聞くと「駅前のスタンドバーWにいました」という。「ああ、チーママのMさんですね。お元気そうで。それにしても、よく分かりましたね」「ええ、昔のままでお変わりありませんから」と、相変わらずの上手だとは知りながらも嬉しい。20数年前、現...薬局で再会

  • おもんぱかる

    購読していない新聞に、エッセイサロンの仲間であったSさんが投稿したエッセイを、仲間がメールで送ってきてくれた。「アッちゃん」という幼馴染の思い出話である。田舎の小学校の運動会の日、翌年入学するSさんも参加して、グラウンドの中央に置いてある菓子袋を、走って行ってそれぞれが持ち帰る競技があった。運悪く体調不良のため、参加はしたが競技には出ずにしゃがんでいたSさんは、競技が終わっても当然のことながら菓子袋は手にしていない。それを見た近所に住む1歳上の「アッちゃん」は、中央へ走っていき、菓子袋を1つつかんで戻りSさんに手渡してくれた。これほど感動したことはなかった。以来、川で泳いだり魚釣りをしたりと、いつも一緒に遊んでくれたお兄ちゃんであった。そんな思い出がいくつもよぎるお兄ちゃんが、つい先日亡くなった。別れる時、1輪...おもんぱかる

  • 忘却の彼方

    朝一番、予約していた歯医者に出かけた。コロナ対策のため、新聞や雑誌は取り払われている。誰もいない待合室で、NHKのテレビを見ていた。年末の特別番組であろう、今年を振り返っての話を数人が談笑している。番組の終わりに、次週のテーマが出された。「今まで生きてきて一番良かったこと」といっている。今まで生きてきて一番良かったこと?とっさに、わが身に置き換えて考えてみた。気がつけば、79年間という長い年月を生きている。真珠湾攻撃の1週間前に満州で生まれ、5歳の時に引き揚げてきた。戦後の混乱期を生き延び、学業を修めて就職・結婚・子育てを経て、あっという間に定年退職をむかえたように思う。その間、人並みに、苦しいことや悩ましいこと、辛いこと、まさに艱難辛苦を非力ながらも何とか乗り越えてやって来た。その反面、嬉しかったことや楽しか...忘却の彼方

  • 35人学級

    「政府は、現在は40人と定められている公立小中学校の学級基準について、きめ細かな指導体制の計画的な整備を目的に、小学校に限り全学年を来年度から5年かけて段階的に35人まで引き下げる方針を固めた」という記事を読んだ。小学校の学級基準の一律引き下げが決まれば約40年ぶりだという。公立小中学校の学級基準は1958年の制定時は「50人」だったが、その後段階的に5人ずつ減らして、1991年には現在の「40人」に引き下げられてきた。その後、少人数化の議論は停滞していたが、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに導入論が浮上したようである。少人数化には賛否両論があるようで、教員がきめ細かな指導ができるとか、発表機会が増え授業参加がより積極化するなどの効果が期待できる半面、切磋琢磨がなくなり子どもたちの社会性が育たない、などの...35人学級

  • コロナワクチン

    日本の医療水準は、世界195か国の中で11番目だといわれ、技術的にも高い水準であると思っていた。そんな日本に生まれ、何かあって入院した時も安心して治療を受け、無事に退院することが出来る幸せを、その都度感じていた。このところ、新型コロナの感染者が増加傾向を示し、ワクチンの開発・接種が1日も早くと待たれるようになっている。ところが、肝心のワクチンの開発がなかなか進まない。そんな中、何とか開発できたという情報は、アメリカやイギリスなどの欧米や中国や韓国などからのものばかり。世界の中でも医療先進国だと自負している日本からの、開発品の情報はまだまだ先のようである。政府も、日本の技術を当てにすることなく、恥も外聞もなく海外で開発されたワクチンを購入して接種するのだと、ためらいなくお金の準備をしているようである。では医療先進...コロナワクチン

  • 教養と教育のない日々

    朝一番、新聞を読み終えてテーブルの上に置いたとき、奥さんがいつものように「さあ、今日の予定は何ですか?」と聞いてきた。「うーん、何もないなあ」と気合の入らない返事を返す。停年退職をした直後は、仕事からは完全に足を洗い、趣味らしいことを見つけて同好会を立ち上げるなどして昨年まで楽しく過ごしてきた。毎日とは言えないまでも、月に数日は、それなりに出かけたり家の中でやる作業はあった。ところが昨年の末で、もろもろの活動を終えることにしてからというもの、どうしても出かけなければならない仕事と言えば、月に1度と、3ケ月に1度の病院通いだけの身となった。そのお陰と言おうか、暇つぶしと言おうか、長い間、見て見ぬふりをしていた庭や家のことで、手をかけてやらなければいけない個所の手入れに力を入れた。そんなこともあったが夏が終わったこ...教養と教育のない日々

  • いびき

    新聞に、85歳の女性が投稿しているエッセイを読んで、朝から笑わせてもらった。タイトルは「いびき」とある。病気で入院し、4人部屋に入った。初日に「私いびきをかきます。ご迷惑をかけるかと思いますが、お許しください」と断っておいた。隣のベッドの人が「私ゃかかん。気にせんでええよ」と言った。ところがその夜、すごい音で目を覚まして眠れなかった。いびきをかかない筈のお婆さんが「グォーッ、グォーッ」と豪快な往復いびき。他の2人も、結構ないびきをかいている。翌朝、豪快いびきのお婆さんが「あんた、いびきは気にならなかったばい」と言う。だって、私は眠っていないんだもん、と書いている。確かに、寝ているとき自分のいびきは幸せなことに全く聞こえない。反対に、他人のいびきはよく聞こえるのが不思議ではある。こんなことは私も入院した時に経験し...いびき

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