気だけは若い。 超純情小説や日々のさまざまなことを、ぼちぼちとつづっています。
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梅雨の晴れ間の落ち着いた陽の光が足元にあり志津は歩を緩めた。 郊外電車を降りてどの位歩いたのだろう。 すぐ目の下に鈍い水色のゆったりした海が見える。歩いている県道の右側は丘で幾種類もの 灌木が茂っている。 時々通る車ものんびりと走っていて志津はこの田舎加減が気にいっている。 二十分に一回位来る三両編成の朱い郊外電車も、ここから見下ろすと、結構下の方を走っているのが 分かる。 志津は少し笑って「はいやって来ましたよ。祐さんの好きな散歩道」この胸にいる人に話しかける。 ずっと昔、初めて二人で歩いた道。 海は今よりもっと大きくて広々とゆったりしていた。あの日、祐に誘われるまま 志津はなんとなくついて来た。 四月短大を出て志津が入った銀行で、新入女子行員の指導係の助手のようなニ、三人の 先輩の中に祐がいた。 希望に目を輝かせ、新しい..
春子さんの茶の間の窓ガラスを伝って下りる雨粒がやたら大きい。 今日で三日降りつづく雨。豪雨被害のニュースがひっきりなしに流れている。 未明には避難勧告も出た。 全市内に出た。携帯が効いたことのない信号音で鳴り、ラジオがレベル4の避難勧告。 避難するってどこへ。ここは川もないし崩れてくる山も崖もない。 夜が明けて近所の人が一人二人と出てきた。 「びっくりしたねえ、でもどう考えてもここが一番安全な気がして笑えて来た」 意見が一致してまた笑った。 市や県の当局者はきっと一番安全な避難を考えてくれるのだろう。でも細かいことまでは 指示できるはずもないから最大公約数で仕切る。 やっぱり市民一人一人が自分で責任を持つべき事柄だと少し落ちついたら、すぐ納得できるのだ。 すっかり雨が上がって薄日さえ見えて来た窓を見ながら、春子さんいい勉強したと..
コロナウイルスというものが朝から晩まで目から耳から入り込んできます。 大都会ではこれと隣り合わせの生活を余儀なくされているのだから、それも仕方ないです。 当地は日本の地図で言えば左の下の方にチョンと、静かにしております。 その上、県知事さんが毎朝コロナに関する会見して下さるので様子もよく分かります。 「東京への仕事や遊びで出かけないで。私も出張を取りやめました」 だから、ここのところしばらく感染者もいません。 「東京から帰省したら二週間は自宅にいて下さい」と。 これでは里帰りもままなりません。 少し落ち着いたところで、今度は豪雨です。 今朝八時に携帯がけたたましく鳴って「緊急速報エリアメ--ル」というのが来ました。 初めてのことです。市内全域に土砂災害警戒区域の警戒レベル4で避難勧告がでました。 確かに昨日から雨は降り続いて、今朝..
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