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糖度高めなオリジナルBL小説(短篇~長篇)を扱っています。 ドイツ人広告代理店社長×イタリア人家具デザイナーが美味しいもの食べたり困難を乗り越えたりいちゃついたりする日々の物語。 #溺愛攻め #トラウマ持ち受け

受け溺愛主義かつ強火担の攻めが何が何でもハピエンにします。

あざさ
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2011/01/01

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  • ストレリチアが蕾む頃 10

    そより、と頬を撫でたのは夏の匂い。微かに潮の香りが混じるそれは、幼い頃を過ごしたイタリアの港町ラヴェンナを思い起こさせる。そこは、哀しみと寂しさを置き去りにした町。喪ってしまった日常や奪われたいくつかの未来を直視することができず、遺されたアルバムを開くこともできなかった。だが、今は違う。彼らと共に過ごせた時間は決して多くはなかったけれど。惜しみない愛情を与えられ、無条件の優しさに包まれ、幸せだった...

  • ストレリチアが蕾む頃 9

    ベッドヘッドに積まれたクッションに顔を埋めるように倒れ込んだアルフレードの髪を梳き、ハインリヒは深く息を吐き出した。それに気付いたアルフレードが埋めていた顔を上げて、微苦笑する。「ふふ、お腹いっぱい。食べ過ぎちゃったね」「あぁ。さすがは卿の行きつけの店だったな」マルタ島の伝統的な料理を出すレストランは個人が経営する小さなものだったが、地元の人々が集うその空間には柔らかな時間が流れていた。財界人や著...

  • ストレリチアが蕾む頃 8

    断片が、繋がる。「おしまい」と結ばれたはずのいくつかの物語が。舞台を変え、主人公を代え、全く違う景色を描きながら。延長線上に、新しい物語を紡ぎ出す。誰かの祈りが、誰かの願いが、織り込まれていく。昨日が、明日へと。たとえ途切れてしまったとしても、そこで終わりではないのだ。そこからまた、こうして始まる。始められる、とハインリヒは己自身とロザリオを重ねた。このロザリオが見届けてきた時間はそれこそ人間には...

  • ストレリチアが蕾む頃 7

    「みっともないところを見せたね」そう言って微苦笑するパスクァーレに促され、ハインリヒは絨毯についていた片膝を上げた。そして、場所を変えてもいいだろうかと問う彼にアルフレードと共に頷き、杖を手にソファから腰を上げた彼に続く。部屋から出ると席を外していた執事のエリゼオがこちらに戻ってくるところで、主であるパスクァーレに慌てて駆け寄って来た。それもそうだろう。長く仕えている主の瞳に涙の跡があれば誰だって...

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