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  • 遠ざかる昭和と55歳の話

    平成最後の年末である。比較的穏やかな歳の瀬だなと油断していたら、今年もあと数日となった週末、寒波がやって来た。夕暮れ時、灰色の空からは、白いモノがパラパラと舞い落ちて、あたりは冷蔵庫のように冷えている。この一年、いったい何があって何をしたのか、いまいち記憶も怪しいが、思いのままに、つれづれに、適当でいい加減な雑感を述べたい。 半世紀をとっくに生きてしまったオヤジである。55歳である。スマホの文字は霞むし、腰に爆弾も抱えている。秋の健康診断では、血中コレステロールが多いから、何とかしなさいと、有難い忠告を頂いた。頑張って身体に良い事に励むとしよう。昭和、平成、まだ見ぬ新年号と、どうやら三つの時代を生きる事になりそうだ。 先月の事。55歳たちが、京都駅前のホテルに集まった。5年ぶりの同窓会である。その数、ざっと60人。みんな1979年に市立洛南中学校を卒業した同窓生たちだ。ほとんどは小学校からの繋がりである。準備した側の私が言うのもなんだが、同窓会なんてのは、行きたくない人にとっては鬱陶しいだけだろう。仕事とか、家族とか、健康とか、まだまだ何かを背負っている世代である。にも関わらず、またまた大勢の同窓生たちが集まってくれた。実に明るく楽しい会合だった。残りの時間を数える年代になった我々の命題は一つ、健康である事。あとにも先にもソレにつきる。 京都東山、清水寺で発表された今年の漢字は『災』だった。夏場に西日本を襲った豪雨で多数の死者が出た事を考えての事だろうか。地震、台風、大雨、猛暑、確かに自然災害が多かったが、毎年の事である。もちょっとマシな漢字は宛てられなかったのか。つまるところ『災』を打ち消すだけの明るい話題が無かったという事か。ウソやデタラメがまかり通る政治と相まって、社会に蔓延するのは閉塞感だろう。メディアや政治家は、オリンピックだ何だと騒いでいるが、実のところ世相は暗いと感じる。 韓国海軍による海上自衛隊のP-1哨戒機へのレーダー照射が大きな問題になっている。タダでさえ、従軍慰安婦や徴用工の問題でギクシャクしているところへもって来て、この事件である。今回の件、韓国海軍の行為はだいぶん分が悪い。でもなかなか謝罪はしないだろう。意地の張り合いだ。もう平成の間ずっとだが、日韓関係は大変だ。

  • 天ヶ瀬ダムと石山寺と南禅寺の青瓶珈琲

    アーチ型のダムサイト越しに紅葉が燃えていた。晩秋の弱い太陽が照らすのは金糸銀糸の広葉樹たちだ。桜も紅葉も散りぎわが美しいというが、さもありなん。人造物であるコンクリート壁と自然とが作る風景は見事である。 師走になったばかりの平日、車の助手席に家人を乗せて家を出た。今時は、北の方から寒気団が下りて来ない限り、穏やかな天候が多い。朝の空気は乾いて凛としている。京都の紅葉劇場も千秋楽が近いが、紅葉を観ようとやって来たのは、宇治川の上流、天ヶ瀬ダムである。ベタでささやかではあるが、夫婦紅葉散策は恒例の行事である。 小学校の遠足だったり、釣りだったり、若い頃、赤いクーペに乗って夜な夜な攻めた宇治川ラインだったり、誰かの車がオシャカになったり、思い出はいろいろある。そんな天ヶ瀬ダムだが、オヤジになった今、年に数回は、ロードバイクでやって来る。時速20キロで観る景色はどうにも魅力的だ。 宇治川の上流を堰き止めたのが天ケ瀬ダムである。宇治川とは瀬田川の事で、瀬田川とは琵琶湖のシッポである。そしてそれは、琵琶湖の唯一の出口となっている。東から西から、500以上もの河川が流れ込む琵琶湖はまさに"近畿の水瓶"と呼ぶにふさわしい。その下流にある天ヶ瀬ダムとは、言うなれば、"琵琶湖の蛇口"である。 石山寺。瀬田川の畔に建つ山門からは、赤い紅葉(もみじ)が覗いている。山門をくぐって、石畳の参道を歩いた。ここまで拝観料は取られない。山門、参道とタダである。これは上手いやり方かも知れない。程なくして関所が現れた。入山料は一人600円也。 本堂を経て、さらに上ったところに銅像があった。紫式部である。式部は「源氏物語」の着想と執筆を石山寺でしたとの事。そして紫式部と言えば、出てくる男がいる。藤原道長である。二人の関係については、ネット上にいろいろ書き込みがある。どうやら時の権力者藤原道長は紫式部にご執心だったようだ。1000年以上前の話である。 南禅寺。小雨が降り出した中、石川五右衛門の「絶景かな」で有名な山門を通ってしばらく行くと、右手に赤煉瓦の建造物が現れる。水路閣である。明治中期に創られた水道橋で、むろん橋の上は水路である。主な目的は、琵琶湖から京都大阪への通船、紡績業に使う水車動力の確保だった。中世、近代と、安定した物流のためには、水運が如何に重要だったかがうかがえる。

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