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  • 【小説】三千世界のドレサージュ(作・朝木万葉)

    呪いなんて効果ないよなって、ダイキョーのつやつやした頬を見て痛感する。「よし。じゃあ次の段落、川原さん読んでくれ」 外では秋風に枯れ葉が舞うようになった。 俺は桜が吹雪いていた頃からダイキョーを憎ん

  • 【募集】キュートなおばあちゃんが得意なイラストレーターさま、募集中です!

    キュートなおばあちゃん(70代、グレイヘア、ショートカット)のイラストに自信がある方。 電子出版(KDP : Kindle Direct  Publishing)の企画です。 ブックデザイン、アートワ

  • アレクサンドリア東北のロゴ(暫定版)

    いつかどなたかに、リファインしていただく予定です。でも、荒ぶってる感じはそのままで。

  • アレクサンドリア東北・概要(2月暫定版)

    アレクサンドリア東北は、2022年冬に創業予定の純文学専門のメゾンです。本社所在地は仙台。伊達政宗公のお膝元である杜の都より純文学を発信いたします。現時点での事業構想をご紹介します。

  • 【玲剛】2022年冬、文学雑誌「玲剛」を創刊します

    玲とは、きれいということ。剛とは、つよいということ。きれいでつよい文学が集まる文学雑誌──それが「玲剛」です。

  • 【詩】僕の夜行性レシピ op.286 (作・朝木万葉)

    涙が旅をしたいって言うからかかとが欠けたスニーカーハの字にそろえて 仕事でむくんだ足 ななめに突っこんでアイスバーンを着こんだアスファルトをドラムみたいに叩いて駆けだした感情の分別廃棄なんてできないか

  • 【詩】あゝ日輪は今日もさやけし (作・朝木万葉)

    わだつみに溶けこむ光みなそこを照らしだしては清らなる揺りかごとなり種を問わずさとを問わずにもの言わぬおさなき命を抱きとめるあゝ あの日あれなる早春にきみはかえりぬ海原へ狂おしく浜辺に立ちて慕わしき名前

  • 【詩】白河の関で会おうぞ、わが友よ (作・朝木万葉)

    血しぶきを浴びた兜を盃にげんこつと同じ重さの唐揚げを喰って語って肩組んだ小娘の乳は無視して人妻の尻に見とれるわが友よ外つ国の鯨に討たれ海原の泡へと帰した魂の声なき無念 洗おうぞまつろわぬ蝦夷より受けし

  • 水沼杏介『腐蝕』(第一回「血涙と骨文学賞」特別賞)

    華やいだ夕映えは、水銀のように図書室を涵した。 鬱蒼と並列された書架に囲撓されたここでは、すべての喧騒は間遠に聴こえた。そうしていつものように辞書を捲っていると、不意に熱い吐息が耳を掠めた。驚き、仰

  • 本間稜『スネハギ様』(第一回「血涙と骨文学賞」特別賞)

    ああ、本当、これだから田舎というやつは。 味も香りもそこそこな日本酒を、ぐいと飲み干す。この地方に来てもう何度目かという、酒臭いため息が溢れ出た。 大学を休学した俺が、この東北の閑散とした町――とい

  • 清水ガーラ『循環』(第一回「血涙と骨文学賞」特別賞)

    インターネットが好き。 色んな人がいて、広がっていて、早くて、選択肢がたくさんあるから。私は声も姿も人間関係もすべてインターネットに預けている。ただ肉体だけが現実に置かれている。 十月に、東京の大学

  • 生きるか死ぬか『山眠る冬、乙女の忍耐』(第一回「血涙と骨文学賞」特別賞)

    ぱたん、とんとん。ぱたん、とんとん。「あのひとは、この山超えてくるかしら」愛しいあの人は、出稼ぎにいったまま春が来ず。わたしは、ひゃっこい(冷たい)指で、糸を織る。ぱたん、とんとん。ぱたん、とんとん。

  • 御伽真『変化、或いは遺棄』(第一回「血涙と骨文学賞」大賞)

    この土地に生まれてよかった。 毎夜、布団の中で人生を振り返って、結局こう思う。何もない私には何もない土地がぴったりだと、そう結論づけてはいつも泣いている。「起きてる?」 そうメッセージを打ち込んだけ

  • 第一回「血涙と骨文学賞」 受賞作発表

    創作物を何に喩えましょう。花でしょうか、星でしょうか? 別世界へ羽ばたく翼でしょうか?アレクサンドリア東北が求めるのは、痛みと苦しみから生まれた血涙。あるいは悲しみが冷えきってできた骨。そのような作品

  • 【詩】きみは向日葵にならなくていい

    きみが向日葵じゃないってことを僕は知ってるきみは夜のあいだだけ自分をゆるし心にモノクロの花を咲かせるあたし黒いでしょって きみは僕を脅すけれどきみの心が何色でも僕はきみを選ぶ真夜中につながる僕たちの通

  • 【詩】眠れぬ夜の鍵つきの日記

    ネイルを褒めるよりあたしを叱って──眠剤が足りない?──俺の指でも食ってろ冷たい声で叱ってグレージュなんて色の名前知らなくていいあたしの空を塗りつぶしてピアノより真っ黒にきみがくれる暗闇は太陽がのさば

  • 【詩】日勤とナイター

    〜わが愛する東北楽天ゴールデンイーグルスに捧げます〜

  • 【詩】片想い

    「あたし、金木犀の香りには騙されないから」と煙草を咥え、君は真冬へと旅立ってしまった。君は嘘が嫌いで、秋を信じない。読書もスポーツも食欲も蹴飛ばして、凍てつく空を見上げる。真冬にだけ心を許せる君の吐く

  • 【エッセイ】創作とヒステリー

    ヒステリーという言葉は、フェミニズムという観点からみれば避けた方がいい表現かもしれない。ただ、本稿では、第三者へのレッテル貼りではなく、自分の理性を欠いた行動についてヒステリーと評しているのでご容赦

  • 【詩】 〈声〉とひまわり

    いのちは生まれた時は弱かった小さくて 頼りなくて何者でもなかったひまわりと名づけられた時にいのちは武器を目指さなくてよい 自由を手に入れた──弱いものは消えろ!なぜですかはじまりとおしまいは弱いですよ

  • 【詩】 きみの夢

    きみの夢は 孵化を待つ卵学びと遊び 勤労と休息友だちとマックにいるあいだもきみの夢は 孵化を待っているおまえはまだ 何者でもない大人に威嚇されきみは思うだろうこんな卵 捨ててしまおうかどうか待ってほし

  • 【詩】 傷からはじまる恋もある

    傷だらけのあたしもう かまわないできみを撃つ 言葉を弾丸に変えて傷だらけのきみほら 見てと近づいてきておそろいの痛みだよと笑う月がきれいですねそう囁く代わりに地球は生きづらいねそう交わした悲鳴があたし

  • 【詩】 詩を書く人ヘ

    詩はあなたの産声だから わたしはその音程を裁かないその音量を矯めないその音色を嗤わないあなたの心が世界へと走り出した鮮やかな瞬間を敬して言葉の熱と重みを受けとる

  • 【詩】 あじさい賛歌

    昨日にさようならを告げたのに明日にこんにちはと飛びこめない昼あなたは咲いていた 赤とも青とも名づけられない色でわたしの背中を押さずわたしの笑顔を乞わず雨に打たれても風に吹かれてもあなたは咲いていた名前

  • 【詩】 勇者に

    青葉をはなれた君は 一枚の葉君は風を受け 湖を進む孤独を受け入れた覚悟に勇気は宿り 葉はもはや船になる君の船出には光があふれるであろう

  • 【詩】 母への回帰

    旭日や海に抱かれて泡ひとつ

  • 【小説】 明日の庭

    ゆかりと呼ばれてもわたし、返事ができませんでした。 だぁれ、それって。考えてしまいましたよ。 わたしの名前なのにね。 夫がわたしをゆかりと呼ぶのは、久しぶりのことでした。 わたしたち、すぐに子どもが

  • 女の子にもてる方法

    本稿では、女の子にもてる方法を紹介する。 想定している読者は、10代後半から20代なかばぐらいの若い男性諸君である。 貴君はネットの大海を渡り、こちらのサイトを発見された。貴君は、素敵なパートナー

  • 【詩】 花言葉

    花を見て 美しいと思う心花を見て 大事にしたいという心花を見ている人を守りたいという心わたしたちを人たらしめる心を花は教えてくれる

  • 【詩】 美しくなるために

    わたしは貧しくてもかまわないわたしは弱くてもかまわないただし 人間として卑しくはなりたくない絶対になりたくない だからいじめいじりいじわる頭に「い」のつく卑しいことはしないただし命は守るまずいちばん最

  • 【詩】 にほんじんにくれてやるうた

    にほんじんは 女の子をいじめるにほんじんは 女の子を泣かせるにほんじんは 女の子を病気にするそして可哀想と 笑って終わり次の女の子を探し いじめて壊すにほんじんはいやしいにほんじんはいやらしいわたしが

  • 【詩】 キャリアオイルから遠くはなれて

    そんげんと いきなり言われても漢字で書けないそんげんと漢字で書いてあってもまず読めないそんげんという言葉はくらしと太陽にはそんげんという言葉は重すぎるそんげんなんて聞きたくないそんげんなんて知りたくな

  • 【詩】 わが隣人たる英雄たちへの賛歌

    やしまをになう英雄は競技場にはおりません労働勉学家の中自分の持ち場を守ってる重くてだるい人生の痛みに耐えたあかしたる汗と血涙 ちからこぶ金銀銅では はかれません

  • 【詩】 すべすべしたドラジェのための結婚行進曲

    しろがね誇る星空を蹴られて落ちた花園でおまえは黒い白くないつつかれ さわがれ つねられて野犬に追われた四分音符ト長調には住めませぬハ長調にもなじめませんホルンが吼えるニ長調みんなが好きな調べからやあや

  • 【詩】 ヨクトの花

    さあ笑いなさい黙りなさいやしまで出会うみなさんが好んで用いるコマンドはさあ笑いなさい黙りなさいこちらのふたつそれしかない笑わぬときは叱られて黙らぬときはむしられて子どもの横で母親は家畜のように強いられ

  • 【詩】真摯なる読者を讃えるうた

    大海にたった一本 投げつけた縫い針のように 頼りないわたしの言葉に目をとめて時間をくれたみなさんの昼夜を思うありがとう世の中のどこかを支えみなさんはほんとうの声をしまって耐えている都の薔薇は病みきった

  • 【詩】オルテンシアの咲かない場所で

    フィクションとは古来よりひとの心を慰撫するものだよと君は言うけれど慰めも頭を撫でられることも求めていない絶食と孤絶の中にいる魂に献じる画と文はなんと呼ばれるんだろうね「オルテンシアの咲かない場所で」作

  • 僕たちのために歌われたわけじゃないラブソング 〜青葉懺悔心中〜

    スーツって肩で着るものだなって、木野の正装を見て俺は改めて思った。 木野はメタボリックシンドローム経過観察の男だけども、上背はあって手足は細い。顔もまあ、道具立てはたいしたことないけど実直で、誠実で

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