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2020/02/19

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  • 小説・「アキラの呪い」(14)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com 両親はもうすぐ10時になろうかという頃に合わせて起きてきた。少し遅い朝だった。父が先に起きて、ついでに母を起こして連れてきたらしい。父も母も朝が弱いわけではない。やはり昨日の酒が効いたんだろう。 両親が起床して30分も経たないうちに一悶着あった。姉がゴミ袋に貯めた大量の「ゴミ」を母が目にしたのだった。母は娘を愛していたし、娘が生きてきた軌跡をが失われることを恐れていた。 「晶、これ、どうするの?」 「捨てる」 「……なら、私にくれない?それならいいでしょう」 「捨てるって決めたの」 「あんたが捨てるならもう、あんたのものじゃないわ…

  • 小説・「アキラの呪い」(13)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 朝飯は予定通り目玉焼きにウィンナーを添えた。両親の分も合わせて作ってしまう。二人とも今日まで休みで明日から仕事らしい。昨日そこそこ呑んでいたから、もしかしたらなかなか起きてこないかもしれない。食パン三枚を焼きながら、一杯だけコーヒーを淹れる。姉は苦味を受け付けない。それでかつては毎朝甘いホットミルクを飲んでいた。朝食のセッティングを終えると、俺は2階へ「姉さん。朝飯食おうぜ」と声をかけた。姉と朝食を囲むのも久しぶりのことだ。姉は「そんな顔して料理ができるのってなんか気持ち悪い」とかボソボソ言いながら食べている。何か一言余計…

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