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2005/08/02

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  • ナエデガ、三連発

    「ナエデガ」という方言(訛り)は、「なんと言ったの?」と単純に訊くというより「なんということだ!」という驚きが強い場合に使っているようだ。昨日から「ナエデガ!」と思わず口から出てしまうことが相次いだ。その一つ一つ、微妙に感情が違うので、汎用性の高い語だと改めて納得した次第。声調なども違っている。昨日は久々に秋田市に泊りで用事があった。午前中に勤務して、午後出かける予定を組んだ。朝のうちに準備をして出勤した。職場に着き、降りる前車内でダッシュボードを開けたら、いつもあるはずの免許証がない。ナエデガ!そうだ、先々週、県民割を使って温泉に行った時に、車から出して提示したのだった。とすると、それからずっと免許不携帯…なんてことを!知らずにいるとは幸せなものだ。自宅に電話し、心当たりの場所を探してもらうように頼んだ。1時...ナエデガ、三連発

  • スナフキンは励ましになるか(笑)

    最近気にかかっていることの一つに教師志望者の減少がある。全国的な傾向のようだ。我が県も小学校は競争率2倍を切っていた。職を退いた者があれこれ口を出すのは少し憚られるのだが…。端的にいえば「魅力ある仕事」に見えないのが原因だろうか。学校に通い、教師という仕事をずっと見てきているのだから。昔、こんな話を聞いた。ある児童が「大きくなったら、先生になる」と志望を口にしたので理由を聞いたら、「だって職員室に行けば、いつも先生たちが楽しそうだから」と答えたそうだ。それを第一に挙げることの意味は大きい。教室で個々の教師が見せる構えは様々だが、集っている場の姿が物語ることは大きい。学校を訪問する指導主事が「職員室の雰囲気でその学校のレベルが分かる」と語ることも少なくない。それは多くの教員も納得できるのではないか。もちろん単なる...スナフキンは励ましになるか(笑)

  • 世界一の酒を飲ませてくれた人

    Mr.Childrenの「1999年夏、沖縄」という曲のなかに、こんな一節がある。♪酒の味を覚え始めてからはいろんなモノを飲み歩きもしました。そして世界一のお酒を見つけました。それは必死で働いた後の酒です♪この詞に共感する者は多いはずだ。そういう出逢いは本当に嬉しい。齢とともに残念ながらその機会は減ってくる気もするが、忘れられない酒をいくつか思い出せることも幸せだ。あれは30歳のとき、教師になり三校目の学校へ転勤した春。山間部の小規模校の狭いグラウンドはまだ雪に埋もれていた。5年生13人を受け持つことになり、始業式当日から子どもと一緒にスコップを持って、雪を一メートルほど掘り出して、いくつも穴を掘った。連休前に運動会を行うための除雪作業である。3.4日ぐらいは続けただろうか。整備される前の小さなグラウンドで、直...世界一の酒を飲ませてくれた人

  • 蚊帳に蛍を放す

    こんな題をつけてみたが、何のことかわかるのはこの辺りでも60代以上ではなかろうか。数年前の夏が近くなった頃、家人と思い出話をしたこともあった。先日、視聴した『木皿泉DVDブック』のドキュメンタリー内ドラマの題が「世の中を忘れたやうな蚊帳の中」であり、一緒に見たので、その時代の話がまた出た。蚊取り線香が普及する前だろう。夜は窓という窓を開け放って、寝床に蚊帳を開いた。親にはいつも「早ぐ入れよ」と蚊の進入がないように注意を受けていた。時折、蛍を捕まえてきて蚊帳の中に放し、その光を楽しんだのは、今想うと映画のようだ。もっともこうした遊びは、季節に一度や二度くらいだったと思う。さて、ドラマは「木皿泉」こと夫婦ユニット脚本家が書き下ろした。自宅を主たる撮影場所に、同じ会社に勤める二人暮らしの夫婦の話だった。薬師丸ひろ子と...蚊帳に蛍を放す

  • 大暑も処々で読書

    一応、五輪競技にも目を通したいし、こういう時は薄めの本を手にとって…『秋田学入門』(あんばいこう無明舎出版)筆者は県内出版社社長。「秋田学」と題してどんな事を語っているのだろうと興味があった。新聞連載のエッセイをまとめた内容だ。目次には「久保田藩か佐竹藩か秋田藩か」を初めに興味深い話題が並んでいる。しかし正直「学」と呼べるほど深く突っ込まず、「入門」を促すトリビア的な中身だ。「ええふりごぎ」と「せやみこぎ」の項では、2つの県人を象徴する方言を挙げ、他県との比較から「根拠のない『県民の負の性向』ステレオタイプ」と言いきったことに共感した。『読み聞かせは心の脳に届く』(泰羅雅登くもん出版)来週からインターンシップなどの計画もあり、図書に関する知識点検の意味合いも込めて読んでみた。100ページ足らずの本だが収穫があっ...大暑も処々で読書

  • 脱・おいるショック

    時々興味のある回をちらっと観てはいたが、全部通したのは初めてかもしれない。『100分de名著「老い」~ボーヴォワール~』は、作家への関心ではなくやはりテーマに惹かれたのだろう。その中でも、おっそうかと考えてしまう点が多かった。特に、この齢になるまで疑いもしなかった、一つの思い込みがあった。「若い!」…齢をとっても活動的な人をそう呼ぶことがある。それは身体面、精神面のどちらにも適用するようだ。そして、そう言われた人は多くの場合、それを誉め言葉として受け取る。自分が仮にそう声をかけられたら「いやいや」などと口にしながら、まんざらでもなく、きっと嬉しい気持ちになるにちがいない。その事実そのものが、「老い」が価値の低いことを指している。その意識は結局のところ、この私たちの社会、文明が作り出している。定義づけとしても「生...脱・おいるショック

  • たった一度の夏休み

    昨日は午後からコロナの予防接種2回目。最初のときに、勤務体制に合わせ翌日から休めるよう期日指定していたので、今回は、「こいっ、副反応」という万全の心構えでいたが、朝起きたら特に変わりない。軽い頭痛なら毎度のことだし、腕の痛みは若干あるが、それは前回も同じ。娘から預けられた頭痛薬も出番なしだ。一日のんびりと決めていたし、いい気になって身体を動かして調子を崩すのも変だし…と、マイブームで思わず買ってしまった『木皿泉~しあわせのカタチ』というDVDブックや録画していた『100分de名著「老い」~ボーヴォワール~』をまとめて視聴したりした。ややお疲れモードで観るにはいい内容だった。そういえば、町内の学校は今日から夏休み。昨年も同じような制限のある中での長期休業だったなあ…図書館では今年も職員が面白い企画を立ててくれたし...たった一度の夏休み

  • 些細なゴキブリ噺

    18日日曜朝。図書館事務室。同僚が「あっ、あれってもしかして…」と口を開く。入口ドア下の床に黒く動くものが…「ゴギブリ?」自席でPCを開いたばかりの私は「えっ」と腰を上げ、近づいてみると、確かに黒い独特の形状の物体が、せわしく動き廻っている。「ゴキブリだ。おおう、なんか久しぶりだな」と思わず言ってしまう。この職場では初めて見たし、自宅内でも幸せなことにここしばらく遭遇していない。感慨に浸っているわけではないが、しばらくその姿…どこにも潜り込める所がなく、あたふた同じ場所を巡っている様子を見つつ、ロッカー横にかかっている蠅叩きを手にし、一撃した。あお向けになり弱々しく脚を動かしているが、もはや、その名の通り「虫の息」に近いだろう。蠅叩きを元の場所に戻し、今日の新聞折り込み広告を手に取る。きちんと包んで成仏させねば...些細なゴキブリ噺

  • 五輪直前身辺雑記

    7月14日(水)梅雨明け宣言は近いか。スカッとした青空が広がっている。夏休みワークショップの参加者がまとまったので、今日は午前中に一回目の講師打ち合わせ。工作はミニ凧つくり。楽しみである。午後からは教育行政評価会議。3時間以上のハードな会だったが、いろいろと考えさせられることあり。時代の進行を感じる。7月15日(木)午前出勤、月末からのイベントや研修内容の計画を練る。昼までの勤務、昼食は自宅で初冷麦を食す。その後、隣市の靴屋に行きバーゲン品を2足購入した。その後、県民割を使える温泉宿に向かう。個室夕食を希望したら、年配者グループと仕切られた形となった。元気で活動的なシニアたちはよく喋り、よく笑う。7月16日(金)久しぶりの朝露天風呂。ここのお湯は本当にきれいだと改めて感じる。昨夜の隣客に話しかけられ、昔の宿の火...五輪直前身辺雑記

  • 悲しい七月場所だった

    ここまでくると自分勝手に「悲しさ」を感じてしまう。白鵬である。白鵬を支えているのは「勝ちに対する執念」と言って差し支えないだろう。今まで散々に指摘されてきた張りや肘の使い方という「手」だけでなく、行司の挙げた軍配に対してみせた不服の反応などが、象徴的だった。その度に反省の弁はあったようだが…。14日目の立ち合いには大相撲ファンの一人として、度肝を抜かれた。アナウンサーや解説者が語ったように「前代未聞」。この位置から始めることの意図は明白だろう。それは、彼が今まで再三周囲から言われてきたことが全然響いていない、いや理解できていないことの証左といえる。「見たい横綱像」は届かなかった。舞の海は「それが許されるなら、今までの横綱像が崩れる」と千秋楽で前日の取組を語った。仕切り線を目安に立ち合い、体をぶつけ合うという基本...悲しい七月場所だった

  • 少しだけ深刻な時間を

    この頃、こうした言い回しは聞かなくなった。しかし辞典にはきちんと「性格俳優」が載っている。広辞苑には「劇中人物の深刻な性格を巧みに表現する才能を有する俳優」とある。他の辞典には「個性・個性的」という説明が使われているので、「深刻な性格」という箇所が特に際立つ気がする。そんな俳優が最近は…。人気ドラマシリーズ『緊急取調室』(TV朝日)に登場した、桃井かおりを観た。まさに、性格俳優だなと感じた。また設定がいい。50年前の学生運動で、7分間の演説をまくしたて官憲(笑)を黙らせた伝説の活動家だ。潜伏期間を経て、事件の表舞台に復帰したというのも、しばらく画面に出なかった桃井を彷彿させる。若い人がみれば、「癖が強い」と片付けられるか。それを「深刻な性格」と表現するのはやはり世代なのか。「深刻」という語自体、あまり使われなく...少しだけ深刻な時間を

  • 寝覚めの頭でかの国を旅する

    明るくならないうちに覚醒してしまう朝が続いたので、何か眠くなる本を…と思ったわけではないが、何の拍子が『山月記』(中島敦)を借りてしまった。理論社が出している「スラよみ!現代語訳名作シリーズ」で、表題作の他に、『名人伝』と『李陵』が収録されている。読みやすかったので、眠くならなかった(笑)。『山月記』…高校生の時に読んでいるんだろうが、記憶はない。いわゆる「変身譚」という類の物語、教訓的に読むしかできない感じもあって、なんとも言えない。作品価値を知らない者の妄想としては、続き話の表現活動が思い浮かぶし、そういう楽しみ方もあってもよくないか。いやいや古代中国思想に反するか。同じく短編の『名人伝』は、同様の中国思想が背景にあるにせよ、最後がなんとも言えないので好きだ。天下の弓の名人を目指し、技芸に励む者の極致がいっ...寝覚めの頭でかの国を旅する

  • 久しぶりに向き合って…

    夏休みに図書館主催で行うワークショップへの参加申込がまとまった。中学生への応募をかけたフィールドワークはやはり駄目だったが、小学生向きはほぼ上限人数まで達したので嬉しい。参加する子と保護者へ向けて、改めて案内を出すため、封筒へ宛名書きをしていたら、この作業も久しぶりだなと思ってしまった。教員時代は幾度となくやってきたが、毎回宛先が決まっている事務局仕事が多く、段々とPC処理が一般的になっていた。筆ペンを持ちながら多数の氏名を書いていく作業、去年も同時期にやってはいても、何か新鮮に思える。人の名前を直筆で書く、むろんその時の状況にもよるが、手仕事をしている感覚になる。大袈裟に言えば、一人一人と向き合っているということか。午前は宛名書きから封筒詰めを終え、午後は役場での教育行政評価会議へ参加する。3時間以上に及ぶな...久しぶりに向き合って…

  • 木皿食堂で噛みしめる味

    第一章は新聞連載のエッセイで、全体の見出しとして「自分の信じる力を、信じる」と付けられている。そしてそれは、文庫全体の題となった「六粒と半分のお米」という文章の締めくくりの一文だ。知り合いからの贈り物が入れられた箱に紛れ込んでいたそれらの米粒の、偶然性や現れ方をメッセージと捉えている。『木皿食堂2六粒と半分のお米』(木皿泉双葉文庫)いったい「自分の信じる力」って何だろうと思う。「貴方の信じる力とは何ですか」…そんなふうに問われたらどう答えるか。もちろん、現実にそう突然話しかけられたら、宗教関係としか思わないから、「結構です」と即立ち去ると思うが。これは、具体的な何かを指すというより、その力のでき方を想うことなのだ。つまり、たまたま自分の身に起こった些事を何かいい兆しとして「信じる」ことが出来るならば、きっと下地...木皿食堂で噛みしめる味

  • 美醜を胸に問う習慣

    筑摩書房の出すPR月刊誌『ちくま』の冒頭連載を、蓮實重彦という文芸・映画評論家が書いている。「些事にこだわり」というタイトルどおり、実に個性的というか偏執的というか、とにかく黙読しながら頬が動いてしまうような文章だ。それは納得やら、疑問やら、特異な視点への驚きやらが入り混じった反応だ。今月の題は「マイクの醜さがテレビでは醜さとは認識されることのない東洋の不幸な島国にて」とある。映画とテレビの画面を較べ、マイクロフォンの存在が決定的に違うシステムであることが、メディアとしての役割の本質をあぶり出していると書く。つまり、テレビは「本質的に音声メディアにほかならぬ」と。画面にマイクを映さない前提である映画。言われてみれば当然だが、それに比して、テレビでは基本フィクション以外は、マイクの映り込みは普通と捉えられている。...美醜を胸に問う習慣

  • 乗ってしまったからには…

    『悪い本』に続いて「怪談えほん」シリーズ。『悪い本』は第一期配本だったが、この一冊は第三期とされ、昨年発刊されてばかりである。検索すると発刊元には特設サイトがあり、話の募集も行われていたようだ。「怖い本」はいつでも需要があるものだ。昔は「語り」一辺倒だったが、今はいろいろな手を駆使できる。『おろしてください』(有栖川有栖・文市川友章・絵岩崎書店)『悪い本』は、じわりじわりと来る設定と展開。この一冊は、もう直球といっていいほどに場が準備されている。道に迷い、小さな駅を見つけ、乗り込んだ列車のなかで「ぼく」が見たものは…、描かれる画も実におどろおどろしく、ストレートだ。人間と魔界の境がトンネルにあることも、オーソドックスと言える。あえて、細かく絵を読み解くと、「かたつむり」や「ねこ」の存在が気になる。最終的に人間界...乗ってしまったからには…

  • 噛むは人生を醸すために

    昨日の駄文を書くきっかけを作った冊子の一番のねらいは、最終的に「ガムを噛む」ことになっていた。もちろん、ガムを噛むことが唾液分泌にいいことは承知していた。それなのに、このところずっとガムを噛んでいない。それは一昨年だったが、ガムによって差し歯が取れたというありがちな老化問題に結びつく。「噛むこと」の有益さは、健康雑誌などでずいぶんと喧伝されてきたことなので、ある程度知っている。この冊子ではなんと「付録(ページ)」として紹介している。それは、ガム購入のための駄目押しのように「噛むこと」の効果、それも唾液を分泌し健康を守る以外の、「選りすぐりの6つ」を項目化しているのだ。「仕事のストレスを軽減」「仕事の効率がアップ」「脳の反応が速くなる」「脳の前頭前野が活性化」「(顔の)たるみを予防」「中性脂肪が減る」…何か、これ...噛むは人生を醸すために

  • もっとウェットでいいじゃないか

    新着図書の棚に「唾液がカギを握る!」というブックレットのような冊子があった。手に取ってみると、副題として「世界総マスク時代の健康法」とある。なるほど…。50ページ足らずの裏表紙をみると、Oral**とあり、いわゆるPR的な書と気づく。そうだとしても、唾液にはちょっと興味(笑)があるので開いた。今、子ども園の年少児クラスに通う上の孫の「よだれ」が目立たなくなったのはいつ頃だったか。とにかく半端ない量で2歳時にはまだ、一日中よだれかけをしていた。唾液は健康にいいはずだからと理由づけしながら、本当は大丈夫かと思っていたのも確かである。しかし、いつからかその量は減り今はごく普通だ。この冊子によれば「唾液はウィルスと戦う!」頼もしい「警備員」なので、よだれをだらだら垂らしている子は無敵といっていいはずだ。しかし成長に従っ...もっとウェットでいいじゃないか

  • 「大岡裁き」をつかませる

    講談絵本に挑んだ(笑)のは、昨年の末だ。その顛末はここへも書いた。同じシリーズを6冊取り揃えてみた。現状では小学生相手がほとんどなので、何を取り上げても内容の難しさがある。しかし、いわば「調子よく語るお話」を耳に入れたいというねらいであれば、それはそれで今どき価値があるのでは…と考えた。『大岡越前しばられ地蔵』(石崎洋司・文北村裕花・絵講談社)同世代であれば大岡越前といえば加藤剛だな…それはともかく、いわゆる「大岡裁き」の有名な話の一つであろう。「荷かつぎ人足」の弥五郎が、南蔵院という寺の地蔵様の前で昼寝をし反物を盗まれ、相談した善太郎が奉行所にその顛末を話したら、名奉行と言われた大岡さまが「地蔵が盗人と通じ…」と断を下し…。絵本作家として有名な北村裕花。親しみやすさがあり、奇をてらった描き方もしていない。馴染...「大岡裁き」をつかませる

  • 今日も誰かの記念日と想う

    7月6日が「サラダ記念日」だと思い出して、昨日は休館日だったが蔵書紹介という形でブログ更新した。それにしても、1987年『サラダ記念日』の発刊は、当時の自分にも刺激的だった。俳句や短歌の素養はなかったしそれまで関心も高くなかったが、あの一首をもとに授業をしてみたいと思ったことを覚えている。実はその前年勤めていた学校で、担任していた高学年に指導し地域の短歌コンクールに応募させ、とてもいい成績を収めた。先輩教師の教えを受けながら指導したが、正直そのコツはつかめないまま、やはり感性次第みたいな気分も残っていた。しかし「サラダ~」以降は、短歌の授業実践も増え、学びも深まった。50代になって全校で取り組んだ短歌づくりも忘れられない。チンタラチンタラ続けられたきっかけはそこにあったか。さて、実は「サラダ記念日」自体を検索し...今日も誰かの記念日と想う

  • 『悪い本』を悪く読むには…

    「悪い」という語を広辞苑で調べる。10項目あり、「①みっともない。見た目が良くない」「②劣っている。上等でない」と続くのだが、絵本のタイトルとして『悪い本』とあれば、これはおそらく「③正しくない。好ましくない」か「⑥不吉」「⑨不快」だと思う。その「悪」さとは何か、題一つで想像をかき立てられる。『悪い本』(宮部みゆき・作吉田尚令・絵岩崎書店)出版社による「怪談えほん」シリーズの第一巻らしい。宮部みゆき以外にも文学畑の作家たちが名を連ねている。象徴性が高い文章が並んでいるイメージがある。この本の冒頭は、クマのぬいぐるみが椅子に座っている絵、そして見開きで「はじめましてわたしは悪い本です」と記される。漢字にはルビがある。部屋に並べられたぬいぐるみたちが、女の子を外の世界へ誘いながら、人間の「悪」の部分について語りかけ...『悪い本』を悪く読むには…

  • 蚊の季節が始まりそう

    これは「テッパン」の一冊と言えるだろう。自宅で3歳の孫に読んだら大喜びだったし、2度、読み聞かせをしたが本当にウケがいい。きっと大人でもヘェーと感心したり、クスっとわらったりすること間違いなしだ。ページをめくる動作そのものが展開をつくっていくパターン。絵本を作る時も楽しかっただろうな。『カどこいった?』(鈴木のりたけ小学館)表紙をめくると、手の甲に蚊がいる。「あカいた!」「おもいきりページをめくってはさんでやっつけよう」と始まっていく。この蚊がどんどん逃げ回り、部屋のなかから外へ、そして…、止まる所も身の周りからどんどん広がり…大きな場所へ読み手を誘っていく。最後のオチはよくある形だが、納得する。20人程度なら絵に目が届くと思うが、今回は少し人数が多いので、思い切って写真に取り込みPPTでやってみる。もちろん、...蚊の季節が始まりそう

  • 花と花のようなひとと

    図書館のエントランス掲示に毎月載せている詩に、今月は内田麟太郎の「花」を選んだ。なかなか面白みがあり、同時に深く考えてしまうような句だ。FBにブログ紹介でアップした時、「貴方は『沼のカッパ』ですか、『川のカッパ』ですか」などと意味深な問いかけをしてみたが、自分は間違いなく「沼」派だろう。名前がそうだからということではなく、一箇所に留まってきた今までを思えば、それしかない。ところがそのくせどこか他に「花」を求めていたような気持ちも残っている。ありがちな象徴ではあるが、人は誰しも花を咲かせたい。詩では「蓮の花」になっていて、実に渋い(笑)。さて、佐藤正午の文庫本を読んでみた。『花のようなひと』(佐藤正午岩波現代文庫)画家牛尾篤とのコラボで、単行本の2冊分を文庫にしたようだ。カバーには「日々の暮らしの中のなにげない出...花と花のようなひとと

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