アルバイトにあまり多くを求められても困る。「市民健康だより」の取材の時だって実は怒られてばかりだったし、写真が笑顔だったのはたまたまに過ぎない。気難しい陶芸家・前田正太郎さんが気を許してくれたわけではないのだ。ましてや戦争体験の取材なんて受...
NHK-FMのラジオドラマ番組、青春アドベンチャー・アドベンチャーロードなどの紹介ブログです。
NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。
「ソラのスケッチブック」、「風のスケッチブック」に続くスケッチブックシリーズの第3弾、それがこの「雨のスケッチブック」です。とはいえ公式ホームページでスケッチブックシリーズとして紹介されたことはまだないのでシリーズといえるかは微妙なところではあります。 現在の青春アドベンチャーでは「ストーリーボックス」が継続しているので、スケッチブックもシリーズだとすると2シリーズ併存。 不思議屋シリーズ、ライフシリーズ、10人作家シリーズの3シリーズが併存していた20年ほど前ほどではないですが、意外とオムニバスが増えています。 ただ、スケッチブックとストーリーボックスの違いは相変わらずイマイチわからないのですねど。
都会の雑踏の中、生ギター一本で歌うストリートミュージシャン・セージ。 根拠のない自信を頼りに1日も欠かさず路上に立ってきた彼を待っていたのは恋人からの別れの言葉だった。 もう誰に向かって歌っているのかもわからなくなったセイジ。 そんな彼にひとりの老婆が声をかけてきた。 「感心しながら聴いていたのよ、「天使の気持ちをよく知ってるなあ」って。もしかしてあなたも元天使?」
なんて馬鹿なんだろう。軽蔑だわ。結婚なんかしなればよかった。 あなた、いつになったら仕事が来るの。いつになったらお金が入ってくるの。 貧乏の呪いよ。あぁ洋服が欲しい。死んでほしい。うんざりだわ… 結婚して40年になる頼子と秀治の夫婦。 秀治は作家だが、コロナ以降仕事がなく家でぶらぶらする毎日。 お金もないのに何事に対してもお気楽ですぐにはしゃぐ秀治に、頼子はイライラしてならない。 そんな中、頼子は近所のイタリア料理店の若きシェフ中村に心惹かれるのだが。
1859年。貧しい身分から身を起こし弁護士として大貴族に取り入ることに成功。 美しい令嬢ペトロニラの関心も得、自分の立身出世のチェックメイトも近づいている。 アウレリオは得意の絶頂にあった。 しかし、公爵の別荘で過ごすペトロニラとのひと夏に2人の男女と出会ったことにより彼の運命は変わりだす。 ひとりは公爵の農地管理人の息子ベネデット。 もうひとりは英国から来たインゲストル子爵夫人アリス。 激動のシチリアで彼らの運命はいかに。
中学の頃、好きなものの話が長くてしつこいと言われた。 だからなんなん?ってイラっとされた。 そんな私だから高校に入学しても親しい友人はできなかった。 でも東京から来た転校生、深瀬さんは突然話しかけてきたのだ。 「森さんのお家って銭湯なの?かっこいいね!」 すぐに親友になった私達。 あたしの言うことに笑ってくれる人は初めてだった。 人に秘密を打ち明けられるのも初めてだった。 心地いい関係。 でも2年の夏に少し変化が生じたのだ。
本作品「近未来物語」は筒井康隆さんの短編小説から5編を選んでラジオドラマ化した作品で、NHK-FMの「ふたりの部屋」で放送されました。 選択は「10年から20年すればこんな世界になるのではないか」という視点からなされているそうで、いわば「近未来」を舞台にしたディストピア的な設定の作品群です。 ただ本作品放送時から40年経過しているこの記事の執筆時点からみると未来予想としては全くあっていませんでしたね。 なお5作品のうち「ワースト・コンタクト」は短編集「宇宙衞生博覽會」に、それ以外の4作品は短編集「心狸学・社怪学」に収録されています。
風のスケッチブック 作:日比谷祐希ほか(青春アドベンチャー)
本作品「風のスケッチブック」はNHK-FM青春アドベンチャーで放送されたオーディオドラマで、1回15分完結の独立したショートストーリー5篇から構成されるオムニバス作品です。 「○○のスケッチブック」というタイトルの作品は2021年の「ソラのスケッチブック」に次いで2作品目ですが、これをNHKがシリーズとして扱っているかは微妙なところ。 また、最近、青春アドベンチャーで5作品制作されている「ストーリーボックスシリーズ」とどう棲み分けているのかもよくわかりません。 かつて併存していた「不思議やシリーズ」と「ライフシリーズ」は、制作局が分かれていたほか、内容面の傾向も違っていました。 この辺は今後明確になっていくのかも知れません。
【特集:演出家・脚本家別一覧の記事一覧】 オーディオドラマについて、原作者視点でランキング形式で紹介した記事はこちら、オリジナル作品の脚本家についてランキング形式で紹介した記事はこちら、劇伴を作成された作曲家をランキング形式で紹介した記
「ミラーボール」!「さよなら、田中さん」!「嘘の木」!~中澤香織さんの脚本・脚色作品一覧
この記事は当ブログで紹介した中澤香織さんによる脚本・脚色作品の一覧を紹介するものです。 脚本家別の一覧を作るのは、藤井青銅さん、じんのひろあきさん、並木陽さんに次いで4人目になります。 それでは、並木さんが担われた役割ごとに一覧表にします。
1300年ほど昔の奈良時代。 安芸国(あきのくに)佐伯郡(さえきのこおり)の瀬戸内海に面する海辺の里に、街道を行く早馬(はゆま)のための駅家(うまや)が設置されていた。 少女トトメは駅家の長の娘である。 ある日、街道が崩れた影響で泥だらけになった一団を独断で駅家にかくまうことを決める。 その一団は肥後国からやってきた力士とそれを引率する大伴クマゴリなる青年の一団だった。
この記事はNHK-FMのラジオドラマ番組「アドベンチャーロード」で放送された作品の各年の一覧記事へリンクするための記事です。
天平の時代。 今の京都、木津川のほとりでは新しい都の造営が始まっていた。 後に恭仁京(くにきょう)と呼ばれることになるその都は、平城京で起こった様々な悪しき事による祟りを恐れて遷都するためのものだが、貧しい庶民にとっては生活を圧迫するものでしかなかった。 その造営の普請場に春麻呂という少年がいた。 親方にこき使われる毎日に反発の気持ちを強めて春麻呂だが、ある日、鳥の糞と共に堕ちてきた一枚のお札のようなものを入手する。 驚くべきことにそのお札はしゃべることができたのだ。
奈良時代、能登半島は羽咋の浜。 当時、能登は大陸の国家・渤海との交易の窓口であった。 ある日、素潜り漁で生計を立てる少年ヒコナの前で、異国の船が難破する。 ようやく助け出した異国の老人キュロスはひとつの瑠璃の壺を大事に抱えていた。 彼は大陸で出会った日本人の友人にこれを届けるために日本に来たという。 それが人生最後の望みだという老人に請われたヒコナはともに都へと旅立つのだが…
銀座で煙草道具屋を営む相四郎は山東京山(さんとう・きょうざん)のペンネームを持つ戯作作家でもある。 浮世絵師であり大作家でもあった山東京伝(さんとう・きょうでん)の弟だが、流行作家としては兄に比肩すること叶わず、有り体にいって鳴かず飛ばず。 なんとか作家として名を残そうと考えた相四郎は、越後塩沢の縮緬問屋、鈴木儀三治がかつて書いて兄のもとに持ち込んだノンフェクション文学『北越雪譜』(ほくえつせっぷ)のことを思い出した。 江戸の人たちには思いもよらない豪雪地帯の生活を克明に描いたこの作品であれば必ずヒットするはず。これの編者、あわよく作者として歴史に名を残せないものか。 しかし『北越雪譜』の原稿は今や流行作家である曲亭馬琴が預かっている。彼とは因縁浅からぬ中なのだが…
極寒の奥日光にもまた春がやってくる。 ただ、このあたりには観光するものはなにもない。 地元の人間ですらめったに通らない山道を若い女性が歩いているのはやはり不審だ。 そう考えてモーリーこと矢部吉森は彼女に声を掛けたが、彼女は自分に会いに来たという。 確かに国産メープルシロップは珍しい。 ふもとで聞けばこの山に行けば会えると言われるのも確かだろう。 しかし、若い女性がメープルシロップの製造現場を見るためだけに、老人がひとりで暮らす雪深い山中まで来るものだろうか。
親父は冴えない火消だった。 二つ名は「鉄鯢(てつけい)」。 「鉄」で「鯢(さんしょううお)」だなんて鈍くさい親父にお似合いだ。 それに引き換え、あの人、伊神甚兵衛様はまぶしかった。 「大物喰い」「鳳(おおとり)」「日ノ本一の火消」。 初めは大げさと思われた「炎聖」の称号でさえもやがて誰もが相応しいと認めるようになった。 それなのに最後の最後、救ったのは親父、救われたのは伊神様だった。 火付犯に堕ちた伊神様の心を救い、業火の中、最後まで命を救うことを諦めなかった親父。 ふたりの死後、頭になった自分の口から出るセリフはいつしか親父と寸分たがわぬものになっていた。 「火消はどんな命でも救うもの。それが悪人であろうとも。」 しかし、今また起こる怪火。そして死んだはずの伊神様の影。 伊神様は生きているのか、そして再び復讐を始めたというのか。 だとしたら親父の犠牲は一体何だったのか。 いや、俺は人の強さを信じる。親父の最期の言葉はこうだったではないか。 「人の強さは人の弱さを知ることだ。それを喰らって人は強くなる。行け源吾、決して諦めるな。喰ってやれ!」
結婚して銀河の果てまで金を探しに行こう。 それがプロポーズの言葉だった。 人工冬眠とワープ航法を繰り返して100年余り宇宙を彷徨った末に、地球から200光年離れた辺境の星でやっと見つけた金鉱脈。 その頃には2人の息子に恵まれ家族は4人になっていた。 さらに8年を費やして採掘・精錬し続けた結果、小型宇宙艇に乗せられる限度いっぱの123本もの金塊を得ることができた。 今後は12回のワープと48年の人工冬眠により、所要実働時間4年で地球に帰ることができる。 2人の息子にとっては両親以外に初めての人間に出会うことになる。 両親のように心から愛しあえる伴侶を見つけることができるのだろうか。 愛がなければモモタロー号に積んだ莫大な金も一文の価値もないと同然なのだから。
「襲大鳳」補完計画!オーディオドラマでパスされたぼろ鳶組の要素を補足する
2018年「火喰鳥(ひくいどり)羽州ぼろ鳶組」から始まった今村翔吾さん原作の羽州ぼろ鳶組(うしゅうぼろとびぐみ)シリーズのオーディオドラマ化。 2024年、遂に前半の集大成ともいえる第7弾「襲大鳳(かさねおおとり)羽州ぼろ鳶組」にたどり着き
夏休みに家族で小田原のおばあちゃん家を訪ねるのは毎年の行事。 でも今年はひとりだ。お母さんは用事で来られない。お父さんと話し合いをするから。 それに今、お母さんは性格のキツイおばあちゃんと話す気力がないのだろう。 ひとりで訪ねてきた私をおばあちゃんは早速、お墓参りに連れて行った。 そこでわたしは墓に寺坂幸次郎という38歳で亡くなった人の名前を知る。 おばあちゃんに聞くと、この人はおばあちゃんのお父さん、つまり私のひいおじいちゃんだという。 ひいおじいちゃんは戦争から帰ってきた後、心を病み、その人生の大部分を精神病院で過ごしたらしい。そんな話は初めて聞いた。 いるけど、いないみたいな透明人間にされてしまったひいおじいちゃんのこと、おばあちゃんは話したくないみたいだけど…
12世紀半ば。地中海の東に位置するシリアの地。 十字軍の遠征からすでに半世紀が経過していたが、キリスト教徒のエルサレム王国とイスラム教徒の諸王国に分裂し、まさに乱世の状況にあった。 そんな中、シリア北部の町アレッポにひとりの英雄が現れる。 ザンギー朝第2代の君主マフムード。 彼は、隣国ダマスカスからアーミナを娶る一方、宿将シール・クーフとその甥ユーセフをエジプトに送りその政治に介入。着々と勢力圏を広げていた。 これは「ダマスカスの花嫁」と呼ばれた女と「信仰の光」、「信教の誉れ」と呼ばれたふたりの男。3人の男女の絡み合った運命の物語である。
子どもの頃からのクジラ推し。 クジラの言葉を解明したいという一心で函館海洋大学に入った。 念願かなって4月からはクジラを研究している岡崎教授の研究室に入る予定だ。 …だったのだが、初研究のチャンスは思いがけない形でやってきた。 早朝にかかってきた電話。 研究員の目黒と名乗った女性はいきなり言った。 「今からクジラにあわせてあげる。」 慌てて駆け付けた先にいたのはツチクジラ。 でもこのツチクジラ…死んでる?
火星ダーク・バラード 原作:上田早夕里(青春アドベンチャー)
理想郷を夢見て開拓された火星は、人種間の争いや貧富の差から犯罪が多発するミニ地球と化していた。 故郷である地球を捨て火星にたどり着いた水島烈も火星治安管理局の捜査官に身をやつし犯罪者を追う日々を送っていた。 そうした中、ようやく捕まえた猟奇殺人犯の護送中に、数少ない全幅の信頼を置ける人間である同僚の捜査官、神月璃奈を殺害されてしまう。 管理局の上層部から彼自身がその犯人と疑われた水島は独自の捜査を開始するが、その彼の前にアデリーンというダークブロンドの少女が現れる。 彼女は極秘の遺伝子操作により新たな人類で「超共感性」という特殊な能力を持っているというのだが…
【2023年NHK-FMオーディオドラマ・アンケートの反省会】 今年も多くの方にご協力いただいたアンケート。 青春アドベンチャーでは3つ、FMシアター/特集オーディオドラマでは2つの記事をアップして、ようやくそのすべての回答をご報告できまし
2023年アンケート結果:リスナーが青春アドベンチャー化を希望する作品
2015年、2016年、2017年、2019年、2020年に引き続き、青春アドベンチャーの人気アンケートに併せて「青春アドベンチャーにして欲しい作品」にも回答して頂きました。 今年は過去回以上に多くの作品をご紹介いただきました。 是非ご覧ください。
家庭教師の職を求めてやってきたブルジョアのパーティの席で、ペーター・シュレミールは灰色の服を着た奇妙な男に出会った。 彼はポケットから絆創膏や望遠鏡、テントや馬まで取り出したのだが、不思議なことにまわりの人達は誰もそのことに気が付かない。 そして男はなぜかシュレミールに話しかけてきた。彼は言う。 「あなたの影に見惚れてしまったのです。それはそれは美しい影でしたから。その影をお譲り頂くわけにはいかないでしょうか。もちろん、ただで、とは申しません…」
2023年アンケート結果5:FMシアター・特集オーディオドラマその他編
【2023年NHK-FMオーディオドラマアンケート結果5:FMシアター・特集オーディオドラマ・その他編】 2023年FMシアター・特集オーディオドラマのアンケート結果のうち作品編については「こちら」で発表しました。 この記事ではその他の項目
2023年アンケート結果4:FMシアター・特集オーディオドラマ作品編
【2023年NHK-FMオーディオドラマアンケート結果4:FMシアター・特集オーディオドラマ・作品編】 青春アドベンチャーと同様に、FMシアター/特集オーディオドラマについても2023年の人気投票及びコメント募集を実施いたしました。 こちら
【2023年NHK-FMオーディオドラマアンケート結果3:青春アドベンチャー・その他編】 2023年末から2024年年始にかけてみなさまにご回答をいただいた2023年NHK-FMオーディオドラマアンケートの結果発表第3弾です。 この記事では
【2023年NHK-FMオーディオドラマアンケート結果2:青春アドベンチャー・出演者編】 2023年に放送されたNHK-FMオーディオドラマに対するリスナー人気アンケートのうち2つ目の項目である「青春アドベンチャーの出演者」に対する投票結果
9年目を迎えたNHK-FMオーディオドラマの人気アンケート。 今年も多くの方にご協力いただきました。 ありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。 さて、まずは青春アドベンチャーに対するアンケートのうち作品に対する投票結果及びご感想です。
2023年作品の人気投票及びアンケート・結果発表のトップページ
ご参加ありがとうございました 2023年もNHK-FMオーディオドラマの人気投票・コメント募集のアンケートを実施しました。 今年は青春アドベンチャー編に106名、FMシアター/特集オーディオドラマ編に51名の方にご参加いただきました(連続投
秋月史子は歌人志望の若い女性。 人づきあいが苦手で、暗くて重い短歌しかつくれないが、それでも自費で第一歌集を出すことを目標にコンビニと喫茶店で掛け持ちのバイトを続けてきた。 しかし生活に追われる日々の中でいつしか短歌が作れなくなってしまった。 そんなスランプの最中に史子はバイト先のコンビニでひとりの少女に出会う。 少女は一日中コンビニや公園で時間をつぶして誰かを待っているようなのだが…
天保年間、江戸は今戸の裏長屋。 乱暴者「あばれ梅渓」と呼ばれた絵師・田崎早雲(たざき・そううん)は今日も妻から絵のダメ出しを受けていた。 妻の菊(きく)は絵の善し悪しに妥協を許さない。 それは早雲の才能を信じ、彼を大成させたいがためであることを知っているからこそ、北辰一刀流の達人である巨漢も妻には頭が上がらなかった。 しかし、ある日、絵の修行に出た早雲は浦賀で黒船を見てしまった。 早雲は迷う。今やるべき事は絵を描くことなのか、それとも… 時代に荒波にもまれた絵師夫婦の人生を描く。
【なんでもベストテン33】2023年末累計・当ブログで最も読まれているオーディオドラマの記事 累計閲覧数ランキング 先日発表した2023年単年のPV・閲覧数ランキングをもとに、2023年12月31日時点の累計のPV・閲覧数のランキングを発表
死にたがりの君に贈る物語 原作:綾崎隼(青春アドベンチャー)
人気作家・ミマサカリオリが死んだ。 正確には、そうSNSで発表された。詳細は不明だ。出版社も沈黙している。 確かなことは、最新刊が大炎上した代表作「Swallowtail Waltz」(スワロウテイル・ワルツ)シリーズは最終巻を残して未完となったということだけだ。 ミマサカリオリの小説は、生き辛い人々に希望の光を与えたとも、とも称される。 僕にとっては完全に前者だ。 だからこの企画に参加することにした。いや参加せざるを得ない。 「Swallowtail Waltz」の舞台になった廃校で作品と同様に共同生活をする。 確かにこんなことをしても作品の結末に近づける保証はない。 でも「Swallowtail Waltz」の続きが読めない世界で、この企画に参加するほかに何を希望に生きていけばいいんだ。
いやー何となくおかしいとは思っていたんですよ、過去に書いた記事に貼っているアマゾンアソシエイトのリンクで表示されるはずの書影が表示されないのが。 まあ一時的な遅延とか不具合かな?と思っていたのですが、一向に表示されないことに昨日気が付きました。
【なんでもベストテン32】2023年にこのブログで最も読まれたオーディオドラマの記事 2023年1月~12月の期間における、作品紹介ページのごとの閲覧数ランキングは以下のとおりです。 色々変わり目 今年は計測する対象ブログ自体がFC2ブログ
毎年年末に記載している各年の当ブログの活動記録の一覧です。 特に需要のある記事ではないかもしれませんが、自分の備忘も兼ねまして。
本日2023年12月31日をもって2023年も終わります。 今年も締めくくりとして1年を振り返りたいと思います。 主なテーマは「独自ドメイン化」「紹介可能な作品の紹介完了」そして「2024年の抱負」です。
開始しました!2023年青春アドベンチャー・FMシアター/特集オーディオドラマアンケート!
毎年、皆様ご協力のもと実施しているNHK-FMオーディオドラマについてのアンケート。 こんな公式でもない企画にご参加いただき感謝しかありません。 今年も12月23日の特集オーディオドラマ「きみに微笑む、クリスマス」をもってすべての放送が終了しましたので、早速スタートします。
青春アドベンチャーの海外原作作品はどの国の作家の作品が多いのか(その2)
NHK-FMのオーディオドラマ番組「青春アドベンチャー」系列の番組で、(日本以外で)原作としてどの国の作家が最も採用されているかを調べる企画の第2段。 第1弾(第7位⇒第3位)に続いて、本記事では、2番目に多くの作家が採用されている国と、最も多くの作家が採用されている国の発表です。
青春アドベンチャーの海外原作作品はどの国の作家の作品が多いのか(その1)
NHK-FMのオーディオドラマ番組「青春アドベンチャー」では、オリジナル脚本の作品は少なく、小説などの原作が存在することが通常なのですが中には海外の作家の作品が原作のこともあります。 2023年は珍しいことに、14作品ある新作のうち4作品が海外原作作品だったのですが、これはかなり多い方で、1984年に直系のご先祖番組であるFMシアターが始まってから年平均2.6作品、1990年代の海外原作作品が多かった時期を除くと年1・2作品というのが標準的な姿です。
12月23日開始予定。2023年青春アドベンチャー・FMシアターアンケートの予告です。
10年目のアンケート企画 今年も、2023年の年末から2024年の年始にかけて、この1年間に青春アドベンチャー、FMシアター/特集オーディオドラマで放送されたオーディオドラマについてのアンケートを実施します。 2015年にスタートしたこのア
2023年12月6日にNHKの公式ホームページで、2023年12月25日の週は青春アドベンチャーの放送がないこと、2024年の放送が1月8日スタートの「死にたがりの君に贈る物語」から始まることが公表されました。 よって2024年の作品一覧のページをここに立ち上げます。 例年どおり、今後約1年間をかけて新作又は再放送の告知があり次第追記していき、2024年の放送が終わった段階で正式な放送一覧記事に洗い替える予定です。
女優楽屋で事件は起こった。 シェークスピアの「マクベス」の公演中にマクベス夫人の衣装のまま大女優が怪死したのだ。 この大事件に警視庁は切り札の捜査官を送り込んだ。 彼、大下警部は独自の捜査方法「シミュレーション捜査」を駆使して今まで数々の難事件を解決してきた。 その手法は加害者あるいは被害者になり切って演じることより真実に迫るというもの。 バディは昔、俳優養成所にいて実際に舞台に立ったこともある宮本警部補。 ふたりは早速、演じ始めるのだが…
嘘の木 原作:フランシス・ハーディング(青春アドベンチャー)
ダーウィンの進化論を否定する画期的な発見、ニューファルトン・ネフェリム。 それは肩に羽が付いていた痕跡のある人間の化石だ。 牧師で考古学者でもあるエラスムス・サンダリーはこの発見で世間の注目を浴び、そして世間からつまはじきに合った。 この化石に捏造の疑いが掛かられたためだ。 周りの冷ややかな目から逃れるために私たち家族は絶海の孤島へと移住を余儀なくされた。 しかし、あの化石が偽物の訳ない。 捏造なんてありえない。 私はお父様を信じている。
【アドベンチャーロード放送作品一覧】1985年の総括1985年4月に3月までの1年間放送された「FMアドベンチャー」から衣替えされてスタートしたのが「アドベンチャーロード」です。番組名の変更とともに1回あたりの放送時間も10分から15分に延
怪事件が多すぎる パート2 原作:清水義範(アドベンチャーロード)
前作で出会った宇宙人少女ライララ(日本名:知代)の力により、ミステリーフェロモン(ミステリアスな事件で悩んでいる人が自然と相談したくなる能力)を得た三四郎は、大学時代の友人・真下の誘いに乗って探偵事務所を開いた。 しかし、殺人事件を推理で解決する正真正銘の探偵舎を目指す真下の思いとは裏腹に、どうもまともな依頼が来ない。来る依頼と言えば、悪魔払いの依頼や、お化けが出たとかいうとんでもないものばかり。 どうしてなんだ、知代? 「それはそうよ。ミステリーって神秘、不思議、秘密、怪奇でしょ?お客様には不自由しません!」 なにぃ?まさかのミステリー違いなのか!? これは本格ミステリー専門の探偵を気取る真下にはいえないな… 体力自慢、活劇担当の俺がやるしかないか…
10月、秋の初め。 大学を中退した真生(まお)は、今、四国、徳島の道をバイクで走っている。 走って走って走りつくしたら何かが見えるかもしれない。 そんな思いを胸に一人走り続ける彼が徳島の田舎町で、ある老人に出会う。 売れるかもわからない野菜を暢気に売っている老人をうさん臭く見ていた真生だが、飄々としていた老人が彼に言い放った一言に心臓がドクンと鳴った。 「お前、後ろにだれか背負うているな」
あたふたオペラ からふる物語 作:萩田頌豊与(青春アドベンチャー)
月曜日から金曜日、毎日放送されるラジオ番組「おとなのためのトークショー・じゃこもかしこも」の今週のゲストは、劇団「盗んだだるま」を主催する劇作家で演出家の唐富士夫(から・ふじお)。 司会の久子と唐との会話は全く嚙み合わないが、唐の特技「25文字で名著」や、唐の学生時代の恋愛話でなんとか番組は進行していく。 しかし、4日目にして番組は緊急事態を迎えてしまう。 そして唐の恋愛話に登場した人たちが次々とスタジオに現れて…
天保10年(1839年)秋深く。 石工頭、岩永三五郎は薩摩藩に依頼された石橋を無事に完成させ、故郷・肥後への帰途にあった。 しかし、事件は工事が終わってから始まった。 ひたひたと追跡してくる怪しい影。 自分は命を狙われているのか。心当たりは…ある。 完成させた橋には中央の石をひとつ取り外すだけで簡単に崩壊させることができる特殊な仕掛けを施してある。当然、戦になった場合を想定してのものだ。 追っ手を差し向けたのは秘密を守りたい薩摩藩か。 死にたくない。 しかし道を外れ山を越えて一安心したのもつかの間、追跡してきた侍は大胆にも直接、宿の部屋に三五郎を訪ねてきた。 覚悟を決めるしかないのか。
檻の中の殺意 原作:テリー・ブラジンスキー(アドベンチャーロード)
野生動物の本当の姿は野生でしか見ることができない。 それが動物学者としてのスティーブの主張であり、長年、サンフランシスコ動物公園の園長を務める父とは最近は喧嘩ばかりだ。 しかし父が倒れ、嫌々、動物園の延長代理となって改めて感じるのは、自分の原点はやはりこの動物園であったということ。 何より動物が好きだし、動物園もより良いものにしていきたい。 そう心に誓ったスティーブだが、着任早々、カモシカが不審な死を遂げる。 そして送られてきた不吉なメッセージ。 「園長、お前は俺の天使たちを閉じ込め虐待している。こんなことが続いて言い訳がない。カモシカは解放された。次はどの天使の番かな」
とけるストーリーボックス 作:小峰貴之ほか(青春アドベンチャー)
本作品「とけるストーリーボックス」はオリジナル脚本5話で構成されるストーリボックスシリーズの第5弾です。 2023年では3月の「ふれるストーリーボックス」に次いで2作品目の放送となりました。
私、松尾加奈子は東京の花の女子大3年生。 福岡に帰省するために乗った新幹線ですごく不審なおじさんに出会ったの。 ずっと貧乏ゆすりをしていると思ったら顔は真っ青。ぶるぶる震えているみたい。 サングラスを掛けて変な鞄を抱え込んで周りをしきりに気にしている。 挙げ句の果てには「彼らの手に渡ったら大変だ」ですって? 平和すぎる毎日に突然降って湧いたわくわくする事件! サスペンスのヒロイン気分でおじさんにつきまとい始めた私だけど…
俺の名前は北一馬(きた・かずま)。 共同経営者のヘンリーともにアフリカ中の空を飛び回っている運び屋だ。 愛機は1945年製ダグラスDC「キャサリン」。 ちょっとばかり年増だが俺に取ってはかけがえのないフィアンセだ。 そんな「ヘンリー&キタ・エアカーゴ」に新しい依頼が舞い込んだ。 今回の仕事は血清を作るための特別な血液を南アフリカ・レソトからカサブランカまで空輸するというもの。 しかし、キャサリンに離陸前にエンジントラブルが見つかり出発時刻に飛び立てるか怪しくなってしまった。 今回の仕事が何万人もの命を救うものだと聞いたヘンリーは急遽、俺の代役として愛機「マリリン」とともに飛び立ったのだが、途中、ミサイルに追尾されているという驚愕の連絡と共に消息を絶ってしまう。 これは多くの人の命を救う重要だが平和な仕事だったのではないのか!? 俺は恩人でもあった相棒を失った怒りをもってドナルド・シンプソンなる依頼者を探し始めるのだが…
平成元年4月1日の朝、高校入学のお祝いをもらったおしゃれ大好き少女、殊理(じゅり)は、お祝いのお金で買い物をした帰りに、浮かれ気分のまま赤信号の交差点に飛び出してしまう。 目の前に迫る車。 自分の人生はここで終わるのかと思った瞬間、風景がコマ送りのVTRのようにスローモーションになり、同時にどこからともなく飛び出してきた少年に助けられた。 今時の子にはない凛々しさを持つ坊主頭の男の子。 犬を連れた彼に一目ぼれしてしまう殊理だが、話してみるとむしろ損した気分。 なぜなら彼は美形だけど頭は思いっきり可愛そうなやつみたいなのだ。 だって「あの~ここは日本ですか?」なんて聞いてきたのだから。
僕に登山ガイドは向いていないと思う。特に学生をガイドするときはそれを感じる。 ましてや接客業とかはとても無理だ。 でも山に登る資金をためるためには働かないといけない。 そんな僕に1日3万円くれる仕事の話が舞い込んできた。 その会社、民間の山岳捜索会社に話を聞きに行くと責任者は語り始めた。 「遭難者が出ても警察や消防みたいに最初に連絡が来るわけじゃあない。それってどういうことかわかる?日数が経っているってことだよね。だから、見つけられないもしくは見つけられてもほとんどが遺体なんだ。」
大いなる冒険 原作:ミッキー・スピレーン(アドベンチャーロード)
ある日突然、カリブ海から潮が引き、沿岸の海底があらわになった。 カリブ海は沈没船の宝庫、それはつまり海底に眠る財宝の宝庫でもある。 父ビンセントとともに財宝を探すために移住してきた少年ラリーにとっては千載一遇のチャンスの到来だ。 しかし、父は新しいサルベージ船を建造するためアメリカ本土で銀行と交渉しており不在。 でもこのチャンスは逃せない。 友人のジョシュとともに父子だけが知る秘密の沈没船ベル号を探しに干上がった海底を探検し始めたラリーだったが…
【アドベンチャーロード放送作品一覧】1986年の総括1985年4月に、「FMアドベンチャー」から名称変更されるとともに10分番組から15分番組に生まれ変わったアドベンチャーロード。その2年目であり、初めて年間通してアドベンチャーロードだった
ジグが来る 原作:キャンベル・アームストロング(アドベンチャーロード)
「ジグ?ジグが来るというのか!」 その言葉に4人の男たちは思わず顔を見合わせた。 元上院議員、合衆国ユニオンの指導者、大企業の経営者、大統領の弟の企業家。 4人はアイルランドを祖国とするアメリカ合衆国での成功者であった。 そしてアイルランド統一運動を陰から支える資金提供者でもある。 しかし、アイルランドは今回の資金強奪事件に4人のうちのひとり、あるいは複数の者が関与していると考えているようだ。 つまり、祖国は彼らの大義への志を信用していない。 確かに今回奪われた資金はIRA(アイルランド共和国軍)の1年分の活動資金にあたる。被害は甚大だ。 しかしよりにもよってジグを送り込んでくるとは。 ジグ、それはIRAが誇るテロリストの通称。 顔もわからない。本名も知らない。 狙った者は決して逃がさない。 そして狙った者以外は決して傷つけない。 ある意味、アーティストといってよい最強の殺し屋。
2022年上期の第167回直木賞を受賞した窪美澄さんの小説「夜に星を放つ」。 そのオーディオドラマ化作品が本作品です。 原作小説は相互にストーリー的な関連のない5篇の短編から構成されていますが、本作品はそのすべてを15分×2回ずつでドラマ化しています。 内容的には人との出会いと別れと言った人間関係の移ろいを繊細に描いた作品群で、第1週目の最初の2話については少しの恋愛要素を織り込みつつ少しの痛みを伴う別れの物語になっていました。 本作品は当記事アップ時点で第3目の前半が終了したところ。 全体が終了した時点で記事を修正したいと思っています。
対決ショート・ショート-赤川次郎VS横田順彌 (アドベンチャーロード)
本作品「対決ショート・ショート-赤川次郎VS横田順彌」は、赤川次郎さんと横田順彌さんの共著によるショートショート集「二人だけの協奏曲」を原作とするラジオドラマです。 原作小説でおふたりは15テーマで競作しているのですが、本ラジオドラマはそのうち「魔法使い」、「ギャンブラー」、「それからの桃太郎」「怪談」、「卒業」の5テーマの作品を取りあげています。
念願かなってハウスメーカーで設計の仕事に就いた私。 でも、うどんのトッピング感覚でプラン変更を要求してくる見込み客のわがままに振り回されて疲れ果ててしまった。 しかも、私の都合などお構いなしに電話を掛けてくる母親の相手で疲れは倍増。 なんでも疲れて弱気になった父が稼業の餃子屋をたたむと言っているとか。 もともと跡取り娘だった母にとって60そこそこで店を閉めるなんて想定外。お父さんを元気づけないといけないと偉い剣幕だ。 どうでもいいと思いつつ、跡継ぎ断った負い目のある私は仕方なく母の話に付き合っていたが、話しているうちに父を再起させるための、ある作戦に巻き込まれてしまった。
ただいま~ すっかり遅くなっちゃった。 これでもし高志と一緒だったなんてことがお父様にばれたら、もう偉いことに! 「お嬢様、お電話です。お父様から。」 もしもし忍です。 なあにお父様?ディナーパーティー? 当然、総理大臣の娘として出席するんでしょう?ごめんなさい、ちょっとそれだけは… だった退屈なんだもん…!!! そうだ! お父様!行ってもいいわよそのパーティー。あたしもたまには親孝行しないとね!それじゃ! …そうだ出席する代わりにボディーガードに絶体、高志を。嫌とは言わせないから! お父様が高志との仲を認めてくれさえすれば…
そんな!ちょっと待ってよ、お父様! いくら総理大臣の娘といったって、徳川忍は現役の女子大生。 警察庁長官におだてられても県警本部長のふりなんてできません! まして52歳のキャリアウーマンに変装とか、汚職警官の摘発なんてできるわけない! …といったのに無理矢理、県警本部長役を引き受けさせられた初日。 いきなり大事件発生! ちょっとカッコイイと思っていた刑事さんが殺人犯にされてしまって、アリバイを証明できるのは私だけ。 でも私が県警本部長役をしているのは絶対に秘密。 どうしたらいいの~!
唐津の不動産会社からかかってきた突然の電話の要件は、父の死と連絡と彼の店の片付けの依頼だった。 3歳の時に母と一緒に唐津を離れてから30歳の今まで父とは一度も会っていない。全く身内には思えない。 しかし、父に身寄りがないのであれば仕方がない。 幸か不幸か10年勤めたアパレルメーカーを丁度退職したところで時間もあった。 仕方なく赴いた唐津でみどりを待っていたのは、父の遺したミシンと遺品リメイクの仕事。 そして、思いがけない出会いと再会だった。
深夜プラス1 原作:ギャビン・ライアル(青春アドベンチャー)
第二次世界大戦時の戦友メルランが持ちかけてきた“運び”の仕事。 ノルマンディーからリヒテンシュタインまで。期限は72時間。 依頼人であり輸送対象でもあるのはカスパル社の社長とその秘書だという。 レジスタンスの英雄と呼ばれた元イギリスの情報部員も今はしがない民間エージェント。 今の俺には似合いの仕事だ。 ただ、この仕事、本当に受けて大丈夫なのか。 メルランや依頼人、そして相棒となった元CIAのハーヴィーは信頼できるのか。 いや、一番信用できないのは自分自身だ。 大戦終結から16年。 あの銃声、あの死、あの悲惨、あの憎悪。 俺は今でもあの頃に囚われているのだから。
長く孤独な狙撃 原作:パトリック・ルエル(アドベンチャーロード)
緻密な計算による完璧な仕事。それが彼の主義だった。 だから距離が1250mあったとしても、狙撃をはずしたら引退以外の選択肢は彼にはなかった。 しかし湖水地方で引退後の生活の場を探していた彼に不思議な出来頃が起きた。 たまたま親しくなった女性の父親が、彼の最後の仕事(失敗したロングキル)の標的と同一人物だったのだ。 こんな偶然があるのだろうか。 自分の知らないところで何かが起きていたのか、そしてこれから何かが起きるのか。
【1991年にサウンド夢工房で放送された新作の一覧】1990年4月から1992年3月までの2年間放送された「サウンド夢工房」。そのうち1991年に放送された新作一覧です。1991年の新作一覧1990年は年間を通じて番組名が「サウンド夢工房」
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アルバイトにあまり多くを求められても困る。「市民健康だより」の取材の時だって実は怒られてばかりだったし、写真が笑顔だったのはたまたまに過ぎない。気難しい陶芸家・前田正太郎さんが気を許してくれたわけではないのだ。ましてや戦争体験の取材なんて受...
両親を亡くしてから心の平衡が保てなくなってしまった夏希(なつき)。だけど、いつも一緒にいてくれるおじいちゃんに支えられてようやく保健室に登校できるようになった。でもみんなと同じ時間は無理だから、朝早く登校して養護教諭の京子先生が保健室のカギ...
2025年に「FMシアター」、「特集オーディオドラマ」において新作として放送された作品のうち、当ブログにて紹介記事を書いた作品の一覧です。あくまで記事を書いた作品の一覧であり、全作品ではないことにご注意ください。まだ紹介作品数が少ないですが...
恋人からプロポーズされたとき、どうして即答できなかったのか自分でもわからない。気持ちを整理するためにひとりで出かけた香川旅行。とにかく自分だけの空間にいたくてレンタカーを借りた。でも答えは出ない。1日延長して迎えた最終日。深い理由もなくネッ...
アニメ銀河英雄伝説(石黒昇版、Die Neue These)の声優さんが出演されているNHK-FMのオーディオドラマを紹介する第2弾。前回の銀河帝国編に続いて今回は自由惑星同盟及びその他の勢力編です。実はこの企画は「謙信サマは今日も気まぐれ...
【特集:青アド・ポーカー23】アニメ「銀河英雄伝説」に出演した声優さんつながり久しぶりのアニメ関連企画です。今回はアニメ銀河英雄伝説(石黒昇版、Die Neue These)の声優さんが出演されているNHK-FMのオーディオドラマを紹介いた...
母と浜辺の宝石を探した日から15年。東京の大学を卒業したあと私は長崎に帰って長崎びいどろの職人見習いになった。でも母には東京で大きな会社で働いている言っている。職人見習いといっても実質的には店番のバイト。言えるわけない。たまに工房を使わせて...
メガネ歴女・富香の目下の悩みは修士2年になるのに論文テーマが決まっていないこと。しかしある日、ふと気が付いたら戦国時代の女性・お松の中に意識だけタイムリープしていた。しかもおまつは富香の推しの武将・上杉謙信の侍女だという。おまつを通して謙信...
中学まではよかった。数学で躓きが始まったのは、あの虚数という得体のしれない数が登場してからだ。だけどわが家は経済的に国公立しか選択肢がない。だから数学を捨てるという選択肢もない。仕方なく塾の先生に相談したところ「高校数学 よくわかる虚数 躓...
大型トラックの運転手に女性は少ない。いたとしても子供を産むまでの仕事などと言われて、珍獣扱いされるのが関の山だ。今日もドライブインで声をかけられた。本当に面倒くさい。だからバスがなくなって困っている男性を乗せたのも気まぐれだ。いや私のトラッ...
2023年に「FMシアター」、「特集オーディオドラマ」において新作として放送された作品のうち、当ブログにて紹介記事を書いた作品の一覧です。あくまで記事を書いた作品の一覧であり、全作品ではないことにご注意ください。
2024年に「FMシアター」、「特集オーディオドラマ」において新作として放送された作品のうち、当ブログにて紹介記事を書いた作品の一覧です。作品数は今後まだまだ増えていく予定です。気長にお待ちください。
客船「サーカス」。横浜・大桟橋を出港し108日間で世界一周をするこの豪華客船に乗るためにはカップルで800万から5000万の費用がかかるそうだ。ただ私が業務乗船するのはプーケットまでの9日間だけ。売れない歌手の需要なんてそんなもの。この9日...
どこかおかしいところがあるわけではない。あえていえばスニーカーにしてはタイトであることくらいか。しかしどうしても本物であるという確信が持てない。本物と断言できないのであれば店頭に並べるわけにはいかない。スニーカー専門店として信用にかかわる。...
イタリア半島とアフリカ大陸の中間、地中海に浮かぶ島・マルタ島。16世紀、その島は聖ヨハネ騎士団が支配する独立国家だった。しかし、世はオスマントルコ帝国の最盛期。キリスト世界の最前線たるマルタ島は、すなわちオスマントルコの次の侵略先ということ...
「ちょっと待ってください!」一言だけ残して走り去った男が駆け戻ってきた。「これ、友郎さんに差し上げます。」自称、気遣いができて、謝るということもできるという学芸員さんだが僕の気持ちを推しはかることはできないようだ。でも。「これはゴニアタイト...
昨日の記事「『逆光のシチリア』の照会文をAIに書いてもらってみた」で興が乗ったので、今度は近年の私の一押し「火喰鳥 羽州ぼろ鳶組」の記事をChatGPTに書いてもらいました。最新のChatGPT4o(無料だと機能制限あり)は2023年12月...
以前「今、世の中は第3次AIブーム!」から始まる特集記事を2つ(その1、その2)書いたのですが久しぶりにAIシリーズの第3弾を書きます。今回はずばりAIに青春アドベンチャーの紹介記事を書いてもらいましょう!、です。題材は2024年リスナーア...
10年代以降の我が国アイドルシーンをけん引しているAKB48及びその姉妹グループ(いわゆる「AKB48グループ」)及びその公式ライバルとされる「乃木坂46」などの坂道シリーズ。AKB48がスタートした2005年からすでに20年が経過し俳優活...
この記事は、当ブログで紹介したFMシアター等の単発ラジオドラマ番組の作品へのリンクのための記事です。FMシアターなどの紹介方法本ブログでは、NHK-FMのラジオドラマ番組「青春アドベンチャー」を中心に、帯ドラマの作品を主に紹介しています。一...
「ソラのスケッチブック」、「風のスケッチブック」に続くスケッチブックシリーズの第3弾、それがこの「雨のスケッチブック」です。とはいえ公式ホームページでスケッチブックシリーズとして紹介されたことはまだないのでシリーズといえるかは微妙なところではあります。 現在の青春アドベンチャーでは「ストーリーボックス」が継続しているので、スケッチブックもシリーズだとすると2シリーズ併存。 不思議屋シリーズ、ライフシリーズ、10人作家シリーズの3シリーズが併存していた20年ほど前ほどではないですが、意外とオムニバスが増えています。 ただ、スケッチブックとストーリーボックスの違いは相変わらずイマイチわからないのですねど。
都会の雑踏の中、生ギター一本で歌うストリートミュージシャン・セージ。 根拠のない自信を頼りに1日も欠かさず路上に立ってきた彼を待っていたのは恋人からの別れの言葉だった。 もう誰に向かって歌っているのかもわからなくなったセイジ。 そんな彼にひとりの老婆が声をかけてきた。 「感心しながら聴いていたのよ、「天使の気持ちをよく知ってるなあ」って。もしかしてあなたも元天使?」
なんて馬鹿なんだろう。軽蔑だわ。結婚なんかしなればよかった。 あなた、いつになったら仕事が来るの。いつになったらお金が入ってくるの。 貧乏の呪いよ。あぁ洋服が欲しい。死んでほしい。うんざりだわ… 結婚して40年になる頼子と秀治の夫婦。 秀治は作家だが、コロナ以降仕事がなく家でぶらぶらする毎日。 お金もないのに何事に対してもお気楽ですぐにはしゃぐ秀治に、頼子はイライラしてならない。 そんな中、頼子は近所のイタリア料理店の若きシェフ中村に心惹かれるのだが。
1859年。貧しい身分から身を起こし弁護士として大貴族に取り入ることに成功。 美しい令嬢ペトロニラの関心も得、自分の立身出世のチェックメイトも近づいている。 アウレリオは得意の絶頂にあった。 しかし、公爵の別荘で過ごすペトロニラとのひと夏に2人の男女と出会ったことにより彼の運命は変わりだす。 ひとりは公爵の農地管理人の息子ベネデット。 もうひとりは英国から来たインゲストル子爵夫人アリス。 激動のシチリアで彼らの運命はいかに。
中学の頃、好きなものの話が長くてしつこいと言われた。 だからなんなん?ってイラっとされた。 そんな私だから高校に入学しても親しい友人はできなかった。 でも東京から来た転校生、深瀬さんは突然話しかけてきたのだ。 「森さんのお家って銭湯なの?かっこいいね!」 すぐに親友になった私達。 あたしの言うことに笑ってくれる人は初めてだった。 人に秘密を打ち明けられるのも初めてだった。 心地いい関係。 でも2年の夏に少し変化が生じたのだ。
本作品「近未来物語」は筒井康隆さんの短編小説から5編を選んでラジオドラマ化した作品で、NHK-FMの「ふたりの部屋」で放送されました。 選択は「10年から20年すればこんな世界になるのではないか」という視点からなされているそうで、いわば「近未来」を舞台にしたディストピア的な設定の作品群です。 ただ本作品放送時から40年経過しているこの記事の執筆時点からみると未来予想としては全くあっていませんでしたね。 なお5作品のうち「ワースト・コンタクト」は短編集「宇宙衞生博覽會」に、それ以外の4作品は短編集「心狸学・社怪学」に収録されています。
本作品「風のスケッチブック」はNHK-FM青春アドベンチャーで放送されたオーディオドラマで、1回15分完結の独立したショートストーリー5篇から構成されるオムニバス作品です。 「○○のスケッチブック」というタイトルの作品は2021年の「ソラのスケッチブック」に次いで2作品目ですが、これをNHKがシリーズとして扱っているかは微妙なところ。 また、最近、青春アドベンチャーで5作品制作されている「ストーリーボックスシリーズ」とどう棲み分けているのかもよくわかりません。 かつて併存していた「不思議やシリーズ」と「ライフシリーズ」は、制作局が分かれていたほか、内容面の傾向も違っていました。 この辺は今後明確になっていくのかも知れません。
【特集:演出家・脚本家別一覧の記事一覧】 オーディオドラマについて、原作者視点でランキング形式で紹介した記事はこちら、オリジナル作品の脚本家についてランキング形式で紹介した記事はこちら、劇伴を作成された作曲家をランキング形式で紹介した記
この記事は当ブログで紹介した中澤香織さんによる脚本・脚色作品の一覧を紹介するものです。 脚本家別の一覧を作るのは、藤井青銅さん、じんのひろあきさん、並木陽さんに次いで4人目になります。 それでは、並木さんが担われた役割ごとに一覧表にします。
1300年ほど昔の奈良時代。 安芸国(あきのくに)佐伯郡(さえきのこおり)の瀬戸内海に面する海辺の里に、街道を行く早馬(はゆま)のための駅家(うまや)が設置されていた。 少女トトメは駅家の長の娘である。 ある日、街道が崩れた影響で泥だらけになった一団を独断で駅家にかくまうことを決める。 その一団は肥後国からやってきた力士とそれを引率する大伴クマゴリなる青年の一団だった。
この記事はNHK-FMのラジオドラマ番組「アドベンチャーロード」で放送された作品の各年の一覧記事へリンクするための記事です。
天平の時代。 今の京都、木津川のほとりでは新しい都の造営が始まっていた。 後に恭仁京(くにきょう)と呼ばれることになるその都は、平城京で起こった様々な悪しき事による祟りを恐れて遷都するためのものだが、貧しい庶民にとっては生活を圧迫するものでしかなかった。 その造営の普請場に春麻呂という少年がいた。 親方にこき使われる毎日に反発の気持ちを強めて春麻呂だが、ある日、鳥の糞と共に堕ちてきた一枚のお札のようなものを入手する。 驚くべきことにそのお札はしゃべることができたのだ。
奈良時代、能登半島は羽咋の浜。 当時、能登は大陸の国家・渤海との交易の窓口であった。 ある日、素潜り漁で生計を立てる少年ヒコナの前で、異国の船が難破する。 ようやく助け出した異国の老人キュロスはひとつの瑠璃の壺を大事に抱えていた。 彼は大陸で出会った日本人の友人にこれを届けるために日本に来たという。 それが人生最後の望みだという老人に請われたヒコナはともに都へと旅立つのだが…
銀座で煙草道具屋を営む相四郎は山東京山(さんとう・きょうざん)のペンネームを持つ戯作作家でもある。 浮世絵師であり大作家でもあった山東京伝(さんとう・きょうでん)の弟だが、流行作家としては兄に比肩すること叶わず、有り体にいって鳴かず飛ばず。 なんとか作家として名を残そうと考えた相四郎は、越後塩沢の縮緬問屋、鈴木儀三治がかつて書いて兄のもとに持ち込んだノンフェクション文学『北越雪譜』(ほくえつせっぷ)のことを思い出した。 江戸の人たちには思いもよらない豪雪地帯の生活を克明に描いたこの作品であれば必ずヒットするはず。これの編者、あわよく作者として歴史に名を残せないものか。 しかし『北越雪譜』の原稿は今や流行作家である曲亭馬琴が預かっている。彼とは因縁浅からぬ中なのだが…
極寒の奥日光にもまた春がやってくる。 ただ、このあたりには観光するものはなにもない。 地元の人間ですらめったに通らない山道を若い女性が歩いているのはやはり不審だ。 そう考えてモーリーこと矢部吉森は彼女に声を掛けたが、彼女は自分に会いに来たという。 確かに国産メープルシロップは珍しい。 ふもとで聞けばこの山に行けば会えると言われるのも確かだろう。 しかし、若い女性がメープルシロップの製造現場を見るためだけに、老人がひとりで暮らす雪深い山中まで来るものだろうか。
親父は冴えない火消だった。 二つ名は「鉄鯢(てつけい)」。 「鉄」で「鯢(さんしょううお)」だなんて鈍くさい親父にお似合いだ。 それに引き換え、あの人、伊神甚兵衛様はまぶしかった。 「大物喰い」「鳳(おおとり)」「日ノ本一の火消」。 初めは大げさと思われた「炎聖」の称号でさえもやがて誰もが相応しいと認めるようになった。 それなのに最後の最後、救ったのは親父、救われたのは伊神様だった。 火付犯に堕ちた伊神様の心を救い、業火の中、最後まで命を救うことを諦めなかった親父。 ふたりの死後、頭になった自分の口から出るセリフはいつしか親父と寸分たがわぬものになっていた。 「火消はどんな命でも救うもの。それが悪人であろうとも。」 しかし、今また起こる怪火。そして死んだはずの伊神様の影。 伊神様は生きているのか、そして再び復讐を始めたというのか。 だとしたら親父の犠牲は一体何だったのか。 いや、俺は人の強さを信じる。親父の最期の言葉はこうだったではないか。 「人の強さは人の弱さを知ることだ。それを喰らって人は強くなる。行け源吾、決して諦めるな。喰ってやれ!」
結婚して銀河の果てまで金を探しに行こう。 それがプロポーズの言葉だった。 人工冬眠とワープ航法を繰り返して100年余り宇宙を彷徨った末に、地球から200光年離れた辺境の星でやっと見つけた金鉱脈。 その頃には2人の息子に恵まれ家族は4人になっていた。 さらに8年を費やして採掘・精錬し続けた結果、小型宇宙艇に乗せられる限度いっぱの123本もの金塊を得ることができた。 今後は12回のワープと48年の人工冬眠により、所要実働時間4年で地球に帰ることができる。 2人の息子にとっては両親以外に初めての人間に出会うことになる。 両親のように心から愛しあえる伴侶を見つけることができるのだろうか。 愛がなければモモタロー号に積んだ莫大な金も一文の価値もないと同然なのだから。
2018年「火喰鳥(ひくいどり)羽州ぼろ鳶組」から始まった今村翔吾さん原作の羽州ぼろ鳶組(うしゅうぼろとびぐみ)シリーズのオーディオドラマ化。 2024年、遂に前半の集大成ともいえる第7弾「襲大鳳(かさねおおとり)羽州ぼろ鳶組」にたどり着き
夏休みに家族で小田原のおばあちゃん家を訪ねるのは毎年の行事。 でも今年はひとりだ。お母さんは用事で来られない。お父さんと話し合いをするから。 それに今、お母さんは性格のキツイおばあちゃんと話す気力がないのだろう。 ひとりで訪ねてきた私をおばあちゃんは早速、お墓参りに連れて行った。 そこでわたしは墓に寺坂幸次郎という38歳で亡くなった人の名前を知る。 おばあちゃんに聞くと、この人はおばあちゃんのお父さん、つまり私のひいおじいちゃんだという。 ひいおじいちゃんは戦争から帰ってきた後、心を病み、その人生の大部分を精神病院で過ごしたらしい。そんな話は初めて聞いた。 いるけど、いないみたいな透明人間にされてしまったひいおじいちゃんのこと、おばあちゃんは話したくないみたいだけど…
12世紀半ば。地中海の東に位置するシリアの地。 十字軍の遠征からすでに半世紀が経過していたが、キリスト教徒のエルサレム王国とイスラム教徒の諸王国に分裂し、まさに乱世の状況にあった。 そんな中、シリア北部の町アレッポにひとりの英雄が現れる。 ザンギー朝第2代の君主マフムード。 彼は、隣国ダマスカスからアーミナを娶る一方、宿将シール・クーフとその甥ユーセフをエジプトに送りその政治に介入。着々と勢力圏を広げていた。 これは「ダマスカスの花嫁」と呼ばれた女と「信仰の光」、「信教の誉れ」と呼ばれたふたりの男。3人の男女の絡み合った運命の物語である。