昨日、七月大歌舞伎初日に行って来ました。昼の部は「大森彦七」「船弁慶」「高時」「紅葉狩」の4演目でしたが、すべて明治以降に作られたという「新歌舞伎十八番」からのものであるらしい。11時から4時までという長丁場でした。「船弁慶」は、頼朝に疎まれて都を追われていく義経や弁慶の前に、壇ノ浦で滅びた平家の武将知盛の霊が現れるというお話。お能の要素が強いということで、音楽も静御膳の衣装も、能楽のそれのようです。たおやかな静御前と、恐ろしい形相の知盛の霊を、團十郎が一人二役。「人の心をいかにせん」は、義経について来た静御前が帰らせられる際の台詞。最後の引っ込みでは幕が引かれ、その前で太鼓と笛のおどろおどろしい演奏。そして鬼のような知盛の霊が長刀をブンブンと振り回し、憎き義経の元へと行こうとするがどうにも敵わず、苦しみ...七月大歌舞、人の心を如何にせん