chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
zinseiwakusa
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2021/08/10

arrow_drop_down
  • 読書日記1278

    読んだ本 富山豊『フッサール 志向性の哲学』青土社 (2023) 山城むつみ『文学のプログラム』講談社文芸文庫 (2009) フェルナンド・ペソア『新編 不穏の書、断章』平凡社ライブラリー (2013) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ "可能なもの、正当なもの、近いものを夢見る人のほうが、遠くのものや奇妙なものを夢見て身を滅ぼす人よりも哀れだ、と私は思う、大いなる夢を見たり、気が狂っていたりするならば、自分の夢を信じることができて幸せだし、ただの夢想家にとっては、夢想は無言で彼を揺する塊の音楽だ。ところが、可能なものを夢見る場合は、ほんとう…

  • 畑野智美『大人になったら、』中公文庫 (2022) 読了

    畑野智美『大人になったら、』中公文庫 (2022) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想(ネタバレ大いにあり) 自分はドラマを観ない。 忙しくて観れないというのでもなく、敢えてみないというのでもなく、小説のほうがいつでもどこでも、鞄に入れておけば読めるので、物語の世界に没入するには小説のほうが断然良いと思っている。 この本は非常に読みやすかったので、あっという間に物語のなかに没入できた。 主人公は女性だと思われるので100%感情移入はできなかったが、主人公はカフェの店員と、自分が新入社員の頃と同じような仕事だったのである程度は移入できた。 先輩後…

  • 藤原賢吾『人民の敵』読了 + 読書日記1277

    藤原賢吾『人民の敵 外山恒一の半生』百万年書房 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想 「外山は現代では評価され得ず、未来には評価される」 この言葉は、名誉という本質への問いかけであるとともに、権威というものへの問いかけでもあるだろう。 nainaiteiyan.hatenablog.com その問いかけを行うなかで、なだいなだ『権威と権力』は非常に参考になる本だ。 外山氏の思想のすべてには賛同できないが、彼の精神力と行動力から学ぶべきことは大いにある。 民主主義について、自分はさほど突き詰めて考えたことはないが、ある程度は考えた自負…

  • 読書日記1276

    読んだ本 フェルナンド・ペソア『新編 不穏の書、断章』平凡社ライブラリー (2013) デニス・ウェストフィールド『外国人には奇妙にしか見えない 日本人という呪縛:国際化に対応できない特殊国家』徳間書店 (2023) 藤原賢吾『人民の敵 外山恒一の半生』百万年書房 (2023) 島田裕巳『世界史が苦手な娘に宗教史を教えたら東大に合格した』読書人 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 どれも面白い本であった。 なかでもやはり外山氏の本が痛快だった。良い読書時間であった。 ・・・ 『日本人という呪縛』 これはいろいろと考えさせられた。 …

  • 読書日記1275

    読んだ本 竹本忠雄『執行草舟の視線:美しい星いづこへ』講談社エディトリアル (2023) 藤原賢吾『人民の敵 外山恒一の半生』百万年書房 (2023) 高橋たか子『亡命者』講談社学芸文庫 (2022) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『人民の敵 外山恒一の半生』 普通の人間であれば、外山恒一という人物を良くは思わないだろう。 「人民の敵」というタイトルが全てを物語ってる。 半分ほど(180ページ弱)読んだ。 少年時代から20代半ば頃までの半生を読んだ。 昭和後期から平成にかけて、いまでいう「少年革命家ゆたぼん」のような人物だ。 外山氏の場合…

  • 読書日記1274

    読んだ本 二階堂尚『欲望という名の音楽:狂気と騒乱の世紀が生んだジャズ』草思社 (2023) 横尾忠則『原郷の森』文藝春秋 (2022) 高崎将平『そうしないことはありえたか?自由論入門』青土社 (2022) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『原郷の森』 メモ "親鸞「追従は私は認めることはできない。教義を常に新しく見るということは、決して追従ではない。常に発見だ。追従する弟子は切り捨てた。ブルトンの言うように追従していくことが悪の根源だということが、見えてきませんか」" P129 "コクトーの場面転換のすばやさは凄い" P130 ”デュシ…

  • 読書日記1273

    読んだ本 スタンダール『赤と黒 上』岩波文庫 (1958) 横尾忠則『原郷の森』文藝春秋 (2022) 高崎将平『そうしないことはありえたか?自由論入門』青土社 (2022) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 木曜日は集中力が低下することを実感。 『赤と黒』を読んでいると意識が飛んでしまう。次は絶対に飛ばさないと決意し、足に謎の力を入れてみるがやはり4回くらい、全てダメであった。 もう今日は無理だと思い、メモを残し、『そうしないことはありえたか?』を少し読んでからあとは今日考えたことだけを書き残そうと思うに至る。 ・・・ 『原郷の森』 "生前…

  • 読書日記1272

    読んだ本 シモーヌ・ヴェイユ『工場日記』ちくま学芸文庫 (2014) エマニュエル・レヴィナス『レヴィナス著作集:捕囚手帳ほか未刊著作』法政大学出版局 (2014) 横尾忠則『原郷の森』文藝春秋 (2022) 高崎将平『そうしないことはありえたか?自由論入門』青土社 (2022) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『工場日記』 メモ "人間というものは、自分自身の価値について、外にあらわれたしるしを、つねに自分のために必要とする。" P174 ・・・ この人には絶対にかなわないと思う学者・文筆家・実業家が6人ほどいる。 そのなかで具体的に本の…

  • 読書日記1271

    読んだ本 エマニュエル・レヴィナス『レヴィナス著作集:捕囚手帳ほか未刊著作』法政大学出版局 (2014) 横尾忠則『原郷の森』文藝春秋 (2022) 高崎将平『そうしないことはありえたか?自由論入門』青土社 (2022) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『そうしないことはありえたか?』 昨日第二章まで全て読み終えた。 今日は第三章から読み進めた。 第三章のテーマは「決定論と自由は両立するか?」であった。 第二章までに他行為可能性モデルの検討を行った。 他行為可能性…

  • 読書日記1270

    読んだ本 高崎将平『そうしないことはありえたか?自由論入門』青土社 (2022) 横尾忠則『原郷の森』文藝春秋 (2022) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『原郷の森』 メモ "芸術家に目的がなくなると、どんでもない作品が生まれる" P30 "読者は作家の目的など見ていない。忘我のために本を読むのではないか。作家が感動など目的にすると、読者にとってはヌカみたいなものだ。忘我と無常、作品と自分、作品と他者というようなものは徐々にひとつになっていく。" P30 "画家はイデオロギーじゃない。情熱だよ。画家はどう感じたかを描けばいいんだよ。" …

  • 読書日記1269

    読んだ本 横尾忠則『原郷の森』文藝春秋 (2022) 高崎将平『そうしないことはありえたか?自由論入門』青土社 (2022) 執行草舟『草舟言行録Ⅱ:人間の運命』実業之日本社 (2023) スタンダール『赤と黒 上』岩波文庫 (1958) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー日記 『そうしないことはありえたか?』 つづきを読み進めた。(読書日記1268に収録) nainaiteiyan.hatenablog.com フランクファート型事例の検討を行った。 本書では二つの批判が紹介された。いずれも説得力のあるものであった。 昨日は時間がなかったので、二つ…

  • 読書日記1268

    読んだ本 井上彰『正義・平等・責任ー平等主義的正義論の新たなる展開』岩波書店 (2017) 河合隼雄/柳田邦男『心の深みへ』新潮文庫 (2013) スタンダール『赤と黒 上』岩波文庫 (1958) 高崎将平『そうしないことはありえたか?自由論入門』青土社 (2022) 執行草舟『草舟言行録Ⅱ:人間の運命』実業之日本社 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 「フランクファート型事例」の検討をつづけて読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 整理する。 そもそも本書は「自由とは何か?」という問いを突き詰める本…

  • フローベール『感情教育 下』読了

    フローベール『感情教育(下)』光文社古典新訳文庫 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想 (ネタバレあり) 内容がボリューミー過ぎて、物語の筋は追いきれていない。 なので今回は恋愛に絞って書き残したい。 自分は読後、最近読んだ『アベル・サンチェス』と比べてみた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 『感情教育』のほうは、最後は良い結末で終わったように思う。 それとは対照的に、『アベル・サンチェス』は明らかに破滅的であった。 なにが違ったのか? なぜフレデリック (『感情教育の主人公』) は最も愛する女性を射止めるこ…

  • 読書日記1267

    マルク・リシール『マルク・リシール現象学入門ーサシャ・カールソンとの対話からー』ナカニシヤ出版 (2020) 高崎将平『そうしないことはありえたか?自由論入門』青土社 (2022) フローベール『感情教育(下)』光文社古典新訳文庫 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『感情日記 下』は300項まで進んだ。塵も積もれば上下合わせて900ページ弱。 土曜日あたりに感想を書きたいと思う。 ・・・ 『そうしないことはありえたか?』を読み進めた。概念分析の手法を学ぶ。 命題を作り、その例外を探す。例外があればその命題を作り直す。作り直した命…

  • 読書日記1266

    福田恆存『人間の生き方、ものの考え方』文春学藝ライブラリー (2019) フローベール『感情教育(下)』光文社古典新訳文庫 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 今日は執筆メインで、あとは書店をうろうろしていたのでそこまで読むことはできなかった。 『感情教育 下』は200ページほど読み進んだ。塵も積もれば上巻合わせて800ページ弱。 外国文学のコーナーと哲学のコーナーはいつ見ても楽しい。 ・・・ 『人間の生き方、ものの考え方』 言語道具説について福田恆存が語った。 職人は道具を誰よりも大切に扱い、物質と精神が出会う場所としての道具、…

  • 読書日記1265

    読んだ本 ベルンハルト・ヴァルデンフェルス『フランスの現象学 <新装版>』法政大学出版局 (2023) レヴィナス協会編『レヴィナス読本』法政大学出版局 (2022) トニ・ネグリ『芸術とマルチチュード』月曜社 (2007) フローベール『感情教育(下)』光文社古典新訳文庫 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 カフェで深い話をしている高齢者の会話が気になってしまった。 世界文学全集を揃えていて、そろそろ死んじゃうけど結局読んでいないものばかりだ、という話をしていた。 多忙で忙しい社会人生活。24時間戦えますか。そんなときにバカみた…

  • 読書日記1264

    読んだ本 高崎将平『そうしないことはありえたか?自由論入門』青土社 (2022) 柴田元幸/高橋源一郎『小説の読み方、書き方、訳し方』河出文庫 (2013) パウル・クレー『クレーの日記』みすず書房 (2018) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 メモ 『クレーの日記』 "民主主義というものは、中途半端な教養しか持たないものだから、せっせとキッチュを養い育てる。芸術家の力は、精神的であるべきだ。多数派の力はしかし物質的だ。ふたつの世界がぶつかり合うところには、偶然が支配する。スイスという国では、国民が正直になって、芸術を法律で禁じるべきだ。最…

  • ケン・クリムスティーン『ハンナ・アーレント、三つの逃亡』みすず書房 (2023) 読了

    ケン・クリムスティーン『ハンナ・アーレント、三つの逃亡』みすず書房 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想 「生きるというのは考えるということ」 アーレントと池田晶子がほぼ同じことを言い残している点がとても印書的であった。 ハンナ・アーレントはアイヒマンを凡庸な役人と同等と見なすことによって、悪の発生源が万人の内部に潜んでいると示唆した。(『エルサレムのアイヒマン』) メモ "アイヒマンを悪魔的な怪物にしてしまうと、私たちは彼の罪を免責してしまうことになる。さらに私たち誰もが、潜在的に抱えている罪、「物事を考え抜かない」という罪までを…

  • 読書日記1263

    読んだ本 池田晶子『新・考えるヒント』講談社 (2004) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 プラトンと池田晶子の共通点は、端的に「読みやすい」。 実感としては、プラトンの『国家』は中学生でも読み通せる。頑張れば小学5年生でも読めるはずである。そうとしか思えない。ところがどっこい、フッサール、ハイデガー、レヴィナスとなるとお手上げである。にもかかわらず「現代哲学は所詮プラトンの注釈でしかない」というのがホワイトヘッドの見方であった。 読んだことがないので分からないが、おそらく「プラトン入門」なる本も、逆にプラトンの本よりも読みにくいかもしれな…

  • 読書日記1262

    読んだ本 パウル・クレー『クレーの日記』みすず書房 (2018) ゴーリキー『ゴーリキー短篇集』岩波文庫 (1966) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 メモ "最初はみんなをがっかりさせてしまうだろう。器用な奴なら簡単にやってみせるようなことをきっと私には期待しているのだろうから。私の足かせとなっているものは、技術や才能の欠如よりも、むしろ真摯な意志なのだ、と考えて自分を慰めるしかない。何か法則的なものを目指しているということが、ぼんやりとわかってはいるのだが、しかし仮説から始めてはいけない。例から始めなければならない。どんなに小さな例でも…

  • 読書日記1261

    読んだ本 執行草舟『草舟言行録Ⅱ:人間の運命』実業之日本社 (2023) 池田晶子『事象そのものへ![ 新装復刊 ] 』トランスビュー (2010) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 メモ "本を読む場合は、その行間を求めなければならない。つまり、書かれた物質の文字ではなく、書かれることのない魂ということです。今は読書でも知識を得ようとすることが主体になっています。私が言っているのはそうではなく、行間、魂なのです。知識を得ようとすれば、すべてが駄目になります。(・・・)成功思想とか幸福思想があると、読書はただ面倒臭いものでしかなく、真の読書は…

  • 山口尚『人が人を罰するということー自由と責任の哲学入門』読了 + 読書日記1260

    山口尚『人が人を罰するということ:自由と責任の哲学入門』ちくま新書 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想 読みごたえのある本であった。 『格差という虚構』以来、ちくま新書では個人的に最高と思える本であったように思う。 端的に文章が非常に読みやすく、かつ無駄のない理路整然した本であった。 当ブログは有り難いことに、数字をみる限り徐々に読者( ≒ アクセス数)が増えている。 本書の内容を全て要約することは著作権の問題に抵触する恐れがあり、本書の売り上げを下げてしまう可能性はゼロではないので、敢えて結論を書かず、問いかけるかたちにまとめあ…

  • 読書日記1259

    読んだ本 フッサール『デカルト的省察』岩波文庫 (2001) モリエール『人間ぎらい 改版』新潮文庫 (2012) スーザン・ソンタグ『反解釈』ちくま学芸文庫 (1996) フローベール『感情教育(下)』光文社古典新訳文庫 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『反解釈』 メモ "歴史的進歩の観念を信じているくせに、新マルクス主義の批評家たちは、非社会主義の国々における現代文化の興味深い創造的な特質に対して、奇妙な鈍感ぶりを示してきた。一般に前衛的芸術に関心がないこと、質も意味もさまざまな現代芸術、現代生活の諸形式をひとまとめに告発…

  • 読書日記1258

    読んだ本 フローベール『感情教育(下)』光文社古典新訳文庫 (2014) 山口尚『人が人を罰するということ:自由と責任の哲学入門』ちくま新書 (2023) その他数冊 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 今日はカフェで15分ぐらい意識が飛んでしまった。さすがに脳疲労かと思ってしまったが、そのあとは若干頭がスッキリした。しかし昨日の読書時間の40%程度しか読めなかった。 フローベールはしばらく通勤時間と隙間時間を利用してちまちまと読んでいきたい。塵も積もれば600ページ。 ・・・ 『人が人を罰するということ』 170項弱まで読みすすんだ。 今日は…

  • 読書日記1257

    読んだ本 宮台真司『<世界>はそもそもデタラメである』メディアファクトリー (2008) 松本卓也『享楽社会論ー現代ラカン派の展開』人文書院 (2018) 山口尚『人が人を罰するということ:自由と責任の哲学入門』ちくま新書 (2023) フローベール『感情教育(下)』光文社古典新訳文庫 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 てきとうに手帳をパラパラめくっているとザミャーチンの言葉が書かれていたので、覚えるつもりで再度書き残したくなった。 ザミャーチン「真の文学は、勤勉で従順な役人からではなく、狂人、隠遁者、異端者、夢想家、反逆者、懐…

  • フローベール『感情教育 上』読了

    フローベール『感情教育(上)』光文社古典新訳文庫 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ "ある教授が反論した。「一八三0年の貴重な成果を台なしにしてはいけません。われわれの勝ちえた自由を尊重しなければ」むしろ地方分権をはかり、都市の過剰利益を農村に分配すべきなのだ。「しかしその農村も腐敗しているではありませんか」とカトリック教徒が大声で主張した。「まずは宗教の復権をはたすことです。」マルチノンが即座に言いそえた。「おっしゃるとおりです、宗教はいい歯どめになりますからね」諸悪の根源は、より上位の階級にのしあがり、ぜいたくな暮らしを味わ…

  • 読書日記1256

    読んだ本 山口尚『人が人を罰するということ:自由と責任の哲学入門』ちくま新書 (2023) フローベール『感情教育(上)』光文社古典新訳文庫 (2014) 山川偉也『哲学者ディオゲネス:世界市民の原像』講談社学術文庫 (2008) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『感情教育 上』は400ページ弱まで読み進んだ。このままいけば来週の今ごろは『感情教育 下』を読み終わっているかもしれない。 X(旧Twitter)を地道に続け、フォロワーが2300人を超え、明らかに自分よりも読書量の多い人たちから様々なアドバイスや交流を経て、ますますアンテナの感…

  • 読書日記1255

    読んだ本 河合隼雄『こころの読書教室』新潮文庫 (2014) フローベール『感情教育(上)』光文社古典新訳文庫 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『感情教育 上』 メモ ”貧乏に耐えることが才能を百倍にも伸ばしてくれるかもしれない。屋根裏部屋で刻苦勉励した偉人たちを思って、気持を奮いおこした。” P222 (『感情教育 上』) 何かを書くこと、小説を書くこと、ささやかなパフォーマンス ・・・ 『こころの読書教室』 日本の臨床心理士の祖、河合隼雄がユングを語った。 河合隼雄によれば、フロイトとユングは意気投合した時期もあったが、の…

  • 読書日記1254

    フローベール『感情教育(上)』光文社古典新訳文庫 (2014) その他数冊 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ "セネカルは異議をとなえた。芸術はもっぱら大衆の教化を目的とするべきであり、人を高潔な行為へとみちびく主題しか表現してはならない。それ以外の主題はことごとく有害である。「いや、表現のしかたによるだろう!」ペルランは声をはりあげた。" P134 日記 仕事をして読書をして小説を書いて、を毎日というのはかなりきつい。 なんとかギリギリのところで踏ん張っているが、この先どうなるかは分からないと思いつつ、いや、なんとかなる、と楽観主義に戻りつ…

  • 読書日記1253

    読んだ本 澤田直『サルトルのプリズム:二十世紀のフランス文学・思想論』法政大学出版局 (2019) フローベール『感情教育(上)』光文社古典新訳文庫 (2014) スーザン・ソンタグ『こころは体につられて 下:日記とノート 1964-1980』河出書房新社 (2014) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー日記 『サルトルのプリズム』 メモ "つまり、あらゆる世代がどのような文学神話によって育てられ、自らの作品を書くことになるのか、これがサルトルに執拗につきまとったテーマなのだ。" P13 (『サルトルのプリズム』) プルースト・・・金利生活者 『ここ…

  • 読書日記1252

    読んだ本 丸山健二『人の世界』田畑書店 (2019) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 50ページほど読みすすめた。 タイトルのとおり、一人に焦点を当てるというものではなく、いろいろな境遇に置かれた人を風刺の利いた短い文章でまとめている印象を受けた。 知らない漢字が膨大にあったので、悔しいので全て書き写した。 とりあえず知っておこうと思った漢字だけ意味を調べた。 ・・・ メモ 俚耳(りじ)・・・世間の人々の耳。 迂愚(うぐ)・・・ぼんやりして世事にうといこと。 知音(ちいん)・・・心をよく知っている友。 恋々(れんれん)・・・未練など残してい…

  • 読書日記1251

    読んだ本 ヴォフルガング・カイザー『言語芸術作品 第2版』法政大学出版局 (2015) ゲオルク・クリストフ・リヒテンベルク『リヒテンベルクの雑記帳』作品社 (2017) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『言語芸術作品 第2版』 メモ "(・・・)フランス・ロマン主義の作品に最も著しいのであるが、(・・・)すなわち、文芸の存在様式および作品の芸術的質の高さは物語り得る内容そのものにあまり左右されないということである。" P66 (『言語芸術作品 第2版』) (ゲーテの言葉) "詩的な作品というものは測りがたい要素が多ければ多いほど、また悟性…

  • 『薬は神じゃない!』を観る

    画像引用元:映画.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想 この映画の感想を書かずにはいられない。 Twitterのフォロワーさんからお勧めしていただき、今日全て観終わった。 まず、簡単なあらすじを書き残したい。 自分は登場人物の名前をほぼ覚えていないので、主人公(画像真ん中の男性)をA氏と呼ぶ。 A氏はインドの強壮剤を販売するお店の店主であった。 A氏の親は病に倒れる。 A氏のお店の経営は赤字で、テナントは退去寸前であった。 そのため、A氏は親の医療費をまともに払えず、絶体絶命であった。 ・・・ そのとき、インドでは白血病患者を治すスイス製…

  • 読書日記1250

    読んだ本 池田晶子『睥睨するヘーゲル』講談社 (1997) ヴォフルガング・カイザー『言語芸術作品 第2版』法政大学出版局 (2015) その他数冊 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 2024年は震災で幕を開けた。 ドトールが17時までの営業であったので、帰宅。 テレビは全て「右へならえ!」の如く地震のニュースを報道。 全局が同じことをする必要性を自分は全く感じない。 これに気がいってしまった。 テレビ局の多様性のなさにだけ着目すれば、日本もどこかの独裁国家とあまり変わらないのではないか? それを直感で感じているのか分かりかねるが、テレビに見切…

  • 読書日記1249

    読んだ本 ヴォルフガング・イーザー『虚構と想像力 新装版』法政大学出版局 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 難解な言い回しに手こずっているが、わずかに言いたいことが見えてきたような気がしないでもない。 読書日記1246では「文学の言葉」というものを少し掘り下げて考えた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 自分は、数学的な、直裁的でシンプルな美しさを文学に求めるべきだと書いた。 しかし、文学は性質上「フィクション=虚構」で成立している。 ベンサムは「虚偽 ≒ 虚構」が政治における欺瞞だと考えていたが、虚構とい…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、zinseiwakusaさんをフォローしませんか?

ハンドル名
zinseiwakusaさん
ブログタイトル
人生は草
フォロー
人生は草

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用