『そして誰もいなくなった (クリスティー文庫)』を読んだよ。ポアロは登場せず。アガサ・クリスティの著作の中では、『オリエント急行の殺人』か本書かと思われるほどに有名な本書。とは言え、自分的にはストーリーも犯人も知らないという純粋な状態でこの物語を読むことができたのは運がいいのかも。『オリエント急行の殺人』では、犯人があまりにも有名だからね。ストーリーはタイトルそのまんま。10人の人々が次々と死亡していき、最後の一人も死んでしまう。二人目までくらいまでは、単なる事故だろうと納得できる状況だけど、残り5人を切っていくと、生き残った人間同士が疑心暗鬼になってくる。この中に犯人がいると思うと、それはそ…
『夢見る帝国図書館』を読んだよ。小説で学ぶ日本近代文学史。どこかで紹介されていた本だと思う。気がついたら読みたい本リストに入っていたから。単行本で400頁ほどだから、場合によっては文庫本になってからと思っていたけど、図書館で予約したら思いの外、早めに順番が回ってきて、この年末年始に読了。構成的には二重奏という感じ。一つは、主人公の「わたし」と喜和子さんの物語。もう一つは、帝国図書館の歴史から日本の近代文学を綴っていく物語。それが、交互に語られていく。2つの小説を同時に読むといった感じだけど、図書館という共通キーワードがあるので、特段に混乱することもなく、読んでいくことができるよ。では、喜和子さ…
『「松本清張」で読む昭和史 (NHK出版新書)』を読んだよ。昭和が終わってもう30年か…。自分も10代から20代にかけて、松本清張はいくつか読んだ記憶がある。『砂の器』は映画かな。『点と線』はあまりにも有名だけど、当時の自分は鉄道ミステリーとして手に取ったのだと思う。『準急ながら』もその類だったし。それでも、松本清張はそこから先は読む機会がなくなってしまう。読みたいと思いつつなんだけどね。本書はその松本清張の作品を通して、昭和という時代を顧みるというもの。いや、松本清張が捉えていた昭和の有り様を筆者なりに分析したものといった方が正確かな。 そして、取り上げられるのは3つの小説と2つのノンフィク…
『大学大崩壊 リストラされる国立大、見捨てられる私立大 (朝日新書)』を読んだよ。大学の読み方。『大学大倒産時代』の続編的な位置付けで、今回もデータを駆使して、現代大学事情を詳しく説明する本書。筆者の木村誠氏の著作本のうち、自分的には5冊目ということに驚く。データと筆者の過去の取材を元にした解説的な内容だから、印象に残っていないんだろうね。 そして、タイトルが「大学大崩壊」。倒産の次は崩壊ということで、だんだん悪くなってくるんだけど、その中でももがき苦しむ大学も多く紹介されているので、このタイトルには多少の違和感あり。副題の「リストラされる国立大、見捨てられる私立大」も、いや、目立つタイトルに…
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)』を読んだよ。結局は哲学の問題か…。多分、どこかで紹介されていた本をメモったのだと思う。自分的には普段は手に取るような種類のものではないから。それでも、図書館で予約が多いということは、やっぱり本書がどこかでは注目されているのだと思う。とは言え、結果的に読んで正解だったと言える。副題は「経営における「アート」と「サイエンス」」。で、結論的なことを不等号で表すと「アート」>「サイエンス」という構図なのが本書。幾つかのキーワードを並べてみると、本書の構造が見えてくる。「正解のコモディティ化」「差別化…
「ブログリーダー」を活用して、りすじぃさんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。