古事記下つ巻現代語訳六古事記下つ巻石之日賣命、御綱柏を採りに書き下し文此より後時に、大后豊樂したまはむと為て、御綱柏を採りに、木国に幸行でましし間に、天皇、八田若郎女を婚きたまふ。是に大后、御綱柏を御船に積み盈て還り幸でます時に、水取司に驅せ使はゆる、吉備国の兒嶋の郡の仕丁、是れ己が国に退るに、難波の大渡に、後れたる倉人女の船に遇ふ。語りて云はく、「天皇は、此日八田若郎女を婚きたまひて晝夜戲れ遊れます。もし大后は此の事を聞こし看さねかも、靜かに遊び幸行でます」といふ。尓して其の倉人女、此の語る言を聞き、御船に追い近づき、白す状具に仕丁の言の如し。現代語訳これより後時(のち)に、大后(おほきさき)は、豊樂(とよのあかり)しようと為(し)て、御綱柏(みつながしわ)を採りに、木国(きのくに)に幸行(い)でます間...古事記下つ巻現代語訳六石之日賣命、御綱柏を採りに