chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
セントの最新映画・小演劇120本 https://blog.goo.ne.jp/signnoot

映画館で新作をランダムに見ています。小演劇も好きですよ。

プロフィール 性別   男性 自己紹介 休みは大体映画館かその近くを闊歩しています。自然と繁華街というところを歩くことになります。心は大自然にあこがれながら、結局便利さに負けているような気もします。

その他ブログ

※ランキングに参加していません

セント
フォロー
住所
大阪府
出身
大阪府
ブログ村参加

2010/01/07

arrow_drop_down
  • カラオケ行こ! (2023/日)(山下敦弘) 80点

    依然として何の前知識もないまま見た映画だったが、途中で山下の映画ではなかろうか、と思って見ていた。最後のエンドロールまで分からなかったが、見事的中し、ご満悦。山下の初期の映画群を感じ取れて、心躍る。あのふんわり柔らかモードがとてもいい。人生、こんな風でもいいよな。カラオケ行こ!(2023/日)(山下敦弘)80点

  • 愛にイナズマ (2023/日)(石井裕也) 85点

    最近めずらしい僕らが思っている沸々の想いをセリフに託している何気ないシーンの連続感がいい。このいわば本音感はただ事ではない。、、と思います。けれどもストーリーにならない掛け合いセリフ集合では、映画として成り立たないとでも告げたプロデューサーがいたのかどうか知らないが(映画の冒頭の方のシーンに関連付けしています)、父親が出没してからやたら、劇映画風になってしまいます。それはそれで見せ所だし、泣きどころなのだけれども、普通の映画に成り下がってしまっているきらいもあります。まあ、ワイドと四角のスクリーンの対比はとても分かりやすかったし、面白かったが、やはり全編的に弱者の心情$本音がストレートに溢れていて、一瞬女優松岡茉優を人間松岡茉優と見間違うぐらい、僕はとても共感してしまう。大好きな映画です。愛にイナズマ(2023/日)(石井裕也)85点

  • MICHInoX『黄金黎明伝 TSUNEKIYO X The Golden Dawn』(作・演出 本田椋) 於 in→dependent theatre 2nd 80点

    まさに平安後期武士の始まりといった時代。しかも所は東北平泉。藤原氏の前時代、いわゆる歴史でいうところの「前九年の役」あたりを題材にしているので、歴史的にはわかりづらい。でもそれほど真面目に鑑賞しなくてもいいように面白く娯楽的に作っているので、十分楽しめる代物だ。なんといっても全員が、体を張ったかのような熱演。体から汗の息吹が見えんばかりの立ち回り。もう圧倒されますね。ただテーマからはいまの東北、仙台でもいいが、彼らの遠吠えが、ちと聞こえづらかったような気もしました。おそらく現代に通じる東北の声を彼らは伝えたかったはずだと認識しましたから。MICHInoX『黄金黎明伝TSUNEKIYOXTheGoldenDawn』(作・演出本田椋)於in→dependenttheatre2nd80点

  • THE ROB CARLTON「THE STUBBORNS」(作・演出 村角太洋) 於ABCホール 80点

    緻密な計算の元に作成されたかのようなコメディであります。セリフが軽快でしかも考え尽かされているので、正直一つ一つしっかりと聞いていないとこの面白さはわからない。聞き逃すと次についていけないかのような何かがあります。それでいて、十分爆笑ものなのだから、この脚本づくりは僕らの恐らく想像できない苦労があるのだと思います。日本ではこういう劇団はありそうであまりないかなあ、、。アメリカではこういうのは多いような気がするけど、、。それだけ上質なんだろうなあ、実力劇団です。あっという間の80分、そのうちどれがどれなのか、最後の方では観客たち全員混乱していたのではなかろうか、、。作者の意図に嵌ったかのようでもある。秀作コメディです。THEROBCARLTON「THESTUBBORNS」(作・演出村角太洋)於ABCホール80点

  • 人間の境界 (2023/ポーランド=仏=チェコ=ベルギー)(アニェシュカ・ホランド) 80点

    人間として、人間であるならば、人間としての心があるならば、そして我々が人間でありたいと思うのであるならば、見なければならない映画である。いつもニュースに甘んじて深く考えなかった自分自身をとても恥ずかしく思う。映画としてももちろん優れているが、この作品を制作したホランドに強い人間性を感ず。人間の境界(2023/ポーランド=仏=チェコ=ベルギー)(アニェシュカ・ホランド)80点

  • 雷龍楼の殺人(新名 智 著)(KADOKAWA 2024) 80点

    かなりの物議を起こしたミステリーですが、でもこういうのは初めてで、このトリックはやはり鮮やかというしかないのではと思います。なぜかというと、しっかり僕が作者に嵌められたわけですから、、。文章も読みやすく、設定も(気づいていなければ)斬新。まあ、読後感からすると、それはないわなあ、という気も少しだけするが、あっと驚かせてくれたのだから、ミステリーとして僕は買います。出版されたものでこういうものは初めてではないでしょうか、、?えっそうでもない、、?ミステリーで初めてのトリックであれば、秀作と取り上げたい作品です。雷龍楼の殺人(新名智著)(KADOKAWA2024)80点

  • 木ノ下歌舞伎「三人吉三廓初買」(作・河竹黙阿弥、監修・木ノ下裕一 演出・杉原邦生)at県立芸術センター中ホール 90点

    キノカブキ、5時間。大きなホールで、また若き役者たちの熱演でまさに疾風怒濤の熱き力がずぶずぶ体に入り込む体験をする。歌舞伎が苦手な僕でも十分面白かった。歌舞伎だから5時間は仕方がない。でも当初大丈夫かなあと疑問符がいっぱい。演劇では5時間は僕の最高記録だ。それが、途中休憩が2回あるからこれがいかにも歌舞伎風で、内容も娯楽いっぱいで難しくなく、それなりにストーリーも通俗的と言われればそうだが、なかなか人間考察的に深いものがある。いやあ、これはすごい演劇でした。観客の5時間もそうだが、役者たちのセリフの難しい言い回しも全然自然で、よく練習されてたなあと感心。終わってからの5,6回続く拍手喝采、なんと全席割れんばかりのスタンディングオベイション、すごい迫力でした。木ノ下歌舞伎「三人吉三廓初買」(作・河竹黙阿弥、監修・木ノ下裕一演出・杉原邦生)at県立芸術センター中ホール90点

  • 劇団 ユニットWOW!! 「意後見人狂騒曲 ガーディアン・ラプソディ」(作・高橋恵 演出・上田一軒) 於independed2nd 85点

    高橋恵作、上田一軒演出と、関西一流の演劇です。あとは、俳優たちがどこまでできるか、、。といった不安はすぐ解消する。とにかく、娯楽的で、テレビドラマを見ているように面白く、登場人物も多彩であり、皆小さな悩みを抱えており、だからこそ欲望も強くなる。そんな彼らの行動を裏側から見ているような面白さ。たまらないです。山崎豊子の「女系家族」を思い浮かべるような面白い展開で、観客は2時間の時の流れを忘れ、一気にラストに向かう。これこそ演劇の醍醐味であろう。高橋恵の幅広の才能を再確認した秀作。劇団ユニットWOW!!「意後見人狂騒曲ガーディアン・ラプソディ」(作・高橋恵演出・上田一軒)於independed2nd85点

  • 熊は、いない (2022/イラン)(ジャファール・パナヒ) 90点

    これは面白い。冒頭の、カフェのウェイトレスに至るまでのあのセンスの良いつなぎのカットにうならせられる。と、そこからは現実と虚構がせめぎあい、ここからはもうパナヒの思うツボになる展開が待っていた。自分がイラン本国にいて、リモートでトルコにいる男女を撮影しているという設定にまず緊張感があります。まさにパナヒ本人そのものの心象状況がそこにあります。そしてもう一方イラン内での古い因習による悲劇がパナヒを追い詰める。彼は最後、その村を出ようとするが、急ブレーキをかけとどまる。そして暗転のラスト。なんとドラマチックなことよ。彼の心の叫び・決意が観客に鳴り響くシーンだ。映画というツールのすべてを認識しながら、今あるものだけで制作されたこの映画、閉塞感は当然だが、逆に私には映画の可能性を強く感じさせるものになっている。映...熊は、いない(2022/イラン)(ジャファール・パナヒ)90点

  • 劇団黒猫「世界を盗む方法」(作・劇団黒猫 演出・佐藤トシオ) 於A&ホール 80点

    特に目新しい題材ではないが、特色だったのは俳優たちが全編90分、とにかく走る。走り続ける。ランニングをするということは人生走り続けるということなのだろう。そんなことを感じながら劇を見る。話は他愛ないまるでお伽話のようなゲームっぽい学生演劇でどこか見たことのあるようなもので、若い集団だということがわかる。ハートスターを追いかけて、みんなが走り、集まってゆく、、。私のごひいきは川田氏であるが、客演にもかかわらず完全主役をなしている。役得がする設定で、いわゆる儲け役であります。でも全身全霊で役をこなすのが彼の性格。あれだけランニングしていても息は乱れておりませんでした。秋の快晴、若い集団から新たなエールをもらった感がしました。実に清々しい!劇団黒猫「世界を盗む方法」(作・劇団黒猫演出・佐藤トシオ)於A&ホール80点

  • ぼくのお日さま (2023/日)(奥山大史) 85点

    スタンダード版画面、フィルム映画風粒子。時間は90分。映画のちょっと前の基本を地で行く秀作現る、とこんな印象の映画です。野球があまり得意でなく外野を守るタクヤ。だか彼の顔は喜びに満ちている。空から降る雪をこよなく愛し、顔に当てている。こんなポエムのようなシーンを多様化し、この映画は極端にセリフも少なく、全編詩情にあふれ、淡い印象派絵画のようでもある作り込みです。人生がそんなに流麗に流れることはしかしあり得ず、登場人物はみんな青春の傷を、痛みを負い、それでも生きてゆく。映画全体を一つの詩集のように組み立て、流れゆく人の想いを流麗に紡ぎだした永遠の青春映画、といった感がします。敢えて苦言すると、時代がだいぶ前だったかもしれないが、それでもコーチの禁断の愛がなぜ社会的に鞭打たれなければならなかったのかをこの映画...ぼくのお日さま(2023/日)(奥山大史)85点

  • 憐れみの3章 (2024/英=米)(ヨルゴス・ランティモス) 80点

    鬼才ランティモス作品。「哀れなるものたち」が凄かったので、見る前から肩肘立てて見てしまったが、今回は意外やお気楽風で、またオムニバスということもあり、楽しく鑑賞する。第1章。これがなかなか面白い。3章の中では際立って秀逸だ。カメラワークも整然としていてスタイリッシュ。人間の外側からだけではわからない内面の空虚さを描く。これは気に入った。第2章。事故であきらめかけていた愛する妻が帰還する。しかし、どうも妻ではないようだ、、。グロテスクなシーンが2か所あり、眼を瞑るが内臓をえぐったエマ・ストーンのまなざしから彼女が正真正銘の妻であったことを伺わせる。夫の狂気。第3章。何やら新興宗教が入ってきて我々も落ち着かない。ドタバタ感がお好きなんでしょうか、、。元夫・娘のまともさが狂気を感じてしまう逆裏現象。現代という時...憐れみの3章(2024/英=米)(ヨルゴス・ランティモス)80点

  • ぼくが生きてる、ふたつの世界 (2024/日)(呉美保) 80点

    題名の意味はラスト近くで分かるようになっている。見ている間は題名の意味も考えず、思わずただ一人の青年の成長をつくねんと見つめている。ただただ両親、祖父母の熱い愛情で育てられた普通の少年。それが変わってしまうのが、、同級生の素朴な一言だった。そこから彼の二つの世界が始まるのだ。反抗期という難しい時期とも重なり彼は母親と遠ざかる。そこから結構(原作者には失礼だが)面白くなる。通常のベタな真面目人生にならないところがいい。塾に通うけれど、高校に落ちるは、それから何の目的もなく東京に出るは、パチンコ屋でバイト暮らし。そしてなぜか零細ルポ出版会社に職を得て、社会の末端に生きる人を取り上げる。そしてある時、偉大な母親の愛に育まれていたことを知る青年。電車の中で他の人間がいるのに全く気にせず、自然に自由に手話をする母親...ぼくが生きてる、ふたつの世界(2024/日)(呉美保)80点

  • 喜劇結社バキュン!ズ「無職の皆さん、ついに反撃を開始する」(作・演出 スプーン曲げ子) 於 in→dependent theatre 2nd 85点

    90分、コント風ギャグ連続の、風変りさが持ち味の面白さ強烈な劇団です。総勢、客演も含めて24名。その客演も一流どころ。客席はやはり満杯で、くすくす笑い爆笑が全編にたなびき渡る。初めて見る劇団なので、誰がこの劇団の人かもわからないまま見ていったが、まあ知ってる人もいたし、かなり均等に俳優陣を使ってる。大熊氏はちょっと自己中毒気味のお披露目だったが、でもお得意のマイムを入れ、楽しんでいるのがわかる。このギャグ風演劇で90分はきついはず。ダレることもなく最後まで通したのはこの劇団の実力の証明か。最後はしっかり無職にたどり着いていたもんね。演劇料金が安くさえ感じられる拾い物の演劇集団でした。ファンになって行く気持ちがわかる。この手も劇団は希少価値がある。喜劇結社バキュン!ズ「無職の皆さん、ついに反撃を開始する」(作・演出スプーン曲げ子)於in→dependenttheatre2nd85点

  • 清流劇場「へカベ、海を渡る」(原作・エウリピデス、上演台本・田中孝弥、原作翻訳・丹下和彦 演出・田中孝弥) at一心寺シアター 80点

    いつも通り前知識ないまま演劇を見る。数あるギリシャ悲劇群のうち、「トロイヤの女たち」は映画、演劇で見てきた。話としては題名通りヘカベを中心にした人間ドラマである。時代は2500年前の出来事、現代に生きる我々はそこから何を得ることができるか、という普遍的なテーマである。戦争に負ければ王妃といえども、奴隷または愛人に落とされる。それは戦争というもののまさに正体であろう。ギリシャ悲劇を見るという大げさな構えはこの劇には全く不要であろう。ミュージカル風で、ラストはあっと驚く復讐劇まで用意されていた。かなり娯楽風にしつらえている。これを観客の目線に合わせたとは言わないが、ギリシャ悲劇を分かりやすく表現したという意味では成功であろうと思う。なかなか面白い芝居だった。ところが、終演後の対談で台本と原作翻訳者との意見の相...清流劇場「へカベ、海を渡る」(原作・エウリピデス、上演台本・田中孝弥、原作翻訳・丹下和彦演出・田中孝弥)at一心寺シアター80点

  • Cloud クラウド(2024 黒沢清) 85点

    黒沢清、本来の現代における不気味で意味不明な狂気というものに久々に挑戦した感があり納得です。快作です。印刷工場から転売屋へと主業を変える吉井。なるほどアブナイけれど現代的職業ではある。そんな菅田が意図しない狂気の暴力にさらされてゆくその過程、いやあ、面白かった。黒沢監督、初期、中期作品のざわざわする狂気を復活させたかのようだ。なぜそうなるのか、原因が全く不明のまま、観客が辿る恐怖の過程は、現代という時代を象徴させるに十分だ。何気なく取った態度、言葉を選んで言ったはずの会話が相手には180度違って解釈される現代社会。これはよく経験することでもある。そうだよなと僕も日常的によく感じる。そしてネットから派生するクラウド。決して想像上のことではないように思える。このラスト近くに延々と続くアクションはまあ目新しいと...Cloudクラウド(2024黒沢清)85点

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、セントさんをフォローしませんか?

ハンドル名
セントさん
ブログタイトル
セントの最新映画・小演劇120本
フォロー
セントの最新映画・小演劇120本

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用