何かどこかで見たような、どこにでもあるようなストーリーです。海の近くの飲食店。大きなやかんが目に引く。お茶をそのやかんから汲み入れる。懐かしい昭和ぬ風景なのだろう、そこにリゾート開発がらみで立ち退きを迫る市役所職員たちが現れる、、。それほどの事件が起こるわけでもなく、家族たちは波の音が引くように時間を取り戻してゆく。人情劇といえばそうなのだが、起伏が少ないように思った。彼らの思いは波の奥にある海底のように深かったのだろうか、、。それとも、過去の時をめぐる時間に惑わされたのだろうか、、、。劇は静かに終わる。ぷちっとWOW!!「波の声が聞こえて」(作•関下玲演出•上田一軒)at聖天通劇場70点