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セントの最新映画・小演劇120本 https://blog.goo.ne.jp/signnoot

映画館で新作をランダムに見ています。小演劇も好きですよ。

プロフィール 性別   男性 自己紹介 休みは大体映画館かその近くを闊歩しています。自然と繁華街というところを歩くことになります。心は大自然にあこがれながら、結局便利さに負けているような気もします。

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2010/01/07

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  • ぷちっとWOW!!誠の証明(作・関下怜 演出・上田一軒) at聖天通劇場 80点

    これは面白い!ある少女の自殺未遂から教師たち、母親がお互いを責めたり、そして自ら解決に向かうテーゼを発想するまでのいきさつがユニークで爽快だ。舞台劇となっている「12人の怒れる男」に展開が似ているので、とても見ごたえがある。どんでん返しというわけでもないが、真相を発見するに至り、登場人物、そして観客が納得して劇を後にするという展開は舞台冥利に尽きる設定なのである。劇場は新たにできた福島の小さな小屋。50人ぐらいしか入れないが、これが一体感を生み、新たな豊穣感さえ生み出した。ぷちっとWOW!!誠の証明(作・関下怜演出・上田一軒)at聖天通劇場80点

  • 天気の子 (2019/日) (新海誠) 80点

    大胆な着想と愛をはぐくむ強さに心地よい息吹を感じる。たまにこんなにストレートな愛を感じるのもいいではないか。日本の警察があんなに間抜けとも思えないが、でもあれがないと天に突き抜けられないから許す。前半の生きづらさといい、新海誠は現代人の目を持っている。それだけで十分だ。天気の子(2019/日)(新海誠)80点

  • 落下の解剖学 (2023/仏) (ジュスティーヌ・トリエ) 80点

    話題作で、即劇場へ。メジャー映画館にかかってはいるが、小さな館内に押し込められ、ふむふむ映画通らしき風貌の人たちがわんさいる。冒頭の夫の部屋でガンガン鳴らす音楽がめちゃセンスが悪い曲で、もう完全に私には暴挙の挑戦です。これじゃあ、あのインタビュアーどころか、映画ファンも席を立ちたくなる。その音楽暴力がなくなると、ふむふむなるほど面白い設定で、ミステリー的にはどうかとは思うが、謎解きが控えており、むんむん見せつける。でもなあ、これはベルイマンの「ある結婚の風景」の現代版ですな。体裁は裁判劇で、あっと驚くどんでん返しが控えているとも思ったが、どう考えても有罪にならない夫婦の葛藤を第三者に生中継で見せて何の意味があろうというもの。これでは若い人には結婚観にブレーキがかかり、もう人生半ばのお二人にはふむふむ感が漂...落下の解剖学(2023/仏)(ジュスティーヌ・トリエ)80点

  • ピッコロ劇団「ロボット‐RUR‐」(作・カレル・チャペック 演出・高橋正徳) at県立芸術文化センター 85点

    久々に大きな劇場へ。そして題名からはうかがい知れぬ秀作劇を見る。今、世界で使用されているロボットという名のもとになった劇である。チラシもコミカルで分かりやすい劇かなと思っていた。実際分かりやすかった。シンプルなテーマである。ロボットとは何か、すなわち自分とは何か、人間とは何か?が、見ていて自分の脳裏を駆け巡る。もうぐんぐん掘り下げてくるような哲学っぽい重鎮が目の前に垂れ下がる。ストーリーは単純で、仕事を楽にしようと労働力を補強するする為にどんどんロボットを増産する。敢えて、心をロボットに埋め込まなかった人間たちが、そのロボットに逆に反乱され息絶えてゆく、、。そしてそのロボットの中から、、。もうこの世は人間も絶え、ロボットも絶え、どうなるのか、と思ったが、素晴らしい前向きのラストが用意されていた。原作はこん...ピッコロ劇団「ロボット‐RUR‐」(作・カレル・チャペック演出・高橋正徳)at県立芸術文化センター85点

  • ポータブル・シアター「プレゼント・ラフター」(作・ノエル・カワード 演出・枡井智英) 於ABCホール 80点

    関西では珍しい翻訳物コメディ。登場人物も多く、女優はみな美しく、衣装も凝っていて、見て楽しいまさに本格のイギリス演劇の粋をなしている。これが休憩を挟んで3時間。贅沢な時間である。長丁場感はまったくないほど、話が次へ次へと追いかけてくる。こんな楽しい艶笑喜劇は日本ではあまり上演しなかった気もする。日本とイギリスでは男女間、特に夫婦の絆感はかなり温度差があるのだろうが、さらりと仕上げているので劇としての高揚感が強い。俳優陣はこの長いセリフ、合間のあうんの呼吸をうまく演じていた。特に女優さんたちが皆驚くほどきれいで映えている。要のところを秘書役の山本がしっかり受け止める。ジョアンナのぞっとするほどの艶めかしさ。別居中の妻中井の凛とした美しさ。この演劇は女優を見る劇なのだろうか、、。アッと気づくと3時間が過ぎる。...ポータブル・シアター「プレゼント・ラフター」(作・ノエル・カワード演出・枡井智英)於ABCホール80点

  • 夜明けまでバス停で (2022/日)(高橋伴明) 80点

    高橋にしては平明な映画作りにびっくり。でもその平明さがゆえに、社会の底辺に棲む市井の人間たちの生き方が生々しくまぶしく浮かぶ。板谷がバクダンと意気投合するまでの過程は秀逸。一瞬の夢。でも元バクダン魔はもはや機能せず、夢破れしのノスタルジー男に変貌していた。板谷は人間の原点に戻り、今まで一度も社会に逆らわなかったことを改め、本来すべきことを目指そうとするラストに突入。爽快である、。一方、普通の人々がコロナ社会、すなわち社会の底がすとんと抜けるかのように、二度と這い上がれない現代の社会構造に正直おののきもする。家にすっこみ、テレビ等で映画の公園シーンも何度も見てきたのに、見て見ぬふりをしていた自分自身にはいこびる恥辱感。その自分を責めながら、ラスト、板谷の強いまなざしに共感を感じるとともに、自分が忘れていた若...夜明けまでバス停で(2022/日)(高橋伴明)80点

  • ばぶれるりぐる「川にはとうぜんはしがある(作・演出 竹田モモコ) 於indepenndennt 2nd 80点

    舞台は左右に土間の設定。左側は1段、右側の方が2段で高さの違いがある。土間をつなぐものはないが、スニーカーやらすのこで渡ることができる。題名といい、もうこの演劇のテーマはすぐに見えてくる。村社会での出来事の積み重ね。都会から帰ってきた次女(といっても随分大人)。長女と娘、入り婿でおとなしくさせられている夫、闖入青年の話である。日常の積み重ねのような展開が続くが、どこの家庭でも起こっていることが再現される。母親と娘、姉妹この関係が執拗に描かれるが、不思議とこの演劇では男の香りが無風である。作者が女性だからか、かなりウェットな繊細なセリフが飛び交う。娘がフィリピンのコールセンターに働きに行くというところで、はっととこれは寓話なんだと気づく。そうすると全体の構成も明確にわかってくる。いい芝居だね。観客はそれぞれ...ばぶれるりぐる「川にはとうぜんはしがある(作・演出竹田モモコ)於indepenndennt2nd80点

  • 対峙 (2021/米)(フラン・クランツ) 80点

    加害者と被害者、その双方の両親がある教会の仲立ちで対峙する。せめぎあうそして心の安定へと経る過程をどっぷり四つ、4人の重厚な演技で見せつける室内劇。昔こんな映画をどこかで見たような記憶もあるが、、、。途中これではどうしようもないなあと思いつつ、もつれ、崩れ、そして静謐が訪れる終盤になって急に、被害者の母親のつぶやき。「このままでは自分の息子の存在を忘れてしまいそう、あなたたちを赦す、あなたたちの息子を赦す」のセリフ。気高く、シンプルだ。感動の極致とはこのこと。対峙(2021/米)(フラン・クランツ)80点

  • 群山 (2018/韓国)(チャン・リュル) 80点

    お気に入り、チャン・リュル作品です。映像で生きていることの意味を辛口の湿度で綴ってゆくという文体が好きで、またその感覚的な静謐感も好きです。さて、本作は僕の知らない町、群山をふと尋ねる二人の男女の話です。群山の案内図を前に何かしら漂流感を見せる二人のたたずまいがもう素敵です。そこからはもう映像でどんどん見せてくるタッチの応酬。日本という統治国家だった時代にさかのぼろうとするリュルの鮮明な意思が見えますね。朝鮮族の歴史も見えてくる。そう、歴史を見ない人間は人生を知らないまま過ぎ去るなんてこと言ってましたが、その通りだと思います。意外と今回は、結構ホン・サンスふうの展開で、とても楽しめました。やはりこういうグダグダ感は今や、韓国でしか出来得ないのでしょうか、ね、、。まだ見ていない作品が多いので、これからも楽し...群山(2018/韓国)(チャン・リュル)80点

  • TAR/ター (2022/米)(トッド・フィールド) 80点

    ターの発する言葉の翻訳が男言葉なのがまず気になったが、英語でもそういうニュアンスがあるのだろうか。この映画の違和感ははまずそこから始まる。設定が今までの映画ではなかった華やかなクラシック界の裏の世界である。冒頭から高尚なクラシックのお話がターと司会者との公開討論で語られる。私も結構クラシック好きだが、それでもかなりの高度で語られているのが分かる。それは通常の人はもういい加減にしてと言わんばかりの内容の濃さである。世界的音楽学校の秀才学生とのバトルも続いて描かれる。学生の馬鹿さ加減も極めて面白いが、しかし彼女の高度な芸術性と人間的嫌みが痛烈に伝わる部分でもある。そんな緊張感もターの日常に入ると、ことあるごとに同性の女性に性をターゲットにしている本能も見せつけている。彼女は家族を持っていて、家ではパパである。...TAR/ター(2022/米)(トッド・フィールド)80点

  • 瞳をとじて (2023/スペイン)(ビクトル・エリセ) 80点

    あの『みつばちのささやき』のビクトル・エリセの新作が31年ぶりに戻って来た。こんなことってあるだろうか、、。早速、映画館にお出ましだ。冒頭の「悲しみの王」の館。一人の男が館主に出向かれて娘の捜索を頼まれるシーン。もうそれは緊密感もさることながら、出色のエリセ感覚ほとばしる絵巻物のよう。こんもシーンだけでこの映画を見た甲斐があるというもの。この作品、31年ぶりということに意味があるようです。映画も20年間突如失踪した男優を追い求め続ける映画監督。そしてそこに自分自身の人生を想うゆったりとした時のかなたを放浪する波間。二人が愛した女、男優の娘、そして未完成の「悲しみの王」の娘が映像にクローズアップされる。それはエリセの過去作品をたどる旅でもあった。繰り返し出現するアナの名前に、我々観客は「みつばちのささやき」...瞳をとじて(2023/スペイン)(ビクトル・エリセ)80点

  • 密室狂乱時代の殺人 絶海の孤島と七つのトリック (2022 宝島社宝島社文庫) (鴨崎 暖炉) 80点

    文庫本とはいえ、500ページ近くになる長丁場。ありとあらゆる最新の密室トリックが現れる。そりゃあ面白いわけないと言ったら嘘になる。よく、これだけ考えられるなあと思われるほど、もう現代では密室物のネタ切れといわれているのが嘘のよう。読者と一緒に楽しませてくれる。まあ、こうこういう種のものは楽しむことが一番だ。どんどん人が死んでゆくので、新犯人は限られてくるが、その方面についてはかなりあっけらかんとしていて、通常のどんでん返しはない。そこまで書き尽くせないのだろう、でもとにかく500ページ近くミステリーをとことん楽しめた。ほめるのが当然だと思う。いろんな密室トリックが出現するが、現実感はそれほどない。それがまた面白いのだ。密室狂乱時代の殺人絶海の孤島と七つのトリック(2022宝島社宝島社文庫)(鴨崎暖炉)80点

  • ノッティングヒルの洋菓子店 (2020/英) (エリザ・シュローダー) 70点

    交際中の彼女と食事前に見る映画ですね。画面には見てるだけで楽しいおいしそうなお菓子がどっさり出てきます。もうそれだけで幸せになれそうと思ってしまうデート映画です。まず、この話の核になる女性の自転車爽快シーンから始まり、あれよという間に彼女の死が告げられる。残された4人が一堂集まってくる物語です。この出だしは面白いが、あとはスムーズに時は流れ、みんなハッピーになってゆくすこぶる現状満喫する映画です。たまにはこういう映画もいいかも、。。ノッティングヒルの洋菓子店(2020/英)(エリザ・シュローダー)70点

  • みじかくも美しく燃え (1967/スウェーデン) (ボー・ヴィデルベリ) 85点

    耽溺的な美しさをゾクゾクとみる喜び。男と女の生の美しさ。ロングショットからの冒頭の草の萌ゆる色合いの見事さ。モーツアルトのたゆとう死のような白眉の高まり。人間は一つの到達点を見極めるとその先は光のみ、、。この作品の延長がヴァルダの「幸福」の、あのけだるい映像にたどり着いたのは言うまでもない、とは今のところ私だけの指摘だが、、。55年前でこの映像の筆舌出来ぬ美しさはたとえようもなく、衝撃的だ。みじかくも美しく燃え(1967/スウェーデン)(ボー・ヴィデルベリ)85点

  • 舞台芸術専攻35期 舞台芸術特別実習Ⅰ『オイディプスとコンプレックス』(監修 盛加代子) 於近大D館 75点

    ソフォクレスの有名劇「オイディプス王」の断片を紡ぎながら、交互に現代若者の生態を描くという大胆な演劇であるが、通常の演劇からかなり遊離しているので、吾輩のようなお年寄りにはついていけず、かなり苦労しましたぞや。2時間、38名もの役者が出演する。場面は10を超えるが、それでも若者たちの熱気は観客に十分伝わってくる。彼らの、彼らの言葉で考えた演劇。それは第三者からはわからぬ言うに言われる思いがあるのだろう。出口を出ると、出演者全員の彼らの明るい解放感が僕にも伝わってきた。若さって素晴らしい!舞台芸術専攻35期舞台芸術特別実習Ⅰ『オイディプスとコンプレックス』(監修盛加代子)於近大D館75点

  • 丘の上の本屋さん(2021 クラウディオクラウディオ・ロッシ・マッシミ) 75点

    本好きの人のための、人が大好きな人のための、真実を探してやまない人のための、いつまでも自分探しの没頭している人のための、愛すべき映画だと思います。あまりにフラットに描き過ぎているので、映画的盛り上がりにはいまいちだが、敢えてそうすることによって誰をもこの映画に参加できるよう、この映画の本質をつかみ取れるようににしている気もします。たまにはこんな素朴な映画もあっていいですなあ、、。いい時間帯でした。丘の上の本屋さん(2021クラウディオクラウディオ・ロッシ・マッシミ)75点

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