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  • パパはかわら版 H4

    橋龍「もう私らは、なにがなんだか分からないよ」一弘「勘定方の話か」橋龍「裏金を公金にしようって話だって聞いたぞ」一弘「そうだな。それは誰も納得しないだろうな」橋龍「おい、それでは、困るよ。私らは所詮、幕府で決まったことを書いてるだけのしごとをしてるだけだよ。それでも、真剣に考えてやってるんだよ」一弘「そんなの分かってるさ。しかし、そういった理屈が通るんだったらいいが、そうはいかないときもあるんだからしょうがない」橋龍「なんだよ、それじゃほんとうに、そんなことになるのか」一弘「まあ、そう騒ぐなよ。その話は単純じゃない。勘定方でも、いろいろ策を巡らす連中もいてね、それに同調する人間が増えているというのも事実だ」橋龍「だったら、なんかこれからあるということか」一弘「いや、そうじゃない。同調するというは、考えとしてはと...パパはかわら版H4

  • パパはかわら版 H3

    初江「しかし、弥生さんは料理なんかできるんですか」弥生「私。まあ、一通りはね」初江「ほんとうに。旗本のお姫様ってそんなことしないでしょ」弥生「そんなことないわよ。好きな人はいるのよ」初江「でも、毎日、侍女か誰かが作ってくれるんでしょ」弥生「そうだけど、堺家は、自分でできることは自分でやってかまわないのよ。よーし、作ろうよ」勇一「それでは、みなさん、今日はうどんにしませんか」幸江「えー、それじゃ、作ってくれるんですか」勇一「いや、うどんを私が打ちますから、みなさんでだし汁を作ってください」良江「初めてですね。勇作君のお父さんにうどんをうってもらうのは」幸江「そうだね、何てったって、うどん職人だからね」勇一「まあ、それでもうどんなんて言うのはだし汁次第ですから、みなさん次第ですよ」弥生「だしはどうやってとるんですか...パパはかわら版H3

  • パパはかわら版 H2

    橋龍は、いつものように平凡屋で打ち合わせをしていた。景気が悪くなってからは、もうしばらくたった。米相場には、幕府が介入して、なんとか庶民生活も落ち着いたかのように見えたが、それでも、あくまでそれは米の値段に関してであって、生活自体がよくなったわけではない。そのあたりは、これからどうなっていくのかというのは、本当に分からないことだった。この時代は、不景気というのは、長引く傾向にあったので、そう簡単に元のようになるわけはないし、徐々に更に悪くなると言うことは、一つのパターンだった。改革の案というのは、いろいろな方面から出されるのだが、しかし、酒井大老の体制のもとでは、どうしてもあるところから上には、そういった話は持ち込まれないのかもしれない。勘定方は、優秀な人材をそろえていたが故に、もめもするのだが、その議論も勘定...パパはかわら版H2

  • パパはかわら版 H1

    幸江「パパ、昨日も飲んできたの」橋龍「君ら本当に私に干渉するのが好きだね。私がなにしようがかってだろう」幸江「とりあえず形だけでも心配してあげてるのにね」良江「そうですよ。本当に心配してるんですよ」橋龍「ほんとかね」良江「ええ、ほんとうです。それでなんですが、私は私塾を受けたいんですが、その手続きはお父さんはしてくれるんですか」橋龍「はあ、手続き。なんだよ、そんなの自分でしなさいよ」良江「そうしたいのですが、私は、保護者がいないので、恐らくお父さんのお世話になるしかありません」初江「ちょうどよかったじゃない。私達のことを認めて、これからも仲良く暮らしていこうよ」橋龍「なにいってんだ。君は、おばさんがいるだろう。おばさんのところへ帰りなさいよ」初江「なによ。私は、あそこは追い出されてきたんだよ。もう行くところなん...パパはかわら版H1

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