幼稚園の見学会を経て、願書を提出し、 改めて、説明会の日がやって来ました。 例の面談がセットになった説明会です。 とても緊張しながら、この日を迎えたのですが、 練習など、全く必要ないような簡単な面談でした。 お父さんの名前も、お母さんの名前も聞かれていません。 先生からあるへの質問は、 どんな遊びが好きかな 好きな食べ物は、なにかな と、こんな感じの内容を少しだけ。 とても優しそうな先生との談笑が主として終わりました。 ですが、 あの面談の練習からは、 それまで気付かなかったことを知ることが出来、 また、今でも笑ってしまうような可愛い瞬間のあるまで、見つけることが出来ました。 今、こうして振り…
あるが絵を描く時には、 クレヨンやクーピーを使っていましたが、 あの日のあるは、急にマジックペンに興味を持ちました。 まだ早いのではないかとも思いましたが、 思えば、上手にお絵描き出来るようになり、紙からはみ出すこともなくなりました。 暫く、マジックペンを使ってお絵描きをするあるの姿を見ていましたが、 心配は無さそうです。 安心して、あるから離れて、家事をすることにしましたが、 ふと、あるの顔を見て驚きました。 私が目を離した僅かな間に、何があったのでしょうか。 振り返ってみれば、 あるから、ほんの少し目を離しただけで、 驚くようなことになっていたこともありました。 そんな時のあるもまた、 可…
幼稚園へ願書を貰いに行ってから、少しの時が経ち、見学会がありました。 初めは、教室にあるおもちゃを使って、 親子で楽しく遊ぶ時間。 そうして、子供たちが園の雰囲気に慣れてきたところで、 子供たちを先生に預けて、 親だけがホールへ移動し、説明を聞くような流れでした。 この見学会は、 幾つかのクラスに分かれていたのですが、 ホールでの説明を聞き終え、 教室へと戻るタイミングになって初めて私は、 自分がどの教室から出たのかを確認していなかったことに気が付いたのです。 ウロウロと各教室の中を覗きながらも、私は焦っていました。 実家に預けることはあっても、あるが知らない人と私を待つのは初めてのこと。 私…
あるが真剣な眼差しで、 紙を切ったり、セロテープを貼ったり、 そして、絵を描いたりと、何やらとても忙しそうにしています。 あるが作っていたのは、しりとり絵本。 本を開くと、絵が描いてあります。 次のページをめくってみると、 また別な絵が描かれています。 リス スズメ メダカ カメ 例えば、こんなふうに、 しりとり順に絵が描かれたとても楽しい絵本でした。 あると一緒にしりとりをしながら、ページをめくっていくと、 見たこともない不思議な生き物が出てきました。 ある?これはなに? これはね、キリギリス あるね、キリギリス知らないの だからこれにしたんだ 言葉は知っていても、それがどんなものか知らない…
何がきっかけであったのかは、定かではありませんが、 ある、生まれて初めての将来の夢を見つけました。 それなら、 忍者には欠かせないあのアイテムを作ってあげようと思い立ちました。 手裏剣です。 折り紙を使って、 様々な色や模様の手裏剣を作りました。 あるは、この手裏剣たちをとても気に入って、たくさん遊んでくれました。 お出掛けの時にも、ポケットに手裏剣を忍ばせて。 それは、 もしも悪い人がいたら、私を守るために、だったようです。 将来、忍者になることを夢見て、 手裏剣で遊ぶあるの姿は、 見ていて本当に微笑ましかった姿でした。 ある。素敵な夢を見つけたね。
それでは、面談練習を始めます。 お名前を教えてください。 お父さんのお名前は? お母さんのお名前は? 衝撃的でした。 私は、みーくんをみーくんとしか呼びません。 それなのに、あるは、みーくんの正しい名前を知っていて、 私の名前は、えみりぃだと思っていたのです。 面談の練習をしてみなければ、知ることの出来なかったことでした。 あるを育てながら、 何を知っていて、何を知らないのか、分からないことも多くありましたが、 私の名前をずっと、えみりぃだと思われていたあの衝撃は、今でも忘れられません。 あの時の、えみりぃですと、答えながら見せてくれた、 どうですか!俺、全部答えられて凄いでしょ!と言わんばか…
貰ってきたばかりの幼稚園への願書の内容を早速、確認すると、 面談との文字がありました。 先着順に入園出来ると聞いていましたが、 面談とは・・・なんでしょうか。 更によく読んでみると、 入園をお断りする場合もあるとも書いてありました。 私の中に、俄に緊張が走ります。 何もかもが初めての私たちにとって、それは未知の世界。 テレビなんかで見かけるような、 お受験幼稚園と類似するような面談があるのでしょうか。 いや、まさか。 ・・・まさかね。 ですがこれは、見方を変えれば良い機会だと思いました。 私からの質問に、あるはどんな答えをくれるのでしょうか。 いつもとは少し違った何かを知る機会にも繋がるのかも…
秋の季節が深まった頃、 あるを通わせる幼稚園へ願書を貰いに行きました。 先着順だと聞いていましたので、 早朝よりも少し早い時間から並びました。 あの日は、みーくんの出勤前まであるを見ていてもらい、 仕事へ行く前に、 幼稚園へあるを連れて来てもらう流れになっていました。 みーくんが、 幼稚園まであるを連れて来てくれました。 既にたくさんのお母さん達が並んでいましたが、子供を連れているのは私だけ。 静かにしていてくれるだろうかと心配する私を他所に、 あるは、園のロビーに設置してあった水槽を覗き込んで、 楽しんでくれていました。 ですが、 そんな姿に安堵したことも束の間に、 あるが突然に叫んだのです…
秋の公園には、どんぐりがたくさん。 あると一緒に公園で遊びながら、様々に季節を見つけてきましたが、 秋の公園で見つける季節は、私にとって、 最もワクワクとしたものが見つかるような気がしました。 今日は、 そんな秋の公園で出会ったお友達のお母さんのお話をしてみたいと思います。 あの日、公園で初めて出会ったお友達とあるは、 すぐに意気投合し、仲良しになりました。 私たちの近くで遊ぶ子供たちを見守りながら、 お友達のお母さんと暫しの談笑を。 そんな中で、最も印象に残ったのは、 どんぐりの中身についての話でした。 どんぐりの中身って、どうなっているか知ってる? これは、あの日のお友達のお母さんの言葉。…
ひらがなの書き方を教えながら、少しずつ、読める字も増えてきました。 これまでは私があるに絵本を読んであげていましたが、 ふと、新しい遊びを思いつきました。 今日はママに絵本読んで? 辿々しく、絵本を読んでくれたあるの姿は、 とても可愛かった姿でした。 あの時の私にとってのこの時間は、ただの思いつきの遊びの時間でしたが、 今思えば、これは勉強へと繋がる時間でもあったように思います。 rakuten_affiliateId="0ea62065.34400275.0ea62066.204f04c0";rakuten_items="ctsmatch";rakuten_genreId="0";rakut…
家の中に取り付けた柵を取り外したのは、いつの頃だっだろう。 日々、様々なことを覚えたあるは、 柵がなくとも、問題なく過ごせるようになりました。 食事の準備を始めると、キッチンについて来て、 私の様子を興味深々で見つめるようになったあるは、 やがて、お手伝いをしたいと言ってくれるようになりました。 どんなお手伝いなら、 小さなあるに任せることができるだろうかと悩みながら、 玉ねぎの皮や、茹で卵の殻を剥いてもらうお手伝いを、 あるにお任せすることにしました。 静かに、丁寧に、ゆっくり、じっくりと剥いてくれるある。 いつも通りの時間に食事の準備を始めてしまうと、 ちょっと間に合いません。 丁度、あの…
絵本なんかを読み聞かせながら、少しずつ、字が読めるようになったあるですが、 まだ自分で、字を書くことは出来ません。 二十歳になれば皆同じだと、こんな視点を持ってあるを育てていた私は、 全てにおいて、ゆっくり過ぎていたのかも知れません。 偶然、公園で出会ったあると同い年の子が、 木の枝を使って、地面に文字を書き始めたのを見た日の私は、 とても衝撃を受けました。 上にお姉ちゃんがいるから、なんでも覚えるのが早いのよ 焦る必要なんて、ないわよ その子のお母さんは、そんなふうに笑っていましたが、私は、非常に焦りました。 来年には、あるも幼稚園へ通います。 それなのに、私は、毎日、毎日、 あると楽しく遊…
夏の終わりに、あるが近所の公園で見つけたのは、 セミの羽でした。 ママ!見て?セミの羽だよ あるは、手のひらに乗せて私のところに持って来ました。 え?ママは、ちょっと嫌だな 叫び出しそうな気持ちを堪えて、 虫は苦手だから、羽も触れないことを伝えると、あるは言いました。 でも優しいよ あの時のあるの言葉は、 今でも忘れられない優しい言葉。 セミの羽は、なにもしないよ 優しいんだよ こんなふうに教えてくれました。 言葉は、とても不思議です。 あるのこの、 優しいよという言葉に、 もしかしたら、私も触れるのではないかと、そんな気がしました。 ・・・気がしただけですが。 emiblog8.hatebl…
先日お迎えした彼らとの、 お別れの日がやって来ました。 思えば短いお付き合いでしたが、 夏が終わる前に、彼らを自然の中に返してあげた方が、 彼らにとっても良いのではないかと考えてのことでした。 誰にも見つからず、 静かに暮らしていけそうな場所へ彼らをお連れして、 彼らとの初めての共同生活は終わりを迎えました。 こうして、 夏の終わり間近になると、 とある森の中へ彼らをお連れすることが、 我が家での毎年の恒例行事のひとつとなりました。 emiblog8.hateblo.jp
私の父が体調を崩して、初めて入院したのは、 あるがまだ幼い頃のことでした。 幼い子は、面会には連れて行けません。 あるを連れて行けない代わりに、 あるからママじいちゃんへのお手紙を持って行くことにしました。 じいちゃん はやくげんきになってね これは、あの頃のあるが考えたお手紙の言葉。 まだ、文字を書けないあるをお手伝いしながら、仕上げました。 病院のベッドの上で、 あるからのお手紙を読んだ父の、 あの日の嬉しそうな顔は、今でもよく覚えています。
豪快に口の周りを汚しながら、 ソフトクリームを食べるあるの写真を見つけました。 余程、美味しかったのでしょう。 本当に良い顔をしています。 口の周りにクリームがついた顔は、 なんだか可笑しくて、とても可愛かったあるの姿。 あまりの可愛さに、 思わずカメラを向けた、夏の日の一枚の写真でした。 あの日のあるを形にしました↓↓ https://suzuri.jp/emisora/10763248/water-glass/m/clear emiblog8.hateblo.jp
成長と共に、虫に興味を持つようになってきたある。 夏になったら、どうなるのだろうかと、実はとても不安に感じていました。 夏と言えば、たくさんの人たちを魅了する、 格好いい昆虫との出会いがあるはずです。 あるの成長と共に、 どんな悪戯でもどんと来い!と構えていましたが、虫だけは・・・。 ですが、遂に・・・ 遂にその時がやって来てしまったのです。 みーくんの夏休みに、 みーくんの実家へ遊びにいくと、 彼らが私たちを待っていてくれました。 彼ら・・・それは、 クワガタたちです。 実家の両親が、あるのためにと捕まえておいてくれました。 そろそろ、あるも興味を持つ頃だと考えてくれたのでしょう。 その読み…
いつからだっただろう。 夜、眠る前のあるに、 みーくんは決まって、こんなふうに声を掛けるようになりました。 おやすみ。 いい夢見てね。 あの頃の私は、 なんだか、いい夢を見られそうな、 とても良い言葉だなと思いながら、みーくんの言葉を聞いていました。 きっと、あるが眠った後に帰宅した日のみーくんも、 あるの寝顔を見ながら、 そっと、同じ言葉を掛けていたに違いありません。 ふと思い出したみーくんからあるへのいつもの夜の挨拶を、 此処に残しておきたいと思います。
見ててねという要求が増えた頃のあるを思い出しながら、 見ないで!という真逆なあるの姿を思い出していました。 それは例えば、 何かに失敗してしまった時。 あらら、やってしまったねと、あるの方を見ると、 怒ったかと思えば、 次の瞬間には、 失敗してしまったことに対して、 しょんぼりと落ち込んでいるのです。 成長と共に、あるの表情や感情が豊かになり、 そのぶん、私たちがあるに対して感じる可愛さの種類というものも、 増えてきたように思います。 見ないでと怒るあるも、 その後、しょんぼりとしてしまったあるも、 とても可愛かった姿でした。
見ててねという言葉が増えてきたのは、いつからだっただろう。 あの頃のあるは、遊んでいたおもちゃが、偶然、どんな動きをしたのかを、 詳細に話して聞かせてくれました。 例えば、こんなふうに。 それは時に、 ほんの少し面倒に感じてしまうこともあったあるからの要求でした。 面倒に感じてしまっても、忙しくても、 少しだけ、手を止めて見てあげる。 この時間は、実はとても大切なことであるのかも知れないと、 そう気付くことが出来たのは、 ここから、ずっとずっと先のことでした。 今現在、此処にいるあるにとっても、 この、見てあげる時間というのは、 ある意味では、重要であるとも言えるのかも知れません。 うん。大丈…
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