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2020/02/19

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  • 小説・「アキラの呪い」(19)

    小説・「アキラの呪い」(19)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 赤黒く固まった血に塗れた敷物をゴム手袋越しに触ると、ずっしりとして重かった。そうしてその下から出てきたのは大量のペットシーツだった。犬猫が排泄をするときに下に敷くあれだ。夥しい数のペットシーツは血に染まりきっていた。 「…呆れた」 これから死のうというときに、部屋の心配なんかしていたのか、あの女は。その上、これを俺に処理させるとは。俺の心情にまで思いが至らないのが、いかにも姉らしい。姉は人でなしだが、わざわざ他人を傷つける行為には興味がない。ただ彼女の無神経な振る舞いに傷つく人間がいるというだけで。本当に最悪な女だ。吐き気…

  • 小説・アキラの呪い(18)

    小説・アキラの呪い(18)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 目覚めると、白い蛍光灯が縦に伸びているのが見えた。消毒液の匂いが鼻をつき、今自分が何処にいるのか分かった。格子状の白いパネルを嵌め込んだ天井には見覚えがあった。以前入院した病院と同じだ。その光景から失敗を悟った。ーーー無駄なことをした。不要な痛みを経験し、不要な血を流した。それなのに必要な結果は2度目にも関わらず手に入れられなかった。その事実は私を酷く落胆させた。阻まれてしまった、また。いつもそうだった。私の邪魔をするのは歩、あのたった一人の義弟だった。今度こそその繋がりを断てる、と思ったのに。 『あんたのせいよ』 後悔し…

  • 小説・アキラの呪い(17)

    小説・アキラの呪い(17)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com 第四章 彼女が望む理由 珍しく向こうから連絡を寄越したのは、帰省が終わってすぐのことだった。その内容は簡潔で「部屋の片付けをするから今週は来るな」ということらしい。今更部屋が片付いていないことを気にするような奴じゃないはずだが。ひとまず疑問に思いつつも承諾した。ーーーもしかして好きな奴でも出来たんだろうか?なんて馬鹿馬鹿しい考えも一瞬頭を過るが、すぐさま打ち消された。あの姉と恋愛沙汰ほど食い合わせの悪いものは他にない。想像するだに寒気のするような不気味さだった。いっそのこと恋や愛に興味でもあれば、彼女もまともな人間関係を手に入れら…

  • 小説「アキラの呪い」(16)

    小説「アキラの呪い」(16)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com 間話2 「深夜:side晶」 深く静まり返った夜のことだった。 誰かがうめいていた。男の掠れた声が壁向こうから聞こえる。作業の手を止め、わたしは知らぬ間に歩の部屋の前へと立っていた。ドアノブを引くと、くぐもっていた声は鮮明になる。戸の隙間から闇が漏れ出て廊下を染めていた。その暗闇に惹かれたせいだろうか。部屋へと足を踏み入れ、気がつくとベッドを覗き込んでいた。弟が大きな体を窮屈そうに折り曲げ、蹲っている。彼を見下ろすのは久々で、見慣れない光景だった。その様はまるで獣の寝姿のようでもある。そして同じく獣のような唸りが喉から漏れて、部屋…

  • 小説「アキラの呪い」(15)

    小説「アキラの呪い」(15)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 晶は結局翌日には早々と片付けを終えてしまった。後には空の部屋だけが残された。まるでそこだけ持ち主を失ったかのようだった。そうして姉はその後一日だけ滞在し、実家からアパートへと戻っていった。正直いつ帰ったのかは俺にもわからない。週明けになって大学の講義に出なくてはならなかったから。ただ、最後の1日はどこかに出掛けていたようだった。帰りしな、晶と会って一緒に家路についたからだ。彼女が自ら外出するなんて珍しいものだ。普段はほとんど出かけないくせに。考えてみれば、彼女はこの帰省中妙に活動的だった。こんなに忙しなく動き回る姉を見たの…

  • 小説・「アキラの呪い」(14)

    小説・「アキラの呪い」(14)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com 両親はもうすぐ10時になろうかという頃に合わせて起きてきた。少し遅い朝だった。父が先に起きて、ついでに母を起こして連れてきたらしい。父も母も朝が弱いわけではない。やはり昨日の酒が効いたんだろう。 両親が起床して30分も経たないうちに一悶着あった。姉がゴミ袋に貯めた大量の「ゴミ」を母が目にしたのだった。母は娘を愛していたし、娘が生きてきた軌跡をが失われることを恐れていた。 「晶、これ、どうするの?」 「捨てる」 「……なら、私にくれない?それならいいでしょう」 「捨てるって決めたの」 「あんたが捨てるならもう、あんたのものじゃないわ…

  • 小説・「アキラの呪い」(13)

    小説・「アキラの呪い」(13)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 朝飯は予定通り目玉焼きにウィンナーを添えた。両親の分も合わせて作ってしまう。二人とも今日まで休みで明日から仕事らしい。昨日そこそこ呑んでいたから、もしかしたらなかなか起きてこないかもしれない。食パン三枚を焼きながら、一杯だけコーヒーを淹れる。姉は苦味を受け付けない。それでかつては毎朝甘いホットミルクを飲んでいた。朝食のセッティングを終えると、俺は2階へ「姉さん。朝飯食おうぜ」と声をかけた。姉と朝食を囲むのも久しぶりのことだ。姉は「そんな顔して料理ができるのってなんか気持ち悪い」とかボソボソ言いながら食べている。何か一言余計…

  • 小説・「アキラの呪い」(12)

    小説・「アキラの呪い」(12)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 姉が帰省した翌日。壁の向こうから聞こえる物音で目覚めた。壁を挟んだ隣部屋は姉の部屋だ。 「姉さんか…」 夢現だった意識は覚醒へ向かう。低いうめきと共に無意識で呟いていた。同じ家に姉がいることに慣れない。沈黙に満たされていたはずの場所から人の気配がすることにどこか落ち着かなさを感じた。窓の方へと目をやると、朝日がカーテンを白く透かしている。 遅くまで寝ていたつもりはないが、と思いつつ時計を確認する。針は7時少し前を示していた。まだ早朝と言ってもいい時間じゃないか。眉根を寄せると共に、身体を起こした。ならばなぜ隣から物音が聞こ…

  • 小説・「アキラの呪い」(11)

    小説・「アキラの呪い」(11)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 予告通り帰省した姉をみて、俺はほっとため息をついた。正確には、その手首を観察していた。最近彼女のリストカット跡はかなり薄くなってきている。それでもよく見れば分かってしまう程度には残っていた。今、傷はリストバンドに覆われて見えない。どうやら隠す気はあるらしい。胸を撫で下ろしながら、ふと疑問が芽生えた。なぜこんな心配を俺がしているのだろう。バレて困るのは姉さんじゃないか。なんだか釈然としない気分でもう一度傍に立つ姉に目をやった。姉は帰って早々母から小言を食らっている最中だった。 「帰る前に一報寄越せって前から言ってるでしょう。…

  • 小説・「アキラの呪い」(10)

    小説・「アキラの呪い」(10)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com 第三章「家族」 ある晴れた月曜の朝だった。 秋晴れを見上げつつ洗濯物を干していると、母がこんなことを言い出した。 「あ、そうだ。晶だけどね、今週末帰ってくるって連絡あったわ」 「え」 振り向くと、ソファーの向こう側で体を仰け反らせた母と目が合う。間抜けな返答と共に、今しがた皺を伸ばしたばかりのタオルが手をすり抜けて足元を湿らせた。だが、その不快感すらも今はどうでもいい。 「…そっか。てか、事前に連絡あるとか姉さんらしくないな。いつもいきなりなのに」 姉はいつも突然やってきて突然帰っていく。だから、姉が知らない間に帰省して知らない間…

  • 小説・「アキラの呪い」(9)

    小説・「アキラの呪い」(9)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com 間話 「特異な関係」 歩と初めて話したのは、小学校へ入学したその日だった。あいつは水無瀬歩で俺は槙原拓人だったから、席順が前後だったんだ。知り合ってすぐの印象は「すごい奴」だった。 その日、配布されたプリントを前から後ろに回して配ると、一枚足りなかった。その事実に俺が気がついたのは、目の前の歩が手を上げて「おれのぶんがない」とでかい声で言ってからだった。本来なら、一番後ろの俺の分が足りなくなるはずなのに。 あいつの気遣いに気づいたのは、結局家で「ただいま」を言ったその時だった。とにかく昔から周りが見えてるというか、気が効く奴だった…

  • 連続小説・「アキラの呪い」(8)

    連続小説・「アキラの呪い」(8)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 晶が高校を卒業してから俺が高校を卒業するまでの4年間は、俺達に一番距離があった時期だと言える。物理的にも精神的にも。俺が高校に入学してからは、特にそうだった。同じ家にいても、ほとんど会話もしないし、なんなら目も合わせないほどだった。なぜなら晶が、はっきりと俺を避けるようになったからだ。反抗期だったんだろうか。あれは。それまでもそれほど交流があったわけではなかったが、ここまでじゃあなかった。それで、気がついた。俺は思った以上に姉を気にして生きてたんだと。姉が欠けた日々は、ひび割れた空の器を満たそうともがくような滑稽さだった。…

  • 連続小説・「アキラの呪い」(7)

    連続小説・「アキラの呪い」(7)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com ところで校内での晶との交流は、俺の対人関係にも変化を与えた。平凡な奴に「ヤバい奴とやり合えるすごい奴」というステータスが追加されたのだ。だからなのか、幼なじみの拓人とこんな会話をしたりもした。 「お前、噂になってんぞ」 ある帰り道、拓人がひそひそと話しかけてきて、俺は怪訝に片眉を上げた。 「はあ?」 「お前の姉貴の…何だっけ名前…異名はすぐ思い出せるんだけど」 口を歪めながらもどかしそうに拓人は顎を触っていた。 「晶のことか。ちなみに異名って?」 「狂人、悪魔、魔王…色々ある。もう名前を言ってはいけないあの人状態」 異名の数だけ指…

  • 連続小説・「アキラの呪い」(6)

    連続小説・「アキラの呪い」(6)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 中学生になると、俺は「あの」水無瀬晶の弟として扱われた。中高一貫校だったから余計にそういう目で見られた。小学校でもそんな感じだったからむしろ俺としては懐かしさすらあった。そもそもその程度のことで動揺してちゃ、あれの弟は務まらない。なので入学してから一ヶ月ほどは、周囲に水無瀬歩がいかに平凡な奴かを知らせることに注力した。まあ、実際俺は平凡な人間に過ぎないのでありのままでも構わない。けどそれじゃあ、姉の武勇伝にインパクト負けしてしまう。平均よりも平凡、という印象が必要だった。 だからこそしばらくは、特に品行方正に努めたつもりだ…

  • 連続小説・「アキラの呪い」(5)

    連続小説・「アキラの呪い」(5)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com 第二章 「晶と俺」 ろくでもない姉との出会いを俺ははっきりと思い出せない。気がついたら晶は俺の姉で、俺は晶の弟だった。だから10歳の頃、親から実はお互い連れ子なのだと聞かされるまでは、普通の姉弟なんだと思ってた。けど、知らされた時もあんまり驚かなかったんだよな。だってさ、晶と俺は全然似てない。性格も見た目も全部。だから違和感みたいなものは昔からあったんだろ、多分。あいつと俺が家族になった当時、俺は6歳であいつは9歳だった。そりゃあ、就学前のガキの頃の記憶なんて曖昧にもなるだろう。なんならもう少しデカくなってからのことすらほとんど覚…

  • 小説・「アキラの呪い」まとめ①

    小説・「アキラの呪い」まとめ①

    どうも。クロミミです。 お盆休みを過ごしていたら、どういうわけかここ五年くらいあたためていた小説のネタが急に輪郭を持ち始めました。そんなこんなで急遽連載小説を増やすことに。それが本作「アキラの呪い」です。 急に決めたので小説のトップ画は写真を撮って適当に加工しました。結構いい感じにできたと思う。 こういう理解不能なことが起こるから、小説を描くって面白いんですよね。 実はすでに一本「海のなか」っていう連載小説をずっと書いてまして。しかも佳境なんです。なので、本当はこっちを先に完結させるべきなんですが…。 ひとまず、「アキラの呪い」のネタが動くうちはこちらを優先的に更新しそうです。鉄は熱いうちに打…

  • 連続小説・「アキラの呪い」(4)

    連続小説・「アキラの呪い」(4)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 自殺現場を目撃した時の気分を思い出して、その場で吐いてしまいそうになる。体が揺らぎ、手にしたビニール袋を取り落としかけた。俺はいつまで平常を取り繕えばいいんだ?…永遠に?自分の弟がこんな気分でいることをあの人でなしが知ったところでなんとも思わないことはわかっていた。単に俺が知られたくないだけ。これは自己満足だ。 『あの日姉の住む安アパートへ向かわなければこんな気分を味わうこともなかっただろうか』 そんな問いが幾度も頭を過ぎることは避けられなかった。その程度には最悪の気分だった。問いが重なるたび、その一瞬だけは晶を心底憎く感…

  • 連載小説・「アキラの呪い」(3)

    連載小説・「アキラの呪い」(3)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 姉をそのカフェで見つけたのは、誓って言うが偶然だった。そもそも大学近くのそのカフェに足を運ぶことすら久々だったのだ。普段行きつけのカフェはまた別にあったわけで。 ていうか、なんでこんな言い訳じみたことを俺が言わなきゃならないんだ。むしろ俺は晶を救ったのだから礼を言われて然るべきだろう。…いや。あり得ない想像をしてしまった。あの件に関して怒り狂って俺の首を絞めることはあっても、あいつが「ありがとう」と口にすることなど、まずないだろう。姉は自分の行動を制限されることを極端に嫌う。地雷を踏み抜いた自覚はあった。目覚めたあの場で一…

  • 連続小説・「アキラの呪い」(2)

    連続小説・「アキラの呪い」(2)

    前話はこちら。 kuromimi.hatenablog.com *** 8月の夕方は日暮れとは言ってもまだまだ蒸し暑い。うんざりするような暑さだが、俺は夏が一番好きだった。全てのものが色を取り戻し、生き生きと輝きを増して見える。そういえば晶は夏を忌み嫌っていたな、と歩みを緩め、傾き始めた太陽を見やって思う。曰く、全てが鬱陶しいらしい。自分が流す汗も、照りつける太陽も、むせ返るような色彩も。ならばどの季節が好ましいのかといえば、答えは簡潔で「冬」と断言した。なるほどいかにも晶らしい理由と答えだ。あいつは面倒や束縛を殊更嫌う。夏の熱気は押し付けがましくうるさいものだっただろう。 ところで俺がどこに…

  • 連続小説・「アキラの呪い」(1)

    連続小説・「アキラの呪い」(1)

    第一章 「水無瀬晶の弟」 俺の姉について話しておきたい。 水無瀬晶は厭なやつだ。無神経で傍若無人でニコリとも笑わない。性悪な女だ。 姉といっても、血は繋がっちゃいないんだけど。ただうちの母親とあいつの父親が結婚しただけ。よくある話だ。晶と俺とは血が繋がっていない。ーーーそれを俺は喜ぶべきなのかもしれない。あんなに生きづらそうにしてる義姉を見ていると余計に。厄介な性質を、もしも俺も受け継いでいたらと思うとゾッとするし。けど、一方では思うんだ。もしも血が繋がっていたらと。血縁なら彼女を理解できるとは思わない。そんなもんは夢物語だ。親父とあいつの関係を見ても、それは明らかだろう。血の繋がりは単に断ち…

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