『大比丘三千威儀』に示す「中出家」の話
以前、【『大比丘三千威儀』に示す在家と出家の話】という記事を書いた時、出家の上中下について簡単に説明したが、その際、「中出家」については、更に細かく説明されていると指摘した。今回は、その一節を見ておきたいと思う。中出家とは、始め具戒を受けるも、沙門の儀法、未だ能く周悉せず、要らず須らく有徳の行者に依止長宿すべし。是を以て、優波離、仏に問う「幾法を成就し尽くせば、依止せざらしむるや」。仏答う、「凡そ二十五法を成就すれば、依止せず」。広く、之を言えば二十五法なり、要を取りて之を言えば、但だ能く二部の戒を知りて本と為し、今、但だ十法を成就す。『大比丘三千威儀』巻上これが、「中出家」である。どの辺が「中」なのか?読み解いていきたい。まず、中出家については、「具足戒」は受けているという。ところが、沙門の儀法について...『大比丘三千威儀』に示す「中出家」の話
2025/01/07 09:45