『だんだん』行き交う人々の笑顔を数えてみたり、吹き込む風の色を感じてみたり。いま時は流れて、風は私という物体を避けるから、逆に私のほうから風に身をさらしてみよう。ああ、やわらかな空気の流れ、連なりそして目を凝らすと空の遥か彼方に鳥達が未来を描く。私はあんな風に自由になりたいなどと戯言を重ねては、まだ見ぬ季節の訪れを待ちわびる。足元でざわめく落葉の一枚一枚。丁寧に拾い上げてふっと息を吹きかけ空に飛ばす。数秒間の空中飛行。ああ、ゆるやかな時の流れ、重なり路上に映る黒影が伸びてゆく。だんだんと私が見えてきた。だんだん、だんだん。だんだん
「きっといつの日か」はらはらと空を舞い降りる金の葉を数え上げ、世の不条理など笑い飛ばして雲の上を闊歩する自分と出会おう。パラパラと冷たい雨が降りだした。笑顔のない町人が第一走者を通せんぼしている。国境線を越えようとする子供たち、まだ親の温かな膝枕で暖を取っていなさいと諭す大人たち。意味のない調和は崩れる。DNAに刻み込まれた設計図にしたがい、一人ずつそのぬるま湯を振り切って新たな道を切り拓きはじめる。そしていつの日か100万光年の彼方に辿り着いた夢の狩人たちは誰一人いない無の空間で新たな城を、豊かな町を築くことができるだろうか。独りぼっちになって初めて気づく無力感。そんなときは隣人と手をつなごう。大自然の無常観は君に生のリズムを与え、自分自身に戸惑う君の心を解きほぐしてくれるだろう。君がいま歩き出した未来は永遠...きっといつの日か
「実存主義」罪と罰で濁り切った聖水を胃の中にグイっと流し込む鋭利な陽光に数万時間照らされ変わり果てた色行き交う群衆は見過ごすかの花が艶やかに揺れる姿を街角に立つ一人の道化師は砂漠の嵐をかき消して見せた足るを知るそれを才能というのならばきっと君はこの世に不可欠な人間だ絵筆を持ちパレットから色を運ぼう西の空一面に広がる橙色が夜を呼ぶ無を連想させる漆黒の世界は明日への布石実存主義
孤狼の生涯
大宇宙の端に心許なく立ち、眺める地球の姿丸みを帯びた楕円形、その凸と凹をミクロに見つめる薄白い光の筋は地平線の隅から隅までピンと伸びる足取りの重い旅人は途方もないその距離に歩き疲れるしばし足を休めよう温泉の窓のほとりから罪なき清らかな湯が流れ溢れて両方の手のひらに溜めきれないほどに滔々と流れる水の形遥か遠くから飛んできたという星の使者から託された一杯の水我らを守る神々のために銀の盃に注いで回ろう世界中の海がすべて一滴の水から始まったのだとしたら歩き疲れた旅人のために新たな地中海を創り出してあげようとはいえ空は空で厄介だ、旅人よ北極星と南十字星の距離が広がりすぎだ神経質な天文学者はセンサーの感度を確かめながらレンズ越しに天体を眺める目に映ったのはただの高層ビルの窓明かりではないのか?晴れの日に訪れたまえ曇りの日に...水のしるし
幕間の情景
みなさまブログアップをさぼっておりましたが、詩作等は続けております。こちらにもときどきアップしますね。更新さぼってましたらこちらもご確認ください。https://note.mu/39showよろしくお願いいたします。小杉匠お久しぶりでございます
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