呉勝浩『道徳の時間』
呉勝浩著『道徳の時間』第61回江戸川乱歩賞受賞作、ということを解説で知った。失意のどん底のビデオジャーナリスト、伏見が妻と長男のいる関西のT県鳴川町に戻って来た。仕事をする気になれず、無為に過ごしていると、友人から、かつて町で起きた殺人事件(向晴人という苦労人大学生が、小学生と保護者含む300人の目撃者の前で恩師を刺殺)のドキュメンタリー映画のカメラの仕事を紹介される。監督は訳ありっぽいクールすぎる美女・越智。一方、町では連続イタズラ事件(イタズラと同時に「〇〇の時間を始めます」と書かれた張り紙が残される)が起きているなか、かつての著名陶芸家が死亡。現場には、『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』という落書きが。陶芸家は自殺と思われたが、落書きのせいでイタズラ事件との関連が疑われる。越智の正体について...呉勝浩『道徳の時間』
2024/02/19 15:54