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2005/10/29

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  • タズー惑星の地下鉄~コリン・キャップ

    「埋もれた秀作をふたたび世に出したい」宇宙探査SF傑作選「星、はるか遠く」(創元SF文庫)の巻末解説で、編者の中村融氏が語る、アンソロジーを手掛ける際のコンセプトです。私も、SFマガジンなどに訳載されたきりで、忘却されるのは惜しいなあと思う作品を紹介するのは楽しいですね。こういう作品は、マイナーな作家のものが多いのですが、この傑作選に拾われた、コリン・キャップの「タズー惑星の地下鉄」は、まさに中村氏のコンセプトにドンピシャの快作です。赤色光に照らされ、見た目もおどろおどろしい惑星タズーは、大量の強酸類を含む大気が荒れ狂い、砂漠の砂とあいまって、あらゆるものが腐食・摩耗から逃れられない、まるで地獄のような世界です。ところが、こんな惑星に、200万年前には、宇宙への進出を図っていたほどの知的種族が存在しており...タズー惑星の地下鉄~コリン・キャップ

  • 「監視者」~リチャード・カウパー

    "監視者を監視するは誰ぞ?"リチャード・カウパー(1926~2002)を知る人はそんなに多くないでしょう。ジョン・ミドルトン・マリー・ジュニアという作家が、60年代中頃から、SFやファンタジーに主力を移した際に、別ネームとして使用した名前です。彼の作品のうち邦訳されているのは、サンリオSF文庫から長編が2冊、短編が数編のみで、日本ではあまり話題に上がることもなかったマイナーな存在です。「サンリオSF文庫総解説」では、渡辺英樹氏が、この2長編は、本来のカウパーらしさをあまり感じられるものではなく、彼の資質が活かされ、評価を得たのは中短編であったと記されており、その代表例として、この「監視者」の名が挙げられています。1272年9月、イクス谷にある孤城のようなオーテール修道院に、はるばる高名なマイスターが訪ねて...「監視者」~リチャード・カウパー

  • 蟹は試してみなきゃいけない~バリントン・J・ベイリー⑤

    昨年に並んで、今年も観測史上最も暑い夏となりましたが、9月に入れば少しはしのぎやすくなるでしょうか。晩夏の時期になると読み返したくなる作品の一つが、バリントン・J・ベイリーの本作品です。実は、いわゆるベイリーらしさがないといってもよい作品なのですが、ひと夏の「青春」にかける若蟹人たちの、切なさと哀感の漂う異色作です。舞台となる惑星に住む蟹人たちのカップリングは、極めて厳しく、繁殖期の一夏に、首尾よく相手を見つけて、子孫を残せるようになるのは、町でも数組だけという、熾烈な競争となっています。主人公がつるむグループは、大物で勇敢なる「レッド・シェル」、「ソフト・ナット」、「クイック・クロー」、そして、足が不自由で前にしか進めない「ギンピー」、ちっぽけでやかましい「タイニー」という面々です。考えることと言えば、...蟹は試してみなきゃいけない~バリントン・J・ベイリー⑤

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