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2012/03/24

  • 読書感想

    思う壺。読書感想『高熱隧道』 吉村昭 黒部峡谷で昭和11年から始められたダム建設にともなうトンネル工事の記録文学。当時はもちろんハイテク設備・機材などない時代に、人力とダイナマイトでがむしゃらに掘り進めるしかなかった。とりわけ黒部峡谷の自然は未知であった。自然の猛威に坑道作業は難行した。温泉の高熱との闘い、雪崩、ダイナマイトの操作など思いもよらぬ事故、災害で死傷者は恐るべき数に上った。 当時の戦時...

  • 読書感想 『海の史劇』 『戦艦武蔵』 吉村昭著

    読書感想 『海の史劇』 『戦艦武蔵』 吉村昭著前者は明治時代、日本海海戦を扱ったもの。後者は昭和時代、太平洋戦争を背景にしたもの。 時間の隔たりはあるものの、前者は日本の勝利、後者は敗北という点で質を異にしている。 物量的に劣っていた日本海軍が、いわゆるバルチック艦隊を撃滅したことの歴史的意義は日本海軍の質的な優位性を垣間見ることができるだろう。技術的な練成もさることながら、士気の点でも優位であ...

  • 思う壺。幕末とニヒリズム、雑感

    「思う壺。」 実存と宗教の問題 実存するということは、実存論的にはつねにすでに空無であることは明瞭だが、実存的には、無明のうちに埋没している事態を言う。つまりわれわれは空というものを「知っている」、にもかかわらず、空から目をそらして、目の前の事物に埋没して、その空を「忘却し」ながら日々生きている。 実存はつねに何かにかかわずらって生きるほか術がない。それは空無を逃れているあり方を端的にかつ如実に...

  • 『峠』 司馬遼太郎 時代の両義性について 河井継之助と吉村貫一郎

    『峠』 司馬遼太郎 時代の両義性について 河井継之助と吉村貫一郎 6月映画公開になった歴史小説だが、たまたま、読むものがなかったので、司馬氏の『峠』(上)(中)(下)巻を読んでみた。 幕末という時代、江戸時代以来の価値観というものが確固としていた時代から一挙に変転した動乱の時代に生き、自藩に忠誠を誓った人物が、いかに見事にその思想と、思惑に敗れ去ったかをことごとく見せてくれた。既成の価値観が崩...

  • 『最後の将軍』 司馬遼太郎 幕末最後のニヒリスト、慶喜

    『最後の将軍』 司馬遼太郎 幕末最後のニヒリスト、慶喜 徳川慶喜ほど高度な政治的判断が数年に亘って、あるいは時に瞬時に求められた将軍は、かつてなかった。もっとも、たしかに、勝敗の駆け引きが雌雄を決するとき、過去の武勇たちはそれなりの覚悟を、つまり、己の死をもってすれば、変革は叶えらるとして生き、そして死んだ。 もはや、時代は己の藩の、武士の精神の存亡ではなく、自国の日本の存亡がかかっていた幕末。...

  • 思う壺。幕末とニヒリズム、雑感

    思う壺。幕末とニヒリズム、雑感 最近幕末物を読んでいる。雑感を若干記しておく。 どんな時代であろうと、ニヒリズムの形は様々だが、その黒い太陽は人間の数だけ自分の知らない内奥にさらに深い影を宿しているものなのかもしれない。おのれのニヒリズムをそれなりに自覚することができるか、まったく自覚せずに、ニヒリズムの形通りに、呑込まれて生きていくのか、時代を問わずつねに問われている。まさに現代においても...

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