文学、映画、芸術、哲学に法学。これらの批評を通して、人間と社会の姿を見つめていこうとするブログです。
オードリーヘップバーンと同じ1929年生まれのジーンシモンズ。ヘップバーンほどの華やかさはないけれど、映画『聖衣』のヒロイン、ダイアナを演じるシモンズには、端麗とした美貌にくわえ、奥ゆかしく、ろう長けな愛嬌があり、百合の花がその弁の先をくるんと遊ばせているのに似ていた。それでいて彼女には、暴君の威圧さえ跳ね返すしなやかな芯が通っていたが、思えば百合もまた、屹立と聳える一本の柔靭な茎に支えられて、酩酊を誘う醇美に彩られていた。 ユダの裏切りが間近に迫ったエルサレムに、一人の男が降り立った。名家に生まれ、誇り高きローマ帝に仕えたる護民官にありながら、酒と女を愛し、政治に欲を示さない男マーセラス。次…
今朝(5/28)の読売新聞の編集手帳が、ウェルズの『透明人間』に触れている。いわく、遁世から犯罪へと走る透明人間とSNSでの匿名投稿が似たようなものだと。そのうえで、匿名での誹謗中傷が、他人の家に忍び込み、落書きをして中傷を浴びせることと同じだと。 なるほど確かに他所の家の、たとえば郵便受けに、「死んでしまえ」とか、「殺す」などと書き連ねた怪文を投函すれば、それは立派な犯罪で、小学生にもわかることだ。 ということは、現代の日本列島には小学生の頭脳にも満たない大人で埋め尽くされているのだろうか、と言われたら、私は決してそうは思わない。かといって、彼らの行いに問題がなかったのか、と言われれば、制止…
どうもこんにちは。serandです。 書評メインのブログになるかと思います、どうぞよろしくお願いします。 追い追い、 小説の批評であったり、哲学や思想の自分なりの咀嚼を綴っていこうと思います。 難解な純文学に限らず、軽く読み流せるような書物も、新たな価値を加えてご紹介できるよう精進します。 私の読書遍歴ですが、小1〜3年の代はとある国のインターナショナルスクールに通ってまして、その間は英語の絵本を読むことが多かったです。特段好きという訳でもなく、歴史や科学など他の科目と同じように、まぁ面白いな〜くらいの気持ちでした。 2年生のころだったでしょうか。簡単な物語を書いてみる授業があって、文法も綴り…
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