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2012/05/11

1件〜100件

  • 山紫水明の地 その2

    心臓と肺の病で、2年前から自宅療養をしていた父が、先日永眠した。春の陽気に包まれた、桜満開の日だった。同居する妹が、父と母を自動車に乗せて3人で、花見のドライブに出掛け、満喫して帰宅した直後のことだった。当日の朝、普段通り往診した医師が「桜が見頃になったね」と言い、それを受けて、ちょうど仕事休みだった私の妹が、「ドライブで花見に行こうか」と誘ったのだ。父は車内で上機嫌で、いつもと変わらぬ元気さだったが、「車降りて、お弁当食べる?」と尋ねると、「いや、家で食べる」と答え、帰宅すると元気にいつもの療養場所(居間のテレビ前)に歩いていき、いつも通りに横になった。そして、母がアイスクリームを冷蔵庫に収納に行った僅かな時間に、心筋梗塞を起こし、息を引き取った。その直後に、たまたま私が訪れた。普段と変わらず長閑な訪問のつも...山紫水明の地その2

  • 2人のウラジーミル

    2人のウラジーミルが、世界中の注目を集めている。片や言わずもがなの、プーチン。20年に渡る独裁で、大国を意のままに操るロシア大統領。反対者の微かな気配を感じれば、小さな芽のうちに潰して闇に葬ってしまう。力で脅して、相手を屈服させ続ける。心有る者は、恐ろしくて近付けない。彼の周りに居るのは、意志も表情も無いイエスマンばかり。片や奇しくも同じファーストネームを持つ、ゼレンスキー。大学在学中にコメディ劇団を起ち上げ、やがて制作した政治コメディドラマが大ヒットして、政治家としては素人のまま、ウクライナ大統領に押し上げられた。国土を蹂躙され、暗殺部隊に狙われる毎日の中ても、彼の周りには、若く頼もしいスタッフが複数居て、常に温かく信頼に満ちた微笑が飛び交っている。プーチンは深慮遠謀のできる、タイプ5寄りのタイプ6だろう。弱...2人のウラジーミル

  • 青天の北野天満宮

    (※小さな写真をクリックすると大きくなりますが、プラウザボタンでお戻りください※)私の還暦祝いにと、長女がかねてから計画を練って、京都・北野天満宮への旅行をプレゼントしてくれました。(しょうざんリゾートでの、梅見の宴と京料理付き)雲一つない青天でした。手水に臥牛。梅苑も美しく花開き、薫風が漂っていました。変わった種類なのでしょうか、枝から数輪がまとまって咲いています。離れて眺めると、まるでポップコーンのよう。平日なのに、北野天満宮は大層な人出でした。天神様への受験祈願の人々に加えて、梅花も見頃を迎え、春の陽気に包まれた日だったからでしょう。たいへん幸せなひと時でしたが、戦争脱却と世界平和を、深く強く祈らずにはいられない参拝でした。青天の北野天満宮

  • 北京五輪の感動

    モーグル堀島選手から始まり、スノーボード、ジャンプ、ノルディック複合、フィギュア・スピードスケート、カーリングまで、手に汗握って応援し、毎日たくさん感動した。高木美帆選手の4つの銀と、最後の金メダルが一際眩しい。メダル以外でも、フィギュア三浦&木原ペアには胸打たれた。日本の若者たちの、何という強さと頼もしさだろう。記録や環境、そして自分自身との果てしない戦い。世界中のライバルたちは、みんな共に歩む戦友であり、讃え合いこそすれ、決して蹴落とす相手ではないのだ。チャンイーモウ監督による、開閉会式演出も、実に素晴らしかった。国内のタレントや有名人は一切出演させず、一般人だけで一糸乱れぬ高い芸術性を、世界中に見せてくれた。東京2020開閉会式との大差は、そこだったろう。北京五輪の感動

  • 凛とした個 ~茨木のり子~

    昨夜のNHK「クローズアップ現代」を観た。真摯な魂の美しさに、あらためて敬虔な感動を得た。茨木のり子は、私の最敬最愛の詩人。その作品の数々も、そしてその生き様も。数年前に書いたY先生が恩師であるのと同じように、茨木のり子も、迷える魂を救ってくれた恩人だ。――葬儀もお別れの会も要らない、ただそれぞれに、「ああ、あの人も逝ったか」と、一瞬思ってくれればそれで良い――彼女は、死ぬ前に友人たち一人一人に手紙を書き、死後に郵便で出してほしい、と甥に伝えていたと言う。私の最期も、かくありたいものだと願う。凛とした個~茨木のり子~

  • 日本のお正月

    年末年始休暇で帰省した長女を、車で駅まで送りに行った帰り道。普段は混んで殺伐としている道が、いつもと違い、ゆったりとして、長閑で幸せな雰囲気に包まれていた。一年の始まり。みんなが笑顔で、世界の平和や人々の幸福を祈り合う。各自のご先祖に感謝し、ご近所同士で、「明けましておめでとうございます」と寿ぎ合う。日本のお正月こそ、この世に現出した極楽浄土そのものではなかろうか。日本のお正月

  • 保護猫「チビ」

    (※小さな写真をクリックすると大きくなりますが、プラウザボタンでお戻りください※)実家の庭に居ついた子猫を、1年半前、保護しました。2年前の年末に、生後3か月くらいで他の猫にくっついていたので、実家の両親に「チビ」と名付けられました。メス猫だったので、避妊手術をして、保護した時は生後8ケ月くらい。痩せてガリガリでした。我が家で引き取って半年、ふっくらと大きくなりました。(生後1年2ケ月くらい)↑この猫が↑になりました。(生後8ケ月くらい)1年前の写真ですが、クロ(5歳)の1.5倍はある大きさです。デカいけど、名前は「チビ」。保護猫「チビ」

  • V6を語りたい

    私のインターネット発信である、ホームページの始まりは、その名も『V6を語りたい』であった。(画面が分割で見にくくなってしまい、後悔しております)当時V6ファンになりたてだった私は、溢れる愛をアウトプットしたくて、2002年の自分の誕生日に、ホームページエクスプレス(HP作成ソフト)でコツコツと作り始めた。V友(V6ファンの友人)さんたちとの交流など、思い出しても、胸躍る楽しい日々だ。2006年に更新終了した後も、ずっとお茶の間で、私はV6を見守り応援した。V6は、常に私の心のどこかに点る灯火なのだ。一昨日深夜に放送された、NHK「少年俱楽部プレミアム・V6ステージコレクション」を観て、感動を新たにした。一語一音を大切に真心こめて歌い、半拍のリズムさえ生き生きと活かすダンスで、ステージパフォーマンスは圧巻だ。昔の...V6を語りたい

  • 王道を行く心根

    大河ドラマ『青天を衝け』が、最高に面白い。私は小2で見た『天と地と』から記憶にある59歳だが、今までずっとナンバー1大河は、小6で見た『国盗り物語』だった。2位は小5の『新平家物語』で、3位は高1の『花神』だった。だが、いよいよその上を行く大河ドラマが現れたことを確信する。『青天を衝け』は、脚本・演出共に丁寧さと上手さが、今まで私が見てきた大河作品の中では、群を抜いている。主人公も最高だ。本人や周囲の人々の著作や記録が残っている。幕末から昭和までの激動の時代を生き抜き、ヨチヨチ歩きを始めた近代日本の、歩む道を創り続けた渋沢栄一。幼少期から論語を身に着け、生家は商いもする豪農で経済感覚が磨かれ、道が行き止まった時は、知恵を絞って柔軟に他の道を探し出し、心には、常に高く「王道」を掲げる。渋沢本人も、最期まで王道に導...王道を行く心根

  • 「狡さ指数」

    ※以下の数字は、学術的検証に基づく発表ではなく、あくまでも私個人の考察見解に過ぎない仮説であることを、ご了承ください※古来から性善説・性悪説が有るように、人類全体を見渡すと、善・悪・中間というのは、大体3分の1ずつに別れるのではないかと思います。つまり、世界を100人の村に圧縮すると、先天的に善良な気質の人が33人、善良さの欠片もない人が33人、どちらでもない人が34人。善良な33人のうち、時と場合によっては狡くなれる人が半分の17人くらいだとすると、狡くなることに心痛む人が16人。そしてその16人のうち、生か死かに追い詰められても、どうしても狡くなれない気質の人が、5人くらいは居るのではないかと。同様に、善良さの欠片もない33人のうち、教育や後天的な知識によって、善良な考え方を理解できるようになる人が17人。...「狡さ指数」

  • 東京五輪2020

    メダルラッシュもさることながら、アスリートたちの心身の美しさが、一際胸を打つ大会だった。連日の柔道、体操男子、体操女子、ソフトボール、アーチェリー、競泳、卓球、ゴルフ、空手、レスリング、野球、バスケットボール、マラソンなど、毎日が心洗われるような感動の連続だった。新型コロナが次々と変異を繰り返して、鎮静の気配が見えない中、世界中見渡しても、この状況下で五輪開催できる国は、日本をおいて他に無かったろう。無観客で調子が狂う選手もいたかも知れないが、その分、研ぎ澄まされた集中力を、一層強く見せられた。そして勝利後も、勝ち誇ったり驕り高ぶったりする様子は少なく、大会開催されたことへの感謝と、この場に居られる幸福や健闘を称え合う姿や涙が、印象的だった。一際、美しい大会だったと思う。開会式や閉会式の演出の下手さなど、反省点...東京五輪2020

  • 上杉鷹山の、富国安民政策

    1.国は、先祖から子孫へ伝えられるものであり、君主の私物ではない。1.民は、国に属するものであり、君主の私物ではない。1.国や民のために君主が存在するのであり、君主のために国や民が存在するのではない。――明治の版籍奉還まで、上杉家の家訓となった『伝国の辞』――時は江戸時代、18世紀後半。10歳で九州・高鍋藩から、現山形県・米沢藩へ養子に迎えられた後、類まれなリーダーシップと善政により、窮地にあった藩財政を立て直し、35歳の若さで、弟(養父の実子)に家督を譲った上杉鷹山公。冒頭に掲げた『伝国の辞』は、譲る際に申し渡した藩主の心得だ。200数十年経過して、今なお色褪せない、むしろ民主主義国家となった令和の今こそ、ますます鮮やかに輝く、為政者への戒めではなかろうか。鷹山公は、粗衣粗食のため、死ぬ間際まで健康で、70歳...上杉鷹山の、富国安民政策

  • 二心殿?徳川慶喜

    NHKBS「英雄たちの選択」を見て思った。『大日本史』を編纂させた水戸黄門(光圀)の子孫であり、かつ烈公・徳川斉昭という父と、皇族出身の母の間に、徳川御三家水戸藩主の七男として生まれた貴公子。わずか6歳で、論語から「楽水」という言葉を選び、したためられた書の見事さ。明治後は、趣味三昧に暮らし、天寿を全うして、残した写真や油絵などからも、芸術的才能が伺われる。たいへん英邁だが、ヒエラルキー感覚に欠ける彼は、おそらくタイプ4と5の境界線だったろうなぁ、と。つくづく、片腕だった平岡円四郎の暗殺が惜しまれる。二心殿?徳川慶喜

  • 「渋沢栄一、七転八倒の青春」

    NHK「英雄たちの選択」を観た。近代日本の父とも呼べる、偉大な功績を残した渋沢栄一、91年の生涯。その青春時代は、当時の日本列島に溢れた、若者たちの火の玉「尊王攘夷」そのもの。いつ死んでもおかしくない綱渡りの状況であり、実際その気炎の中で、たくさんの非業の死や悲劇的混乱が起きたのだが、栄一を救い上げ、その後の運命を決定付けたのが、(大河ドラマで堤真一が演じる)平岡円四郎との出会いだった。――平岡には、身分に惑わされず、優秀で気骨のある若者だと見抜く目があり、人材を適所に配置して、活かす能力があった――平岡自身も、藤田東湖や川路聖謨から推挙されて、一橋慶喜に仕えた人物であり、東湖も川路も平岡も、天寿全うではなかったという史実に、敬虔に胸を打たれる。人材を見出した彼らの、無私公正なバトンは、渋沢栄一の生涯とその功績...「渋沢栄一、七転八倒の青春」

  • 明智光秀と渋沢栄一

    先月完結したNHK大河ドラマ「麒麟がくる」は、一般視聴者には好評だったのかも知れないが、歴史好きな人たちにとっては、すこぶる歯がゆい脚本だったと思う。織田信長が鮮烈に登場する桶狭間の戦いから、豊臣政権が滅ぶ大坂夏の陣までは、戦国の混沌が収束してゆく、日本史上最も華やかで面白い時代だろう。それにも関わらず、なぜか架空の創作人物ばかりにスポットが当てられ、肝心の明智光秀の生涯や功績、本能寺の変に至るまでの明智家の事情や、一族を巻き込んだ悲劇的末路などについてはほとんど触れない、残念極まる浅薄な内容だった。明智光秀という人は、まるで織田信長を倒して次の時代を開幕させるために、天(大自然)が配剤したような人物だ。聡明な苦労人で、文化教養を重んじ、自領を善政統治して、新しい家臣や領民たちにも慕われた真面目な人間性ゆえに、...明智光秀と渋沢栄一

  • 死生観の大切さ

    今朝のYahoo記事で、共感できる興味深いものがあったので貼る。「日本人はなぜ『テレビや世間の空気が作った死生観』を真に受けるのか(現代ビジネス)」(7ページ目以降が重要なので、あえて元記事7ページ目も)ホモサピエンスは、イメージの共有や共感能力に長けた種であったがゆえに、巧緻なチームプレイを行うことができ、他の類人猿との生存競争を勝ち残った、という学説を私は信じる。ゆえに我々は、強い者が望む意見を、あたかも自分の意見のように体現化し易いのだろう。第二次世界大戦に象徴される世界史上の様々な悲劇が、それを証言している。しかし本来人間は、一人ひとりが独立して、宇宙から授かった命だ。人間それぞれ全てが、宇宙の分身と言ってもいい。各自の死生観は、決して誰かから強制されるべきものではない。生まれてから死ぬ間際まで、じっく...死生観の大切さ

  • NHKドラマ『ライジング若冲』

    面白かった。特に、再現画の上手さ、巧緻さには目を瞠った。14年前、2007年5月。京都・相国寺で開催された『若冲展』にて、本物の「動植綵絵」と「釈迦三尊像」33幅を鑑賞した時の、あの息を呑むような感動を思い出した。若冲は、森羅万象を愛し、生命を篤く慈しんだ画家。このドラマ以降の、京都大火災後から晩年の彼についても、ドラマ化されたら嬉しい。その後の応挙や、芦雪や蕭白など、日本のルネッサンスとも呼べる18世紀の京都画壇を彩った、天才たちをぜひ登場させてほしいものだ。NHKドラマ『ライジング若冲』

  • 『鬼滅の刃』は希望の光

    炭焼きは大変な重労働だと、昭和一桁生まれの父から聞いたことがある。大正時代にそれを生業として、母と幼い弟妹を笑顔で養う長男。心優しく人望厚かった13歳の少年に、突如襲い掛かった酸鼻極まる運命。物語は、ここから始まる。私は老眼のため、コミックの原作は未読である。だが、原作にとことん忠実だという、アニメ26話までと映画は観た。原作者は30歳そこそこの女性で、大ブームに向かう今年5月に、早々に原作を完結させ、郷里に戻ってしまったという。編集部のごく一部しか、本名はもちろん彼女の顔も知らないままに。作品の在り方が、それだけでも伝説的だと思う。そして、作品の内容もまた深く、日本人の精神美を描出したものだ。おそらくはアニメを観た、男児を子育て中の女性たちを中心に、口コミで大ブームが広がったのではあるまいか。冒頭の主人公・竈...『鬼滅の刃』は希望の光

  • 鬼滅の刃『無限列車』

    原作は読んでいない。ただ先月のフジTV・2週連続特番を観て、『鬼滅の刃』という作品の、日本的スピリットに胸打たれたので、話題の映画を観に行ってきた。朝一番の上映で、70%ほど席が埋まっていただろうか。老若男女、幼児からお年寄りまで、様々な年代の観客が居た。アニメーションの美しさ、空気の緩急、迫力に息を呑み、鬼の禍々しさに腸(はらわた)が煮えくり返り、主人公・炭治郎の健気で苛烈な覚悟に涙する。そして炎柱・煉獄杏寿郎の熱く力強い生き方、戦い様が、くっきりと心に刻印される。「人より力が強いからといって、思い上がってはいけませんよ。その強さは敵から弱い者を守るために使いなさい」「鬼殺隊は、お前たち鬼の活動する真夜中に、正々堂々と戦っている。血を流し体を削られても、たとえ命を失ったとしても。日が昇ったからといって逃げ去る...鬼滅の刃『無限列車』

  • 山口百恵という伝説

    今年は、山口百恵が引退して40年。1980年10月5日に武道館で行われたラストコンサートを、NHK・BSで観て、感動した。私は当時、短大の寮生活で観られなかったため、たいへん嬉しい。デビュー曲『としごろ』以来、私は山口百恵のファンだ。小学6年生で、ちょうど芸能界に憧れる年頃だった。10代前半の少女たちが何人もデビューしていた中で、彼女だけが好きだった。初見で、誠実さというか賢さというか、「この人なら、何もかも分かってくれそう」みたいなシンパシーを抱いたのを覚えている。(それからすぐ実家が商店街へ転居し、書店経営を始めたため、私は本の世界に夢中になり、芸能界への興味はたちまち霧消してしまった。)2曲目の『青い果実』から『ひと夏の経験』まで、友達との話題に上がっても、性的に奥手だった私には全くピンと来なかったし、た...山口百恵という伝説

  • 怪談・考

    海外では、心霊は魔物であり、滅ぼすべき敵と見なされる。一方、日本では幽霊は成仏させるべき、救うべき対象だ。日本の仄かな怪談が、海外のホラーと一線を画すのは、「響き合う心の優しさ」が、そこに内在するからだと思う。NHK『ヒストリア』ガダルカナル戦の真相を観て、「一木支隊」を調べたら、北海道旭川市の怪談に出会った。意気盛んだった歴戦の精鋭部隊が、上層参謀部の無能さのせいで、予想外に凄惨な殲滅の憂き目にあい、隊長以下戦死する。その日の深夜、旭川駐屯地へボロボロの軍旗を掲げ、整然と隊列を組み、彼らの魂だけが帰還した、というものだ。昔、中学時代、玉砕した兵隊さんたちが幽霊となって行進してくる怪談を読んだことがある。当時はただ「怖いね、可哀相だね」と、友達と怖がっただけだったが、さすがに50歳代も末に近づいた今、ガダルカナ...怪談・考

  • TBSドラマ『半沢直樹』ロスジェネの逆襲

    左遷を覚悟した半沢直樹が、最も信頼する部下へ、自分が持っている社会への信念(剣道の構え)を、そっと伝える。1.正しいことを正しいと言えること2.組織の常識と世間の常識が一致していること3.ひたむきに誠実に働いた者が正当に評価されること「客のため世の中のために仕事をするという大原則を忘れた時、自分のためだけに仕事をするようになる。自分のためだけにした仕事は、卑屈で内向きで醜く歪んでくる。それが増えれば、組織が腐ってくる」「お前はこれから、いろんな相手と戦うだろう。だが最初の敵は、いつも自分自身だ。勝敗は時の運だが、決して自分の構えを崩すな」そして最後。栄転で出向先を去っていく半沢が、部下たちへ最後に残したメッセージに、強く胸を打たれた。「大企業に居るから勝ち組なんじゃない。どんな小さな会社に居て、どんな仕事をして...TBSドラマ『半沢直樹』ロスジェネの逆襲

  • レジ袋は悪じゃない!

    今月初めから有料化された、レジ袋について。当初、私もエコバッグを手作りしようと考えて、どんな知恵があるかネットサーフィンしてみた。形状は、折り畳めてかさばらず、しかもたっぷり収納できるレジ袋型が一番良い。素材は、洗いやすく乾きやすく、丈夫で洗濯に耐えるもの。なおかつ作り方があまり難しくないもので・・・・と、重い腰がなかなか上がらないでいる内に、清水化学工業のサイトを見つけた。・ポリエチレンは石油精製した残りものなので、資源的にエコ。・分解して発生するのは、二酸化炭素・水・熱のみで、有害物質を含まない。・ポリ袋は、製造時のエネルギーや必要な水の量、輸送面、ゴミ処理面ほか、あらゆる面において、紙袋よりもエコ。・保存袋やゴミ袋などに、再利用できて便利。海浜に漂着するプラスチックゴミのうち、ポリ袋はわずか0.4%を占め...レジ袋は悪じゃない!

  • 母の月のカーネーション

    三密を避けるため、今年は、母の日が第2日曜日に限定ではなく、5月の丸々1か月間が「母の月」であった。私は、カーネーションの花束を、仏壇にお供えしてある。まだ実母は実家で健在だが、ご先祖の歴代母親である皆様に、感謝を捧げたのだ。出産も子育ても、なんという偉大な重労働であることか――歴代母親の皆様の、健気な献身と豊潤な愛情あってこそ、現代の私たち家族は、生きてここに在ることを、忘れない。母の月のカーネーション

  • 山紫水明の地

    3月の始めに、85歳の実父が、心不全で救急搬送された。幸いにして一命を取り止め、歩けるまで回復して3月末に退院できた。しかし、酸素療法を永久に受けなければならず、活発で行動的な父は、鼻チューブを嫌がって、よく外すので困る。そのため、両親が趣味で野菜を作っている畑を、夫と一緒に手伝っている。広さは、バスケットコートよりやや大きいくらいの畑だ。今までは、実った野菜をありがたく収穫して頂くのみだったが、今年になって初めて土を耕し、穴を掘って肥料を埋め込む土作りなどを体験した。4月の半ばに、夏野菜の様々な苗が一斉に売場に並ぶことも、初めて知った。苗を植えた後は、裁断したワラを敷いたり、透明なポットを被せたり、養生を工夫することも、初めて知った。水与えなどの日々の手入れも、なかなか重労働だ。高齢ながら楽しんで、これをして...山紫水明の地

  • 新型コロナから心を守る

    新型コロナと最前線で戦って下さっている、医療従事者の方々やご家族、生活必需品供給を支えてくれている小売業、流通業の皆さんなど、本来なら最も感謝を捧げ、皆なで守るべき人たちへの、心ない差別が、残念なことに後を絶たないという。命を蝕む流行病の地球規模の蔓延自体は、天災だ。だが、差別偏見など人間一人ひとりの心や尊厳や、社会への絆を破壊する迫害行為は、人災だ。冷静に、理性を取り戻そう。私たち人間は、不安に駆られると愚かになりやすい生き物だけれども、理性と知恵を集結することによって、少しずつ障害を乗り越えてきたことも、人類史上の事実だから。インターネット上に溢れる様々なデマに惑わされず、専門家チームの発信に耳を澄ませ、手洗い・咳エチケット・空間距離を保ち、三密を起こさないように。そして、自分の心も、他人の心も、守ろう。新型コロナから心を守る

  • 公私を分ける脳

    AERAdot.編集部・西岡千史の記事『新型コロナ“神対応”連発で支持率爆上げの台湾IQ180の38歳天才大臣の対策に世界が注目』に、共感した。(リンク先はコメント欄も参考になるため、YAHOOニュース)―――この台湾政府と、日本政府の愕然たる対応力の差。昨夕の安倍総理の会見は、国民へ光(国の姿勢)を示す効果は、有った。でも時期が2週間ほど遅かったし、質疑応答が少なく、満足度は低いものだ。日本政府の対応の遅さの理由は、「純然たる公」の乏しさではあるまいか。残念ながら、現在の日本のトップは、公私が分けられていない。良くも悪くも日本人の国民性かも知れないが、分けるべき所を曖昧で許してしまっている。しかし、昔の優れた総理たち(高橋是清、浜口雄幸など)は、明確に公私を分けていた。と言うよりも、むしろ上記記事のような「公...公私を分ける脳

  • 不安から起こるパニック

    現代ビジネス・原田隆之(筑波大学教授)の『新型肺炎「不安の正体」なぜ人々はパニックに陥っているのか』に、たいへん共感した。理性を失い、感情的に過激なものに飛びつき、生贄に憤懣をぶつける行為の恐ろしさ。新型ウイルス以上に恐ろしいのは、そのようにして起こる集団パニックだ。和歌山県知事のような真摯な情報発信を、国が内閣挙げて、早期からしていれば、日本国民も冷静でいられただろう。しかし、ここまで不安が高まってしまった今は、とにかくできる最善を尽くし、国民の理性を呼び覚ますしかあるまい。マスクもアルコールも入手困難で、検査も受診も容易ではない現状、できることは一体何なのか、光を示してほしい。不安から起こるパニック

  • 新型コロナ肺炎を、正しく恐れる

    昨年末からネットニュースなどでは恐れられていた、武漢市発の新型肺炎。国を挙げての対策が後手後手で、心配しているうちに日本国内での2次3次感染者も顕出し、「あ~あ」という状態になってしまいましたね。『動画が出てきて、感動しました。日本人の知恵は素晴らしい。肌への刺激も優しいし、白いハンカチで作れば、使用後にハイター除菌もできるし、乾燥もしやすいし、洗濯して何度でも繰り返し使えます。マスクには、ウイルス予防効果は低いといいますから、咳エチケットとしてなら、これでも充分ではないでしょうか。過労を防ぎ、免疫力を高めて、罹らないことが一番良い。でも不幸にも罹ってしまったなら、とにかく安静にして栄養を取り、他人へうつさないことが大切。どうか、日本における新型コロナ肺炎、なるべく被害少なく、早期に収束するよう切に祈るばかりで...新型コロナ肺炎を、正しく恐れる

  • ミネルヴァの梟(ふくろう)

    ――ミネルヴァの梟は、黄昏時に飛び立つ――(ドイツの哲学者・ヘーゲル)ひとつの時代が終わり、黄昏を迎える時、知恵の女神ミネルヴァは、その右腕である梟を解き放つ。暗闇の中でも、梟は正確に見聞きし、判断をする。混迷の時代にこそ、人々は、自らの知恵と勇気を試されるのだ。サンデーモーニング『幸せになれない時代~分断と格差深まる世界~』を観た。困難な社会情勢に直面すると、人間関係や世界観の視野が狭くなり、無意識の領域で、心理的退行・幼児化が起きるという。「世界中の人々が成熟成長を拒否して、退行へと、歴史の逆行が始まったのかも知れない」社会心理学者・加藤諦三の指摘は、恐ろしいが的を射ていると思った。混迷を深め、不安を強める世界情勢は、人間を退行させる。情報洪水の中で、真贋を見極めるため必要なものは、全体知。断片的ではなく、...ミネルヴァの梟(ふくろう)

  • 私にとっての2019年とは

    平成が幕を下ろし、令和が始まった今年。私は、57歳になった。この年は、愛別離苦の年であった。永訣を含む様々な別れに、心が何度もダメージを受けた。傷んだ心を癒し、力づけてくれたのは、平日夕方の再放送『ゲゲゲの女房』、大河『いだてん』、TBS『ノーサイド・ゲーム』の、3本のドラマと、ラグビーW杯日本大会だった。鍛え抜かれたラグビー日本代表チームや、裏方の人たちの一丸となって労を惜しまぬ姿には、胸を射貫かれるような感動を受け、どんなに心が温められたことだろうか。新しい年神様を迎えるために、今年も大掃除を終え、家中のカレンダーを付け替えた。2019年に感謝しつつ、2020年のカレンダーを貼る。どうぞ皆様、良いお年をお迎えくださいますように。私にとっての2019年とは

  • 大河ドラマ『いだてん』 近代スポーツと日本

    我が家のHDDを整理していて、今年の年頭に放送された『歴史秘話ヒストリア・東京オリンピックに懸けた男たち』を、久しぶりに観た。たいへん胸が熱くなった。嘉納治五郎、金栗四三、田畑政治という3人に焦点を当てた、今年の大河ドラマは、素材としては非常に新鮮で興味深い、優れたものだったことを、あらためて思った。国民の暮らしや世相の変遷、世界情勢やIOCの姿なども、自ずと背景に浮かび上がってきて、傑作近代史ドラマになったと思う。年間通して、1話も見逃さず『いだてん』を楽しみ、泣いたり笑ったりして、毎週面白かったのは確かだ。だが正直なところ、「なぜあんな素敵なエピソードを、こんな変な描き方する?」とがっかりすることも、多かった。(反対に、意外な実話の鮮やかさに、拍手することも多かった)宮藤官九郎は、自ら大きなテーマに挑んで、...大河ドラマ『いだてん』近代スポーツと日本

  • 恩師への祈り

    私は、小学校から短大まで全て公立だったが、教師に恵まれた。敬愛を持って懐かしく思い出せる先生が、10人ほどいらっしゃる。特に中学卒業時の担任と、高校卒業時の担任、この2人の先生は、今でも年賀状のやり取りが続く、私にとって心の支えである恩師だ。高校3年の時の担任・Y先生は、30代前半の、溌溂とした女性教師だった。聡明で、生徒からの人気が絶大だった。演劇部顧問で、先生の日本史の授業は、劇的解説で面白かった。夏休み前に早々と、明治維新まで終了してしまったのには驚いたが、二学期以降はじっくりと、近現代史を教えてくれた。日本近代史は駆け足が多い戦後の高校教育において、これは、貴重な体験と言えるだろう。進学指導も一人一人に丁寧で、心が込もっていて、私たちはクラス全員で、卒業時に花束を贈り、感謝を捧げた。先生は驚いて、感激の...恩師への祈り

  • ラグビー日本代表“勇気の桜”

    TBSドラマ『ノーサイド・ゲーム』を、毎週楽しみに観た。毎回胸が熱くなり、自ずと涙が溢れてくるドラマだった。私は、まさしくこのドラマの初回冒頭ナレーションの「怖い、危ない、暑苦しい、ルール分からなくてつまらない」という一般人だった。他の球技のような分かり易さや、華々しさがないゆえに、ラグビーを、ひたすら敬遠してきた。けれども、あのドラマのお陰で、いかにラグビーを誤解していたか、いかに紳士的なマナーを重んじ、知的な策略と勇気を要するスポーツであるかを知り、己の今までの愚かさを恥じ入った。「少しは、試合も分かるかな」と恐る恐る観戦始めた、日本開催のW杯。開幕直後の日本vsロシアから、すっかり魅了され、NHKのラグビー特集にも後押しされて、ニュージーランドvs南アフリカ、イングランドvsアメリカと、TV地上波放送の度...ラグビー日本代表“勇気の桜”

  • まりニャンの一生

    (※私の古いHPの中の「ハナとクーの部屋」と「子猫たちのいた夏」を、ご参照くださると幸いです※)まりニャンは、2005年7月6日に、我が家の和室で生まれました。子育て上手な母猫の元で、すくすくと幸せに育ち、成猫後も遊び好きで、たいへん甘え上手でした。純良素直にして慎重な性格で、一度も人間の手を煩わせることも、私が声を荒げて叱ることも、ありませんでした。日に一回は、必ず膝の上に乗って、甘えてきました。家族が楽しそうに団欒していると、必ずどこからかやってきて、さり気なく参加していました。和やかな明るい雰囲気が、大好きだったのでしょう。コミュニケーションの深さは、クーがすごく賢いと思いましたが、まりニャンも10歳過ぎた頃から、同じくらいに並びました。私と、心の深い所で対話できるようでした。飲食拒絶するようになった8/...まりニャンの一生

  • ありがとう、まりニャン

    昨日、朝5時25分、まりニャンが永眠しました。14歳と2か月の生涯でした。お盆頃から食欲が落ち、とうとう丸1日全く食べなかったため、動物病院を受診したのが8/18。夏バテを疑って、点滴と整胃腸剤・食欲促進剤を注射してもらう。「これで治れば良いですが、ダメなら精密検査を受けてください。もう高齢なので、元気に見えても・・・・」と、獣医からも補助スタッフからも、含みのある複雑な表情をされる。「まさか」と、私は全く信じなかった。排便にも異常なく、嘔吐もなく、元気さも普段を10とすれば、7くらいはあったので。しかし、獣医の見立ては正しかった。落ち着いた穏やかな猫なのに、食欲促進剤の影響で、帰宅後はソワソワと落ち着かず、エサは2粒食べただけ。食欲は戻らず、水さえもその日から飲まなくなった。病院に連れて行こうとキャリーバッグ...ありがとう、まりニャン

  • 英雄たちの選択 『渋沢栄一~論語と算盤』

    中田『YouTube大学』で予習後に、NHK『英雄たちの選択』を見た。幕末に生を受け、28歳でパリ留学、明治の新生日本に、著しく貢献した渋沢栄一。「道徳経済合一説」を唱え、日本資本主義経済の父にして、生涯の社会福祉事業家でもあった。当時から、困窮にあえぐ人々を「惰民」と蔑み切り捨てる、冷酷非情な政治家やジャーナリストは、大勢居たらしい。他者への共感能力に欠ける者が、弱者に平然と石を投げるのだ。合理的に、かつ道徳的に、健全な社会を運営していくために、渋沢栄一は知恵を絞り続けた。行政・経済の権力を握るのは、彼のような人物であってほしいものだ。英雄たちの選択『渋沢栄一~論語と算盤』

  • オリエンタルラジオ中田の挑戦

    娘に教えてもらった「中田敦彦のYouTube大学」に、ここ数日嵌っている。世界史・日本史・現代史を始め、文学・偉人伝など、幅広い教養を、興味深く分かり易く解説してくれている。中田のプレゼン能力の高さは、テレビで見ても舌を巻く程だった。それが独壇場となるYouTubeとなれば、まさしく水を得た魚の面白さだ。吉本興業の企業体質がようやく問題視されるようになった昨今だけれど、2年前に、既に中田は指摘していたことを思い出す。大御所であるダウンタウンが「面白い」と言えば、どんなつまらない下っ端芸人でも、テレビでブーム扱いしてもらえる、お笑い界のお寒い現状。反対に「つまらない」と断言されれば、テレビ業界が忖度して、有能な芸人さえ日の目を見ることができない異状。それを指摘した茂木健一郎を、ひとり中田だけが支持した。瞠目すべき...オリエンタルラジオ中田の挑戦

  • 大河ドラマ『いだてん』 大正デモクラシーの眩しさ

    第22話「ヴィーナスの誕生」、感動した。第一次世界大戦の傷跡生々しいヨーロッパにて、女性たちの不屈の姿を見て、女子スポーツの必要性を、強く祖国に感じた金栗四三。現役マラソン選手を引退し、赴任先の竹早高女(東京府立第二高等女学校)にて、その情熱を注ぎ込む。初めは反抗していた生徒たちが、次第にスポーツの楽しさに目覚め、四三を指導者として尊敬し、生き生きと伸び始める。四三の賢妻スヤ、女子体育指導先駆者の二階堂トクヨ、初登場の純真な人見絹枝、そして竹早の女学生たち。そこに、シマちゃんという架空の女性教師を巧妙に絡ませることにより、大正デモクラシーという『ヴィーナス』が、全面に描き出されて眩しかった。「女子が足をさらして何が悪いのか。それを不潔な視線で見る、男の方が間違っている!」と、父兄の圧力に叫ぶ金栗。「女らしさを男...大河ドラマ『いだてん』大正デモクラシーの眩しさ

  • ノートPCの水没

    デスクトップからノートPCに替えて、10年以上。通常では絶対しない、大失敗をしてしまった。夜、シャットダウンをしている最中、急ぎの用で手を伸ばしたその途中に、湯飲みがあった。(普段はシャットダウンが完了するまで、動かず注意深く見守るのに)そして普段は、多量の飲み物はPC付近に置かないよう気を付けていたのに、なぜかその湯飲みには、100ccほどの冷めた白湯が残っていた。白湯(冷たい純水)は、勢いよく左側から、キーボード全体に降りかかってしまい、私は真っ青になって、シャットダウンが終わると同時にケーブルを抜き、タオルで丁寧に水分を拭き取り、スマホで対処法を検索し、液晶に影響しないよう薄めのタオルを挟んで本体をひっくり返し、バッテリーを抜き出した。この間、1時間少しだったろうか。そのまま朝を迎え、念のため修理業者の検...ノートPCの水没

  • 至高の名作、ぽんぽこ

    高畑勲監督の一周忌に、金曜ロードショーで放送された映画『平成狸合戦ぽんぽこ』。久しぶりに観て、涙が止まらない。1994年公開だから、バブルも終わりかけていた頃に作成されたものだろう。日本の最盛期に、世に送り出された哲学的なアニメ映画だ。平成が終わる今だからこそ分かる。この30年間で、私たちが手に入れたもの、失ったもの。時代というもののかけがえなさが、この作品に集約されていたことが。現在と未来の、世界全人類へ向けたメッセージを、高畑勲は、日本人らしい精神文化と共に、この作品に込めた。自らの豊かな知性を濾過させた、澄み切ったメッセージ。私たち生きとし生けるものは皆、大自然から与えられた限られた時間を、限られた資源と共に生きるのだ、という真理―――至高の名作、ぽんぽこ

  • NHK大河ドラマ『いだてん』 明治日本人の挑戦

    近代オリンピックがまだ生まれて間もなく、手探りで体制を整えつつあったという明治の末(1912年)、第5回ストックホルム大会に向けて、日本も初めて選手団を送り出した。選手は、わずか2名。随行員は3名。当時はアマチュアスポーツという概念が無く、身体を育て鍛える体育とは別で、陸上競技は子どもの駆けっこと同一視されていた時代。嘉納治五郎の孤軍奮闘により、大日本体育協会を発足させたものの、国からの支援は一切なく、選手たちが個々に旅費を工面しなければならなかった。選手は、高等師範学校と東京帝国大学、2人の学生。片や、熊本山間部の貧乏農家。片や、貴族院議員で後に日銀総裁となる薩摩士族。家庭の経済状況には、雲泥の差があった。2人とも当初は出場を固辞していたが、「黎明の鐘となってくれ」という嘉納の熱い説得により、このハイリスクな...NHK大河ドラマ『いだてん』明治日本人の挑戦

  • NHKザ・プロファイラー『嘉納治五郎』

    これは面白く、たいへん興味深い内容だった。「柔よく剛を制す」その意味が、非常によく理解できた。大河ドラマ『いだてん』第一話で、初めて知った人物だが、彼を主人公にした大河ドラマも見たいほど、魅力ある生涯だ。肉体や精神の成長を促す、スポーツが内包する素晴らしさ。世界中に帝国主義が満ちた、軍事一辺倒の時代に、人間が依って立つべき「平和」という理念を、きちんと提示して見せた人。東大卒業時、同級生の多くが官僚や政治家、実業家職に就く中、あえて「百年の計」を求めて、教職を選ぶ信念。虚弱ないじめられっ子だったからこそ、屈強者に勝つ科学的方法を工夫し、柔道を生み出し、しかも世界に普及させることができたのだ。彼もまた、明治の男性の鑑。NHKザ・プロファイラー『嘉納治五郎』

  • 平成30年が行く

    私が上の子を出産したのは、平成元年になる4日前のことだった。生まれた女の子は、もうすぐ30歳になろうとしている。私の育児期と丸々重なって、平成は駆け抜けた。バブルから始まって、多くの天災と経済停滞期を経て、栄枯盛衰を味わいつつ、あと4ヶ月で幕を閉じる平成。象徴が平成天皇ご夫妻であったことが、この上なく幸せなことだったと思う。人間としても夫婦としても、最高の理想を体現してくださったから。天皇皇后両陛下の真心は、苦難に向かう人々にとって、どんなに励みや救いになったことか、推測して余りある。来年以降も、どうか日本が戦禍に巻き込まれることなく、正しくより良い解を発見して、道を切り開いていけますように――新年への祈りと、平成30年間への深い感謝を込めて、どうぞ皆様、良いお年をお迎えくださいませ。平成30年が行く

  • 明治維新150年

    日本史全体を眺めて、最も劇的で、敬虔な思いに打たれるのが、幕末黒船来航(1853年)から、明治維新を経て日露戦争に勝利し、不平等条約を完全に改正する(1911年)までの、先人たちの姿だ。キラ星の如く人材が輩出され、試行錯誤の中で、多くが非業の最期を迎えてもなお、その意志は連綿と後輩に受け継がれ、ついに“日本”を守り抜いた、オールジャパンのチームプレー。あの時代の人々は、老若男女、トップから庶民末端に至るまで、全員がオールジャパンの一員として懸命だった。太平洋戦争時の、言論弾圧で強制された全体主義とは異なる。人間ひとりひとりの根幹から発せられる切実なシグナルによって、自発的に参加したオールジャパンだ。徳川慶喜を新政府の軸とする共和制で良かったとか、戊辰戦争も箱館戦争も必要なかったとか、薩長の下級藩士たちが幕府に取...明治維新150年

  • 北海道旅行3 体感できた北海道

    (※小さな写真をクリックすると大きくなりますが、プラウザボタンでお戻りください※)行きの飛行機で。本州上空はずっと晴れて美しい景色が窓下に繰り広げられていたのに、津軽海峡に入った途端、雲で真っ白、何も見えなくなった。「これはもう、滞在中ずっと雨だな。それよりも、無事に生きて帰れるか否か」旅の目的は、楽しむことよりも無事の生還へと切り替わった。旭川空港に着くと、小雨交じりの曇天。レンタカー営業所員が待機していて、送迎車に乗り込み、30分後にはレンタカーで出発。まずは美瑛、四季彩の丘を目指す。が、どんどん雨が酷くなり、途中渡った美瑛川の水量が今にも溢れそうだったので、帰りに橋が渡れなくなることを危惧し、美瑛駅近くのホテルへ引き返すことにした。大雨は翌朝まで続き、美瑛・富良野観光を断念せざるを得ない。そしてとにかく翌...北海道旅行3体感できた北海道

  • 北海道旅行2 多難な出発

    しかし、当日は天候に恵まれなかった。まず、出発の朝に旭川美瑛地区が豪雨で危険水域とのこと。その後も台風7号延滞に伴う悪天候が予想され、土砂災害も懸念された。当日キャンセル料を算出して、取り止めを検討せざるを得ない。空港で荷物を預ける間際まで、決行か中止か悩み続けた。現地のレンタカー営業所と宿泊先ホテルに電話で問い合わせ、「今朝は豪雨だったが今は止んでいる」という情報を二件ともから得られたので、腹を括ることにした。ほとんどキャンセルされたのだろう、20人ほどしか乗客のいない旭川行き航空機内で、これから先の多難な旅路を、いかに自分で乗り越えていくか考えた。きっと蒼白な顔色をしていたと思う。若いCAさんたちが、みんな優しい笑顔でとびきり親切にしてくれた。北海道旅行2多難な出発

  • 北海道旅行1 北の大地に憧れて

    先日、生まれて初めて、北海道を訪れた。飛行機と現地レンタカーを利用しての3泊4日の1人旅というのも、初めての経験だ。多分、一生のうち二度とないくらい、私にとっては貴重な冒険だったので、自分の覚え書きとして、ここに残しておこう。思い立ったのは3ヶ月前だ。ぼんやりと「北海道に行ってみたいな…」とつぶやいたのを夫が聞き逃さず、「行ってこい」と背を押した。どういうコースで行こうかな?そもそも、行きたい所はどこかな?ええと・・・・北海道と言えば五稜郭、ラベンダー、海鮮どんぶり・・・・その程度の知識しか無かった私は、それから北海道について熱心に調べ始めた。毎日ヤフー地図と首ったけ。えっ?函館と富良野ってこんなに離れているの?でも、両方とも行きたいよ。年配女性のレンタカー1人旅は危険では?との不安もあった。初めての道を1日で...北海道旅行1北の大地に憧れて

  • ハイジとアンと、ぽんぽこ

    日本には、たくさんのアニメが溢れているが、群を抜いて好きな作品が『赤毛のアン』だ。当時、私は高校3年生だった。受験勉強の合間に、日曜夜のこのアニメと、続くNHK大河ドラマ「草燃える」をどんなに楽しみにしていたか知れない。大人になってから、『アルプスの少女ハイジ』を鑑賞し、この2作品が、共に高畑勲監督のものであることに感動した。ともに小学生時代に読んだ原作の児童文学を、はるかに上回るインパクトだった。アニメが、どんな文学や映画よりも、繊細で高尚な芸術表現になり得ることを、高畑勲が教えてくれた。『平成狸合戦ぽんぽこ』は、幼かった息子が、最も好んで観た作品だ。『ホ~ホケキョとなりの山田くん』は、小学校時にまた然り。『かぐや姫の物語』は、就職で巣立つ前年に、一緒に映画館で観た最後の作品。『火垂るの墓』はもちろん、『おも...ハイジとアンと、ぽんぽこ

  • 森友問題に思うこと

    誰かのせいにして、誰かを叩くだけでは何も変わらない。「誰が」悪いのかではなく、「何が」悪いのかを追求してほしい。同時にあくまでも大所高所からの視点で、国家における優先順位を誤らぬように。感情的な大波に押し流されぬように。理性を維持して。――政府にも国民にも、そう願わずにおれない。森友問題に思うこと

  • 平昌五輪の余韻

    国際政治の不愉快さを吹き飛ばすような、アスリートたちの輝きだった。予想を大きく上回る、日本選手の獲得メダルと活躍ぶり。小平奈緒選手や渡部暁斗選手の、人間性の素晴らしさ。羽生結弦選手の王者の意地、高梨沙羅選手が晴らした思い、スケートパシュートチームの団結、高木姉妹がしのぎを削って高め合ったもの、宮原知子選手の精神美あふれる丁寧な演技、北海道北見市カーリング女子チームの笑顔・・・・枚挙にいとまが無い。天候などの不運に見舞われ、実力発揮できない場合はあっても、日本の若者たちが、決してプレッッシャーに弱くはないことを教えられた。手に汗握って祈り、応援し、熱く胸打たれた10日あまりの日々。実に幸せだった。自らとの戦いでベストを尽くした選手の皆さん、ありがとう。平昌五輪の余韻

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