そして、「ウオー」と言う叫び声をあげて消え去っていった。 そのうめき声を聴きながら、キャロライン率いる戦士たちは、後ろを振り返ることなく全力で突き進んでいっ…

 あとに残された魔物たちは、慌てふためいて戦士たちの後を追跡し始めた。 その時、忌まわしい姿をした魔物たちの前に、光のベールが現れ始めた。 そして、そのベール…

 「その聖霊の光の後に続きなさい」 守護天使メアリーの声が、天から降り注ぐように私たちの意識の中に響き渡った。 私たちの前に立ちはだかるように現れた魔物たちは…

 その時、まるで地のそこから響きわたるようなうめき声とともに、今まで地底に閉じ込められていた醜い姿をした魔物たちが一斉に地上にすがたをあらわしはじめた。   …

 そして、彼らが駆け抜けた後には、美しい光の架け橋が出現した。 「その光の架け橋を渡ってゆきなさい」 それはまさしく、守護天使メアリーの声だった。 メアリーの…

 しかし、私たちの走っている光りの道の周囲の風景は、薄暗く変化し確実に闇の領域の中心部に近づいているのを戦士たちは感じているようで、一糸乱れずに一つの生命体の…

 そのメッセージが終わると、一条の光りがまるでスポットライトのように戦士たちの目の前に現れた。   その光が先ほどから私たちの前方に広がっていた黒い霧を左右に…

 そして残されたものたちは、奇声を発して、地面の裂け目に戻っていった。   その時、天から守護天使メアリーの声が戦士たちを包み込むように聞こえた。   「私た…

  私の前を疾走していた戦士たちは、キャロラインの静止せよという声と共に、全戦士たちは前進を止めた。   そしてつるぎを抜き放つと、一斉に目の前に現れた未知の…

 他の戦士たちも彼女と同じ姿勢で闇の領域に消えていった。  私は、一瞬遅れて戦士たちに遅れをとらないように、目の前の私にとって未知の領域に向かって馬を駆り立て…

 私は、やっと彼らと同じ戦士になることができたような感覚で、少し有頂天になっていた。   その瞬間、斜め前方を走っていたキャロラインが急に馬の手綱をしめ、前進…

 そのあとに続くようにして、地上の戦士たちと私たちの頭上の光の戦士たちが闇の軍団との決戦場に、まるで矢が放たれたように突き進んでいった。   この戦いが始まる…

 「さあ我ケルトの戦士たちよ、あの光の戦士たちに遅れをとらないで」  曽於言い放つとキャロラインは、身体を馬と一体となるようにかたむけると「アキラ、私に遅れな…

  私はキャロラインと並ぶように戦士たちの先頭を走っていた時、ふと天空の雲の不自然な動きを感じて、空を見上げた。   その時、異様な雰囲気を醸し出している雲が…

   「さあ我が戦士たちよ、メアリーたち天の軍団が目の前に立ちはだかった敵を消し去ってくれたのです。  今こそ、同胞をこの世界から助け出す最期の使命を果たす時…

   その祈りの声は大地を震わせ、地上を駆け巡った。   その瞬間、ローマ兵の手にしている武器が一瞬のうちに消え始め、天空に輝く太陽のような星は、その祈りの声…

  その光は、ローマ兵にたいしては、しばらくの間彼らの視力を奪った。   そのとき、彼らの全身は一瞬にして凍りつくように、その場に武器を持ったまま立ちつくした…

   そしてささやくような声で「メアリーたちに助けてもらいましょう」  「私たちはこれ以上この地にとどまってはいられないの。 こうしているあいだにも、私たちの…

 それまでバラバラに丘を下ってきたローマ兵たちは、丘のふもとの平地にたどり着くと、歩兵軍団独特の戦法を展開するために盾でまわりを固め、その間から長寸の槍を突き…

  彼女は、その声に反応しわたしの指差すほうに視線を移した。  そのとき、彼女の目が大きく開かれ、あきらかにおどろきの表情に変わった。  次の瞬間彼女は、敵の…