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大福 りす
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2011/01/21

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  • ハラカルラ 第23回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第20回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第23回翌朝、やはり一番最後に起きてきた水無瀬が初めて会ったライたちの父親と顔を合わせた。見た目は逞しい身体を持ち、顔は・・・岩だった。性格も岩のようで、ワハハおじさんのように柔軟性は感じなかった。良く言えば生真面目、悪く言えば冗談がきかない、そのまま言えば、座っているのを見ただけで背筋が伸びてしまう。「夕べはお留守の間にお世話になりました」(そちらの首脳会議は如何でしたか?)「ゆっくりできたか」「はい、お陰様で」(盛り上がりました?)「ライから聞いたが、今日もあちらに行くらしいが?」「はい、ちょっと気になることがありまして」(夕べのお酒は残ってないようで...ハラカルラ第23回

  • ハラカルラ 第22回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第20回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第22回適当にと言われてもコップを持ったままベッドに座れるはずもなく、ましてや勉強机にも座りがたい。ミニテーブルにコップを置きライの正面に座った。「ご自由につまんで。他にもまだある」ベッドの下からコンビニ袋を出すとひっくり返した。バラバラとチョコやお菓子の箱や袋が出てきた。「いや、いい」しっかりと夕飯を食べたのだ、腹は減っていない。それにこれから甘いココアを飲むのだ。「そぉ?」ざざっと、散らばった菓子の箱や袋をひとかためにする。「まっ、食いたくなったらどれでも食って」「うん。さんきゅ」それから無言の時間がどれだけ続いただろうか。ライがポテトチップスを食べる...ハラカルラ第22回

  • ハラカルラ 第21回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第10回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第21回ガシガシと髪を拭きながらボディバッグを手に取る。拭いていたタオルを首にかけ、ボディバッグを開けてスマホを取り出す。着信の音量はミュートにしていた。長に連れられライの家に来た途端、疲れただろうと丁度ナギが風呂から上がって来たところだからと、そのまま風呂に入るよう勧められ、スマホチェックはほぼ丸二日していない。見てみると着信ランプが点滅している。電源ボタンを押しロック画面からホーム画面に変える。ラインの着信が5となっていて電話にも着信が7となっている。「雄哉かな」電話の画面を開くと大学で同じ講義を受けていた友達からの連絡だった。留守録に数人からの打ち上...ハラカルラ第21回

  • ハラカルラ 第20回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第10回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第20回狛犬の振りをした獅子のところまで来た。さすがにライはもう笑っていなく、プラスティックのキツネ面は顔から外し、持つのが面倒臭いのだろうか頭の横に付けている。「お獅子の話は聞いた?」「うん」ライが足を止め水無瀬が獅子の台座に肘をつく。「ふーん、烏は何考えてんだろ」その疑問に答えたくはなく、光霊を入れられたということだけで判断がつくだろうとは思うが、ライはライなりに水無瀬の思いを優先に考えてくれているのかもしれない。「烏も長も獅子って言ってたけど、煉炭もライと一緒でお獅子って言ってたな」「敬愛の気持ちを込めて、ってとこかな」「敬愛?」「長から聞かなかった...ハラカルラ第20回

  • ハラカルラ 第19回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第10回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第19回阿吽といえば狛犬じゃないか。「あの、それってもしかして・・・石で出来た・・・狛、犬・・・?」「おお、たしか黒がそう言っとったではないか」「ああ、そういえば昔々に言っておったか」(あの狛犬がシシ・・・獅子。石の狛犬、あ、いや、獅子。その獅子が動、く?)そういえばと思い返す。煉炭のどちらかが飛ぶと言っていた。凄いとも、力もあって早いとも。「あ、あの、それなら見ました。見ましたけど・・・あれが動く?」「素知らぬ顔をして座っておるがな、わしらの下知が飛べばすぐに動く。それだけでは無い、ハラカルラに害を与える者が入ってこんようあそこで見張っておる」「・・・」...ハラカルラ第19回

  • ハラカルラ 第18回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第10回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第18回水無瀬がすぐに立ち上がり机周辺をチェックする。机の後ろの岩壁も押してみるが隠し扉などないようだ。「何をしておるかー、さっさと来んかー!」烏がバサバサと羽を動かし軽くホバリングをしながら嘴を大きく開けて叫んでいる。「・・・うそん」烏の先導で穴の中に入って行く。穴の入り口は屈まなければ入れなかったが、中に入って数歩歩くと腰を伸ばし立つことが出来た。ここも円柱状の作りで中に入ってすぐは直径一.五メートル弱ほどだったが、立てる所に来ると左右や足元はそのままで、上が突き抜けた形になっていた。「いいか、水の中ではゆっくりと動け、歩け。決して水をざわつかせるでな...ハラカルラ第18回

  • ハラカルラ 第17回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第10回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第17回ライが水の世界に入った。「水無瀬はどこに・・・」キツネ面を付けたライが水無瀬が居なくなっただろう方向をじっと見ると、姿が見えないことを確認し、三百六十度をぐるりと見まわすが岩という障害物が無いわけではない、簡単には見つからないようである。「走るしかないかな・・・」あまり水の中で走ることはしたくない。水の中ではゆっくりとしなければ水がおかしな動きをしてしまう。もう一度、水無瀬が居なくなっただろう方向に身体を向け凝視する。何かが動いた。「うん?水無瀬か?」姿が見えなければ走り回って探すしかないと思ったが、合っているかどうかは分からないにしろ目的先が出来...ハラカルラ第17回

  • ハラカルラ 第16回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第10回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第16回余所見をしている間に二人の位置が変わってしまっている。もうどっちがどっちか分からない。「これが盗聴器を見つけたモノ?」生き物ではなかったようだ。だがこの二人を見ていて誰が機械と発想できるだろうか。どちらかというと、クマのぬいぐるみや小さな仔犬を抱いているような姿が目に浮かぶというのに。「モノじゃない、ピーピー」(いや、どう見ても機械じゃないかよ)「モノなんて言ったらピーピーが可哀そう」どうしてか、ふと、あいつの言ったことを思い出した。『犬は物扱い』警察署で会った時にそう言っていた。犬を物扱いするのはどうかと思うが、機械は物扱いしても良いのではないの...ハラカルラ第16回

  • ハラカルラ 第15回

    『ハラカルラ』目次『ハラカルラ』第1回から第10回までの目次は以下の『ハラカルラ』リンクページからお願いいたします。『ハラカルラ』リンクページハラカルラ第15回「各門には各門の在り方がある、とな。だが朱門はそれに納得がいかなかった。矢島の何代も前から跡を継ぐ者を探しに出る度、後をつけ狙い横取りしようとした。ああ、横取りなどと言う言い方は水無瀬君に悪いな」「いいえ、大丈夫です」それくらい構わない。腹にパンチや膝まで入れられ、背中など長く痛みが残ったほどだ。横取りなどと優しい言葉では済まないくらいである。「そういうことがあって、跡を継ぐ者を探しに出る時には必ず村の者が同行していた」「どうして矢島さんも他の人達も相手に顔が知れていたんですか?」「村の者が面を着けているのを見たか?」「はい」長は見ていないだろうが...ハラカルラ第15回

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