人の世は住み辛い いや、人の世ばかりではない。 自然界を含めて、この世というものはそういう風にできているものなのかも知れない。 こうなるだろうと思えばこうならず、ああなるだろうと思えばああならず、何事にも裏目裏目にもの事は進むようだ。 いろいろな事が便利になったと言うが、いったいそれで人間れが幸せになったのだろうか? 人類の歴史が何年なのかは知らないが、ここ100年程の人間社会の変わりようは、驚くべきことである。 まるで100年前を見てきたかのような言い草だが、そんなことはちょっと想像すれば誰れでもわかることである。 電気、ガス、水道、今われわれがライフラインと呼んで..
夜、本を読んでいる。 テレビを消して、ラジオもつけずに、夜、本を読んでいる。 ごとごとごとごと...、音がした。 今夜は雨か...。 ごとごとごとごとごと...。 雨が激しくなってきた。 pfile by Seesaaショッピング雨を見たか—髪結い伊三次捕物余話 (髪結い..¥
ざわざわざわ、草原のススキが風にゆれています。 ざわざわざわ、夜の散歩をしないかね?ススキの中から誰かの声がしました。 ざわざわざわ、風の音かしら...。そう思ってもう一度耳をすまします。 ざわざわざわ、もう、声は聞こえません。 ざわざわざわ、「狸の悪戯だな」 ざわざわざわ、風は相変わらず吹いています。 ざわざわざわ、ざわざわざわ... ざわざわざ... ざわざ... pfile by Seesaaショッピングヒデヨシのおもちゃ箱—アタゴオルコンプリ..¥
彼は電車に乗って月を見ています。 彼女のことを思い出していたんです。 電車が高台にかかり、 彼は街灯りを見おろしながらざわめく心を感じました。 昨日、彼女はさよならも言わず去って行ったのです。 冷たい風の中、夜の闇の中にうかんでは消えてゆく思い出を、ひとつひとつ確かめながら、彼は電車に揺られています。 街灯りはだんだんかすんでいきます。 彼は、今夜は何故か、彼女が優しく微笑んでいたように思えてきました。 電車は月灯りの下、どこまでもどこまでも、走っていきます。 pfile by Seesaaショッピング童話集「注文の多い料理店」を読む (MASA..
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