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コトバの試し斬り=(どうぶつ番外物語) https://blog.goo.ne.jp/s1504

斬新な切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設17年目に入りました。

自然と共生しながら、生きてきました。 ここでは4,000字(原稿用紙10枚)程度の短い作品を発表します。 <超短編シリーズ>として、発表中のものもありますが、むかし詩を書いていたこともあり、コトバに対する思い入れは人一倍つよいとおもいます。

正宗の妖刀
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2010/09/26

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  • 芭蕉の名句㊳ 『嵐山』

    「六月や峰に雲置く嵐山」この句は芭蕉が京都に滞在した晩年の作品である。解説では、嵯峨の落柿舎で句会を催した時に詠んだ。嵐山は京都随一の名所で日本各地から観光客が訪れる。賑わいは今とあまり変わりなかったのだろう。「峰に雲置く嵐山」の情景は陰暦6月〈現在の8月ごろ〉のうだるような暑さを感じさせる。芭蕉は実際に入道雲を目にしたのかもしれないが、嵐山に合わせた表現かもしれない。席亭に招待を受け多くの門人と連句を連ねて大いに楽しんだことだろう。しかし、この句が亡くなる4か月前・・となると、いろいろのことを想像してしまう。「おくの細道」の旅の疲れが出たのだろうか。紙子一枚での野宿が体を痛めつけたのではないか。覚悟のうえの冬越しの長旅〈おくの細道〉がいかにありがたいものか改めて感慨を覚える。芭蕉の名句㊳『嵐山』

  • ポエム415 『蝉』

    蝉か禅か関係なさそうでおおありだ六月のセミもう鳴いている真夏日が続いて這い出した禅の修行も長かった樹の根元で十数年仲間も競って樹に止まるミンミンミンジージージー網をかぶせられても泰然自若蝉は禅者だ夏の一大イベントオーシン尽く尽くポエム415『蝉』

  • 芭蕉の名句㊲ 『ひょろひょろと尚露けしや』

    「ひょろひょろと尚露けしや女郎花」この句は「更科紀行」から二句めの選抜である。芭蕉が美穂から木曽街道を通って江戸まで旅した45歳の紀行文で、「野ざらし紀行」〈40歳〉から5年を経て徐々に「蕉風」を確立しつつあった頃の痕跡が残っている。なにがなし女性の風情を「ひょろひょろと」と表現したあたり、色気と軽みが同居していて魅力的だ。野ざらし紀行・鹿島紀行・笈の小文・更科紀行など芭蕉の名句㊲『ひょろひょろと尚露けしや』

  • 新企画『ととのいました』 35

    〇「今年の梅雨」とかけて「もりそば」とときますそのこころは「一方はカラ梅雨、そばつゆはカラになりやすい」でしょう〇「都議選」とかけて「カトリーヌ・ドヌーブ」とときますそのこころは「与党〈自民・公明〉議席減、ドヌーブの主演映画も「引き潮」です新企画『ととのいました』35

  • 俳句川柳22 『空梅雨』

    〇かき氷イチゴがいいと子がねだる〇熊谷の出番はまだだ猛暑録〇滝行は行水程度梅雨日照り〇打ち水は浴衣のための行事かな〇梅雨晴れ間つかの間野菜値下がりし〇今のうちに野菜食いだめできたらね〈主婦〉〇この先の猛暑こわいと青果店〇山火事〈カリフォルニア州〉は富裕層をも容赦せず〇環境破壊に怖いグレタの目が光る〇石炭にヨイショトランプに環境税俳句川柳22『空梅雨』

  • ポエム414 『民主主義はじれったい』

    ヒョのつく県のサのつく人がワイドショーに登場して幾久しい最初は視察のついでのオネダリや職員への強要・パワハラが主役だったがだんだん主役が変わってきた不信任やら百条委員会の告発の末に再選挙再当選ときたからサのつく人が超強気選挙違反の疑惑もいつの間にかコン去るタント近頃では知の巨人=立花隆に似た名前の人が飛び入りしすったもんだと大騒ぎ告発され役のサの付く人が告発したりどうも民主主義はややこしいこのモヤモヤ感を一掃する格言があった天網恢恢疎にして漏らさず〈てんもうかいかいそにしてもらさず〉天は広く何一つさえぎるものがないように見えるが神様が張った網はまばらのようでいて決してウソや悪事を見逃すことはない壊れかけた多数決や民主主義に喝〈かつ〉を入れるのは神様の言葉しかないイラつかないで待ちましょうヒョのつく県の人も...ポエム414『民主主義はじれったい』

  • 芭蕉の名句㊱ 『はかなき夢を夏の月』

    「蛸壺やはかなき夢を夏の月」この句は「笈の小文」からの選定で元禄元年に行った芭蕉の小紀行文には若さというか色気が感じられる。わび・さびに慣れた目にはこの句をはじめとする諸作が眩しく映る。とくに蛸壺の句が好きだ。現代の文芸作品と比べても優れている。芭蕉は若い時も老境になっても色あせない。才能が頭抜けている。6月18日、明け方になっても蒸し暑い。ぼくはこれから眠るから蛸と一緒に「はかなき夢」でも見よう。芭蕉の名句㊱『はかなき夢を夏の月』

  • ポエム413 『月の裏側では』

    月の裏側はわからないことばかりだ何年か前に中国がロケットを着地させたらしいがその後の様子は皆目わからないもしかしたすでに基地を作っていて秘密の地下壕に宇宙飛行士が住んでいるかもしれない太陽風や隕石に耐えながら暗闇の生活に慣れる訓練も月は地球を回る公転と自転の関係で地球の人にいつも良い顔を見せている三日月から満月まで風流の極みを提供して月にはかつて水が存在したらしい井戸掘りしなくても光さえあればプラントの中で野菜を栽培することもできるなのになんで月の裏側にこだわるのか月面裏側の地下シェルターの奥深くに会議室を設け核戦争後の地球支配を協議するつもりか1959年に初めて月の裏側を見たルナ3号も地球は青かったのボストーク1号もソ連だった習近平さんウラジーミル・プーチンさん仲良くしましょポエム413『月の裏側では』

  • 芭蕉の名句㉟ 『野を横に馬牽きむけよ・・』

    「野を横に馬牽きむけよほととぎす」この句は「おくの細道」に載っている。この句が読まれた場所は、宇都宮から日光街道と分岐する奥州街道の拓けた場所らしい。〈白河の関へ向かう直前の作〉野の端っこからホトトギスの鳴き声が聞こえてきたので、すかさず芭蕉が反応した即興の名句である。絶えず句作のことに留意している芭蕉ならではの馬子への命令「馬牽き向けよ」に切迫感を感じないだろうか。今この瞬間を逃したらホトトギスはどこかへ行ってしまう。忍者まがいの健脚で知られる芭蕉がたまには馬に乗ることもあったのかと思う一方、江戸時代初期には馬子という職業が定着してとも考えられる。もともと伊賀の武士出身の芭蕉に職業意識はあるまいが、とっさの言葉に馬子への優位が覗かれる。いろんな面白さを含んだ名句として取り上げた。芭蕉の名句㉟『野を横に馬牽きむけよ・・』

  • 俳句川柳21 『コメ騒動余波』

    〇古・古・古米ニワトリ啄みコケッコー〈結構〉*立憲民主の原口さんが「くず米〈家畜用〉」と呼んだ備蓄米です。〇六方を踏んで「どうだ」と進次郎*JA・全中〈農協〉を相手に富樫〈総理・農水省〉承知の勧進帳俳句川柳21『コメ騒動余波』

  • 新企画『ととのいました』34

    〇「退院のとき禁酒を申し渡された肝臓病患者」とかけて「看護婦なんぞに命より大事なものがあるのがわかるめえ、と帰りしなに蕎麦屋で祝杯をあげるオッサン」とときますそのこころは「おれの辞書には婦も屋も酒もちゃんと載っている、サ別用語じゃありません」*謎かけ問答変則版新企画『ととのいました』34

  • 紙上大喜利91 『じじいの時事ばなし』

    〇「長嶋茂雄が死んだな」「89歳というのはミスターらしいですね」〇「どのテレビ局も特集を組んで悼んでいるな」「エピソード満載の人ですから材料に事欠きませんね」〇「ジャイアンツでの活躍と慌て者のイメージが目立つ人だった・・」「そのギャップが愛されましたね」〇「やっぱり白鵬が相撲界を去ったな」「ご隠居の言った通りでした」〇「辞めさせられた白鵬の反撃で相撲協会もおちおち眠れないか」「何を言われても沈黙を押し通すらしいですよ」紙上大喜利91『じじいの時事ばなし』

  • 芭蕉の名句㉞ 『姨ひとりなく月の友』

    栃木県の白河の関は奥の細道の入り口とあって芭蕉は待ち構えていた門人たちの大歓迎を受けた。そのため、かなりの期間黒羽町に滞在したと記されている。ある解説によれば「白河の関は東北の玄関口とされ、芭蕉は古歌や故事を偲ぶのに夢中で句を詠む余裕がなかったとされています。一カ所一句の原則は後に紀行文「おくの細道」を編纂する際に確立したものである。立ち寄らなかった場所でも俳句を載せて紀行文の体裁を整えた。『田一枚植えて立ち去る柳かな」尊敬する西行の五百年祭を記念する「遊行柳」などには実際に足を延ばしたが、門人のいない場所では連歌や連句を巻くこともできず早々に通過したことは前にも記した。「俤(おもかげ)や姨ひとりなく月の友」数年前の中秋9月10日、千曲市八幡の長楽寺で、松尾芭蕉の没後を偲ぶ会が催された。この句は「亡き母の...芭蕉の名句㉞『姨ひとりなく月の友』

  • 時代変われば主役も変わる『月形半平太もどき』

    〇新国劇のヒーローは月形半平太「春雨じゃ濡れて行こう」〇深刻劇に登場は斎藤兵庫の輔「責められても蛙の面にしょんべん」〇魔手・訴え返しで職員を告発「立花孝志さんに立ち話以上の秘密を洩らした」時代変われば主役も変わる『月形半平太もどき』

  • ポエム412 『塩にぎり』

    お土産にもらった魚沼産こしひかりの塩にぎり舌が感じるほんのり甘いコメの味ふるさとの川に戻った鮭が嗅ぎ取る匂いのように新潟の味が鼻腔をくすぐるうまいうまいよう何も足さない何も引かない思わずコピーライターの顔が浮かぶほど完璧な商品魚沼産こしひかりの味は三日過ぎてもまだ舌に残っているポエム412『塩にぎり』

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