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  • 北川秀生+加藤一平+安東昇@池袋FlatFive

    池袋のFlatFive(2022/6/29)。HideoKitagawa北川秀生(b)IppeiKato加藤一平(g)NoboruAndo安東昇(b)弦楽器のみゆえ、音色や周波数特性のちがいをグラデーションとして受け止められる。<G線上のアリア>での響きを封じた北川さんの音の広がりや、<Django>における加藤さんの艶あり/艶消しの多層的なギターなどおもしろい。安藤さんはエッジを利かせた強い音のコントラバスだが、<IfIWereaBell>では言いたいことを胸に秘めているような雰囲気のソロで、これもまた多層的だった。おのおのが音の層とグラデーションをもち、それがふたりや三人の重なりとなると別の色合いになる。安藤・加藤デュオの<MyOneandOnlyLove>ではギターが眩しい反射光、ベースが視界全体の...北川秀生+加藤一平+安東昇@池袋FlatFive

  • 内橋和久+広瀬淳二@千駄木Bar Isshee

    千駄木のBarIsshee(2022/6/26)。KazuhisaUchihashi内橋和久(daxophone,g,effector)JunjiHirose広瀬淳二(ts)手練れのふたりによる音の饗宴。持続音も破裂音も驚くほど幅広く、それらの間を高速で往還する。まったく異なる楽器なのに、ときにどちらの音かわからなくなる。それも余裕の遊びにちがいないという凄み。FujiX-E2,ARTopcor55mmF1.7(PK)●内橋和久内橋和久+松丸契@千駄木BarIsshee(2020年)ロジャー・ターナー+喜多直毅+内橋和久@下北沢Apollo(2019年)サインホ・ナムチラック+内橋和久@八丁堀ハウル(2019年)内橋和久+サーデット・テュルキョズ@BarIsshee(2018年)ユーラシアンオペラ東京20...内橋和久+広瀬淳二@千駄木BarIsshee

  • ヤン ヨンヒ『スープとイデオロギー』

    渋谷のユーロスペースで、ヤンヨンヒ『スープとイデオロギー』(2021年)。済州島四・三事件(1948年)と北朝鮮帰国事業(1959年~)との関連には驚いてしまった。四・三事件では、朝鮮半島分断に反対する島民数万人を米国統治下の韓国警察が無差別に虐殺した。もとより大阪の鶴橋や東京の三河島などに出稼ぎ者の街が出来上がっていたが、さらに密航での脱出者が続出した。映画の語り手=監督の母親も脱出して大阪にたどり着いた。そして北朝鮮帰国事業では、北朝鮮は国力増強のために自国を楽園のように宣伝し、10万人以上の在日コリアンを呼び寄せた。それは膨れ上がる財政負担を削減したい日本政府の思惑とも合致していた。母親も監督の兄3人を北に送り出し、仕送りを続け、毎年のように平壌を訪れていた。(つまり、日本国内では韓国系の民団と北系...ヤンヨンヒ『スープとイデオロギー』

  • ウルトラマンと沖縄

    沖縄の天才・金城哲夫と上原正三の若いころを再現したドラマ『ふたりのウルトラマン』。かれらは施政権返還前の沖縄からパスポートを持って日本に渡り、特撮ドラマのパイオニアになった。https://www.nhk.jp/p/ts/PN3P16XW6Y/金城が沖縄で作った映画『吉屋チルー物語』(1963年)を観ると、かれが沖縄独自の歴史に並々ならぬ誇りをもっていたことが伝わってくる。ウチナーグチがまるで解らないので(知念ウシさんによる字幕版があるそうだ)、せめて、チルーが遊女になった境界たる比謝川の唄を聴いてみる。むかし那覇の高良レコードで100円で買った。それにしても、この世界から「ニライカナイ」=「光の国」=「ウルトラの星」を創造した金城の凄さに、あらためて驚かされる。ずいぶん前、沖縄に戻ってからの金城の仕事場...ウルトラマンと沖縄

  • 小林裕児展『合歓の森へ』@ギャラリー椿

    銀座のギャラリー椿で小林裕児さんの個展『合歓の森へ』。今回はいらっしゃらないと聞いていたのだけど、最終日に駆け込んだら間もなく裕児さんが現れた。舟も猫も馬も人も空中に浮かび、それぞれの世界を尊重しあっている。LeicaM8,Summicron50mmF2.0●小林裕児小林裕児展『馬のいる』@檜画廊(2019年)小林裕児展『田園の秘密』@ギャラリー椿(2018年)『小林裕児と森』ライヴペインティング@日本橋三越(2017年)小林裕児個展『ドローイングとスケッチブック』@檜画廊(2017年)齋藤徹『TRAVESSIA』(2016年)齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)小林裕児展『合歓の森へ』@ギャラリー椿

  • 国立近代美術館とワコウ・ワークス・オブ・アートのゲルハルト・リヒター展

    国立近代美術館のゲルハルト・リヒター展。90年代にはじめてリヒターの重ね塗りやナイフにより削られたマルチレイヤーの作品を観てからは、ロンドンでもデュッセルドルフでもサンフランシスコでもリヒター作品を見つけたら眼が悦んでいたし、ニューヨークのチェルシーでスタンリー・カッセルマンという画家によるフェイクを目にして不快に思うくらいのファンではあった。InhalingRichter-HowStanleyCasselmannGotFamoustoFakeaRichterforJerrySaltz-TheArtGorgeous今回もホロコーストをテーマにした《ビルケナウ》などのマルチレイヤー画、写真の上に野蛮にも思えるペイントを施した作品、どれだけ近づいて凝視してもなにも掴めない細いストライプ画など、これまで驚かされ...国立近代美術館とワコウ・ワークス・オブ・アートのゲルハルト・リヒター展

  • 『アート・クロッシング第3号: 特集:高木元輝フリー・ジャズサックスのパイオニア』

    稀代のサックス奏者・高木元輝さんの本『アート・クロッシング第3号:特集:高木元輝フリー・ジャズサックスのパイオニア』が出ました(編集:末冨健夫、河合孝治)。このご時世に壮挙です。僕はこれまであまり知られてこなかった氏の後半生についての評伝を寄稿しました。それは在日コリアン2世として生まれた自身のアイデンティティ追求の旅でもあったのだと考えます。キーワードでもある曲は<苦悩の人々>、<不屈の民>、そして<アリラン>。ご一読ください。●高木元輝高木元輝の最後の歌(2000年)2000年4月21日、高木元輝+不破大輔+小山彰太(2000年)高木元輝『LiveatLittleJohn,Yokohama1999』(JazzTokyo)(1999年)高木元輝『不屈の民』(1996年)小杉武久+高木元輝『薫的遊無有』(...『アート・クロッシング第3号:特集:高木元輝フリー・ジャズサックスのパイオニア』

  • ナオミ・クライン『How to Change Everything』

    ナオミ・クラインが去年『HowtoChangeEverything』(2021年)を出していたことに気付いて読んでみたら、ずいぶんと柔らかい語り口で既知の内容ばかり。よく見たら若者向けのガイド本で、どちらかというと気候変動そのものよりも市民運動の大事さを説いている。彼女が2014年に『ThisChangesEverything』を出したときには驚いた。化石燃料をすぐにでも全廃しなければならないという論調で、ちょっと極端だった。これをもとにした映画はさらに感情的なスパイスを振りかけたものになっていた。ところがその後の世界はそのように動いている。自分だけではなくかなりの人が後追いだったはずだ。アラヴィンド・アディガの小説『LastManinTower』(2011年)を読んだら同じインドの思想家アルンダティ・ロ...ナオミ・クライン『HowtoChangeEverything』

  • 松風鉱一インタビュー(JazzTokyo)

    >>Interview#247松風鉱一–JazzTokyoKoichiMatsukaze松風鉱一(ts,as,bs,cl,fl,misc.)●松風鉱一守屋純子+松風鉱一@Lindenbaum(2022年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2022年)渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2021年)松風鉱一@西荻窪clopclop(2021年)松風鉱一@本八幡cooljojo(2021年)渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2021年)宅Shoomy朱美+松風鉱一+藤ノ木みか@なってるハウス(2020年)松風鉱一+上村勝正+石田幹雄@本八幡cooljojo(2020年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2020年)夢Duo年末スペシャル@なってるハウス(2019年)松風鉱一カルテット...松風鉱一インタビュー(JazzTokyo)

  • 酒井俊+瀬尾高志+須川崇志+市野元彦@稲毛Candy(JazzTokyo)

    >>#1219酒井俊+瀬尾高志+須川崇志+市野元彦ShunSakai酒井俊(vo)TakashiSeo瀬尾高志(b)TakashiSugawa須川崇志(cello)MotohikoIchino市野元彦(g)FujiX-E2,AMTopcor55mmF1.7(PK),7Artisans12mmF2.8●酒井俊酒井俊+纐纈雅代+永武幹子@本八幡cooljojo(2019年)酒井俊+青木タイセイ+永武幹子@本八幡cooljojo(2019年)酒井俊+会田桃子+熊坂路得子@SweetRain(2018年)酒井俊+永武幹子+柵木雄斗(律動画面)@神保町試聴室(2017年)●瀬尾高志石田幹雄トリオ@稲毛Candy(2020年)瀬尾高志+松丸契+竹村一哲+高橋佑成@公園通りクラシックス(2020年)ベースアンサンブル~...酒井俊+瀬尾高志+須川崇志+市野元彦@稲毛Candy(JazzTokyo)

  • 特別展『琉球』@東京国立博物館

    東京国立博物館の特別展「琉球」。やはりアジアとの関係に焦点が当てられている。18世紀の清国の官僚・徐葆光は冊封使として琉球王国に赴いた人で(本郷義明『徐葆光が見た琉球』という数年前のドキュメンタリー映画はおもしろかった)、かれの書が展示されている。「為」や「芳」なんかの字はふわっと丸くバランスが取れていて、また上品でユーモラスなものもあったりして、すごく知的で大きな人だったんだろうなと思わせられる。驚いたのはノロのトップにいた聞得大君の金の簪。大きくて、蛇の模様が彫られている(コレ付けたら動けないだろう!)。国王からの任命状も展示されていて、ノロは国家権力の一部だったのだなと再認識。久高島や斎場御嶽は民間信仰のパワースポットのように語られるし、それには祭のイザイホーや吉本隆明が『共同幻想論』で語ったことな...特別展『琉球』@東京国立博物館

  • 照内央晴+深川智美+助川久美子@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2022/6/2)。HisaharuTeruuchi照内央晴(p)TomomiFukagawa深川智美(perc)KumikoSukegawa助川久美子(vo,g,b)はじめて観る深川さんの演奏がおもしろい。鉄、木、竹、ガラスといったマテリアルによる打音や擦れ音や響きのちがいはもちろんのこと、それらが、ああ硬そうだ、ああ当たったら痛いだろうな、心地いいだろうなというように、聴く者の身体的な感覚を刺激する。ガラスの器に水を注いでシンバルや玉とのふれあいを聴かせるときなどは、さらに時間的な奥深さもサウンドに付加した。照内さんのピアノはそれに無理に干渉するでも介入するでもなく、また別の時間を創出しているようで、昇華ではなく並行のよさがあった。多層的といえば助川さんのプレイもそうであって、う...照内央晴+深川智美+助川久美子@なってるハウス

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