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  • 出題されるかもしれない新刊本(2024年10月前後)

    10月に出る新作はちょっと少な目かな。 以下のリストは大部分が未読ってことで たぶん出題向きじゃない本も混じってる。 10/9発売 ☆先行レビュー済☆ 『森と、母と、わたしの一週間』(八束 澄子) 疲弊した少女が自然の中で手にするもの。 10/9発売 『小鳥とリムジン』(小川 糸) 宣伝文句は「愛することは、生きること」 10/11発売 『チカクサク』(今井 恭子) 心の傷を越えて成長してゆく少年の歩み。 10/23発売 『晴れ、ときどき雪』(小手鞠 るい) 一粒で五度おいしい?十代の恋愛短編集。 10/29発売 『銀樹』(森埜 こみち) みなしごが引き取られたのは薬師の庵で。 11/6頃発売…

  • ネットリテラシー的にもアリ『オンライン・フレンズ@さくら』(神戸 遥真)

    悪気のないその言葉に対し、わたしはどういう感情を持つのが正しいんだろう。(本文より) 8月に同時発売された作品の2つ目だよ。 前回@ユナを先に読むように勧めたけど 女子が読む場合は先にこちらでもOKだ。 浮き立つ少女の気持ちを描く書き出しは つかみとして抜群の訴求力があるからよ。 素材文適性は相対的に@ユナの方が高め。 ただ@さくらは狙い目パートが複数ある。 保健室で苦手な子と本音で語る場面とか 終盤の母と腹を割って話す場面がよさげ。 ネット利用のルールを学ぶって視点では @さくらの方が得るものが多いだろうな。 いいタイミングで親の助言が入るからよ。 以下はオレのレビューからの一部抜粋だ。 主…

  • 先に読むならコチラ『オンライン・フレンズ@ユナ』(神戸 遥真)

    ”友だち”なんてものは本当にあやふやで、すぐに形を変える。(本文より) たまに入試に出る作家の8月に同時発売 された2冊のうちの一冊を紹介してくよ。 ネット上の友だち関係を双方の視点から 描いたとってもユニークなストーリーだ。 @ユナと@さくらはどちらから読んでも OKということになっているんだけどよ、 オレとしてはユナを先にするのを薦める。 @さくらは女子視点のワクワクな描写が とくに男子には最初の壁になりそうゆえ。 その点、こっちを先に読んでさえいれば、 向こうの心理に興味がわくこと請け合い。 難なく書き出しの壁をクリアできる筈だ。 素材文適性は3章の合唱部朝練パートで 女子部員と激しいや…

  • くたびれ女子のリブート『森と、母と、わたしの一週間』(八束 澄子)

    人生って不思議よねえ。なにがターニングポイントになるか、わからない。(本文より) たまに入試にでる作家の来月の新刊だよ。 発売日は約10日後の10/9の予定だ。 少女の成長物語の中に田舎の魅力が満載。 都会っ子の価値観を変えてくれるかもな。 森林資源の課題なども掘り下げているし ユニークな教育法にも光を当てているよ。 それゆえ、かな~り勉強になるんですわ。 人付き合いに疲れた中学生は、別世界で どんな出会いをしてどう変わっていくか。 転換点の前と後のギャップも楽しいよ~。 文章の難易度は入試では標準的なレベル。 俺のレビューを少しだけ付けときまっせ。 子どもたちの躍動感が元気をくれる一冊ですね…

  • アレから一つ選ぶなら『今日も誰かの誕生日』(二宮 敦人)

    ほどよい長さの短編が掲載されてるため わりと入試に使われる季刊児童文学雑誌 『飛ぶ教室』の作品を今年も見ていくよ。 昨年10月発売の75号から今年の7月 発売の78号までの4冊が今回の対象だ。 連載スタートした去年も紹介したんだが この1年に限っていえば最も注目なのは 『今日も誰かの誕生日』になるだろうな。 情けなすぎるエアコン修理屋の男の話や、 気難しいケーキ屋と女の子の話もいいが 77号の八百屋バイトの娘の話が最推し。 店主の爺の誕生日を祝おうとするものの 徹底して避けられた彼女はどうするのか。 詳細は本誌のほうで味わってみてほしい。 76号『魔法竜の由来』は鉄人会さんも 紹介されてたがタ…

  • 暗闇に光を『灯』(乾 ルカ)

    お金や恋人は離れていくかもしれないけど、身につけた知識や資格は、ひとりぼっちの無一文になったとしても決して離れていかないわ。(本文より) 先日放映された番組でSAPIX調べの 今年の中学入試に出た作家ランキングを 紹介してたんだが乾先生は第8位4作品。 そんな注目の作家の8月に出た作品だよ。 人と一緒にいるのが苦痛な女子高校生が、 思わぬ人と再会を果たし影響を受ける話。 親のエゴが搦め手のように少女を蝕むが 友人達との関わりが救いになってくんだ。 気づきを得た主人公の決然とした行動に 読者はたぶん驚かずにいられないだろう。 難易度はやや難といったレベル感だった。 以下は俺のレビューからの一部抜…

  • へなちょこなんかじゃない!『常盤団地の魔人』(佐藤 厚志)

    去年芥川賞を受賞した作家の7月の新作。 タイトルには魔人とあるがSFじゃない。 1・2年次に特別支援学級だった少年が 3年で普通級に移り波乱の日々を送る話。 描かれる団地ライフはかな~りユニーク。 悪ガキの剥き出しの危うさには驚くかも。 素材文適性は前半のほうが高かった印象。 初対面の少年との小競り合いシーンとか、 ガキ大将への憧れが萎むシーンがよさげ。 主人公は小3だけど文章は平易ではなく 小学生でこれを読めたらかなりできる子。 俺のレビューはまとめるとこんな感じに。 過去への憧憬を呼び覚ます一冊。 主人公は一風変わった秘密を抱える小学三年生です。 病弱で人付き合いが苦手だった彼が、仲間に出…

  • 世界情勢を血肉とする『あなたの国では』(小手鞠 るい)

    本のページをめくりながら、磨きぬかれ、選びぬかれた言葉で書かれた文章を読むことでしか、得られない喜びがあります。(本文より) たまに入試に出る作家の6月の新作ですわ。 この先生って凄い多作だけど、どの本にも 必ず何らかの新しい気づきがあるんだよな。 今作は多様な国の人々へのインタビューを 書き起こした体で描かれたユニークな小説。 読者が問題意識に目覚めるような作りだよ。 子ども達がどんな反応をするか見ものかな。 名言が多いのでそれ目当てで読むのもアリ。 オレのレビューの書き出しはこんな感じだ。 国際色豊かな17人の視点で語られた世界の諸問題。 勉強になるわ~。 愉快、痛快とはちがう読書体験でし…

  • ゆくよ、家族はどこまでも『さやかの寿司』(森沢 明夫)

    うちはね、お客さんの心を夕凪みたいに穏やかにする「心の安全地帯」でありたいの。(本文より) 開成で出題実績のある作家の来週出る本。 江戸前寿司屋を舞台にした家族小説だよ。 この先生って人情を描くのがうまいわ~。 読めばかならず心を持っていかれるから。 今作では、普段ゆるふわなキャラだけど 仕事にこだわりを持つ腕利き寿司職人や 彼女を見まもる半隠居の先代だけでなく 看板娘や常連さんに至るまで魅力が十分。 もっと言えばチョイ役の柔道部の先輩や 小6の男子に至るまで人物像がくっきり。 ストーリーも映像が脳裏に浮かびやすい。 まぁ、小学生にはちょっと難しいけどな。 俺のレビューの真ん中あたりこんな感じ…

  • 旅の一座は舞いめぐる『風花、推してまいる!』(黒川 裕子)

    座ってるだけでなぜか元気になる。行くだけで楽しいお祭りに似てる。(本文より) たまに入試に出る作家の先月発売の新作。 題名で女の子視点の話と間違えそうだが ふうかではなくかざばなと読むそうだわ。 その言葉の意味は偶然にも前回紹介した 安東みきえ先生の作品の中に出ていたよ。 山の雪が風にのって舞い飛んでくるのを 昔の人は風雅にもかざばなと名付けたと。 本品で風花は旅一座の名として使われる。 やっぱし物語は未知の世界の扉になるな。 大衆演劇を扱うこの本に出会い実感した。 熱量が低すぎる少年がアツすぎるものに 巻き込まれ変わっていく爽快な話だよ~。 舞台に立つ役者だけでなく、裏方にまで 光を当ててい…

  • 何より大事にすべきこと『ワルイコいねが』(安東 みきえ)

    転校生はみんなが机のまわりに集まっているうちがかんじんなのに・・・(本文より) たまに入試に出るベテラン作家の新作だ。 発売日はかなり先で11月末頃の見込み。 人に合わせるために自分に嘘をつく子と お構いなしに本当のことを言う転校生の ココロの交流を描いた斬新な作品だよ~。 他人の気持ちを想像することの大切さと 自分に正直であることの大切さを訴えて 何より大事にすべきことを教えてくれる。 異質なキャラの目立ちっぷりが凄い本だ。 発達障害の特性が濃く反映されてるかも。 素材文適性は後半にかけ高くなっていく。 主要キャラの少女二人と同級生の少年が 打ち解けていく14章以降は特によさげ。 文章は平易…

  • 友情を超えたキズナ『雫』(寺地 はるな)

    正解か不正解かを決めるのは、選択したあとの自分の生きかただ。(本文より) 割と入試に出る作家の2ヶ月後に出る本。 2026年組は特に注目じゃないかな? 今月の日能研模試でもこの先生の作品が 使われたがそれ以上に素材文適性は高い。 物語は人生の岐路に立つ45歳パートで 始まるんだが大人小説が難しい場合には 15歳パートから読むのもアリだろうな。 中学生活は親しみやすく読みやすい上に 面談シーンや卒業制作シーンがいいから。 何にいいかは言わなくてもわかるよな? この作品、先生がめっちゃ魅力的だよ~。 中学生の意見にちゃんんと耳を傾けるし、 子どもが未来に希望を持てる話をするし、 アッとおどろくよう…

  • 平易でも深みのある『わたしと話したくないあの子』(朝比奈 蓉子)

    生活環境が変わったからって、わたしたち自身はなんにも変わらないのに。(本文より) わりと入試にでる作家の3日後に出る本。 この著者では最も素材文適性が高い印象。 描かれるのは少女達の不幸なすれ違いだ。 子供自身のせいでない要因で苦しむ姿が おっそろしいほど胸に迫ってくるんだわ。 問題文に使えそうな箇所は5~13章に 多数あり、特に5・8・11・13章は 心情を問いやすそうにオレは感じたな~。 格差の問題は出題でよく狙われるんだが そういうの抜きにして多様性を知るって 意味でも小中学生必携の一冊になりそう。 友だち関係に悩む子にも刺さるだろうな。 主人公の周辺だけでなく、友人の父親や 脇役の少年…

  • 出題されるかもしれない新刊本(2024年9月前後)

    今期の作問選書シーズンはほぼ終了だな。 もうじき2026年組向けに移行するよ。 9月の新作は末にかけてドカッと来るわ。 毎回言ってるように以下は大部分が未読。 出題向きじゃない本も混じってる想定だ。 9/4発売 ☆先行レビュー予定☆ 『わたしと話したくないあの子』(朝比奈 蓉子) 親友に距離を置かれる小6女子の戸惑い。 9/19発売 『くらくらのブックカフェ』(廣嶋玲子、まはら三桃、濱野京子、工藤純子、菅野雪虫) ぐるぐるの図書館シリーズの第四弾登場。 9/19発売 『夢でみた庭』(長崎 夏海) 病弱な弟のために奮闘する少女のあした。 9/27頃発売 『アーセナルにおいでよ』(あさの あつこ)…

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