学校とは教育とは、と考えさせられた。学校は教室で先生が少し高い位置から、黒板に書いたことを説明するのを、おとなしく聞くもの、と心得ている。先生の教え方には個…
82年生まれ、キム・ジヨン 2020.10.14 シネマイクスピアリ12
82年に生まれた子供の親は、まさに私の世代となる。その頃私の子供は生まれた。違うところもあったが、ほとんどが思いあたるし、私もあのような親であったかと愕然と…
ピクニック at ハンギングロック 1986.5.22 シネ・ヴィヴァン六本木
1900年2月14日、オーストラリアの寄宿制学校アップルヤードカレッジの生徒たちがハンギングロックにピクニックに出かけた。ハンギングロックは火山の隆起ででき…
中国映画なのにインド映画の香り、カレー臭がする不思議。中国の商店街は同じ商品を扱う店が固まっている。この通りは金物、ここは電気街、ここは建築工具類てな具合。…
上海での諜報活動を描く。誰が味方なのか敵なのか、疑心暗鬼の世界だ。戦争中が最もスパイの活躍する時期だ。敵味方が分かりにくい。それは真の味方かニセの味方かがは…
アストリッド・リンドグレーンの作品は名前を聞いたくらいでよくは知らない。ロッタちゃんの映画を見た覚えあり。ここでは彼女の若い頃のことで、後の作品を書くところ…
またしても山田五十鈴の美しさにうっとりとしてしまった。今更なんだ、と言われそうだが、これもまた映画の持つ普遍性というか、残酷さかもしれない。1939年の作品…
長崎医大放射線科の医師永井隆は、10歳の息子誠一と5歳の娘茅乃を妻緑の母ツモのいる木場に疎開させた。8月9日午前11時2分、誠一は浦上の方で空がピカッと光る…
男はつらいよ・寅次郎あじさいの恋 2020.8.7 新文芸坐
男はつらいよの明暗を分けるのは一にも二にもマドンナの存在にかかっている。誰を出すか、これは毎回頭を迷わすことだろう。たんにその時に売れているだけでは足りない…
ヘンリー・フォンダとジェーンの父娘が前面に出ている。この親子は仲が悪いらしい。保守的なヘンリーに対しベトナム戦争に反対し、その後も尖った発言が目立つジェーン…
ある画家の数奇な運命 2020.10.3 ヒューマントラストシネマ有楽町1
これにはモデルになる画家がいるそうだが、彼と映画に差異はどのくらいあるのだろうか。時代は1937年から約30年間の話で、あの過酷な戦争を含む時代の流れにぴっ…
鵞鳥湖の夜 2020.9.26 ヒューマントラストシネマ有楽町1
中国武漢市、夜の11時大雨、警察に追われているバイク窃盗団幹部のチョウ・ザーノンは、郊外の駅で妻のヤン・シュージュンの到着を待っていた。しかし現れたのは見知…
マドンナとの出会いがこんなに簡単なあっけないものとは思いがけなかった。ほとんど冒頭に出会ってすぐに別れる。ふみ(松坂慶子)とは後に大阪で再会する。大阪でのふ…
ミッドナイト・エクスプレス 1978.10.30 新宿ビレッジ2
アメリカの青年ビリー・ヘイズが軽い気持ちでハシシを持ってアメリカに戻る際、イスタンブールの空港で捕まってしまった。裁判で3年の刑、3年我慢すれば済むはずがそ…
「ブログリーダー」を活用して、huianさんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。
学校とは教育とは、と考えさせられた。学校は教室で先生が少し高い位置から、黒板に書いたことを説明するのを、おとなしく聞くもの、と心得ている。先生の教え方には個…
この映画は例えばファミコンの好きな人が見れば、登場人物が実際のゲームの中でどのような役割をはたしているのか、又それがどういうふうに映像になっているのかが楽し…
銀座の一等地にある丸の内TOEIがなくなってしまうなんて!今作も東映作品で映画は作っている。それなのに上映館をなくすなんて信じられない。松竹はピカデリー、東…
まず、1999年12月31日は20世紀の終わりの日ではない、この認識の間違いはひどい。ジェームズ・キャメロンが無知なのか、切りのいいところでそういうことにし…
アルメニアというとアルメニア系のシャルル・アズナブールを思い浮かべるだけだ。たしかに感じは合っている。 アメリカの成り立ちは移民による。元々いたネイティブ…
1950年代のテキサス。孤児のジェシー・タッカーのいるベネディクト少年院では厳しい教育が行われていた。新任の音楽教師ジャック・ケイブの持っていたレコードのロ…
高校3年の夏、転校してきた保彦が美雪にある頼みごとをする。それは二人だけの秘密。ところが彼は。 書く材料があっても小説にするのは簡単ではない。そんな要請を…
アン・リーの作品で、彼の作風から推測したものとは違う印象を持った。台湾の人がアメリカにゆき、そこに住み着き、だが完全にとけ込んではいないが、台湾には帰るつも…
ブルゴーニュはパリの近くかと思っていたがパリからかなり遠い。日帰りで行けないことはないくらい。 フランスは農業の国だ。パリだって緑が多いと聞く。ここブルゴ…
23年も会っていない父親に会うために、二人の兄弟はNYからロングアイランドへ親捜しの旅にでる。荒廃が街を包んでいる。景気の良い話なんかどこにもありはしない。…
小西徹は大学生、キャンパスを歩いて教室に向かうが、晴れていても雨が降っても日傘をさしている。教室に入っても教師の話を聞いているのかいないのか、熱心には見えな…
人生はこれだ、と手の上に乗せて見せられるものではないし、生き方の決まりも手本もない。気ままに生きればいい。どう生きようともそれぞれの生き方に文句をつける必要…
元中学教師の滝井元之さんの発行する新聞から始まる。新聞というより大きめのチラシふうで手書きである。太さの違う筆ペンを駆使して上部から順に書いていく。色も変え…
映画館は若い人でいっぱいだった。彼らからすれば日常のスケッチが自分のものに重なる部分もあり、同調、同感するだろうが、20歳をダブルで過ごしてしまった私にはな…
制作期間22年という。そんなに長期間やってたんだ、と感心してた。そしたらそうではなかった。何のことはない、昔の映像を使って新たな話に当てはめていた。自分の撮…
これは前に見た「青島アパートの夏」に似ている。ある一つのアパートに暮らす住民の話だ。ただし題名からわかるように、こちらは北京。ただ私には青島と北京の違いは分…
下請け工場で働きながら、夜はバーでホステスとして働く19歳の野上芳江は、常連客の自称会社員の北見英次に夜の街に誘われ、興味本位でついていく。そのままホテルで…
イラン映画はキアロスタミ監督の作品しか見たことがなかったので、今回のように別の監督の作品を見られるのは楽しみです。映画は、日本風に言えば大晦日の午後に始まり…
ウェン・シャンは脚本家としての夢がかなわず、葬儀場で弔辞の代筆業をしている。彼の弔辞は好評だったが、中途半端な状態に彼は悩んでいた。同居人のシャオインとの共…
人間、何の心残りもなく死を迎えることはない。長年のわずらいの後に亡くなるのなら、後始末をする時間を持てるかもしれない。だが、それも病気を抱えていては十分には…
クリスマス休暇は家族が集まって祝う大切な時期だ。お正月のようなものですね。日本はなぜかクリスマスまでも導入して祝うように何でも取り入れるけど宗教ぬきでやって…
アンジェラ・ベネットは、コンピューターの専門家。今日もインターネット上をあちこち飛び回っている。自宅で出来る仕事だ。いいなあ、らくちんな仕事だなあ、とうらや…
何の説明もなく社員がたくさんいる部屋が写る。課長室にいる人は課長だろう。何かにおびえている様子だ。主任と相談をしている。仕事のことを話すようではない。打ち合…
字幕でこれが詩人、この人が主人などの説明があり、要するに説明解説がないと理解しにくい映画ではないか。それは私の理解力の低さもあるだろうが、そもそも難しい作り…
企業活動が全世界に広がり、金儲けのためなら何でもするしどこへでも行き、国や国境はないに等しい。もちろん自国の産業を守るための関税はあるが、抜け道はいくらでも…
小説と映画の違いはあまりない。映画化するにあたって、小説のこまかな部分がけずられたのは仕方のないことだし、全てを描く必要はない。文章と映像は表現方法が異なる…
父タイライ、息子リャオジエの暮らすアパートのオーナーはこの辺りの地主シャで腹黒いキツネ(オールド・フォックス)と呼ばれていた。彼は成金だ。成金であっても裸一…
第一話「箱の中」 箱とはエレベーターのことで、突然止まってしまったエレベーターに乗り合わせた男女がおかしな風になっていく。おかしなのは主に女なのだが、ひどく…
主役の三橋達也、大木実、青木富夫のうち突貫小僧こと青木富夫の顔ばかり見ていた。小津安二郎の初期のによく出ていた。 昭和初期の東京の郊外のいたずらぼう…
どこにも自分勝手な男はいるもので、インカに子供を生ませた男は、いわゆるプレイボーイみたいで、現に友人のアリョーシャがはるばる彼を探し当て、会いに行った先でも…
ふらりと家を出てそのまま戻って来ない。一つの家出のすがた、でもこれは違う。家を出たときは目的があった。手紙をポストに入れること、これだけのことだ。病気の友人…
山梨の高校生の夏休みの話。これが現代の高校生の本当の姿なのか。田舎ならこうかな、とも思えるし、時代を超越したような印象があった。高校最後の夏休み、進学す…
考えてみると学校は他の何より他人が行き来し長い時間を共にする場所だ。しかもある程度学生らを統制しなければならない。統制が強制に繋がるのは自然な流れで、昔は学…
題名が良くない。SPITFIRE GRILL が原題で、お店の名前というごくさりげないもの。題名はすべからくこうでなくてはいけない。あまりにも内容を言い表し…
この映画を見てて思い出した映画がある。 1954年「エノケンの天国と地獄」 ストーリーはこの世にいた時、悪事を働き地獄に落ちた男が10年の地獄の刑期を終え、…
五人の少女がそろって首を吊って死のう、という一種異様な話。でもこの映画を見れば、いたいけな少女たちが死ななくてはならない運命の下に生まれついていることが分か…
グアンタナモ収容所はアメリカにとって都合の良い場所にあり、使い勝手のある施設のようだ。アメリカ国内ではないので、キューバなのでなど言い訳が効く。どういう手段…
ボリス・バルネットの三本目、エイゼンシュタインの影響を受けていると思った。それはイメージの飛躍というか、思わぬ映像が時たま現われるところだ。 ロシアの二月…
6300キロの川の流れをさかのぼると源流に着く。その先のさきっちょの水源を見たい。その想いが彼をして長江に再挑戦させた。NHKの「長江 天と地の大紀行」は…
北京の鼓書芸人、方宝慶は兄の宝森、妻と2人の娘と暮らしている。鼓書芸人はひとりが弦楽器、もうひとりが太鼓を打ち物語を歌う芸人のことである。 日本でいえば、…