永山の質問に、愛美はしばらく心の中を整理したあと、思いのたけを語る。「あの、なんて言えばいいのかわからないんですが、とにかく綺麗で魅力的で、人なんだけど人じゃ…
痩せ姫(=痩せにこだわる女性)を偏愛する立場から、摂食障害やダイエットについて書いてます。
細くなりたい女のコ全般(特に、痩せてるのにもっと痩せたいコ、摂食障害なのに痩せていたいコ)に惹かれる、ちょっと歪んだフェチとして、好きなアイドル、拒食や自殺、芸術論からダイエット情報まで、いろいろ書いてます。
「先生のお話、終わった?あの、私、エミちゃんにあやまらなきゃ」「えっ、どういうこと?」保健委員の子はひどく申し訳なさそうに切り出し、話を続けた。「エミちゃんの…
「たしかに、最近ちょっとダイエットはしてますけど、スポーツクラブに通って運動もしてますし、いたって健康的なやり方ですよ」「あのね、あなたみたいな人が痩せようと…
やっぱり、ひとりでできることって、限界があるというか、自分の限界を超えるには、チームプレーが必要なんでしょうね。明らかな団体競技はもとより、陸上のように個人競…
さっき、カクヨムで書いた記事の補足。あちらでは写真が投稿できないので、こちらに載せることにした。 そして、大崎ナナを超えた細い脚。 この人は、サンリオのキ…
「前にも聞いたけど、あなた最近、体調はどう?なんか、ますます痩せたみたいで、心配なんだけど」養護教諭の話はやはり、そういうことだった。「はい、元気です。それに…
あぁ、やっぱり。無理なダイエットはいけないとか、お母さんがいつも言ってるような話をするんだな。ただ、予想外だったのは、クラスのなかに愛美を見てきた子が何人もい…
それによると、5時間目が学年一斉に保健体育となり、男女別に授業を行なうという。ホームルームが終わると、勘のいい蘭が周囲にこう言った。「こないだのアンケート、そ…
「これはみなさんが健康な生活を送っていくうえで、大事な資料となるアンケートです。無記名ですから、正直に書いてくださいね」7月に入ってすぐ、帰りのホームルームの…
スポーツクラブに、愛美が? その話は、佐知には初耳だ。有香とは違う興味で、耳を傾けることにする。愛美はスポーツクラブの楽しさについて語ったが、「でも、運動だけ…
小学生の頃から、愛美の細さには見慣れているはずなのだが、ここ数ヶ月、佐知は違和感を覚えるようになった。中学に入ってから、細いなりにちょっとずつは成長してるかな…
有香はすぐ失礼を詫び、自己紹介をした。愛美も自己紹介を返したが、すると佐知が、「ユカが驚くのも無理ないよ。制服だとわかりにくいけど、そういう服だと、なんか………
「そんなわけないよ。私なんて、全然ダメ」実際、自信はまったくなく、芸能事務所の人たちの前に、有香をガッカリさせてしまうに決まっている。とはいえ、芸能界への興味…
それから10日ほどして、愛美の体重は27キロ前後を記録し始めた。それ以上に嬉しかったのは、体脂肪率もひとケタを示し始めたこと。ちゃんと運動をして脂肪を落として…
500ミリリットルのスポーツドリンクを半分近く飲み、11時前に帰宅した愛美。もちろん、そのまま寝てしまうつもりだったが、食卓に目をやって、唖然とした。「今日は…
Eテレの「きょうの健康」が、「思春期 心とからだの不調」という特集を組み、そのなかで「拒食症」の回も放送された。最初の放送が終わってから気づいたのだけど、あり…
その二日後の金曜は、部活が終わったあと、スポーツクラブへ直行。安くなる時間帯までロビーで待たなくてはならなかったが、家にいったん戻るより、愛美の気持ちは楽だ。…
その後もその女性はいろいろと話しかけてきて、愛美はテキトーに合わせていたが、やがて向こうが「お先に」と言って、ジャグジーを出た。その全身はやはり、なかなかのぽ…
「小児疾患と文学」(角田昭夫)という本がある。その「第二十八章 神経性食欲不振」の末尾が、こういう文章だ。 ・・・われわれ素人が到底理解できない心理状態だから…
そうこうするうち、愛美は新聞のチラシに目を留めた。「5周年記念!夏の大奉仕キャンペーン」と題されたそのチラシは近所のスポーツクラブのもの。もともと安い早朝と深…
それから数日、愛美は家でも学校でも、食事を減らそうとしてみた。でも、母親や友達に見咎められ、うまくいかない。そのうち、ショックな出来事が起きた。体育の授業で、…
時の流れは、あっという間ですね。遠い昔なのに、ちょっと前みたいな気もします。去年がデビュー40周年で、来年が没後40年。2年間しか活動してないので当然ですが、…
岡田有希子(このときはまだ、佐藤佳代)が11歳のときに描いた水彩画。死後に編まれた追悼本「愛をください」に掲載されている。描いたのは小6の4月かと推定される…
普通の女子ならともかく、学年でいちばん細い愛美がそれを言うのか、と。そこで蘭が、「たしかに、飲み物のカロリーも侮れないよね。エミはふだん、何飲んでるの?」と聞…
お久しぶりです。体重の管理、時代時代でやり方は変わっても、自分の意志だけではやはり難しいんでしょうね。指導者の𠮟咤激励だったり、ライバルの存在だったり、そんな…
それくらい、今の愛美は細いのだ。というか、痩せ願望が強いタイプの蘭から見ても、春休み明け以降の体型は痩せすぎに感じられる。それ以前は細いといっても、もともとそ…
じつは最近、愛美は家での居心地がよくない。特に母親との関係がぎくしゃくして、ストレスを感じる日々だ。きっかけというか、雲行きが怪しくなったのは春休みあたりから…
「エミ、どっちも引き受けちゃったけど、大丈夫?」ホームルームのあと、ちょっと心配そうに聞いてきたのは、蘭。9月に行なわれる学園祭で、愛美はふたつも大役を務める…
それから時々、その先輩を見かけるようになった愛美。そのたび、呼吸が苦しくなるような気分になり、頭の中がちらかった子供部屋みたいにごちゃごちゃになった。それでも…
その3年生が、高偏差値の有名私立女子中からの転校生で、2年生の約3分の1の期間、入院していたほどの拒食症であること。まだ完治していないが、通学などの負担を考慮…
あの人、いったい何キロなんだろ。身長も気になるし、体調とかも知りたい。そういえば、身体測定のあと呼び出されたなかに、あの人はいなかったっけ。いくらなんでも、一…
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永山の質問に、愛美はしばらく心の中を整理したあと、思いのたけを語る。「あの、なんて言えばいいのかわからないんですが、とにかく綺麗で魅力的で、人なんだけど人じゃ…
「あそこに飾られている写真なんですけど、女の人の写真、すごく細い人の写真がなんか気になって、どういう写真なのかなって」小さく指をさし、軽く首をかしげながら、愛…
あの先輩とどっちが細いだろう。そういえば、あの先輩、あのあと三度ほど見かけたけど、初めて見たときがいちばん細くて、ちょっとずつふっくらしてきてるんだよな。拒食…
一方、愛美はカメラマンの個人事務所兼スタジオという、昨日訪れた雑誌の編集部とはまた違う環境に緊張している。パンケーキの話は嘘でも、お腹がすいていないのはまぎれ…
「あ、はい。大丈夫です」と、愛美は答え、「朝、しっかり食べてきたので。父のマンションの近くにあるカフェのパンケーキなんですけどね、見た目もオシャレだし、ボリュ…
170センチ近くありそうな長身で、すごく細い。それこそ、このマンションみたいなモデル体型だ。自分の母親よりは若いのだろうが、中学生から見れば、かなりの大人。に…
永山さん、私に興味を持ってくれたみたいだけど、どうしてかな。その反動で、つまらない子だと思われたらどうしよう。どう振る舞えばいいか、正解がわからないから、考え…
おしゃれなカフェを見つけたのは本当だが、そのあとは嘘だ。パンケーキが有名な店らしく、サイトで見た写真も美味しそうだったけど、そんなものを食べるわけにはいかない…
「お父さん、あの体重計、どうしたの?」「あぁ、あれか。職場の歓迎会で当たったんだよ。ビンゴの景品ってやつ。一、二度、使ってみたんだけど、特に体重を計る習慣もな…
どうして、こういうものがここに?いや、浴室に体重計があること自体は不思議でもない。ただ、単身赴任の父のマンションに、それがあるとは思っていなかった愛美にとって…
その空気を感じたスタイリストが、「まあ、さすがに拒食症なんてことはないでしょうけど」と、フォローを入れた。「とはいえ、あれくらいの年代の子って不安定だし、気を…
「気になる、っていうと?」副編集長の問いに、スタイリストが答える。「爽ちゃんが細いのは完全に体質だと思うんだけど、エミちゃんの場合はそれだけじゃないような気が…
実際、目の前にいる娘も、健康そのものという感じではない。もともと細かったのが、さらに痩せたことは間違いないはずだ。自分が食べているあいだ、手持ち無沙汰にストロ…
お久しぶりです。情熱の本格化、ですね。気持ちだけでもすごいと思いますが、実際に行動へと移せているところ、尊敬します。ユニフォームも大事でしょうし、やりたいこと…
今朝の「あんぱん」。こんな台詞があった。 「空腹は人を変えてしまう」 戦地での飢えから暴走してしまう兵士たちに対し、不本意ながら食糧を提供する老婆のつぶやきだ…
父が驚いたのも無理はない。愛美は中1まで、料理はほぼ未経験。せいぜい、家庭科の調理実習くらいだったが、最近、ちょくちょくやるようになった。夏休みはその機会をも…
40分ほど前に見たときは、その大胆すぎるデザインに気後れした愛美。それが意外なほど躊躇なくそう答えられたのは、スタイリストの押しが強かったのもあるが、気持ちが…
「というわけで、今日はホントにお疲れ様。撮影のギャランティのこととか、交通費の精算についてとかは改めて連絡させてもらうね。さっき、お父さんにも話をさせてもらっ…
その後、父親と会話をしていると、副編集長が、「ちょっといいかな」その隣りには、例の男性がいる。「この人は永山さんと言って、昔からお世話になってるカメラマンさん…
「あぁ、なるほど、身長も体重も、みんながみんな、同じように変化していくわけじゃないし。爽ちゃんみたいなズレ方で成長する子は、うちのような雑誌にとってはありがた…
このシリーズについての説明は、(1)を参照されたし。 ・・・・・・ 本当に堕ちた時は能面のような顔になっているらしく、本当はいつだってにこにこしていたいのに(…
6日に告知したものの、遅れとかもいろいろあるようで、改めて、正確な状況をお知らせします。 現在、各地の書店へは配本途中とのこと。すでに並んでる店もあれば、未到…
>kanakramakidさん 朝スープ、いいですね。1食のなかでも、先に汁物でお腹を満たしておけば、食べ過ぎを防ぐことができそうです。 >るとさん たしか…
痩せ姫の美を語る際、人形のように細い、という言い方をしたりする。僕以外にも、そう言ったり書いたりしてるのを見かけるけど、その場合の「人形」ってどういうものを、…
フランソワーズ・サガンの処女作にして、代表作でもある「悲しみよこんにちは」。その序盤(第三章)に、ヒロインが亡き母の友人とかわすこんなやりとりがある。 ……私…
>るとさん お祝いの言葉、ありがとうございます。アイドル=偶像、ですから、その存在も幻想的にならざるをえないというか、本人の非日常的な美を求める傾向も強まる気…
痩せ姫本が重版されるというのもあって、古いブログ記事を見直したりしてるのだけど、アイドルと拒食というものが、自分にとって、人生かけて追うに値する二本柱なんだと…
山田優のインスタ投稿画像が、ネットをざわつかせた。彼女の場合、定期的に起きる騒動でもあるけど、インスタのコメント欄にはこんな声が。 「体重管理もモデルの仕…
なるほど、信頼心とともに警戒心も必要。その通りだと思います。すべての人間関係に当てはまることですが、痩せ姫にとって治療をめぐる問題は、生き方の根幹に関わります…
臨床心理療法家のスージー・オーバックが書いた「拒食症 女たちの誇り高い抗議と苦悩」(新曜社)。最も印象に残ってるのは、ファッションをめぐる考察だ。 それらは、…
「痩せ姫 生きづらさの果てに」(エフ=宝泉薫 KKベストセラーズ)が重版されます。紙の本については、数年前に在庫切れとなり、中古でしか入手できない状況でしたが…
>ptwさん たしかに、ありふれた言葉になってきてますね。それこそ「過食」と「食べ過ぎ」の違いなども、当事者とそれ以外の人ではズレがある気がします。 >ると…
相談サイトで、素敵なやりとりを見つけた。まず、相談してるのは中3の女の子。 「おなかぽっこりを気にしてしまい、食事制限してしまいます。そのせいで、体重がおち、…
>ptwさん この記事を書いた甲斐がありました。そこまで痩せたいという願望、たしかに病気かもしれませんが、けっして馬鹿なんかじゃないと思います。孤独からの解放…
>どんぐりこさん まさに、痩せ姫の外見は内面の体現ですし、僕はその姿を素敵だと感じてます。 >るとさん こちらこそ、コメントいつも楽しみです。今日もまた、お…
アメブロが自動的に紹介してくれる、「●年前に書いた記事」というシステム。最近「冷房消しがち~松岡はな」というものが出てきて、あれから2年かと、しみじみしつつ、…
最近、二度ちらっと触れたテレビニュースの記事。 「骨が見えるほど、うれしい」 身長155cmで体重26kg 子どもの発症増える“摂食障害” 苦しんだ女性が明か…
>るとさん こんばんは。韓国の事情には詳しくありませんが、男の子なら「王子さま病」と呼ぶみたいです。日本でいうところの「中二病」に近いのかな、という印象も持ち…
>どんぐりこさん 外見と内面は連動してますもんね。特に現代では、ダイエットや整形も身近なので、外見を変えることで内面をよりよくする、という方向性も大アリなんだ…
>分度器>物差しさん シュペルヴィエルを教えていただいたこと、感謝とともに、懐かしく思い出します。痩せ姫は僕の人生最大のテーマかつモチーフですし、同世代の方か…