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  • 腰痛に関する最近の筆者の考え ver.1.1

    何といても腰痛で来院する患者は非常に多い。針灸治療も手慣れた感じで行うことになるが、今更ではあるが新たな発見があるので、昨今の知見を総括してみたい。1.背部一行の圧痛好発部位第1胸椎以下の背部一行(棘突起外方3~5分外方)の圧痛を触診すると、胸椎全域と胸椎と腰椎の接合部、および腰椎と仙椎接合部に圧痛が出現することが多いことに気づく。2.胸椎間は回旋可動性、腰椎は前後屈可動性椎間関節の関節刻面の傾斜により脊柱の運動方向が決定される。胸椎は左右の回旋運動(上体を後にひねる動作)が可能である反面、屈伸運動(上体の前かがみや上体反らし動作)ができないので、上体回旋運動による力学的ストレスが胸椎部の椎間関節に加わることで、椎間関節性変化を生ずるのであろう。上体の激しい回旋時、Th12胸椎は左右に動くが、その下にある...腰痛に関する最近の筆者の考えver.1.1

  • 三叉神経第Ⅲ枝関連の顔面骨孔への刺針 

    1.三叉神経第3枝の神経走行三叉神経第3枝(=下顎神経)の機能は、卵円孔を通った後、運動枝と知覚枝に大別できる。運動枝は頭蓋外に出て咀嚼筋(咬筋、内側・外側翼突筋、側頭筋)に分布する。知覚枝は、耳介側頭神経、下歯槽神経、舌神経、オトガイ(=頤)神経など下顎や舌付近に分布する。2.下歯槽神経1)解剖下顎骨内を走り、下顎の粘膜、歯髄、歯根の知覚をつかさどった後、オトガイ孔より皮下に現れ、オトガイ神経となる。2)下歯槽神経刺針<裏頬車刺針>下歯槽膿神経は下顎孔から骨トンネル内に入り、オトガイ孔から下顎骨の表に出てくる。下歯槽膿神経この骨トンネル走行中に下歯痛に知覚枝を送っているので、下歯痛の原因となる。卵円孔を出た下歯槽神経は、下顎骨内側の下顎孔から下顎管トンネル中を走行し、オトガイ孔から骨外の出て下顎から下唇...三叉神経第Ⅲ枝関連の顔面骨孔への刺針 

  • 三叉神経第Ⅰ枝・Ⅱ枝関連の顔面骨孔への刺針

    A.三叉神経第Ⅰ枝1.三叉神経第1枝の神経走行と骨孔三叉神経第1枝(=眼神経)の主要枝は眼窩裂孔を通って眼窩に入り、前頭神経として走行し、主要枝は眼窩上切痕(=魚腰穴)から眼窩上神経として前頭部~登頂にかけての皮膚に分布する。また前頭神経は、滑車上神経の分岐し、攅竹穴あたりから前頭正中の皮膚も分布する。2.攅竹(膀)取穴:眉毛内端。眼窩上切痕から滑車上神経が現れる部。深刺時の解剖:内眼角(睛明)から眼窩内刺針として深刺すると、針先は上眼窩裂に至る。上眼窩裂は、眼球運動をつかさどる3つの脳神経(動眼・滑車・滑車・外転神経)が出る孔である。そのすぐ上には視神孔がある。視神経孔は視神経管が通り、視神経は視覚をつかさどる。臨床関連:針痛に過敏すぎる患者に対し、代田文誌は本来の治療に先立ち、攅竹に単刺し、針に対する...三叉神経第Ⅰ枝・Ⅱ枝関連の顔面骨孔への刺針

  • 太陽穴の局所解剖と瀉血意義 ver.1.2

    1.頭痛薬「乙女桜」の話伝統的に、コメカミの具合が悪いと頭痛になると考えられたようである。かつて我が国では頭痛の民間治療として、コメカミに米粒やすりつぶした梅干をテープで貼り付けたりしていた。これにヒントを得て、明治時代末期には、コメカミに頭痛膏「乙女桜」(サロンパスを小さくしたようなプラスター剤)を貼ったりもしていた。昭和の時代、おばあさんが貼っているのをたまに見かけたものだ。現代でも同様の貼薬である「点温膏」や「おきゅう膏」が市販されている。※上は町の電気屋のおばさん役のタレント。電球を買いに来た客に電球を売る前、電球が切れていないか、店のソケットに入れて、本当に光ることを確かめた後に客に手渡した。その時のやりとりをCMにしたもの。当時の電球は輸送途中のショックでフィラメントが断線することがよくあった...太陽穴の局所解剖と瀉血意義ver.1.2

  • バネ指手術の体験 ver.1.1

    1.術前の経過2年程前から、理由なく起床直後に左母指のバネ現象が生ずるようになった。ただし基礎疾患として7年前頃から糖尿病があった。脱力時には痛みはないが、母指の曲げ伸ばするために、カクンカクンとして母指が動かしづらいので、絆創膏を母指IP関節に巻いてIP関節の動きを制限して過ごした。やがてバネ現象は自然消失したが、今度は母指IP関節が完全伸展できなくなった。母指の屈伸動作を行うと、母指MP関節掌側横紋の示指寄りに鈍痛が残るようになった。すなわち第3期のバネ指状態になった。母指の完全伸展ができないことは我慢ができても、母指球の鈍痛には我慢ができなかった。この鈍痛は湿布しても効果なかった。痛みに我慢できなかったので、これまで整形外来に2度行き、腱鞘内への鎮痛剤注射を行う処置をうけた。注射直後は効果を実感しな...バネ指手術の体験ver.1.1

  • 下歯痛の針灸治療 ver.1.2

    1.針灸適応となる歯痛歯の激痛に対して、針灸で止痛させることは難しい。しかし関連痛による歯痛(放散性歯痛を含む)による歯痛は効果がある。歯肉痛にも効果がみられる。上歯痛・下歯痛それぞれ2回に分けて考えてみる。2.下歯痛の治療歯痛の鍼灸治療で、筆者が参考にしているのは、柳谷素霊著「秘法一本鍼伝書」であり、また木下晴都創案の傍神経刺である。今日で入手できる歯痛の傍神経刺の載っている成書として「最新鍼灸治療学」がある。1)頬車水平刺(柳谷素霊著「秘法一本針伝書」)①体位:上歯痛の場合と同じ。但し上歯と下歯とのあいだに手拭いをまるめて噛ませるようにする。こうすれば穴が益々明かとなる。②取穴:下顎骨隅を指でナデ上げるようにする。初めは軽く、除々に強くなでると骨の欠け目がある。上にゴリゴリした筋肉様のものがある。この...下歯痛の針灸治療ver.1.2

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現代医学的鍼灸治療
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