chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • ごんぎつねは生きている

    2019-3-21 Gin新見南吉童話集(実業之日本社 1974/7/25)作者 新見南吉 絵 鈴木康司「ごんぎつねは死んでいない」と思う小学生が一定数いると聞いて、ちょっとうれしくなってしまいました。 ごんぎつねの生存など一ミリも考えつかなかった自分にとって、この童話の結末はけっこうなトラウマでした。 兵十と「ごん」がやり直せる未来がないわけではない・・・子供がそう思う理由は様々でしょうが、ひとつにはわたしが子供のこ...

  • ドラマ 心の傷を癒すということ

    2025-03-09 Yura精神科医として阪神淡路震災被災者の心のケアに奔走していた安克昌は、自分自身の肝細胞がんの治療を後回しにして手遅れにになってしまいました。 不治の病であることをわかってからも、できる限り家族との時間を大切にして精一杯生き抜こうとした姿勢が今年1月に再放送されたNHKドラマに描かれていました。 演じているのは柄本佑。 そして医師の妻を演じているのは尾野真千子でした。 前の記事で、「心の傷...

  • 心の傷を癒すということ

    心の傷を癒すということ(角川文庫 2001/12/25)安 克昌被災者は援助を受け入れることで「得をした」とは思っていない。 むしろ必要なものを援助してもらわなくてはいけないことは「屈辱」なのである。 しかも援助に対しては感謝すべきであるという暗黙の要請があるために、この屈辱感は公には表現することができない。 自立にはそれぞれのペースがある。 はやく立ち直れる人もいるが、なかなか思うようにもとの生活に戻れな...

  • ゆらゆら色いろー太鼓のばちがない!

    2025-02-25 Yuraカラスみを帯びるゆらちゃんの図今年も無事お雛様を飾り、早めのひな祭りをしました。 その翌々日の朝のこと。 夜の間はちと怖いので布の覆いをしてますが、いろいろひっかからないよう注意しながらそろそろ布をはずすと五人囃子あたりが、なんかおかしい。 あれ横笛がない、謡の扇も消えてるし、あららー太鼓のばちもなーい! さては、ちょっと目を離したすきに、ゆらちゃんが巣材として持ち去ったのか。 あ...

  • ムットーニの「サーカス」

    2025-02-04 Yura世田谷文学館ではタイミングよく、ムットーニコレクションの臨時上演会も見ることができました。 「漂流者」夏目漱石 (夢十夜)、「THE SPIRIT OF SONG」宮沢和史、「ラジオノワール」、「サーカス」の4作品で、個人蔵の「ラジオノワール」、「サーカス」はなかなか見ることができないものかもしれません。 特に「サーカス」は見ることができてほんとよかったなと思いました。「ラジオノワール」(2012)はリン...

  • 寺山修司展

    世田谷文学館で寺山修司展を見てきました。 1階奥のスペースで開かれているコレクション展です。 芝居のポスターや、書簡、台本などなど。 こじんまりした展示でしたが、いろいろ「ふうん」と思う展示物の数々でした。 そのひとつが、1983年47歳で亡くなった寺山修司の葬儀を伝えるはがき。 葬儀委員長は谷川俊太郎(当時52歳)と印刷されていました。 ちょっと意外な気がしましたが、考えてみるとわたしが10代のころあった...

  • たとえ結末を知っていたとしても

    (東京ガールな装いのバービーと、ツバキ。 吉高由里子が「東京たられば娘」でシナリオライターの役をやってたことを思い出します)今年は大河ドラマにはまったのでしたが、最終的な感想は微妙でした。 なんといっても大宰府に行くと言う紫式部に藤原道長が「行かないでくれ」というシーンは、固まってその後バラバラと崩れてしまう感じでした。 宇治のところまでにしてほしかったと切に思うのでした。 「理解の浅いやつ」なの...

  • 源氏物語 読了!

    2024-12-8 Yura源氏物語 8(河出文庫 2024/10/20)角田 光代 訳昨年の今頃は、自分が源氏物語を読んでいるとは(口語訳ですが)想像もできませんでしたが、ついに最後の8巻「夢浮橋」まで読み終えました。 途中からは、先に谷崎訳を読んで雰囲気をつかんだあと、角田訳にとりかかっていたので、すいすいと読み進むことができました。 谷崎訳の時は、尻切れトンボに感じた「夢浮橋」が、角田訳では必然のように感じられました...

  • Endless Shock ライブビューイング!

    六本木ヒルズあたりのイルミネーション(クリックすると大きくなります)今日はEndless Shock大千穐楽ライブビューイングに行ってきたので、興奮もさめやらないうちにちょっと。 あの舞台の照明の美しさは劇場でなければ見ることができませんが、それでもすごかったです。 さすが映画会社。 いつだったか日比谷シャンテの広場のゴジラが赤い布でフライングしてましたが、なんかそれを思い出しました。 よくある正月テレビの劇...

  • あなたは生きて語らなければならない

    20160707 三沢航空科学館にて、コックピットのシミュレーションコーナー「渡辺えり版 星の王子さま」を見たあと、今年8月9日長崎の被爆者代表として三瀬清一朗さんが語ったことをまた考えました。原爆投下直前、三瀬さんはオルガンでB29の音を真似ていたそうです。 B29は10人以上のクルーの乗る爆撃機です。 オルガンの音を聞きながら少年はB29に立ち向かう空中戦を熱く想像したかもしれません。 B29は東京大空襲の時、一晩で3...

  • 渡辺えり版 星の王子さま

    (オンマウスで、パンフ。)2024-10-6 Yura三軒茶屋のシアタートラムで結城座の「渡辺えり版 星の王子さま」を見てきました。 星の王子様に登場するキャラクターたちの人形が素晴らしく、クールなピアノ弾きのフェネック(きつね)、アコーディオン弾きのコンドル、バイオリン弾きのアルマジロも登場します。 サン=テグジュペリの世界のジャズっぽさ、モーツアルトっぽさ(と私が勝手に思っている)が感じられました。渡辺えり...

  • 詩人の魂

    2024-9-7 Yura(角川文庫 中原中也/ 詩人は辛い 未刊詩編 1935・9・19)こんな御都合な世の中に歌なぞ歌はない7月末のパリ五輪の開会式で「愛の賛歌」が歌われたと聞いたとき、中原中也のこの詩とフランスのシャンソン「詩人の魂」のはるかな昔に去りし人の歌、きょうも街に流るの両方を思い浮かべました。長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に大使は出ないけど、オリンピックでは「愛の賛歌」が歌われる、それはそれ、これはこれ...

  • 八日目の蝉

    2024-8-12 Yura八日目の蝉(中公文庫 2011/1/25)角田 光代「源氏物語」にはまり中ですが、角田光代の小説を読んだことがないので読んでみることにしました。 最初の数ページ読んだところで、「不倫かぁ」と超トーンダウンしたのでしたが、進むにつれて先が気になって一気に読んでしまいました。 推理小説のような面白さです。 なので、これから読もうと思っている方は以下に書くことは読まないほうがいいと思います。*******...

  • 2024 ボローニャ国際絵本原画展

    今年も板橋区立美術館でボローニャ国際絵本原画展を見ることができました。 板橋は8/12で終了、次は西宮の大谷記念美術館で10/14まで開催されています。 昨年はそのあと石川県七尾美術館に巡回していましたが、地震の影響で、2025年3月まで休館とのことです。 まず衝撃だったのは、ローレン・タマキが挿画を描いている「カメラにうつらなかった真実、3人の写真家が見た日系人収容所」でした。 真珠湾攻撃後、荷札のように番号...

  • Do not go gentle into that good night

    2024-8-9 Yuraディラン・トマス詩集(小沢書店 1994/4/10)ディラン・トマス/ 松田幸雄 編・訳Do not go gentle into that good nightRage, rage against the dying of the light6年前母が亡くなった連絡を受けたのは東京駅にいる時でした。 夜の11時過ぎ。 そうか、間に合わなかったかと呆然と中央線ホームに戻りながら、この詩を思い出していました。 ディラン・トマスの父が亡くなったときの詩だそうです。 そんなに物静...

  • 方舟にのって 2

    千石イエスは、若い女性を集めて怪しいハーレムを形成して逃亡している、当時のスキャンダラスな報道はだいたいそんな感じだったと思います。 わたしはそういう話題を本能的に無視していたと思います。 通学電車の痴漢に悩まされ、ひどい時には乗り換えの新宿駅構内を泣きながら歩いたりした頃です。 もう大人になっていましたが、文春に載ったジャニー喜多川の犯罪についても似た反応をしていたと思います。 電車の中吊り広告...

  • 漂流家族

    2024-7-15 Yura「方舟にのって」というドキュメンタリー映画を見に行こうと思ったのは、若い頃観た「漂流家族」という芝居が頭の片隅に引っかかっていたからでした。「漂流家族」は「イエスの方舟」事件を題材にした山崎哲の作品で、「うお傳説」と合わせて1982年第26回岸田國士戯曲賞を受賞しています。 わたしが観たのは1983年の再演でした。 芝居を観た後、国会図書館に行って当時の記事をかたっぱしから読んだようです。 よ...

  • 方舟にのって

    2024-04-13 Yura先日ポレポレ東中野で、ドキュメンタリー映画「方舟にのって」を見てきました。 1970年代終わりから1980年代初めにかけておきた「イエスの方舟集団失踪事件」とその後を取材した作品です。 現代の神隠しか、とオカルト的に騒がれていましたが千石が倒れ病院に救急搬送されたとき、女性たちは無事に生きていることがわかったのでした。45年の歳月がたった現在は、「おっちゃん」と呼ばれていた千石剛賢に代わって...

  • 賀茂なすさんもきた

    灼熱の7月ですが、今年は「光る君へ」にはまっているから、京都のお祭りが気になります。 道長も紫式部の頃はどんなだったのか。 そういえば、ネットで検索していたら、藤原道長が、佐々木蔵之介や、段田安則のプロフィールと同じ感じで「京都府出身」となっていて、そうね、そうよね、と思ったのでした。 ずいぶん前に祇園祭の山鉾が進行方向を変える位置から見たことがあります。 けっこう勇壮な動きなのに、品がいいんだな...

  • 源氏物語 6

    (オンマウスで、谷崎 潤一郎訳 源氏物語 巻四 中公文庫)2024-7-15 Yura源氏物語 6(河出文庫 2024/6/10)角田 光代 訳6月10日に発売になった角田光代訳の「源氏物語6」では、紫の上が亡くなり、やがて源氏も亡くなってしまいます。 そして宇治十帖の始まりです。 角田訳の源氏物語を読んでいると、古いフランス映画のような、ジャズが流れる感じがしていました。 ところが宇治の物語になるとこんどは、イギリスっぽい...

  • なんて素敵にジャパネスク

    2024-5-11 Yuraなんて素敵にジャパネスク(集英社文庫 1984/5/15)氷室 冴子今年の大河ドラマには、引き続きはまりまくっています。 むかし氷室冴子のジャパネスクシリーズにもはまりましたので、平安ものに弱いのかもしれません。 奥付を見てびっくり、もう40年も前の本なのでした。 もともとは姉のものでしたが、本にまるで執着しない姉の代わりにわたしがシリーズ10冊を今も大事に持っています。平安貴族のお姫様にしては...

  • キリコ展

    2024-6-16 Yura(絵葉書 上から時計回りに、城への帰還、オデュッセウスの帰還、瞑想する人。 オンマウスで、ヒグチユウコ、コラボ缶バッチ)東京都美術館でキリコ展を見てきました。 キリコと聞いても、人がいない通りを女の子が輪を回していく絵しか思い浮かばないのでしたが、展示会場はちょうどこの有名な絵のような雰囲気に作られていました。 進んでいくうちに、ふと佐々木マキの絵みたいな感じがすると思いはじめ、この...

  • 新・二都物語ー忘れてた都

    2024-6-16 Yura1982年6月20日観劇のチラシと半券唐十郎の「新・二都物語」にキャット大使というのが出てきて、こんなことを言います。 あの池から逃げた時、一匹だけ置き忘れられた猫がいた。それが一部始終を見つめながら、最後に何を見たか。 回る回る赤い木馬だ。 それを見ながら猫は目覚めた。 ああ、あたしにも何かができる。 何か、きっとしゃべれると。 そのとたん、猫がそこを走った。 すると、その彼方に猫の国が...

  • 猫・陽のあたる場所―武田花写真集

    2024-5-16 Yura(オンマウスで裏表紙と、唐十郎の文章が載っている帯)猫・陽のあたる場所(現代書館 1987/10/20)武田 花その町は四年前に町ひとつそっくり無くなって、今ではつまらないビル街になっている。そんな風にはじまる短い文章を読んだ時、東京っていうのは常にそういう感じの街なんだよなぁと思うのでした。 そして37年前に出版されたこの写真集は、東京の町はどんどん変わってしまいました。 ここに写っている風景...

  • 宇野亜喜良展 AQUIRAX UNO

    2024-6-14 Yura帝劇に行く日は午後から休みをとったので、東京オペラシティ・アートギャラリーでやっている宇野亜喜良展も見に行きました。 京王新線で初台下車、初めて来たな、なんて思ってましたが、20年以上前に音楽会に来ており、14年前には同じアートギャラリーで「いのくまさん」の展覧会を見ていました。 そういえば帝劇の猪熊弦一郎のステンドグラスは消えてしまうのか。 東京會舘も建て替えられてしまったし、帝劇はど...

  • Endless Shock Eternal 2024 May

    (わかりにくいけれど、ポスターのガラスに、地下鉄から帝劇へ向かう階段が写りこんでいました。)2000年から帝劇で上演されてきた、堂本光一の主演ミュージカルが今年で終了するそうです。 去年のこともあってなのか長年使われていたロゴが新しいものに変わっていました。 そして、今回主演だけではなくて、作、構成、演出にも堂本光一が表示されていました。 ファンの間ではわかりきったことでしたが、最初で最後とはいえ、こ...

  • リア王とキッズ・リターン

    2024-3-31 Yuraリア王 シェイクスピア全集 5(ちくま文庫 1997/12/4)シェイクスピア 作 松岡和子 訳「彼は早稲田で死んだ」を読んだ時、なぜか北野武の「キッズ・リターン」を思い出しました。 ヤクザになったマサルが幹部からシカトされているシーンと、大学側の対応が重なるように感じたからです。 うろ覚えなのでもう一度見直してみようと思いますが、ヤーさん幹部たちはなごやかにゴルフの話などしながら、若いチンピラ...

  • 彼は早稲田で死んだ

    2023-1-12 Yura彼は早稲田で死んだ(文藝春秋 2021/11/10)樋田 毅1972年11月8日に早稲田大学構内で起きたリンチ殺人、荒れる大学で何が起こっていたのか、当時早大生であった著者によって克明に綴られているノンフィクションです。 1972年は怒涛のように変化や事件のあった年でした。 1月にあさま山荘事件が起き、5月にはテルアビブ空港乱射事ありました。 札幌オリンピック、沖縄返還、日中国交回復でパンダが上野動物園にや...

  • 夢の話ー平和のうちに生存する

    大学生の頃に見た夢(眠っていて見る方)の話です。 午後からの講義を受けるため昼過ぎに登校して、友達を探しに学生食堂に行くとバリケードが出来て騒然としています。 何でも武装集団が学内に入り込んで乱射しているとのこと。 下手に逃げると凶暴化するから注意した方がいい、などと言いながら学祭準備みたいな感じで、みんながわらわらしていました。 夢に出てきた食堂は、図書館のある建物の半地下にあって旧キャフェと呼...

  • 「光る君へ」のこと~みやこ(京)でなければ

    早春の海大河ドラマ「光る君へ」にはまっています。 2月の終わりの第7回に、少女まひろ(のちの紫式部)が、山の向こうの海のある土地へ一緒に行くかと聞かれて、「行っちゃおうかな」と答えるシーンがありました。 それで思い出したのが「鎌倉殿の13人」のりくさん(北条時政の継室)の台詞です。 「みやこ(京)でなければ、鎌倉だろうが、伊豆だろうが(同じこと)」 鎌倉殿源実朝暗殺未遂で、時政とともに伊豆に流される...

  • しずこころなく花の散る

    2024-3-20 Yura(世界の亀山モデルなテレビに止まるうちの文鳥。あらためて、何でこのシール貼ったままにしていたのだろうと15年以上たった今思います。 もう全然「世界の」じゃなくなってしまいました。 映っているのは「平成細雪」の冒頭、しずこころなく花の散るシーンです。)「この娘売ります!」を久しぶりに読んだあと、ドラマの「平成細雪」を見たくなりました。 カメラマンの板倉とこいさんのやりとりが可愛かったのを...

  • 熱い紅茶を持ってお散歩へ

    善福寺公園。まあまあ晴れていると思ったけれど、けっこう暗く写ってしまいました。 オンマウスで公園わきの並木道。暑過ぎず、風もそよ風でよいお花見日和でした。今年は予報よりだいぶ遅れた桜でしたが、日曜日にいい感じに晴れてくれたので善福寺公園までお散歩に行ってきました。 画像は人が写っていませんが、実際はお花見を楽しむ人たちでいっぱい。 お弁当を持ってきて楽しんでいたり、とてもおだやかな光景が広がってい...

  • リア王 2024年3月東京激術劇場にて

    2024-3-21 Yura(公演パンフレット、オンマウスで、芸術劇場のロビーにあったポスター)東京芸術劇場で段田安則のリア王を観ました。リア王って、こんなにエグくてグロい話だったの、と、衝撃を受けて帰ってきました。 まるで現代人がそこにいるような演出だったので、実はストーリーも新しく変更されているのでは、と思いましたが、甘かった。 シェイクスピアの4大悲劇は、「ブーフーウー」や、「長靴をはいた猫」のように、末...

  • ゆらゆら色いろーしあわせの菱餅カラー

    2024-2-28 Yura色味が似ているので、三人官女に親近感を持つゆらちゃん昨年は、菱餅風に作られた和菓子を雛壇に置いてみましたが、今年は桃の花を買った例のスーパーで菱餅をワゴンに発見。 「おお、これは!」と思って買ってきました。 もちろんこれまでも、ちゃんと菱餅は売られていたに違いないのですが、自分があまり関心をいだいていなかったから気づきませんでした。お正月の鏡餅みたいな感じで真空パックになっているとこ...

  • ゆらゆら色いろー桃の花

    2024-02-28 桃の花を見上げるゆらちゃん (クリックすると大きくなります)文鳥のぎんちゃんが生きていた頃にうちにやってきた、花桃は昨年すっかり枯れてしまいました。 それで、今年はひな祭りの1週間くらい前に、スーパーで桃の花を買ってきました。 別のスーパーで見た時は一束700円でしたが、400円(消費税込み)だったので大喜び。 つい「安さ」に走る今日この頃。 とは言え、この蕾は果たして開くのか、安物買いの...

  • この娘うります!

    2023-7-30 Yuraこの娘うります!(小学館 1977/6/20)萩尾 望都先日阿佐ヶ谷の「書楽」で、トーマの心臓プレミアムエディションをついに買いました。 B5サイズ。 夢中で雑誌を読んでいた時の記憶がふわっとよみがえり良きです。 ただ、ちと重いのですね。 その「ずっしり」が連載当時の漫画誌を手に取る感触とは違います。 とはいえ、やっぱり粗い印刷の絵じゃない、きれいな印刷の絵の方がうれしい。初めて読んだ萩尾望都...

  • 冬の鎌倉散歩ージャズの流れるカフェ

    (テーブルのアンティーク時計。時刻はあってません。オンマウスで、ウィンナーライス)鎌倉のミルクホールというカフェへ行ってみました。 平日の昼をちょっと過ぎたあたりなのですぐに入ることができました。カレーを頼むつもりだったのですが、ランチメニューにはなかったので、ウインナーライスというのを頼んでみました。 「ウィンナー風ライス?」「はて、いったいどんな?}と思っていましたが、やってきたお皿を見て、あ...

  • セクシー田中さん

    2024-2-7 Yuraセクシー田中さん 7巻(小学館 2023/10/15)芦名 妃名子去年の年末は忙しいだけじゃなくて、かなりブルーでした。 業績が思わしくないため、みんなギスギスしちゃって大変。 パワハラ的な人も多数。 久しぶりに不眠症気味、鬱ってこういう感じかしらなどと思うこともありました。 そんなわたしにとって、「セクシー田中さん」は、笑えるし、しっとりするし、癒されるドラマでした。 何といっても木南晴夏演じ...

  • ゆらゆら色いろー福豆と花の節分トリオ

    2024-2-3 Yura今年も豆源の福豆です。 お店の人に「赤鬼でいいですね?」と言われて、何のことか良くわからず「はぁ」と気の抜けた返事をしましたが、去年の画像を見て鬼は青鬼もいるのねと思ったのでした。 早速、先月京王デパートの文鳥博でゲットしたジュウシマツコーポレーションさんの文鳥トリオも一緒に記念撮影です。 うちのゆらちゃんも混ざってみんなおんなじ顔をしてくれました。 頭に恵方巻を載せてる子と鬼の鬘か...

  • 阿佐ヶ谷の書店 書楽へ行ってきた

    阿佐ヶ谷駅南口の本屋さん「書楽」は電車の窓からも見えていました。 ずっと「しょらく」と読むのかと思っていましたが、正しくは「しょがく」、その本屋さんが閉店してしまうという。 「ああここもまた」と肩を落としていたら、まるでなくなってしまうわけではなく八重洲ブックセンターが場を引き継いでオープンということで明るい気持ちになりました。 オープンは1981年だそうで、荻窪駅にルミネができた年です。 その荻窪ル...

  • ゆらゆらぎん色ーAudubon Songbirds Calender 2024

    2024-1-21 Yura2014年にAudubon Songbirds Calender を使い始めて早10年です。 今年11冊目のカレンダーを壁にかけました。 小鳥たちの姿をこうして10年眺めてきたのでした。 新しい1年に期待がある1月のカレンダーっていいなと思います。うちの文鳥ゆらちゃんは去年の暮れに4歳になり、もうだいぶ中年。 嘴のつけねのお禿が気になる今日この頃です。 やんちゃだけど無邪気なオスの可愛さ、しっとりとして甘えん坊のメスの...

  • 東京には空がない

    2023-7-7 神宮外苑 昨年の夏、夕方になっても暑さがひかない灼熱の青山一丁目から千駄ヶ谷まで歩きました。 外苑の樹木が伐採されるというので、風景を見納めておこうかなと思ったのでした。 銀杏並木を抜けて、球場の傍を通って、国立競技場前の広場に来ると、スカーンと開けた空に、一機通り過ぎたかと思うと、すぐまた上空に新たな飛行機が現れます。 飛行機好きなもので、そのうちに樹木そっちのけで飛行機ばかり見上げて...

  • 高い山 深い海

    新年あけましたが、能登の地震で寒い中、孤立地帯に取り残されている人たちに一刻も早く救援の手が届きますように。 そして一人でも多くの方が助かりますように。昨年、ゴジラマイナスワンを見て、日本三大深湾が、相模、駿河、富山であることを知りました。 相模と駿河には富士山、富山には立山と、いずれも火山が見下ろす湾です。 深い二つの湾にかこまれた伊豆半島は阪神淡路大震災以前から、群発地震があり、いずれ大地震が...

  • ワイディングロード

    先日ゴジラが出てくる、怖い夢の話を書きましたが、若い頃に見た変な夢の話です。大学の裏にとても曲がりくねった危険な道があり、その道にボーリングの玉のような爆弾が次々に転がってくるのです。 漫画みたいな丸い爆弾で、チリチリ導火線が燃えています。 車が走ってくるだけでも危険なのに、なぜ爆弾を転がすなんてことをするのだろうとわたしは実に冷静に怒りを感じています。(怒っている場合でもないですが、夢なので、逃...

  • 記憶の部屋の前を通り過ぎていくゴジラ

    ゴジラマイナス1を見に行くちょっと前に悪夢を見ました。 なんだろう、あの悪夢は映画を見なさいという「お告げ」だったのか?(そんなわけはない)夢はゴジラから逃げているところから覚えています。 獰猛で情け容赦なく、「えげつない」殺戮の様子に、これは危険すぎると、駆け込んだのは何故か子供の頃住んでいた家の姉の部屋。 姉と息を殺しドアを押さえていると、すぐ近くをゴジラが通り過ぎていったようです。(何故か身...

  • 浅草キッド

    10月の半ばに明治座で「浅草キッド」を見ました。 ビートたけしの若き頃のお話。 たけしは林遣都、師匠の深見千三郎は山本耕史が演じていました。 ちょっとかっこよすぎではないだろうか、という気がしますが、ともかく二人ともかっこよかったです。1972年のひょっこりひょうたん島みたいな「学生運動」の風景から、たけしが流れ着いたのは浅草のフランス座。 ストリップとコントを見せる劇場です。 そこにエレベーターボーイ...

  • 花の色は

    (オンマウスで昔の表紙)2023-10-9Yura 今年の5月末で休刊となった週刊朝日の最終号は、一昔前のドラマにありそうな、てんやわんやの編集部風景が表紙でした。 そういう場面をわざわざ作ったそうです。 編集室を取材したNHKの「サラメシ」ではその撮影の様子を放映していました。 実際には在宅勤務が増えた昨今、オフィスに来るひとはまばら。 わたしにはその静かな編集室を表紙にするほうがずっとインパクトがあるよう...

  • 変わらない愛のかたち

    2023-7-1 Yuraきのうはお月見。 藤原道長が「この世をばわが世」と思った名月の晩から1005年後、アポロ11号が月面着陸を果たしてから54年後、ポルノグラフティが「アポロ」をリリースしてから24年後です。本棚にアポロ11号が月面着陸を果たした時の週刊朝日の特集号があったので、へえと思って眺めました。 びっしりと活字がつまっていて、写真も粒子が粗く、グラビアのカラーページも微妙。 それでも古い「週刊誌」には最新の...

  • ゆらゆら色いろーミルク紅茶な午後

    2023-9-22 Yura 不審物をかじって確認中やっと涼しくなってきました。 「もう主のいない親の家」にいて、ちょいとおやつをいただきましょう、そういえば棚にウェッジウッドの箱があったね、どうせお客さんもこないし普段でも使っちゃおう!と、開けて出てきたのがこのカップ。 うーむ。 犯人はわたし。 母がなくなった直後、呆然と片付けをしているとき。このカップ大事だからと思ってウェッジウッドの空き箱に入れたことをす...

  • 夏の終わりのビール!

    まだまだ暑いですが、光に秋の気配があります。 8月はブログに書きたいことがたくさんあったのに、思いっきりさぼってしまいました。 この夏は猛暑でビールが美味しい、つい進むので買い置きビール(発砲酒)がすぐなくなってしまいました。これまで銘柄などはあまり考えず、スーパーで一番安いものを買っていました。 それでも某お花見に無料提供した会社のビールをお金を払って飲むのはちょっと・・と思いやめていました。 ...

  • 西荻の優しい欅の樹

    西荻から荻窪方向に向かう線路沿い三峯神社という神社に大きな欅が生えています。 ここの欅が近いうち倒されてしまうということで、地元の方が存続を訴える署名を集めています。 8月17日の伐採予定ということで、もうあまり余裕もないけれど、なんとか伐採を撤回してもらえないかと祈るような気持ちでいます。(署名のURLはこちら) この欅は、根元に祠がある、とても穏やかでやさしい風情のある欅です。 夜に通りがかっ...

  • マティス展 「赤の大きな室内」の思い出

    2023-7-6 Yura(オンマウスで、今回の展示の様子)上野の東京都美術館のマティス展に行ってきました。 目当ては「赤の大きな室内」。 この絵を見るのは2016年のポンピドーセンター傑作展以来、7年ぶりです。 傑作展の時はなかったけれど、今回はグッズ販売でポスターがあるのではないかと期待していたら、あったので、大喜びで買ってきました。 というのもその昔、この絵のポスターが家に貼られていたのです。 姉の部屋だっ...

  • 2023 ボローニャ国際絵本原画展

    2023-7-3 Yura...

  • あじさい色の鎌倉さんぽー長谷寺

    あじさいの向こうに教蔵(クリックすると大きくなります) (画像はクリックすると大きくなります。)通年混んでいる鎌倉のよりによってあじさいのシーズンなど「無理」とあきらめていました。 でも、ここ最近お花めぐりの「鎌倉さんぽ」をしているので、やっぱり有名な「あじさい」は見ておきたいと、平日に休みを取って大仏の近くにある長谷寺へ行ってきました。江ノ電の長谷から徒歩で5分ほどですが、今回は鎌倉駅...

  • マイ・バックページ ある60年代の物語

    2023-5-14 Yuraマイ・バックページ ある60年代の物語(河出書房新社 1988/12/10)川本 三郎川本三郎は、東京大学卒業後、一浪して就職、数年後に朝日ジャーナルの記者となり、1972年1月9日自衛隊員刺殺犯を匿った罪で逮捕されたそうです。 「本と映画と「70年」を語ろう」という対談集を読んで、初めて知りましたが、この本はそこに至る顛末を書いたもので、2011年には妻夫木聡主演で映画になったそうです。 当時はネットやス...

  • caution? worning? attention? alert?

    2023-2-2 Yura本と映画と[70年」を語ろう(朝日新書 2008/5/30)鈴木 邦男 川本 三郎樋田毅の「彼は早稲田で死んだ」に衝撃を受けて、そのあと続けて「記者襲撃」を読みました。 その中に出てきた鈴木邦男という名前は、1980年代の朝日ジャーナルに掲載されたシリーズ「若者たちの神々」の一人として印象深く覚えていました。 「記者襲撃」を読み終えたあと、この対談集を見つけたので読んでみることにしました。 新右翼の活...

  • Endless Shock 2023

    毎年楽しみに見ているので、大地震、パンデミックなどの時代の困難からはじまって、自分自身のちょっとした思い出とも重なっている舞台です。 今年はまたとんだ「騒動」の中で見ることになりました。 もしかするとこれが最後になるかもしれない、見納めになってしまうかもしれないという気持ちと、観客でいることも、ある種共犯ではという躊躇が半々で、出かけてきました。 ジャニー喜多川はエターナルプロデューサーとして変わ...

  • あの頃の未来

    2023-6-8 Yura「大江健三郎から大きな影響を受けた」とスガシカオがツイートしていました。 わたしも若いころ一生懸命読んだのでしたが、「新しい人よ目覚めよ」であまりの難解さに挫折、それ以来全然読んでいませんでした。 それでも 「こころのいちばん奥でからまわりしつづける」そういう何かとしてずっと残っていたのかなと最近思います。 あの頃の未来にぼくらは立っているのかな?スガシカオの「夜空ノムコウ」がリリー...

  • 蝉しぐれ

    2023-5-14 Yura蝉しぐれ(文春文庫 1991/7/10)藤沢 周平「一平二太郎は大人の男のたしなみ」と川本三郎が言ったのだそうです。 ネット情報です。 「大人の男たるもの、司馬遼太郎、池波正太郎、藤沢周平を読むべし」とな。 それはともかく池波正太郎と司馬遼太郎は、確かに私の中の「おじさん」像と重なるものがあります。 池波正太郎はなんかエッチ、司馬遼太郎はうんちくを語りだすと止まらない。 しょうがないかなと思う...

  • ヒロシマ・ノート

    2023-5-23 Yuraヒロシマ・ノート(岩波新書 1965/6/21)大江 健三郎「ヒロシマ・ノート」は1963年から1965年の広島へ作家が訪れた際の記録です。 小説のように難解ではなく、とてもわかりやすく、これを読んでようやく「洪水は我が魂に及び」という難しい小説を少し理解することができたような気もします。 樋田毅の「彼は早稲田で死んだ」を読んだ後に村上春樹の「海辺のカフカ」を読むのと似た印象でした。プロローグにおいて...

  • ぎん色いろ色ー凛々しく前進

    2018-4-6 Gin(5年前のぎんちゃん)ぎんちゃんとお別れして3年が経ちました。 きょうは雨が降ったりやんだり、ちょっと肌寒い一日でしたが、夕方6時を過ぎても外は明るく、明るい時間が日々長くなっていくこの季節が大好きです。 思えば、こんな明るい季節にさよならしたのでした。 そして愛鳥週間でもあったのでした。 近所のお花屋さんでお花をかってきました。 ピンクのガーベラの花言葉は「前進」、白のアルストロメリア...

  • 胡蝶の夢

    Yura 2023-5-11(白い蝶の舞う麗しの装幀は加山又造。 「ゆらちゃんを探せ」状態です。)胡蝶の夢 1~5(新潮社1979/7/20~ 11/20)司馬 遼太郎連休は「胡蝶の夢」5巻を読破して、達成感を得る予定だったのですが、けっこうきつい読書で、なんだかぐったりでした。松本良順、関寛斎、島倉伊之助(のちの司馬 凌海)、を中心に幕末を生きた様々な人たちの物語です。 登場人物が多いために、集中力が途切れがちで興味が薄くなる...

  • ゆらゆら色いろーゆっちゃんの食生活

    2023-3-26 Yura(クリックするとちょっと大きくなります)これまで、うちにいた文鳥はみんなカナリアシードが大好きでした。 食後に餌入れの中を覗くとカナリアシードの殻ばっかり。 ところが、ゆらちゃんの餌を交換しようとすると、他の殻もいっぱい。 「ゆらちゃんはいろんなシードを食べてエライねえ」とほめていました。 ところが、最近気づいたのでしたが、むしろ「カナリアシードを食べていない」。 あれれ、嘴になんら...

  • ノーベル賞の旅ーフォルテを少な目に

    2023-5-5 Yura憲法記念日から日付の代わった深夜にNHKで放送された「ノーベル賞の旅(1995年放送)」という番組を見ました。 大江健三郎のノーベル文学賞授賞式をドキュメントした番組です。 受賞式の講演は川端康成が「美しい日本の私」だったのに対して、「あいまいな日本の私」いうタイトルだったそうです。 どちらも日本語に翻訳されたものが本になっているようなので、読んでみたいと思っています。 大江健三郎がゆっ...

  • アレクセイと泉

    2023-4-27先週に引き続き、またポレポレ東中野で映画を見てきました。 チェルノブイリ原発事故後、避難勧告の出ている村に残留して生活している人たちの日々を追った2002年のドキュメンタリー。 監督は本橋成一、音楽は坂本龍一です。冒頭、雪の森に入っていく車の中から見た風景が映し出されます。 静かにかぶってくる坂本龍一の音楽に、どこかから、ピピ、ピピとアラーム音が割り込んできます。 映画館にいる誰かがアラーム...

  • 芽むしり仔撃ち

    2023-4-9 Yura芽むしり仔撃ち(新潮文庫 1965/5/31)大江 健三郎感化院から疎開地に向かっていた少年たちが、疫病の発生している村に取り残されるという物語です。 短編「死者の奢り」や「奇妙な仕事」をさらに展開させたような作品で、そこに「洪水は我が魂に及び」のジンのように無垢な弟の存在が加わることで、残酷さや痛みがより際立つようでした。 弟は感化院に入っているわけではないけれど、親が兄と一緒の疎開を希望し...

  • 袴田巌 夢の間の世の中

    2023-4-17 Yuraおとといの日曜日に、東中野のポレポレ座で「袴田巌 夢の間の世の中」というドキュメンタリー映画を見ました。 今年の3月16日に再審開始が決定したのを受けて、急遽再上映が決まったそうです。 この日は上映後に金聖雄監督と袴田さんの姉、秀子さんのお話を聞くこともできました。 映画は2014年3月27日に釈放された袴田さんが、お姉さんの家で送る日常を静かに見守っているものです。 釈放された当時「認知症」...

  • ご時世と羊たちの沈黙

    2023-4-9 Yuraニナリッチの香水L’AIR DU TEMPSのデザインは変化していますが、ベースは黄色に鳩です。 終戦直後のパリで、平和な空気をいっぱいに吸い込むような気持ちをこめて名づけられたのだとか。 検索していたら「羊たちの沈黙」(1991年)でジョディ・フォスターが演じた捜査官クラリスが使っている香水なのだそうです。30年近く前、「推す映画に外れなし」の友が大絶賛だったので、レンタルビデオで(まだビデオでした)見...

  • 鳥と人間と植物たちー詩人の日記―

    2023-3-26 Yura鳥と人間と植物たちー詩人の日記―(主婦の友社 1979/9/28)田村 隆一1977年頃から1979年くらいまでの詩人の日々を語るエッセイです。 鎌倉の稲村ケ崎に住む詩人は、アル中気味です。 エッセイに引用されている「家内」の日記は泥酔しては迷惑をかけるR(田村隆一)のことを、プンプンしながらも愛とユーモアのある言葉でつづっています。 3年日記という日記帳に書かれているのだそうで、たぶん奥さんの個人的な...

  • 春の花咲く鎌倉さんぽーレ・ザンジュ

    先日、鎌倉円覚寺に行った時、帰りに「オチビさんぽ」に載っていたお菓子屋さん、レ・ザンジュにも行きました。 紹介されていた、プティ・フール・サレの白い缶に魅かれたのでした。 地図を見ると、場所は鎌倉駅西口(江ノ電口)を出て、線路沿いに横浜方面に行ったところなのですが、西口を出てどうやって線路沿いに横浜方面に行ったらいいのか、広場のようなところを右手に見ながら線路をくぐる道のあたりを、しばしうろうろし...

  • 花神

    2023-3-25 Yura(オンマウスで、中表紙にオオバコ出現。)花神 1巻~4巻(新潮社1972/5/25~ 8/25)司馬 遼太郎「鎌倉殿の13人」にはまり、鎌倉を彷徨う今日この頃のわたしですが、その昔、姪っこたちが三谷幸喜の「新選組!」にはまり、京都へ旅行に行ったのを思い出します。 母の本棚になぜか、「幕末の志士がよくわかる本」という文庫があったので、(もしかすると姪っ子が置いていった本か) 電車の中でちょいと勉強しよう...

  • 春の花咲く鎌倉さんぽーこぶしの花は天上に

    2023-3-20 円覚寺 こぶし (オンマウスでズーム)お彼岸の休みの前日にまた鎌倉へ行ってきました。 平日ですが、ここを休んで連休にしようと思った人も多かったのかやはり混んでいました。 「オチビサンポ」を見たところ、しだれ桜に、こぶしに、椿といろいろお花が期待できそうなので、円覚寺と浄智寺へ行ってみようと北鎌倉下車。 円覚寺は駅からすぐのところにあり、観光客が多く訪れるお寺の一つなので、ちと躊躇する気持ち...

  • 早春の鎌倉さんぽー美しい本

    2月の末に鎌倉に行ったとき、神奈川県立近代美術館 鎌倉別館に行ってきました。 開催中の 「美しい本ー湯川書房の書物と版画」では、湯川書房から出版された限定本の数々を見ることができました。 柄澤齊の版画が10点くらいあり特に肖像画に惹かれました。 わりと最近展覧会があったようなので行きたかったな。 図録を探そうかなと思っています。 上の画像で看板に小さく映っているのが柄澤齊の作品です。 版画が載って...

  • 感傷旅行ふたたび

    2023-3-4 Yuraすみません。 「センチメンタルジャーニー」という本について書いた記事ですが、自分の言いたいことが明確に言えていない気がしたので削除しました。 要は恋について、60年安保について、ことば遣いや文章が変だと思ったけれど、そうした文章は本人の最終的な承諾がないものなのだから、「自伝」として、死後に出版するのはおかしい、と書きたかったのです。 「あとがき」において、 詩人北村太郎の自伝であると...

  • センチメンタルジャーニー ある詩人の生涯

    2023-3-4 Yuraセンチメンタルジャーニー ある詩人の生涯(草思社 1993/9/30)北村 太郎詩人の自伝ですが、執筆中に担当編集者が急死、さらには著者も亡くなってしまったため、半分弱の自筆原稿にテープおこしの原稿を加えてまとめたのだそうです。 先日、三浦哲郎の「師 井伏鱒二の思い出」を読んだ時も少し思ったのですが、著者が亡くなったあとに、著者の名で本を出してもいいものなのか。 三浦哲郎の場合は、井伏鱒二全集の...

  • 早春の鎌倉さんぽー文具と雑貨の店 コトリ

    2023-2-25 Yura(クリックすると大きくなります)梅を見にいくなら安国論寺と思ったのは、文具と雑貨の店 コトリにも行けるからでした。 若宮大路を海の方へ向かって、線路の下をくぐり、その先をちょっと曲がったところから、もう一回線路を踏切で超える、という道順で歩いていきました。 中に入ってみるとめくるめく小鳥三昧の文具の数々。 しかもなんだかお茶目。 大喜びで楽しい鎌倉土産を買ってきました。 なかでも「吾...

  • ジジイの台所

    2023-3-2 Yuraジジイの台所(集英社 2022/11/30)沢野 ひとしウグイスの声をこの春初めて聞きました。 いい鳴き声のウグイスでした。さて、ここのところ男の料理というか家事というか、そんなエッセイをちらちらと読んで、ふうむ、と思ったりしていましたが、清水邦夫や、蜷川幸雄はご存命なら90歳近い方々。 終戦の頃に10歳くらいの少年だった人たちで、父親とか長男とかが別格で、「男子厨房に入らず」的雰囲気の中で育った...

  • 早春の鎌倉さんぽー踏切のむこうに梅

    安国論寺 鎌倉で梅を見ました、ということを書こう思いながらぐずぐずしていたら、来週は桜が開花するかもしれないという温かさです。 2月の終わりでしたが、「オチビサンポ」に紹介されていた安国論寺というところへ行ってみました。 ほかに用事があったので鎌倉駅から徒歩ですぐ行けるお寺にしました。 途中踏切があって、若干低い位置から横須賀線を見上げる感じに、すごくはまってしまいました。 夜見たら、銀河鉄道感が...

  • ゆらゆら色いろー楽しいひな祭りの仲間たちの憂鬱

    (お内裏様に寝癖がついてました)2023-2-22 Yura母が生きている時は、「五段雛を出そうか」などと言おうものなら、あれを片付けてとか、あれを買ってきてとかほかの用事が増えるので、シーンとしていましたが、亡くなってからはなんとなくそういう面倒くささが懐かしいように思いながら出しています。 そしてこれまでしまい込んでいた自分のお雛様も飾ります。 上の木目込み人形です。 この昭和な雰囲気の立ち雛は、昭和な人形...

  • そろそろひな祭りー菱餅

    季節が春の方へ勢いをつけて進んでいくように、ここのところ強風が吹き荒れています。 外で風が強いとなぜかムカデや大きな蜘蛛のみなさんが家の中にやってきます。 帚で追い出したのに翌朝、玄関の隙間にまた戻ってきていたりします。 何か御用でも? といってどうぞどうぞ、とも言えないし。さて、今年もお雛様を出してきました。 電気料金高騰につきお砂糖菓子は果物かごのみ。 菱餅は木のおもちゃを飾っていますが、これ...

  • BGMはあなたまかせ

    2023-2-22 YuraBGMはあなたまかせ(サンケイ出版1982/12/20)蜷川 幸雄日生劇場で「雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた」が上演された1982年暮れに出版された本です。 先日清水邦夫のエッセイを読んだあと、本棚から出してきました。 ジャックナイフというタイトルの文章を読む限り、このお芝居は必ずしも評判が良かったわけではなく、観客によっては、「ケーキを食べに来たのに、キムチを口にいれられたような感じ」と...

  • ゆらゆら色いろー金柑大福

    2023-2-19 Yura白梅の花が枝で光り、沈丁花が香る2月。 日影茶屋に行くと、今年もまた金柑大福が並んでいました。 はじめて食べた時はただただ美味しさに感動していましたが、普段も売っている大福「ひかげ」の焼き印を見て、おおそういえば。 この金柑大福は日陽と書いて「ひなた」と読む大福。 オレンジ色の金柑がまるで太陽のようにふんわり包まれています。 2月末から3月中旬の季節限定、太陽のぬくもりがありがたい季...

  • ステージ・ドアの外はなつかしい迷路

    2023-1-22 Yuraステージ・ドアの外はなつかしい迷路(早川書房 1994/8/15)清水 邦夫この本も古本屋さんでみつけました。 ステージ・ドアとは、劇場入口じゃなくて、関係者が使う楽屋や舞台裏に通じるドアのことだそうです。内容は1.旅の中の”演劇” (1990 11月から1991年9月「悲劇・喜劇」に掲載)2.演劇の周辺 3.追悼・宇野重吉さん 4.世紀末浮世草紙 (1987年1月から12月 新潟日報コラム記事)最初の「旅の中の”...

  • 師 井伏鱒二の思い出

    2023-2-10 Yura師 井伏鱒二の思い出(新潮社 2010/12/20)三浦 哲郎古本屋さんでみつけた本です。 「井伏鱒二全集」月報に寄せられた文章をまとめたこの本は2010年12月に出版されています。 同じ年の夏に三浦哲郎は亡くなっているので、追悼の意味で出版された本なのかもしれません。ほのぼのとしたいくつものエピソードの中で、ひとつだけ異なる印象の話がありました。芥川賞受賞後スランプに陥っていた三浦哲郎が、川端康成...

  • ヒカダの記憶

    2023-2-14 Yura(美味しいサンルイ島のチョコレート。文鳥がつつくといけないので、さっとデジカメしてすぐ片付けました)愁月記(新潮社 1989/12/10)三浦 哲郎寒さも極まる2月のバレンタイン。 もはや自分にとっては一喜一憂などどこにもない、遠い昔の思い出、または風習です。ドキドキもハラハラも落胆も喜びも、なまはげに泣く幼児のようなものではないか、と考えたりもしますが、そのたとえはちょっと違うか。秋田の「なま...

  • 蛍・納屋を焼く・その他の短編

    2022-12-10 Yura蛍・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫 1987/9/15)村上 春樹若い頃に読んで、心に残っている短編小説の3番目は「蛍」です。 ここにも印象的な少女が登場します。自分とは違う特別な他人のように記憶している理由は、こうした少女たちの存在によるものだろうかと思います。今回「蛍」を読み返してみてふと、「銀河鉄道の夜」のようだと思いました。 主人公の僕が友人を亡くしているというだけの共通点かもし...

  • 死者の奢り, 奇妙な仕事

    2022-12-10 Yura死者の奢り(新潮文庫 1959/9/25)大江 健三郎先日、心にのこっている三つの短編のことを書きましたが、そのひとつ「死者の奢り」(1957年8月文学界掲載)を久しぶりに読み返しました。 ところが、いちばん鮮明だったはずの箇所がいっこうに出てこないまま終了。 ん?と思って他の短編集にあたったところ、「奇妙な仕事」(1957年5月東京大学新聞掲載)と混同していたことがわかりました。どちらも学生アルバイ...

  • プールサイド小景

    2023-2-2 Yuraプールサイド小景・静物(新潮文庫 1965/2/28)庄野 潤三家庭の危機というものは、台所の天窓にへばりついている守宮のようなものだ。7作品を収めた短編集の最初の作品「舞踏」はこのことばで始まります。最初は驚くけれど、(守宮)の存在に次第に人は慣れていく。 昭和25年(1950)から、昭和35年(1960)の、映画「三丁目の夕日」に出てくるような平和な家庭風景に存在する不穏な影の物語です。先日読んだ、本の雑...

  • 鬼はどこ?

    2023-1-28 Yura麻布十番の豆源で節分の豆を買ってきました。シンプルに豆だけのものも売っていますが、金平糖に囲まれた鬼のおこし付きのもの。下にちゃんと豆が入っています。星のような金平糖。鬼もいろいろ大変じゃろうと寒い冬の夜空をみあげて、金平糖をぽりぽりするのも良きです。以前、お店に節分の豆が売られているのを見て、そうね、そうよね。豆のお店だものねと思い買ったのでしたが、節分の豆がおいしいと思ったのは初...

  • Welcom to 夢の三省堂書店 本の雑誌2022年11月号

    2023-1-24「本の雑誌」の「やっぱり神保町が好き!」という特集号を読みました。中でも「夢の三省堂書店神保町本店はこれだ!」の覆面座談会に大笑いしました。2025年に新しくオープンする店舗を好き勝手に空想するというもの。神保町では、トイレを探すのが大変だから、和洋各種トイレを取りそろえたフロアがあるとか、伯水堂やスヰートポーツなど「懐かしの名店」を復活させるフードコートがあるとか、いつしかホテルまで併設さ...

  • 黒ねこのおきゃくさま

    2023-1-22 Yura黒ねこのおきゃくさま(福音館書店 1999/10/15)ルース・エインズワース 作 荒このみ 訳 山内ふじ江 絵寒い雪の土曜日。この日は1週間に一度のごちそうの日、そう決めているおじいさんのところに、痩せた猫がやってきました。 猫は、おじいさんが用意していたごちそうを全部平らげてしまった上に、暖炉の前で濡れたからだを乾かすため、わずかだった薪も全部使わせてしまいます。 翌朝、雪の積もった外へ出...

  • 一昨年の夏のルネ・ラリック・リミックス

    2021-7-29マン・レイ展で「ゲランのミツコ」の香水瓶を見て思い出したのですが、一昨年の夏、「ルネ・ラリックス・リミックス」を庭園美術館で見ました。コロナで無観客となった「東京オリンピック」が開催されていた頃です。行動規制がかかっていたかどうか忘れましたが、絶対に見たいと思って出かけました。入場には事前予約が必要で、レストランも閉まっていました。もう終わってしまいましたが、美術館の正面扉のガラスレリー...

  • 海辺のカフカ

    2023-1-5 Yura海辺のカフカ(新潮文庫 2005/3/5)村上 春樹「いいかい、戦いを終わらせるための戦いというようなものはどこにもないんだよ」とカラスと呼ばれる少年は言う。「戦いは、戦い自体の中で成長していく。それは暴力によって流された血をすすり、暴力によって傷ついた肉をかじって育っていくんだ。戦いというのは一種の完全生物なんだ」昨年末、樋田毅の「彼は早稲田で死んだ」を読みました。1972年に早稲田大学キャンパ...

  • マン・レイと女性たち

    2023-1-12 Yuraマン・レイと女性たち(平凡社 2021/7/14)巌谷 國士 監修・著神奈川県立近代美術館の企画展「マン・レイと女性たち」を見てきました。女性の背中を楽器に見立てた写真くらいしか知っている作品はなくて、カメラマンだと思っていました。写真だけではなく、絵画、オブジェの作品も多数。クリエイターという言い方のほうがしっくりきます。中では、版画集「回転扉」からの10点。長距離電話、葡萄酒入れ、コンクリー...

  • ディズニーのバンビ

    2023-1-4 Yura会社の人が「子供の頃見てトラウマになった映画」はディズニーの「バンビ」だと言うので、バンビってそんなに怖い映画だったっけ?と気になり、お正月にDVDを出してきて見ました。なるほど。バンビがお母さんと別れるくだりは、子供にはショックだなと思いました。走って、走ってという母の声を背に夢中で駆けるバンビは、後ろで母親が猟銃で撃たれたことに気が付かず、ようやく逃げ切ったと思って振り返るとさっき...

  • ゆらゆら色いろーおもちいろいろ

    (日影茶屋の花びら餅と干支大福。オンマウスで、大福にズーム。)2023-1-4 Yura「よって件のごとし」の一話の主人公の名は餅太郎でした。餅太郎は呪いに巻き込まれ、笑顔も失い足も悪いという気の毒な人でしたが、その名のとおり、めでたさが感じられる物語の終わりでした。燕も助けてくれた餅太郎の未来が良い方向に向かっていけばいいなと思わずにいられません。白文鳥はお餅にたとえられることが多いので、餅太郎なんて仲間み...

  • よって件のごとし

    2023-1-2 Yuraよって件のごとし(角川書店 2022/7/27)宮部 みゆきお正月は宮部みゆきの本を読みました。表紙絵の色合いが餅花みたいだなぁと思いましたが、去年の夏に出版された本なので、思い浮かべるべきは回り灯篭かもしれません。半年遅れで辿りつきました。挿絵と表紙絵は、前作の「魂手形」と同じ三好愛。「魂手形」は地色が黒いので、2冊を並べると白黒となり、百物語が語られる「白黒の間」を思わせます。宮部みゆきの...

  • ゆらゆらぎん色ーAudubon Songbirds Calender 2023

    2022-12-22 Yuraあけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。普段はあまり文鳥の年を数えないようにしています。時の神様に気づかれないよう、長く長く一緒に暮らしたいと思うからです。とはいえ、カレンダーと並ぶとつい考えます。2019年生まれだからおっともう4歳!? えええ・・・ではなくて昨年の12月に3歳になったばかりでした。今年、4回目の冬、春、夏、秋を迎える予定です。文鳥の中の小さな...

  • 「百年目」と、ある「いだてん」の記憶

    2022-11-19 Yura(去年の暮れには「火垂るの墓」のブログ記事を書いていました。)圓生さんの落語の中では、「百年目」という噺が好きです。普段は堅物で通っている番頭さんが、こっそり芸者幇間をあげて花見の舟を繰り出し、酔っぱらって羽目を外しているとよりによって店の旦那に出くわしてしまうのです。翌日旦那から呼び出された番頭さんは暇を出されるものと覚悟しています。ところがそんな話など一向になく、お茶など入れて...

  • ちいさなトガリネズミ

    2022-12-22 Yuraちいさなトガリネズミ(偕成社 2022/11/16)みやこし あきこ西荻あたりをあたふたあたふた歩いている時ウレシカさんの店のショーウィンドウにちょいちょい、と引き止められた感じがして立ち止まり並んでいる絵本を眺めたら「こ、これは中に入ってみたい気持ち」「でも今は寄っている時間ないし」、とあきらめてまたあたふたあたふた歩きだしました。ところが郵便局、銀行など混雑が予想されたポイントが意外にすん...

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、natuno07さんをフォローしませんか?

ハンドル名
natuno07さん
ブログタイトル
空飛ぶ色いろnatuno7
フォロー
空飛ぶ色いろnatuno7

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用