今回は、私が薬剤師国家試験の勉強中に気になった「レボセチリジン塩酸塩の旋光性」についてまとめつつ、他の医薬品の光学異性体についても一緒に整理してみました。 レボセチリジン塩酸塩は左旋?右旋? 国家試験の問題では「レボセチリジン塩酸塩は左旋性(レボ=左旋)」と表現されることがあるのですが、実際に添付文書やインタビューフォームを確認すると、 比旋光度:+10.80°(水溶液、1g/mL) となっており、これは右旋性を示しています。え?「レボ」って左旋じゃないの!?と一瞬混乱しました。 実は、これは化学の世界ではよくある話で、「レボ=左旋」という名前の由来と、実際の比旋光度が一致しないケースがいくつ…