2024年4月2日に佐渡島に戻ることにしました。 64歳であちこちガタが来てますが気はまだまだ若いつもり。 北端の村で海はもちろん山野を歩きながら何か珍しいも…
まだまだ手がかじかんでしまう弥生三月の佐渡島。 それでも父は待ちに待った磯ねぎに舟を出す。 狙うはサザエアワビそしてナマコ。 御用篭がたぶん正式な名称であろう…
佐渡島の我が家には男の子が三人五月は言わずと知れた男の子の端午の節句があり大きなこいのぼりがカロ（庭）に影を落としながら青空を泳いでいた。 和菓子では柏餅か粽…
佐渡の母からでーこん（大根）が届いた。新聞紙のくるまれたふっといのあり短いのありカタチ様々。 私が住んでいたのは葉山。昭和54年から平成7年まで暮らした。家の…
醤油で味付けして炊き上げたご飯のこと一般的には（茶飯）と言うがおでんと熱燗を存分に楽しんで締めは茶飯と相場は決まってるという御仁は相当の通ですね。 おでんの汁…
佐渡の海府ではサンマの漬け止めを（バンジョウ）と呼んでいた。 サンマ自体もそう呼んでいた磯ねぎに使う舟をこしらえる職人さんもたしか（バンジョウ）と確か父は言っ…
昭和は何かというと慶弔の行事やお彼岸にはどこでも団子をこしらえてお供えをするから少々硬くなったりします。 そいつを蒸し直すか焼くかして醤油味醂と片栗でとろみを…
魚の呼び方にはいろいろある。 青森地方でいうシマメグリとは体表に縞があるのでそう呼んだのであろうが正式名称は（キュウセン）という。 佐渡島ではバクトと呼ばれる…
ひとり暮らしの還暦越えさすがにテレビに向かって話すことはしないが確かに一日誰も話さない日はあったかもしれない。 昨今のコロナ禍で在宅ワークリモートワークが急速…
東京市場（豊洲）ではセイゴ→フッコ→スズキ→オオタロウ関西市場ではセイゴ→ハネ→スズキという出世魚である何といっても旬は初夏から晩秋和洋中問わず重宝な魚内臓の…
（沖）という名前が付くくらいだから読んで字のごとく海の上で漁師が獲れ獲れの魚を船上で料理する即席のものであろうということは新鮮が肝である。 父が村の誰かから聞…
昭和の頃の風呂場は何かと忙しい。 もちろん悪ガキ三人と父と母がお風呂として使う時より飼い猫のシロが水を舐めに入る。 苗代づくりの籾が朝湯の中で発芽秋になれば柿…
自粛要請で丸の内は閑散解除後の客足もまばら。 他の店舗は新入学や新社会人の準備でさほど影響が無いようだが丸の内の店舗は直撃のようだ。 そんなこともあり店長から…
禁酒法がもたらした中にウィスキーがある。 ビールは比較的短時間に酵母と麦汁が醗酵して飲める酒になったがこれをお上の目に触れないように急いでビールを保存しなけれ…
題名がヨコ文字なのは珍しい。世界には原種として約800種類余りがあるというパイナップルに属する着生植物がこのTILLANDSIAエアープランツと言えば（あー、…
ペットボトルなんて洒落た容器がまだ佐渡島にはなかった昭和40年頃。 田植え稲刈りジャガイモ堀り山での農作業の手伝いでどうやって水分を補給したか水筒はあったがメ…
東京青山の骨董通りを脇道に少し入る知る人ぞ知る店書斎館がある。アンティーク万年筆ガラスペンなどを展示してありもちろん購入することができる。 アサヒグラフ小学一…
江戸時代に遡る。すでに京都で（銀つば）なる菓子があり粳米の粉生地で赤小豆餡を包み表面を焼くという記述があり丸型から銀つばの名が伝わる。 江戸っ子は上方の銀貨幣…
村はずれに幅6メートルほどの川がある。 鮎が遡上する川3月から4月に稚鮎が海から生まれ故郷の川にどんどん上って来る。 育った海から淡水に環境が変わるので食性が…
父はふざけて言ったのかはたまた方言なのか定かでない。牛蒡のことである。 すき焼きにこの牛蒡を入れると翌日には豆腐も何も味はいいのだが牛蒡の色がついてしまうが食…
ローマ帝国の皇帝でありかの有名な暴君ネロが好んで食べたと言われる俗説があるイカスミのスパゲッティ。地球温暖化の水位上昇なのか無数の木の杭に浮かんでいるが地盤沈…
昭和60年の神奈川の葉山の桜の開花は4月8日だった。 6日の夕刻の催しにはまだ蕾であったが桃色の蕾が膨らんでいる。 仕方ない咲いている桜の大枝を古い広間に活け…
五月晴れの庭で母と父が刈り取ってきた蕗がビニールの肥やし袋から大きな葉を広げている。 本当によく働く父と母。 田植えが落ち着くころ農上がりという農家の休日が春…
父が朝早く磯網をあげにいった眠い目をこすりながら舟小屋から浜に降りた。 まだ肌寒い履いているのはサンダルで大きすぎて足の半分は飛び出し小石が冷たい。 来た来た…
数年前桜が咲いている頃約6時間の手術を経験した。 鼓室形成術という鼓膜の再生である。 40年前の医者の診断は豚の鼓膜を移植すると説明されてその時はやめてしまっ…
知っての通りおからは豆腐の搾りかす。 それを風流な料理名の呼び方で（卯の花）とはなんとも清楚で清純な真っ白い花を初夏に咲かせる空木の白い花に例え名前を付けると…
成長してしまってすっかり食べごろをとっくに済んでしまったものを母たちはそう言っていた。 力強いシダがほうける前はどんなであったか。 正式には草ソテツでヨーロッ…
正式名称はマツバ貝。 カサガイの一種であるらしいが傘の深さなどによりちと味が違う。 平らなモノよりも傘が深いのが旨い男鹿半島、房総半島以南に生息とあるがいつの…
昭和53年の春三月佐渡島の両津の岸壁を離れ東京での社会人の暮らしが始まった。 結婚式場の地下一階が人生初めての職場であった。 毎日、小麦粉2袋を篩にかけるため…
松戸の昨夜は雷と雨避難指示も出ました。 今日は朝から晴れてますでも強風です。 佐渡島にいたころは網にかかった雑魚を父はせっせと干物にしていたなーセイケ（カサゴ…
還暦を迎えた頃から食べ物の好みがちっとづつかわったやたら（梅干し）を食べるようにからだが欲するようになってしまった小さい頃あれだけ毛嫌いしていたのに妊婦でもな…
国道134号線というのは俗にいう湘南道路である。 湘南の海岸を通る国道今でも土日は相当渋滞する箇所もあるのどかで潮風を大きく開けた車の窓から潮の香りがぬけてゆ…
今から30年ほど前の話である。父は人をもてなすことが大好きにぎやかなこと大好きそして漁の話が大好き。 団体職員を退職した後殆ど一人で舟小屋をこしらえた器用な父…
肥沃な畑に植えた新玉ねぎが大きくなる頃。まだ梅雨が開けきらない佐渡島飛び魚が産卵のため沖合いから岩礁に群れる。海面から2メートルの深さに設置したトビ網にむっさ…
田植え前だと記憶をたどっている。最近記憶を引き出しからだすの手間取っている。 鎌倉から何故だかわからないが父の叔父が遊びに来ているいつもは夏に大勢でくるのだが…
新潟は大変なことになってしまった。 オラが郷土のほこり角栄先生が・・。 年明けから明らかになってきた前代未聞の後年言われている国策捜査により田中首相が逮捕され…
ニドイモというべきところが佐渡特有のダラドロデレが方言のニロイモだと勝手に解釈をしているジャガイモのことである。 昭和の頃は夏のさなかに海に遊びに行きたいの…
葉山の御用邸の向かいにひっそりとした蕎麦屋があった。 昭和53年に葉山の住人になったときから何かというとこの蕎麦屋に出向いた。 有名な鎌倉一茶庵で修業したご主…
久しぶりにスープまで飲み干す。千葉県松戸の二十世紀梨は知っている人は知っている本家本元元祖・総本家・源流・・。 今日は梨ではなくラーメンの話であるが色んなラー…
昭和があった。旧知の友人が（コーヒーでも飲もう）ということでその店を訪れた。 戦後の闇市の場所に小さな店が連なり横町を形成していった。 思い出横丁やきとり横丁…
田植えが終わる頃だった。黒々したワカメが波にゆられゆっさゆっさ。 船外機など持っていない家では櫓をこいで岩場に向かうワカメを乾燥させて大きな風呂敷を背負って海…
泳いで水中メガネならいざ知らず舟の上から箱メガネでこれを見つけるには経験の積み重ね父たちはやっぱりすごいね。水深約3から4メートル周りには藻が茂るもう何十年も…
ゲンタロウという屋号は村にはなかったが確か隣の村にはあったような記憶が。 たぶんそれとは関係がないだろうが春先にとれる山菜に（ゲンタロジー）なる名前のものがあ…
コウグリは佐渡地方の呼び名ウマズラハギが本当の名前。本カワハギよりは味は劣るとされているがどうしてどうして新鮮なのは肝醤油で食べると旨い魚である。料理屋では5…
食の世界に身をおくものとして苦手はあったはならないかもしれないが田麩は正直苦手にしている。 小さいころから寿司や太巻きに厄介なおどろしい程の色をしたヤツが入っ…
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2024年4月2日に佐渡島に戻ることにしました。 64歳であちこちガタが来てますが気はまだまだ若いつもり。 北端の村で海はもちろん山野を歩きながら何か珍しいも…
師走に突入した。 雪の年には海苔の量も質もいい昔から母たちはそう口にする。 二酸化炭素Co2の削減地球温暖化という大きな問題が生態系の変化や海水温度上昇ハリケ…
越中バイ加賀バイ大越中バイ秋田バイなど呼び名がいろいろあるバイ貝。 五月から七月前までの梅雨の期間は産卵期であるので味は落ちると言われる。 深い海に棲み夜行性…
昭和43年かと記憶している。海府のでこぼこ道が真っ黒い平らな道になっている。 思わずサンダルを脱いで歩いた。まだあったかい。初めてアスファルトに舗装されたムラ…
その昔お総菜に困ったら豆腐芝居に詰まったら忠臣蔵なんて言われた国民的食品の豆腐。 江戸時代には豆腐百珍などの料理本があるほど古くから親しまれた豆腐生よし煮てよ…
亥の子餅とは旧暦10月亥の日に食べるとされるお菓子。 平安時代の宮中で亥猪餅（げんちょうもち）というお餅を使った儀式が元になっている。 茶道では11月1日の亥…
佐渡にもいい酒を造る熱心な酒造メーカーが散見されますやっぱり地元で飲むとまた格別に旨い！ 居酒屋や割烹の献立に利き酒セットなるものがあるデギスタション試飲や試…
確か以前にも綴ったかもしれません鯖にあたってしまった話です。 その日は若い板前がつくったしめ鯖を手土産に家に戻った。久しぶりのしめ鯖と熱燗で夕餉を終えた旨み…
昭和53年の三月に私はへなちょこ板前として（食に関わる生き方）が始まった。父と一緒に上京をした。 悪ガキ三人の巣立ちに父は必ずついて行ったと記憶している本当に…
相模の国足柄山で山姥に育てられた強き男の子。 熊と相撲をとって勝ってしまう怪童と言えば鉞担いだ坂田金時。誰それ？そう金太郎である。 後に源氏の総帥の源頼光の四…
ひと時女性のインナーのCMに寄せて盛るみたいなワードがありました。 今年の佐渡は何やら暖かい。 昭和の頃は11月に入ると霰が降るそして沖合の海に雷ゴロゴロ雪下…
晴れると信じ込んでる文化の日である。 カレーライスとライスカレー一緒なのか別物なのか？ 大した問題ではないだろう私のイメージは真ん中にご飯があってその上からま…
昭和53年の4月佐渡島の高校を卒業し東中野の結婚式場で新社会人の料理人として仕事を始めた。 いきなり春の結婚式シーズン2週間のオリエンの後各席セクションに振り…
昭和42年だから私はピカピカの一年生だったと思う。 古い家は母屋と納屋そして牛の小屋鶏小屋そして便所真ん中にはカロ（中庭）があった。 納屋と牛の小屋の間は通り…
昭和の頃には佐渡島の舟小屋には少なからず何個かガラス製の浮き玉（ビン玉）が転がっていたと記憶している。 ロープで網目のように編んで結ばれて床や舟の上に置いてあ…
昭和40年頃。私はといえば小学生。悪ガキ全開の頃である。ムラの沢庵用に干してある大根を木刀の切れ味の試し切りしてこっぴどく叱られるなど悪さのし放題。 その…
村のはずれに小さな小さな小川がある。 二畳ほどのところに芹が自生している。たぶん田圃にも田芹があった気がする。 芹の仲間には毒ゼリというのがあり意識障害などを…
父からの電話。当時の電話はプッシュではないダイヤルを回す真っ黒なタイプ。何やら持ってくるらしい。 2月の極寒の頃であった。夕食も済ませてコタツの四隅に悪ガキ三…
すっかり寒くなった。 こうなると料理屋の献立には魚に寒という文字がつけられる。 寒の鰤寒の鯖寒の鮃寒の鯔（ボラ）寒の鱈などなど何となく脂がのって旨そうに見える…
佐渡島の方言いや海府独特の言い回しなのか今では使わないかもしれないちゃらくらげいな！たぶん漢字で書くとお茶羅家ということになろういい加減ふざけた嘘っぽいなど比…
2024年4月2日に佐渡島に戻ることにしました。 64歳であちこちガタが来てますが気はまだまだ若いつもり。 北端の村で海はもちろん山野を歩きながら何か珍しいも…
